ウインブルドン
「キミコがプレーしてる」
「センターコートなんだぞ。分かってるのかトミー」
奴らは興奮してぼくを呼びに来た。
ぼくらの監房には白黒で小さいけれどテレビがある、ニュースやスポーツは毎日見ていた。
1995年7月。ウインブルドン・センターコート。伊達公子さんだ。キリッとヘアーバンド、小柄だが全身をエナジーと気品が包み込んでいた。アフリカン・ブラックはホワイトに対して素直になれない一面をもっている。
「キミコ」は勝ち進んだ。ひとつ勝つ度に彼等のエールは大きくなっていった。アフリカの目はヨーロッパを中心に見詰めてきた。今「キミコ」を通して日本を知ろうとしている。拙い言葉でぼくは日本を語った。
アフリカンは歴史的不正常さの裏返しとして「キミコ」にエールを送ったのではない。「キミコ」の素晴らしいプレーに感動したのだ。ぼくは何故だか嬉しかった。
*注
1995年 ウインブルドンを調べてみた 伊達さんはこの年ベスト8に進んだが敗退した
1996年 ベスト4に進出しセンターコートでプレーした
インドのテレビ中継を観戦していた彼らは何故そうぼくに知らせたのか
分からない が文章を変更せず掲示します
台風15号は強い勢力を維持して九州北部への進路を進んでいる 明朝、暴風雨域に入りそうだ
家屋や農作物への被害がないことを祈るだけだ
ベランダに置いてある洗濯機の蓋が強風で飛ばされた そのとき買い替えた洗濯機 蓋の上に煉瓦を2個重しとして置いた 飛ばされそうな物は部屋に入れてある
8月25日
「今まで経験をしたことがない」 自然災害に対する警戒を喚起させるため近年 気象庁が使うフレーズだ うぅ~ん そぅ~ いってもなぁ~ 災害の当事者ではない よそごとなのだ 大変だろうな と思うだけなのだ
6時 起床 風雨はそれほど強くはない 台風は通り過ぎたのか お茶の用意をし血圧を測る
念のため そう ただ念のためにテレビをつけた いきなり画面には台風15号は勢力を維持したまま6時過ぎ熊本県荒尾市付近に上陸したと思われる 福岡県境の市だ 福岡沿岸部まで直線で100Km 時速40Kmで北上するとこれから本番なのだ あぃやぁ~と思っている間もない 暴風雨域に入ってしまった あぃやぁ~~だ
横殴りの雨 この言葉はイメージとして理解できる範疇にある それを超えるとどうなるのか
空から降ってくる大量の雨が暴風と出会う 雨は打ち砕かれ一面乳白色の水煙となり吹き飛ばされていく
しばらく ほげぇ~と見ていた「今まで経験したことがない・・・」
15号は風台風なのか 県内では水による被害は少ないようだ 全貌はこれから明らかになるだろう