朝、ぼくはラムジュラを渡って対岸の美味しいチャイ屋へ向かっていた。橋を渡って左側へ緩やかに曲っていく道を上ると古い聖地へ行く。道端に蛇を持った乞食やヨギの小屋がある。右へ直角に曲るとガンガに沿った道が続く。朝の沐浴は日の出に向かって行う、その為こちらの岸にガートが多い。通りに面してダラムシャーラ(安い巡礼宿)やアシュラムが並び食堂や八百屋なども店を出している。ガートに立つと対岸にババ達が住んでいる別館やぼくのアシュラムが小さく見える。ガートでは巡礼者たちの朝の沐浴が続けられていた。がベナレスと比べると巡礼者の数は少ない。
家族連れで賑うガートから離れて一人で沐浴をしているサドゥがいた。ガンガに腰まで浸かったサドゥの長い髪は背中に張き、両手は印を結びマントラを唱えている。ざぶんっとガンガに身を沈めると朝の祈りは終ったのだろう、サドゥは振り返りガートを上ってくる。顎の下は三角形になりその長い髭から水が滴り落ちていた。良く見ると流れのババだ。サフラン色の衣服を身に着けるとババは寺院へ向かった。ババはぼくに気づいているのかもしれないが何も言わず歩いていく。寺院に入ると壁際にアサナを組んでババは坐った。ぼくは奥に祭られているリンガに礼拝し、終ると瞑目するババの前に立つ。ババに手を合わせ喜捨を置くとぼくは寺院を出た。
家族連れで賑うガートから離れて一人で沐浴をしているサドゥがいた。ガンガに腰まで浸かったサドゥの長い髪は背中に張き、両手は印を結びマントラを唱えている。ざぶんっとガンガに身を沈めると朝の祈りは終ったのだろう、サドゥは振り返りガートを上ってくる。顎の下は三角形になりその長い髭から水が滴り落ちていた。良く見ると流れのババだ。サフラン色の衣服を身に着けるとババは寺院へ向かった。ババはぼくに気づいているのかもしれないが何も言わず歩いていく。寺院に入ると壁際にアサナを組んでババは坐った。ぼくは奥に祭られているリンガに礼拝し、終ると瞑目するババの前に立つ。ババに手を合わせ喜捨を置くとぼくは寺院を出た。