山口県周防大島物語

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クボタ耕運機と牛

2022年07月22日 07時04分42秒 | 周防大島今昔物語
農耕器具はかっては、クボタとイセキ、ヤンマーの熾烈な戦いの中にあったと思います。

近頃は三菱農機もあるみたいですね。私はよく知りません。

昭和30年代は大島の農耕の主役は牛でした。

田圃のある家は何処にも牛を飼っていました。
何故か牛小屋の隣は「ダイガラバ」でどの家もワンパターンでした。

牛はおとなしく、尻に悪さをしなければ暴れません。
牛小屋の入り口に横棒一本で締めきれました。
ただ、食欲は旺盛で、藁と糠と青葉を「押切」で切ってたっぷり毎日与えなくてはならない
ので「藁小屋」が隣にありました。藁も秋の刈りたての頃は美味しいのか食欲旺盛ですが、
青めが無くなると食欲が落ちるので、高級な糠を補填します。

現在は糠は産業廃棄物として捨てられますが、昔は精米した時は糠もすべて持ち帰り
牛の餌かヌカズケに使用しました。

牛はとても可愛い動物です。

家族の認識はありますので、自分に優しい人間にはおとなしいですが、優しくない
人間には攻撃します。

牛の目はつぶらで可愛いです。

牛に優しい人が近づくと「とろ~ん」とした目をしています。
逆に気に入らない人が近づくと「烈火」のような目になります。

兄弟でも、兄には烈火、弟にはとろ~ん、とした状態も起こります。

優しく顔を撫でると、牛は愛情表現で長い舌でベロベロと手をなめます。
牛の舌はさらざらしていて、舐められるとやすりで撫でられる気がします。

今は「牛たん」として喜ばれています。

さて、話を元に戻しましょう。

昭和30~40代に農機具メーカーは耕運機なるものを売だしました。

耕運機の最大の敵は、牛と馬でした。

牛馬は毎日餌の世話と12畳近い小屋が必要ですが、耕運機は二畳程度のスペース
と毎日の世話は要りません。

そこでクボタは耕運機を売る時に下取り割引をしました。

下取りの対象は「牛馬」でした。

新耕運機を納品したクボタ社員は牛を引っ張って帰りました。(笑)

同業者も同じことをしたのでしょう。

元々クボタ工業は土管が主力の大手ですが、現在では小型農耕器具のトップです。

井関(イセキ)が少し元気がありません。三菱農機はイマイチですね。

天気予報のヤンマーは海に進出していますね。

それにしても牛の下取り割引は「クボタ」ならです。

ブランド入りの帽子を配るのも良いですね。(笑)


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