だから、ここに来た!

いらっしゃいませ! 英国旅行記の他、映画や音楽、テレビドラマ、演劇のレビューを中心にお贈りしております!

ナショナル・シアター・ライヴ「ザ・モーティヴ&ザ・キュー」

2024-07-15 | TV/マーク・ゲイティス

7月5日(金)からナショナル・シアター・ライブの作品として、
映画館上映が始まった舞台「ザ・モーティヴ&ザ・キュー」(以下、TMaTC)
初日やトークイベントを含め、合計3回映画館で鑑賞しました。

2023年6月に現地ナショナル・シアター(以下NT)で観劇した時の記事はこちら↓(NTで観たのは2回。)

 

ナショナル・シアターで舞台「ザ・モーティヴ&ザ・キュー」を観る - だから、ここに来た!

■2023年6月7日■続きついにこの度の最大の目的であった、サム・メンデス演出の舞台"TheMotiveandtheCue"を見に行くために、サウスバンクにあるナショナル・...

goo blog

 

ちなみに観劇後、ジョン・ギールグッド卿を演じた私の大好きなマーク・ゲイティスは、
この役でオリヴィエ賞演劇主演男優賞を受賞しました。

Mark Gatiss wins Best Actor for The Motive And The Cue | Olivier Awards 2024 with Mastercard

喜びで震える手で投稿する当時の私↓

実はNTで見た時には、戯曲も劇評もたくさん読んでいたし、セリフの内容は頭で理解出来ていたけれど、
旅の疲れもあって感情は完全についていっていたわけではなかったので、
それぞれの演技を素晴らしいと思っていても、そこまで感動出来る芝居だったのだろうか?と思うところがありました。
演劇賛歌としてのTMaTCは、理解しきれていなかったかもしれません。

ところが、今回映画館で見たところ、特に第2幕以降、涙が止まらなくなってしまいました。

NTLive『ザ・モーティヴ&ザ・キュー』予告編

特に胸打たれたのは終盤。

演出家のジョン・ギールグッドが主演のリチャード・バートンに、
よりよい報酬がもらえる映画にも出ることが出来るのに、何故舞台に立つのか?と問う場面。
バートンはいくつか答えるけれど、ギールグッドは「違う」と否定します。
「まるで答えを知っているみたいな物言いだ。教えてくれ、答えを…」とバートンが言うと、
「芸術が好きだからだ」と答えるギールグッド。
他の芸術にはない、観客との美しい劇空間を欲しているのだと。

このセリフに私はボロ泣きしてしまいました。
と言うのも、先月2本の舞台を見ていたことが大きく影響しています。

 

ラッパ屋 第49回公演 「七人の墓友」/ナイロン100℃ 49th SESSION「江戸時代の思い出」 - だから、ここに来た!

日本の演劇は随分ご無沙汰になっていましたが、気になっていた芝居を6月中に2本見ることが出来ました。1本目はラッパ屋第49回公演「七人の墓友」。ラッパ屋を劇場に見に...

goo blog

 

TMaTCを現地で観に行った時も、他にストレートプレイやミュージカルを見ていたので、
現地で演劇の空気にも触れ続けていましたが、つい先月、日本で続けて舞台を見ていたことで、
10代〜20代の頃の演劇を好きになり始めた頃の興奮を思い出していました。

日本の舞台で久しぶりに観客や客席を巻き込んでの演出を体験したり、
笑いが起こって客席全体が温かい雰囲気になったり、
劇団と観客との親密な関係が感じられるような空間にいたことで、
劇場の中で観客も一体になっているという感覚を味わったばかりでした。

シェイクスピアのような古典劇ではありませんが、演劇でないと味わえない体験がそこにはあるのだと、
はっきりと思い出したタイミングでもあったのです。

何故そこに行くのか。それは、そこでしか味わえない体験があるから。
演者にとっても観客にとってもそれは同じなのです。

さらに、コロナを経ての上演であることも大きな意味があるでしょう。

二幕の冒頭でノエル・カワード‘Why must the show go on’が流れますが、
NTで見た時にはサビに入ったところで笑いが起こっていました。
この曲は、まさにこの舞台のテーマと言っても過言ではないと思います。

なぜ芝居を続けるのか… 必要不可欠なものでもないのに…

劇中のバートンやギールグッドだけでなくロックダウン中に演劇関係者が皆が考えていたであろうこの問い
この舞台の演出家であるサム・メンデスもこの問いをコロナ禍で抱えながら
演劇界の状況を受けてこの作品を作るに至っています。
そして観客としての私も、当時客席が埋まっていない公演を見たりした後に、
最近の活気が戻った日本の舞台を見て良かったなぁと思ったばかりだったので、
ギールグッドの与える答えにグッときてしまうのであります。

そしてそれを乗り越えて、カンパニーが一つの芝居を作り出すと言う、
その仲間意識も困難な時期を経て貴重なものとして感じとることが出来たためかもしれません。
(TMaTCでも、例えばこの作品の原案となった本を書いたレッドフィールドや、オフィーリア役の子が
 初めはバートンとテイラーのホテルの部屋に入るのも緊張していたのに、
 最後のパーティでは皆と打ち解けた様子なのがリハーサルの時間の流れを感じさせました。)

それぞれの登場人物の演技や舞台にかける思いを感じられたのも感動出来たポイントの一つ。
ギールグッドと対立して怒りに任せて演技するバートンに
「怒りに駆られて木に牛を掘っても美しくなり得るか?」 と言う問いを掲げるレッドフィールド。
映画で力を発揮出来ていないマーロン・ブランドの出演作品を同業者として冷静に記憶し観察しているエリザベス・テイラー
劇中に登場する役者たちはそれぞれに俳優としての矜持を持っていることがわかります。
(バートンに「やめてもいいのよ。訴えられても映画に何本か出れば賠償金払える」とか、
 過去の名優である演出家として皆に讃えられながらも役者としての出番を失っていたギールグッドに
 「また返り咲ける!」と言って元気づけることが出来るのは、エリザベス・テイラーだからこそだよな。)

そして、エネルギッシュで対抗心むき出しなバートンを恐れながらも、
舞台役者としての勇気を奮い立たせて対峙するギールグッド。

バートンがハムレット向きの役者ではないと思いながらも
「久しぶりに条件のいい仕事だったから」と演出を引き受けたギールグッドは、
自分のセクシャリティまで揶揄されながらも、最後の最後までバートンに付き合い、舞台へと送り出す。
バートンがオールドヴィックでギールグッドが演じたシェイクスピアの役の数々を挙げていくところで、
本当に彼が自分を尊敬しているのか疑わしく思っていたギールグッドの感極まった表情は、
劇場で見た時よりも表情がはっきりと見てとれて、こちらまで胸を動かされます。

NTで見た時には、バートンのギールグッドの対立の印象が強く残っていて、
気まずさの方が記憶に残りやすかったけれど、改めて日本語字幕付きで見ることで、
双方がよりよい芝居にしようと思うあまりの対立であることがより鮮明に伝わってきました。
テイラーの助言もあり、父親に対するコンプレックスと不満感という落としどころを見つけるところで、
二人は一定の合意を得るに至る過程は感動的です。

 

感動ポイント以外で、TMaTCの日本語上映で少し気になったのは、
ギールグッドのセクシャリティ描写が直接の言及以外にちゃんと伝わってるのかってところ。
例えば酔っ払ったバートンがギールグッドを揶揄してわざとナヨナヨした手振りをしてるところは、
あまり日本語字幕にそのニュアンスが乗っていなかったと思います。
センシティブなので表現が難しいのかもしれませんが、
あそこでバートンが取り返しのつかない侮辱をしたことで緊張が最高潮になるので、そこははっきりと表現してもらいたかったです。

そして、ホテルに男娼を呼び込んだギールグッドが傘を落として警官に呼び止められた際に「妖精」呼ばわりされた件。
「妖精」はゲイの隠語ですが、そのまま訳してしまうとちょっとわかりにくくなかったかなと心配。
(ゲイが集まる誕生日会の騒動を描いた舞台"The Boys in the Band"にも出てきました。)

 

ところで、今回上映を観た後に同性愛者としてのギールグッドの記事をずっと読んでいましたら、
どうやら、劇中のパーティーの場面でギールグッドが話題を振った
「最近猥褻な電話かけた人ー?」って台詞は実際に本人が言っていたらしい。
しかもジュディ・デンチにも「卑猥な電話かかってきた?」と訊いてたとか(笑)。
サー・ジョンは、実は下ネタ大好きだったみたいですね。
「ベッドに入る前にはいちゃつきがつきものだからな」とか
「私は緊張しないために自慰する」とか性的なジョークが織り交ぜられていたのは、
こういった証言を元に反映させてるのかもしれません。

 

映画館で見直して、現地の劇場の空気感も思い出したりしました。
テイラーとギールグッドの洒落た会話の朝食シーンで爆発的に起こる笑いや、
ギールグッドがバートンに「君のハムレットは馬鹿げている!」と本音を言うシーンで観客の息を呑む音。
ギールグッドの”Speak the speech”の独白を見守る時の静けさ。

Day 11でバートンがスクリーンの前でタバコを吸いますが、
ジョニー・フリンは毎回煙で綺麗な輪っかを作ってたのも思い出します。
映像だと引きなのでわかりにくいのが残念。

バートンが台詞を叫ぶように言うため、ギールグッドが”You shout wonderfully.”とオブラートに包みきれずに言う場面や、
バートン演じるハムレットがポローニアスを殺してしまうシーンで”MOTHER! MOTHER! MOTHER!”と呼び、
ガートルードが「あの子が来るのが聞こえます」と言う場面も、
デカい声で呼んでるのに「聞こえます」もないだろう!と笑いが起こってたっけ。
そんな空気感も、やはり劇場でしか感じられない体験ですね。

 

7月15日にTOHOシネマズ日本橋で行われたナショナル・シアター・ライヴのトークイベントでは、
翻訳家の松岡和子さんと柏木しょうこさんが登壇されました。

松岡先生はリチャード3世の演出をしていた若かりしサム・メンデスにインタビューをしたことがあり、
円陣に椅子を並べて読み合わせすることが効果的だったと話していたそうで、
リハ画像を見て今でもそのやり方が変わっていないことに感動されていました!

お二人ともバートン版のハムレットが大好きで、
定番と思われているオリヴィエの映画版ハムレットは
「生きるべきか死ぬべきか」の場面といい、ツッコミどころ満載だと(笑)。

それに、NYの前衛集団ウースター・グループが、
バートン版ハムレットの映像を流しながらその前で全く同じように演ずるパフォーマンスをやっていたという興味深い話題も。

 

Edinburgh festival:Wooster Group take on Shakespeare with Hamlet remix

The influential New York ensemble tell Hermione Hoby what prompted them finally to tackle the bard – and why Richard Burton was an inspiration

the Guardian

 

今回の舞台にも取り上げられたり、いつの時代も注目されるバートン版は、
数々演じられてきた20万人の中の伝説的なハムレットの一人なんですね!

 

トークイベントで今回の舞台の役者の話題は出てきませんでしたが、
マーク・ゲイティスに関することなら私におまかせを!!
公演の発表以降、リハーサル&本編&舞台裏写真、予告編、インタビュー、劇評、オリヴィエ賞授賞式の様子を、
以下にまとめていますので確認されたし!↓

 

舞台"The Motive and the Cue"「ザ・モーティヴ&ザ・キュー」まとめ

2023年に英国ナショナル・シアター等で上演され、日本のナショナル・シアター・ライブでも2024年7月より映画館上映されるサム・メンデス演出、マーク・ゲイティス出演の舞台...

Togetter [トゥギャッター]

 

自分の一番好きな俳優が出ているから見る、と言う使命感などすっかり忘れて、
この作品を見るたびに物語自体の世界に没頭してしまいますが、
カーテンコールになると、こんなに素晴らしい作品にマークが出演していること、
何よりこの作品を感動的なものにしている一人がまさに彼であることにさらに涙してしまいます。
何度見ても心動かされる作品です。

 

余談↓

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「女王陛下のお気に入り」衣装展 at ケンジントン宮殿

2021-09-28 | TV/マーク・ゲイティス

【2019年1月12日】

「SHERLOCK」の脱出ゲームに挑戦した次の日、
その脱出ゲームに誘ってくれた友達のJを誘って、
2019年2月8日までケンジントン宮殿で行われていた
映画「女王陛下のお気に入り」の衣装展"The Favourite Costume Display"を見に行きました。

宮殿の内部は留学日記ブログの方に書くとして、
こちらは衣装展についてのみ触れるつもりです。

ケンジントン宮殿の入場料は大人£25(当時)。
Jは入場料金表を見て「衣装展がなければ来ない」と文句を言っていました(笑)。

念のため「女王陛下のお気に入り」のあらすじを知らない方に簡単に説明しますと、
18世紀初めにグレートブリテン王国を治めるアン女王(オリヴィア・コールマン)の側近として、
政治に口出しをする幼馴染のマールボロ公爵夫人サラ・チャーチル(レイチェル・ワイズ)
彼女は女王と肉体的にも関係を持ち、立場を超えて率直な意見を言えるほどの親密な間柄でしたが、
サラのいとこであるアビゲイル・メイシャム(エマ・ストーン)が女中として宮廷に加わり、
宮中でのし上がろうと策略を巡らします。
側近の立場が危うくなったサラは、アビゲイルと女王の寵愛を競い合うことになるのでした。


当日、展示室では宮殿のスタッフが歴史解説もしていました

ケンジントン宮殿は、オランダから英国に渡り1689年に君主として戴冠した後の
ウィリアム3世とメアリー2世が新居としてノッティンガム伯から買い取った場所。
のちにアン女王もここで暮らしています。

この展覧会が催されたQueen's Galleryは、
かつてメアリー2世が暮らしたQueen's State Apartmentの中にあり、
読書などをするための空間として、肖像画だけでなく東洋の磁器や家具も置かれています。

OGPイメージ

The Queen’s State Apartments

Explore the beautiful private rooms at Kensington Palace where Mary II...

Historic Royal Palaces

 

 

何度も英国の観光をしてきた私もケンジントン宮殿に入るのは初めてだったので、
どの部屋も興味深くじっくり見たかったのですが、
その中の一部屋に過ぎない衣装展に一番長居してしまいました。
鑑賞したばかりの映画の衣装を間近で、
しかも登場人物が住んでいた宮殿で見られるなんてなかなかない機会ですからね!

 

まずはその中心で一際目をひく、アン女王の衣装です。

女王が議会で演説し、気絶する(ふりをする)シーンのローブ。
宮廷の肖像画を元に形作られた、作品の中で最も精密な衣装です。
ローブの裾を見ると繊細な格子模様が編み込まれているのがわかります。
画面では模様まで分からなかったなー。

この議会のシーンのように公の場に立つアンは女王としての威厳を感じさせますが、
本編のほとんどは寝間着姿。
この作品がいかに女王のプライベートな時間に立ち入っていて、
女王が周りを気にする余裕がない健康状態であることを表しています。

続いて、サラの鴨撃ち男装衣装。

本編で飛び散った血がそのまま残ってる!!

この作品の衣装で印象的なのはレースのデザインですね。
アン女王の袖口や、このサラのコートの縁にもあしらわれていますが、
一般的な編まれているレースではなく、
レーザーカットで切り抜かれたビニールのレース

もちろん当時はこんな素材は使われていないわけですが、
そのはっきりとした模様が鑑賞後も妙に印象に残ります。

Though They Look Regal, Sandy Powell’s Costumes for The Favourite Are Grounded in Reality

Sandy Powell discusses how she married modern ideas of dress with thos...

Vogue

 

この他にも、当時は使われていない素材があります。

女中になったアビゲイルの衣装。
この左のボディス(女性用ベスト)はスラウ近郊のチャリティショップで入手したジーンズで作られていて、
他の厨房係の衣装も全てジーンズで作られているとか!

デニムは19世紀から労働者が着用していた生地なので、
18世紀の人物は実際には着ていません。

この時代は映画や演劇で再現される機会がほとんどなく、
衣装のリアリティを持たせることは必要でも、完全な再現は困難。
ならばと、あえてレーザーカットのレースなど、現代の素材を使うことで
過去のありのままの再現ではなく、普遍性を強調することにしたそう。


アビゲイルの頭飾りにもレーザーカットのレースが使われています。

「シンデレラ(2015)」「キャロル」などの衣装も手がけた
コスチューム・デザインのサンディ・パウエルは、今回初めて衣装の色を限定し、
モノクロを中心にシルバーやグレーの色合いを採用しているため、
女王やサラ、アビゲイルら中心人物の衣装はモノトーンが基調となっています。

その一方、色や装飾を強調しているのは男性陣(政治家)の服装。

見栄っ張りで大胆な伊達男の国務大臣ロバート・ハーレーは、
他の男性の衣装よりもフリルやレースが強調されています。
靴のリボンも大きくて大胆!
演じるニコラス・ホルトは身長が180cm(意外!)あって、
3インチのヒールを履くとさらに存在が生えたそう。

見ての通り、政治家の衣装はハーレーのいるトーリー党は青ホイッグ党は赤で分かれています。
これは台本にも指示があったらしい。

一方、サラの夫で陸軍司令官のマールボロ公爵ジョン・チャーチル(マーク・ゲイティス)の衣装。

大蔵卿のシドニー・ゴドルフィン伯(ジェームズ・スミス)とジョン・チャーチルはホイッグ党ではありませんが、
フランス・ルイ14世の孫フェリペの王位継承を巡るスペイン継承戦争の継続と、
スコットランド&イングランドによるグレートブリテン王国成立のために
中道派として当時の議会多数派のホイッグ党と手を組んでいたため、
ロバート・ハーレーと相対する赤を纏っています。

カツラもハーレーは白ゴドルフィンとチャーチルは黒で分かれていますね。
当時の男性のウィッグは、人や馬の毛で作られていて
衣服の装飾や色合い、生地の種類で自分の地位や豊かさを誇示していたそうな。

そういえば先日NHKの「ヒューマニエンス」という番組で、
「昔の欧州の軍服に赤が使われているのはなぜか」という疑問を取り上げていて、
理由として「砲煙の中で味方の位置をわかりやすくするため」
「赤は相手を威圧し自分を鼓舞するため」だと解説されていました。
(実際、フェンシングなどの対戦で赤と青が対戦すると赤の勝率が高いとか。)

OGPイメージ

「“衣服” 服を着るという進化」 - ヒューマニエンス 40億年のたくらみ

服を着るのはあたりまえ。しかし「服」は人類の進化を加速させ、社会や文明を生み出す原動力となった。7万年前、気候変動の危機に直面した人類は、毛...

ヒューマニエンス 40億年のたくらみ - NHK

 

実際、肖像画でも赤を身に纏っているし、
軍人であるチャーチルが赤を着ているのは理にかなっているわけです。

アン女王は政治的には穏健にトーリー党とホイッグ党の間を取り持っていましたが、
スペイン継承戦争急進派であるサラは戦争の継続にこだわり、
ロバート・ハーレーは戦争終結を実現させようと、又従妹であるアビゲイルに取り入ります。

この戦争を巡る関係、
サラ&ジョン・チャーチル VS アビゲイル&ロバート・ハーレーも、
この映画の対立構造の一つになっているわけです。

余談。
私とJが衣装展を見に来たのは、我々の大好きなマークの着た衣装を見るためだったので、
ジョン・チャーチルのマネキンの前に座ってしばらくじーっと眺めていました。

そして1時間くらい(笑)衣装を眺めた後、Jが後ろ姿も見たいと言い出したのです。
衣装の前にはロープの仕切りがあるので、それは無理だろうと思ったのですが、
大胆にも係員に直接訴えに行くJ!
「これを見るために来たんですが、後ろに回れませんか?!」
するとスタッフの回答は
「警報器があるから無理、平日ならオフに出来たかもしれないけど」
(この日は土曜日でした。)
非常に納得のいく答え。
Jはそれでも「ふざけた警報器め…」と悪態をついていて笑いました。
私もかなり熱狂的なファンガールですけど、
彼女の熱さには私でもたまに驚くことがあります(笑)。

 

The Favourite: Queen Anne at Kensington Palace

 

まだ本編を見ていない方はこちらからどうぞ。

OGPイメージ

女王陛下のお気に入り(洋画 / 2018)の動画視聴 | U-NEXT 31日間無料トライアル

<31日間無料トライアル実施中>「女王陛下のお気に入り」を今すぐ視聴できます。DVDをレンタルせずに高画質な動画をお楽しみいただ...

U-NEXT<ユーネクスト>

 

 

ロンドン国際映画祭「女王陛下のお気に入り」レッド・カーペットの様子はこちら。

【2018年10月18日】ロンドン国際映画祭「女王陛下のお気に入り」レッド・カーペット - ミウモのロンドン留学体験記

[Thursday] 寝てる間にずっとお腹がなっててエイリアン👽住んでるみたいだった。 — ミウモ 𝕄𝕖𝕨𝕞𝕠 (@notfsp...

ミウモのロンドン留学体験記

 

 

「女王陛下のお気に入り」の撮影が行われたハンプトン・コート・パレスの紹介ページ。

OGPイメージ

The Favourite filming locations and history

Find filming locations for The Favourite, learn more about the history...

Historic Royal Palaces

 

(もう一つの撮影場所であるハットフィールド・ハウスは2019年4月に見に行ったので、
 いずれ記事にするつもりです)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【ネタバレ注意】映画「ファーザー」【実はサスペンススリラー】

2021-06-02 | TV/マーク・ゲイティス

●6月1日●

ついに映画「ファーザー」を劇場で見てきました。

日本公開は5月14日ですが、新型コロナウィルス感染拡大による緊急事態宣言の影響で、
私の近くの映画館で見るには6月まで待たなければなりませんでした。

OGPイメージ

映画『ファーザー』オフィシャルサイト

老いによる思い出の喪失と、親子の揺れる絆を描く かつてない映像体験で心を揺さぶる今年最高の感動作

映画『ファーザー』オフィシャルサイト

 

私が敬愛するマーク・ゲイティスの出演作として
"The Father"の製作について知ったのは2年前の2019年5月。
※日本公開までの流れは以下にまとめてあります。

OGPイメージ

映画「ファーザー」"The Father"関連ツイートまとめ

マークが出演しているアンソニー・ホプキンス、オリヴィア・コールマン、オリヴィア・ウィリアムズ、イモージェン・プーツ、ルーファス・シーウェル主...

Togetter

 

名優アンソニー・ホプキンスと「女王陛下のお気に入り」の記憶も新しい
オリヴィア・コールマンの共演というのも心惹かれましたが、
原作者で本作の監督・脚本も担当している劇作家フローリアン・ゼレールの作品を
舞台で見たことがなかったので、その点についても楽しみにしていました。

 

一人暮らしをする父親アンソニー(アンソニー・ホプキンス)が介護士に暴言を吐きクビにしたという連絡を受けて
駆けつける娘のアン(オリヴィア・コールマン)。
アンは恋人とともにフランスに引っ越すため、
会いに来られない間の面倒を見てもらうための介護士を受け入れるよう父を説得するが、
アンソニーは腕時計を盗まれるのではないかと警戒して、なかなか聞き入れない。

翌日、訪問者の音に気付いたアンソニーがキッチンからリビングルームに様子を見に行くと、
見知らぬ男(マーク・ゲイティス)が椅子に座っている。
アンの夫のポールだと名乗る彼は、アンソニーの住むフラットに一緒に住んでいて、
アンがフランスには引っ越すことはないと言う。
娘は以前の夫とは離婚したはずだと困惑するアンソニー。
そこに、男が連絡をしたアンが帰宅するが、
それは娘とは全く別人の女性(オリヴィア・ウィリアムズ)で…

 

80代の認知症を患う父親と娘の話を知って、
高齢の父を持つ身としては、鑑賞したらしばらくは立ち直れないほどのダメージを受けるのではないかと、
見る前からずっと心配していましたが、意外にもそれほど痛手を受けずに見終えることができました。
父親の体験する混乱した世界に圧倒されて、娘の視点で見る余裕はあまりなかったように思います。

公開前からストーリーが記憶が曖昧になっている父親の視点で描かれていることは
テレビやラジオでの宣伝でも頻繁に紹介されていたので、
どういった構造の映画なのかはある程度予想出来ていました。
また公式ページのキャスト紹介欄を見て、
マーク・ゲイティスオリヴィア・ウィリアムズの正体も分かってしまったので、
(このあたりの設定は「ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談」も思い出しました。)
物語がどの方向に向かうのかも理解出来ていましたが、
それでも、別の人間が同じセリフを話したり、同じシーンが繰り返されたりと、
意識の混乱を表す描写が巧みで、完全に引き込まれました。
後で時系列を整理してシーンの配置を確認してみたいな…。

この作品でアカデミー賞主演男優賞を受賞したアンソニー・ホプキンスはいうまでもなく名演を披露していますが、
記憶を履き違えている父アンソニーに対して戸惑い、
それを隠して明るく振舞おうとする周囲の人たちを演じるキャスト全員が達者。
アンのパートナーのポール(本物)を演じるルーファス・シーウェルの、
アンソニーの態度を受け入れきれないが故の苛立ちや、
新しい介護士ローラとして登場するイモージェン・プーツ
アンソニーに暴言を吐かれても明るく接する健気さ。
どの演技も受け止めるしかない混乱した存在の老人を前にした人たちの反応として真実味があり、
父の目線で見ている観客として切なく滲んで見えます。
アンソニーも彼らの不安げな表情が分かるからこそ、
理解できていないことも「そうだった」と分かった気にさせてしまうのでしょう。

思ったほど感情移入してダメージを受けなかった理由は、
父アンソニーのお茶目な人柄に意外と笑ってしまったためでもあります。
アンの夫を名乗る男に、娘がフランス人の男と出会ったと明かしてしまったと知って、
「しまった、うっかり浮気を教えちゃった!」とおどけるシーンや、
介護士のローラに元タップダンサーだったと言ってダンスを披露したり、紅茶で薬を飲んで見せるシーン。

THE FATHER | "Tap Dancer" Official Clip

これらを見ていると、アンソニーが元は自身が言うようにとても知的でチャーミングな人だったことがわかります。
はじめから頑固で癖のある人物だったわけではなく、
だんだんと整理出来なくなっていく記憶への苛立ちがそうさせるのでしょうね。

 

■■■ここからラストシーンに触れるネタバレ感想■■■

 

 

 

↓↓↓↓↓

 

 

病院で自分が誰なのか問いかけながら、アンソニーが子供に後退していくシーンは、
以前ラジオで聞いた、病院で入院している年老いた女性が、
体の痛みから「お母さん、お母さん」と助けを呼んでいたという
聴取者の投稿を思い出したりしました。

親を持つ娘の立場としてや介護する立場の人間として、客観視して見るのではなく、
アンソニー・ホプキンスが語っていたように、
「いずれ自分もこうなるのだ」と思い知らされる作品なのだと気付きます。

アンソニーの最後のセリフ、
'I feel as if I’m losing all my leaves, one after another.'
が人生の晩秋を連想させ、なんとも切なくなります。

ポールがアンソニーに、疲れたアンには「太陽が必要」
'Needs a bit of sun.'
と言うセリフがありましたが、
最後に看護士がアンソニーを慰めながら散歩に出ようと語りかける際に、
'
The sun’s out.'
と言っていたのが、何か暗示的に感じられました。
(太陽がセリフに使われているのかこの二箇所のみ。)
アンソニーは最後に娘の不在と自分の任地に問題があると自覚して泣くわけですが、
それは本来の自分の姿を自覚するという意味で、
太陽はその象徴のように使われているのかな?と思ったり。

 

ところで個人的に疑問に思っている箇所がいくつかありました。

①介護士は誰だったのか?

もちろん、その姿はアンの妹でアンソニーが可愛がっていたルーシーのものだとわかるし、
キャサリン(オリヴィア・ウィリアムズ)が後半に介護士として登場するけど、
じゃあローラって誰? ただこの作品に登場してこないだけで存在はしてたのか?
アンソニーの願望としてルーシーの姿をした介護士が現れたのか?

②アンソニーをビンタしたのは誰なのか?

男(マーク・ゲイティス)がポール(ルーファス・シーウェル)と同じセリフで問い詰めて
アンソニーにビンタをするシーン。
あれは看護士のビルなのか、それともポールなのか?
ポールだとしたらちょっとやりすぎだし
(しかしその後のポールの動揺ぶりを見ると本当にやってはなさそう…)
ビルだとしたら病院で何があったのかと想像してしまう…
(あとマークが本当にアンソニー・ホプキンスをペチペチやったのかも気になる。)

③あの家は誰のものなのか?

アンは翻訳家の設定なので、あのフラットにある本棚を見るとアンの住む家で間違いないと思う、
が、もしかしたらアンソニーの元の家のイメージも混ざっているのかもしれない。
(Ex. 父の家にあると言われてたルーシーの絵についてなど)

このへんが気になるところなので、インタビューや脚本を読んで確認しておこうと思います。

 

最後に、単なるマーク・ゲイティスファンとしての見どころですが、
男/看護士ビルはこの作品がスリラーとも呼ばれる要素を一手に引き受けていましたね。
初めの登場シーンにビンタのシーン、そして最後の看護士としての登場シーン。
「この人何なの? 一体誰なの?」を最後まで引っ張り続けた張本人。
ちょっと「SHERLOCK」の「ピンク色の研究」に出てきたマイクロフトのような得体の知れなさ。
なんて絶妙なキャスティングなんだ!!と興奮してしまいました。

ポールの苛立ちの部分を具現化して登場する、イヤーなイメージがついたところで、
最後に「問題ない?」と親しげにウインクして出てきた時には、
安心するやら胸撃ち抜かれるやらで、
そういう意味でも、認知症を取り上げた映画を受け止めきれるか不安だった私を救ってくれた瞬間でした。
ただひたすらファンとして歓喜(笑)。

でもあんな気さくな雰囲気醸し出していてももしかしたらビンタしてたのかもしれないと思うと、
それはそれで余計怖い…。

ちなみに、劇場で見ている時に、後ろにいる観客が、
マークやオリヴィア・ウィリアムズが唐突に登場するたびに
「えぇ…?(怯)」「んんっ?」と思わず声を漏らしていて、
久しぶりの劇場鑑賞を臨場感たっぷりに?より楽しめました。

 


ファーザー - Amazonプライム プレミアム先行配信
ファーザー - U-NEXT プレミアム先行配信

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【マーク・ゲイティス】脚本作品マスターポスト【2017年まで】

2015-02-25 | TV/マーク・ゲイティス

(2020年12月更新)

最新版はMark Gatiss Info JPNブログに掲載しています。

【マーク・ゲイティス】脚本作品マスターポスト【最新版】

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

「『シャーロック』でマイクロフトが気になり始めたんだけど、脚本も書いているって本当?」
「ゲイティスさんの出演作品は大体見たけど、書いてるドラマも見てみたい」
「思い切ってUK版のDVDを買いたいけど、その前に内容をチェックしたい」


そんな方のために、マーク・ゲイティスが脚本家・製作者として関わった作品をまとめた一覧表を作りました。

表の見方は以下の通りです。
【製作年代】
●タイトル (←日本発売・放映があったものは日本語タイトル)
…動画リンク先
=解説・注釈


タイトルがリンク先になっている場合は、本編全体を見られます。
※原則英語音声ですのでご了承ください。
本編の一部のみの場合や、予告編のみの場合は「…」の後にリンクが貼られています。
日本でレンタルや視聴が出来るものに関しては「=」の後に一言添えてあります。
解説も「=」の後に付け加えています。

●が赤のものは、日本でソフト化されている/現在配信されているもの。
●が黄のものは、日本で放送/上映されたことがある(がソフト化はされていない)もの。
情報がないものはグレーで伏せてあります。


(役者ではなく、本人として出演したものはいつかリストを作る予定。)

基本、見やすいようにY○utubeからリンクを貼っていますが、
たまに他のサイトのリンクもあります。
年代は作品はimdbを参考にしています。
あくまでDVD購入や放送前のチェック用にお役立てください。


ちなみに、出演作品リストはこちら。併せてご活用ください!

※リンク切れ、作品漏れ、もっとこれを推してほしい!などありましたらコメント等でお知らせください。



【1994】
P.R.O.B.E. - The Zero Imperative (Video) (脚本/出演)
=「ドクター・フー」のスピンオフ作品。

【1995】
P.R.O.B.E. - The Devil of Winterborne (Video) (脚本/出演)
=「ドクター・フー」のスピンオフ作品。

【1996】
P.R.O.B.E. - Unnatural Selection (Video)(脚本/出演)
P.R.O.B.E.: Ghosts of Winterborne (Video)(脚本)

=「ドクター・フー」のスピンオフ作品。

【1999】
●「リーグ・オブ・ジェントルマン 奇人同盟!」The League of Gentlemen (TV Series)
…BBC Worldwide 再生リスト(クリップ集)
…BBC ComedyGreats 再生リスト(クリップ集)
シリーズ3エピソード2 冒頭10分
…シリーズ3 メイキング
=TSUTAYA等でレンタル可です。
「リーグ・オブ・ジェントルマン(The League of Gentlemen)とは何ぞや!」参照
ロケ地巡り記録「ハドフィールド aka ロイストン・ヴェイジーへ…」参照
The Web of Caves (TV Short) (脚本/出演)
The Pitch of Fear (TV Short)(脚本/出演)
The Kidnappers (TV Short)(脚本/出演)

=上記3本は「ドクター・フー」特番で作られたパロディ・スケッチ。

【2001】
The League of Gentlemen: Live at Drury Lane (Video)
=2001年3月に上演されたライヴ・ツアーを収録。
=彼らの定番ネタばかりなので、TVシリーズを見た上で見ると理解しやすいです。
●Randall & Hopkirk (Deceased) (TV Series)
Two Can Play at That Game(脚本)
Painkillers (additional material)

【2004】
●Nighty Night (TV Series) (additional material/出演)
本編クリップ・NG・削除シーンリスト

【2005】
●「ドクター・フー」Doctor Who 「にぎやかな死体」The Unquiet Dead (TV Series) (脚本)
=ドクター・フー新シリーズでの初脚本作品。
レンタル有Huluでも配信中。
"Waking the dead"。マーク本人が執筆中から放送までを撮影したビデオ日記。
次回予告
●The League of Gentlemen's Apocalypse (製作総指揮/脚本/出演)
冒頭5:30
予告編
=映画作品。日本未公開、未ソフト化。

【2006】
●「ドクター・フー」Doctor Who「テレビの中に住む女」The Idiot's Lantern (TV Series) (脚本)
レンタル有Huluでも配信中。
…クリップ。"The Wire""End of Transmission"
舞台裏映像"Doctor Who Confidential"
インタビュー"Doctor Who Confidential"
●The League of Gentlemen Are Behind You (Video) (作家/出演)
=2005年にハマースミスで行われたライヴ・ツアーの模様を収録。

【2007】
The Worst Journey in the World (TV Movie) (共同製作/脚色/出演)
=テラ・ノヴァ号探検隊の生存者アスプレイ・チェリー=ガラードの回想録を映像化

【2008】
Crooked House (TV Series) (製作/脚本/出演)
●「名探偵ポワロ」 「鳩のなかの猫」Agatha Christie: Poirot "Cat Among the Pigeons" (TV Series) (脚本)
第41巻レンタル有。NHK BSプレミアム、AXNミステリー、チャンネル銀河等で放送されることがあります。
クリップ


【2010】
●「シャーロック」Sherlock (TV Series) (製作総指揮/脚本/出演)
…BBC ONE 再生リスト(特報・予告編・インタビュー等)
…Sherlockology 再生リスト(S1&2予告編集)
…シリーズ3前日譚 "Many Happy Returns"
レンタル可Hulu、niconico等でも視聴可能。
=NHK BSプレミアムでの放送の他、AXNミステリーで放送。
●「ドクター・フー ニュー・ジェネレーション」Doctor Who「ダーレクの勝利」Victory of the Daleks (TV Series) (脚本)
日本版DVD BOX発売中レンタル有。またHuluでも配信中。
舞台裏映像 "Doctor Who Confidential"。マークがチャーチル博物館・内閣戦時執務室を訪問しています。
●The First Men in the Moon (TV Movie) (製作総指揮/脚色/出演)
=ハーバート・ジョージ・ウェルズの「月世界最初の人間」をドラマ化
予告編
●A History of Horror with Mark Gatiss (TV Series documentary) (作家/出演)
=ハリウッド古典映画からマークが影響を受けたハマーホラーまで、ホラー映画の歴史を辿るドキュメンタリー・シリーズ、全3エピソード。
The American Scream
Home Counties Horror
Frankenstein Goes to Hollywood
●「名探偵ポワロ」「ハロウィーン・パーティ」Agatha Christie: Poirot "Hallowe'en Party" (TV Series)(脚色)
第46巻レンタル有。NHK BSプレミアム、AXNミステリー、チャンネル銀河等で放送されることがあります。
クリップ

【2011】
●「ドクター・フー ニュー・ジェネレーション」Doctor Who 「小さき者からのSOS」Night Terrors (TV Series) (脚本)
日本版DVD BOX発売中レンタル有。AXNミステリーで放送あり、Huluでも配信中。
舞台裏映像 "Doctor Who Confidential"。マークのインタビュー有。

【2012】
Horror Europa with Mark Gatiss (TV Movie documentary) (作家/出演)
="A History of Horror with Mark Gatiss"の続編に当たる、ヨーロッパのホラー映画に焦点を当てたドキュメンタリー。

【2013】
An Adventure in Space and Time (TV Movie) (製作総指揮/脚本)
=「ドクター・フー」誕生50周年を記念して、製作に携わったプロデューサーや初代ドクターのエピソードを描いた単発ドラマ。
=あらすじ、舞台裏については拙ブログ記事「ドクター・フーの誕生物語 "An Adventure in Space and Time"」参照。
「ドクター・フー ニュー・ジェネレーション」『冷戦』Doctor Who "Cold War" (TV Series) (脚本)
エピソード紹介映像
舞台裏映像 "Behind the Scene"。マークのインタビュー有。
日本版DVD BOX発売中レンタル有。またHuluでも配信中。
「ドクター・フー ニュー・ジェネレーション」『深紅の恐怖』Doctor Who "The Crimson Horror" (2013) (TV Series) (脚本)
エピソード紹介映像
舞台裏映像 "Behind the Scene"。マークのインタビュー有。
日本版DVD BOX発売中レンタル有。またHuluでも配信中。
●「名探偵ポワロ」「ビッグ・フォー」Agatha Christie: Poirot "The Big Four" (TV Series) (脚色)
第49巻レンタル有。NHK BSプレミアム、AXNミステリー、チャンネル銀河等で放送されることがあります。
=プライベートでのパートナー、イアン・ハラードとの共同脚色作品。
クリップ
MR James: Ghost Writer (TV Movie documentary)(作家/出演)
=怪奇小説家モンタギュー・ロウズ・ジェイムズに迫ったドキュメンタリー
The Tractate Middoth (TV Movie) (製作総指揮/演出/脚色)
=初監督作品。上述のMRジェイムズ作の短編「聖典注解書」を映像化。
BFIプレビュー上映でのQ&A

【2014】
「ドクター・フー」S8第3話『シャーウッドの森のロボット』Doctor Who"Robot of Sherwood" (TV Series) (脚本)
=2016年1月現在、日本では未発売。Netflixで配信中。
次回予告TV予告
クリップ
舞台裏映像 "Doctor Who Extra"。マークのインタビュー有。

【2015】
●「ドクター・フー」Doctor Who Sleep No More (TV Series) (脚本)
=日本ではNetflixで配信中。
=「リーグ・オブ・ジェントルマン」のリース・シェアスミスが出演。
次回予告TV予告
クリップ1クリップ2
キャスト・スタッフインタビュー"Enter The Sandmen"。マークのインタビュー有。

●「シャーロック」Sherlock (TV Series) 「忌まわしき花嫁」The Abominable Bride (製作総指揮/脚本/出演)
==舞台をヴィクトリア朝時代に戻した「シャーロック」の特別編。BBCでは元旦に放送。日本では2月19日に劇場公開。
日本版購入可能本国版に未収録の「脚本家スティーヴン・モファットと巡るベーカー街221Bの旅」「シャーロック製作の裏側~主要キャスト・スタッフとともに」収録!
=デジタル配信もあり。
再生リスト
 ↑予告編、特報、米PBS版特報、日本版特報、クリップ、舞台裏、マークによる米PBSのインタビュー、MCM ロンドン・コミコン
=海外版については「UK版DVD&US版iTunesでの購入方法」参照
=あらすじは「【ネタバレ】「シャーロック 忌まわしき花嫁」まとめ」参照

【2017】
●「ドクター・フー」Doctor Who - Empress of Mars (TV Series) (脚本)
=2017年8月現在、日本では未発売/未配信。
●Queers(脚本・監督)
=BBC Fourで2017年7月31日より放送。20分×全8話の短編モノローグドラマ。日本での放送予定なし。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドクター・フーの誕生物語 "An Adventure in Space and Time"

2014-12-03 | TV/マーク・ゲイティス
ドラマ「シャーロック」の製作者、スティーブン・モファットとマーク・ゲイティスが、
共にイギリスが誇るSFドラマ「ドクター・フー」の脚本家であり、
撮影現場であるカーディフに行く列車の中で2人がドラマの構想を話し合ったことで
「シャーロック」が生まれたというエピソードは有名ですが、
その「ドクター・フー」がどうやって始まったのか?
ということまでは知らない人が多いと思います。

「ドクター・フー」は放送を開始した1963年から、
途中中断した時期はあるものの、今なお新シリーズが作られています。
その50周年にあたる2013年に、この「シャーロック」の2人が製作総指揮となり、
ドクター・フーの誕生を描くドラマを作り出しました。
それが"An Adventure in Space and Time"(以下AAiSaT)です。

An Adventure in Space and Time: The Trailer - Doctor Who 50th Anniversary - BBC Two


「ドクター・フー」は主人公の宇宙人・ドクターがその肉体を"再生"させることで、
役者を変えながら続いているドラマです。
AAiSaTは初代ドクターを演じたウィリアム・ハートネルや、
女性として当時としては異例の抜擢を受けた初代プロデューサー、
ヴェリティー・ランバートのエピソードにスポットを当てています。

もともと、この企画はマーク・ゲイティスが番組の40周年のために温めていた企画でしたが、
当時は予算もスケジュールの割当も出来ず、企画は却下された経緯がありました。
10年後の50周年という大きな節目に、ようやくこの企画が実現することとなったのです。

「ドクター・フーの物語は、すなわちテレビの物語。
 50周年は、宇宙船ターディスがどうやって発進したか遡って見に行くという最も重大な旅をするにはふさわしい年だ」
(スティーブン・モファット談)


ただ、マーク・ゲイティスが脚本を練って行くにあたり、
製作に携わった人々とその逸話があまりに多いため、
全ての人物を取り上げきれないという問題がありました。

「これはドキュメンタリーではなくドラマだから少数のキャラに集中しなければならない。
 登場しない人物がいることに反対意見もあるだろうね」(マーク・ゲイティス談)


これは幼い頃からドクター・フーを愛し続ける筋金入りのファン、
つまり"フーヴィアン"としての、マーク自身の心を痛めつけることになりました。
しかし、彼はその細部への愛情をかなぐり捨てて、
ドクター・フーを知らない視聴者でも楽しめるドラマ作りを目指したそうです。

(例えば、"フーヴィアン"にはよく知られている
 最初期のスクリプト・エディターだったデヴィッド・ウィテカーのキャラクターは、
 プロデューサー補のマーヴィン・ペンフィールドに吸収され、
 脚本家のテリー・ネイションと、デザイナーのレイ・キューシックの関係を通して描くはずだった、
 ドクターの敵=ダーレクの誕生についても削られることになりました。)


「"An Adventure in Space and Time"は「ドクター・フー」への私からのラブレターですが、
 私の望みは、この番組が称えられ、誰にでも興味を持ってもらえるような人間ドラマを作ることでした」
(マーク・ゲイティス)


そうしてダイヤから輝きを削りだすように生まれたAAiSaTは、
ハリー・ポッター シリーズ、「ブロードチャーチ」等で知られるデヴィッド・ブラッドリーを初代ドクター
ドラマ"Call the Midwife"のジェシカ・レインを初代プロデューサー役に迎え、
ドクター・フー50周年記念番組の一つとして放送されたのです。





1963年、ロンドン。
BBCの製作アシスタントとして働くヴェリティー・ランバートはテレビ業界から出て行くべきか迷っていました。
自分自身に一年の猶予を設けて将来を考え直そうとしていたそんな時、
ドラマ部門の上司、シドニー・ニューマンから新しい子供向けSFドラマの製作者に指名されます。


Pitching Doctor Who - An Adventure in Space and Time - BBC


アシスタントではなく、プロデューサーとしてテレビジョンセンターに出勤したヴェリティー。
お守り役の先輩プロデューサーを付けられ、意見に聞く耳をもたれない状況に苛つきますが、
番組を担当することになった、同じように局内で肩身の狭い思いをしている
インド系の若手監督ウォリス・フセインと意気投合します。


P*** & Vinegar - An Adventure in Space and Time - BBC


そして、ヴェリティーとウォリスは主役のドクター役にオファーした俳優、ウィリアム(ビル)・ハートネルと面会することに。

ヴェリティーの説明するドクターの役のイメージは
"「ナルニア国物語」のC・S・ルイスと「タイムマシン」のH・G・ウェルズがサンタクロースと出会う"
ポリスボックス型の船に乗って宇宙を旅するという宇宙人=ドクターは
舞台役者として活躍した後、厳格な軍人の役が多かったビルにとって、
今まで演じたことのない類のキャラクターでした。

ヴェリティーたちはビルに番組がいかにBBCに期待をされているかをアピールしますが、
実は、番組は狭いスタジオをあてがわれ、脚本は未だ進行中、
宇宙船であるターディスの内部も未完成の状態でした。


Persuading William Hartnell - An Adventure in Space and Time - BBC


出演を決めたものの、ターディスの内装が一向に出来上がらないことに不満を抱くビル。
彼の過去作や演技力を誉めることでなんとか機嫌を取ったシドニーは、
出演者やスケジュールを思うように扱えない新米ヴェリティーに対して、
「プロデューサーになれ!」と叱咤します。

鼓舞されたヴェリティーは、早速デザイナーの元へ行き、
ようやくターディスの内装のアイデアを得ることに成功するのでした。


Designing the TARDIS - An Adventure in Space and Time - BBC


撮影中、セットの扉が勝手に開いたり、スタジオ内でスプリンクラーが回ったり
四苦八苦しながら作り直しを経てやっと完成させた第一話。
その初回放送の日、運悪く、ケネディ暗殺事件が発生します。
視聴者はドラマではなくニュースに釘付け。
影響を受けた「ドクター・フー」の視聴率は低迷し、番組は存続の危機に立たされます。

その一方、ドクターの脅威となる敵キャラ、ダーレクが登場するエピソードの脚本が完成。
シドニーや上層部は"虫眼のモンスター"の採用に反対するのですが…


前半はヴェリティーのプロデューサーとしての奮闘に焦点が当てられ、
後半はドクターとして視聴者の人気を得るようになったビルの、役者としての苦悩を映し出します。
酒と煙草を愛しながら年を重ねたビルは、老齢と病の影響で台詞を覚えることもままならない状態になっていました。
それでも、ドクターのいない「ドクター・フー」はありえないと、
ヴェリティーやウォリスが番組を去った後も、ドクターとして出演を続けようとするのです…



冒頭、世界初の女性飛行士ワレンチナ・テレシコワがボストーク6号で宇宙へ旅立ったニュースを
ヴェリティーがテレビに駆け寄って見る様子と同時に、
月が上ったBBCテレビジョンセンターが写しだされるシーンがあります。
宇宙への憧れ、女性の社会進出…
時代の変革の中で、「ドクター・フー」が今までにない新しい番組として生まれたことが
このドラマの中から感じ取れるようになっているのです。

数多くの番組を生み出し、現在は売却されお役御免となったテレビジョンセンターや、
マルコーニ社の撮影用カメラを始めとした、
この作品のために当時とそっくりに用意された撮影スタジオ等、
60年代のノスタルジックな風景やテレビ局の内側を楽しめるのもこの番組の見所です。

「素晴らしい複製ターディスの中に初めて足を踏み入れると、
 (驚愕で)僕は口の中にマフラーを詰め込まなければならなかった。とても興奮したよ!」(マーク・ゲイティス談)


再現されたセットの出来映えはマークだけではなく、現場を訪問した当時の出演者も
50年前に戻ったと錯覚してしまいそうな程の完成度だったそうです。

これがAAiSaTの撮影で再現された第一話のシーン。
Reconstruction: First TARDIS scene - An Adventure in Space and Time - Doctor Who 50th Anniversary


これは実際に当時撮影された未放映パイロット版と放映版の比較。
An Unearthly Child vs An Unearthly Child - Comparison



現場を訪問した出演者は、ドラマの中にも端役として登場しています。
例えば、当時ドクターの孫娘スーザンを演じたCarole Ann Fordは、
ダーレクの放送日に子供を呼びに出る母親の役。
スーザンの通う学校、Coal Hill Schoolの科学教師でドクターのコンパニオン(旅の同行者)となる
イアンを演じたWilliam Russellは、BBCの駐車係として登場しています。

(Coal Hill Schoolは最新シリーズ7〜8に登場するドクターのコンパニオン、
 クララが教師をしている学校でもあります。)


ちなみに、ドクター・フーの過去の出演者とは異なりますが、
マークとはコメディ・チーム「リーグ・オブ・ジェントルマン」の仲間であるリース・シェアスミスが
ビルからドクターを引き継ぐことになる2代目ドクター=Patrick Troughtonに扮しています。
リースはマークのような"フーヴィアン"ではありませんが、
彼が脚本を担当したドクター・フーのスピンオフ作品にも出演しています。
マークは以前から彼を2代目ドクターとしてこの企画に出演させようと考えていたそうです。
さらに、マークの実生活のパートナーであるイアン・ハラードも、
ダーレク登場回の監督Richard Martinの役で出演しています。

そしてAAiSaTの終盤、重要なカメオ出演者が登場するのですが、
ここでは敢えて触れません!
この物語の中で最も美しく、最も感動的なシーンになっているので、
是非本編でご覧頂きたいです。



「AAiSaTは愛から生まれました。一コマ一コマにそれが現れていることを願います」(マーク・ゲイティス談)


番組を作り出したスタッフとビルの熱意、そしてドクターの再生…
感動の涙を誘うだけでなく、現在も続いている「ドクター・フー」の未来をも感じさせるこの作品は、
2013年11月22日にBBC TWOで放送後、
放送映画批評家協会賞英国アカデミー技術賞(衣装デザイン、編集、メイク)英国アカデミー賞シングル・ドラマ部門
ヒューゴ賞国際エミー賞Broadcast Awards等にノミネートされました。

マークの望んだように、AAiSaTは"フーヴィアン"のみならず、ドクター・フーを詳しく知らない視聴者からも愛される作品となっています。
この記事を読まれて、まだ見たことがないという方にとっても、
いつか大切な作品になればいいなと、AAiSaTを愛する私も願うばかりです。



■ソフト情報■(2014年12月現在)
"AAiSaT"は日本盤は発売されていませんがAmazon.co.jpで輸入版が購入可能です。
DVD(米国盤?リージョン1)
ブルーレイ(米国盤・リージョンA)
Amazon.co.ukからは以下から。
DVD(英国盤・リージョン2)
50周年記念コレクターズ・エディション DVD BOX(英国盤・リージョン2)
50周年記念コレクターズ・エディション ブルーレイBOX(英国盤・リージョンB/2)
 (英国盤のブルーレイはBOXのみの取り扱いとなっています。)
【注意】リージョンについて
・DVDの場合、日本のプレイヤーで視聴可能なソフトはリージョン2、映像方式はNTSCです。
 米国盤はリージョン1のため再生不可、英国盤はリージョン2ですが映像方式がPALのため再生不可
 ですが、米国盤・英国盤ともにPCでの再生は可能なはずです。
 私は普段、macをテレビに繋いで英国盤を再生しています。
・ブルーレイの場合、日本のプレイヤーで視聴可能なソフトはリージョンA
 米国盤はリージョンAのため再生可能、英国盤はリージョンBのため再生不可



■参考資料■
EXCLUSIVE: Mark Gatiss interview - Blogtor Who(Jul 6)
An Adventure in Space and Time: on-set exclusive with the director and producer(Nov 12)
Mark Gatiss on 'An Adventure in Space and Time': "It's born of love" - Digital Spy(Nov 13)
Mark Gatiss: An Adventure in Space and Time is my love letter to Doctor Who(Nov 21)






【その他 資料編】
以下はAAiSaTに関する記事・ツイート・動画の一部を紹介します。



■キャスティング■
1月30日に発表。
BBCのドクター・フー番組ページ
ガーディアン誌



■撮影■
・マーク・ゲイティスがレポートする"AAiSaT" The Dalek Invasion of Earth撮影風景
Dalek Invasion! Mark Gatiss Reports from London - An Adventure in Space and Time - Doctor Who


・同じく、The Dalek Invasion of Earth撮影風景
Daleks 2013AD (Filming for "An Adventure In Space And Time")


RadioTimesによるスタッフの撮影関連ツイートまとめ


■米仏コミコン 2013■
・コミコン・パリでのマーク・ゲイティス インタビュー
Mark Gatiss talks An Adventure in Space and Time - Doctor Who - #SaveTheDay


・サンディエゴ・コミコンでのデヴィッド・ブラッドリー&マーク・ゲイティス インタビュー
DAVID BRADLEY & MARK GATISS on DOCTOR WHO's Origins - An Adventure in Space & Time on BBC AMERICA


サンディエゴ・コミコンでのデヴィッド・ブラッドリー&マーク・ゲイティス インタビュー(MTV)

■放送時間決定■

BBC MEDIA CENTRE

■BFIでのプレビュー上映■
11月12日にBFIで行われたプレビューの模様。
Doctor Who: An Adventure in Space and Time Q&A






Doctor Who Newsによるレビュー


■その他 動画■
・舞台裏映像。Carole Ann Fordがナレーションを務めています。ネタバレあり。
Behind the scenes of An Adventure in Space and Time - Doctor Who 50th Anniversary - BBC

・ターディスセットの中でドクター・フーを語るマーク・ゲイティス インタビュー
'Doctor Who has always been my favourite TV programme': Mark Gatiss on An Adventure in Space and Time


・BAFTA TV受賞式前のインタビュー
Mark Gatiss Interview - Doctor Who An Adventure in Space and Time


・本物のヴェリティー・ランバートのインタビュー。Carole Ann Fordも出てきます。
Verity Lambert - in her own words...



■サントラ試聴■
AAiSaTは音楽も美しいのでオススメです!
Doctor Who : An Adventure in Space and Time - The New Doctor


こちらでも試聴可能。
・サントラ盤は、Silva Screen Recordsamazon.co.ukで購入可能。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【マーク・ゲイティス】出演作品マスターポスト【旧版】

2014-07-23 | TV/マーク・ゲイティス

(2020年12月更新)

最新版はMark Gatiss Info JPNブログに掲載しています。

【マーク・ゲイティス】脚本作品マスターポスト【最新版】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「『シャーロック』でマーク・ゲイティスが気になり始めたんだけど、何から見たらいいのかな?」
「思い切ってUK版のDVDを買いたいけど、その前に内容をチェックしたい」
「マークが映っていれば何でもいい! とにかくすぐにでも見たい!」


そんな方のために、マーク・ゲイティスの出演作品をまとめた一覧表を作りました。

表の見方は以下の通りです。

【製作年代】
●タイトル (←日本発売・放映があったものは日本語タイトル)
…動画リンク先
=解説・注釈


タイトルがリンク先になっている場合は、本編全体を見られます。
※原則英語音声ですのでご了承ください。
本編の一部のみの場合や、予告編のみの場合は「…」の後にリンクが貼られています。
日本でレンタルや視聴が出来るものに関しては「=」の後に一言添えてあります。
解説も「=」の後に付け加えています。

●が赤のものは、日本でソフト化されている/現在配信されているもの。
●が黄のものは、日本で放送/上映されたことがある(がソフト化はされていない)もの。
情報がないものはグレーで伏せてあります。

年代は作品はimdbを参考にしています。
あくまでDVD購入や放送前のチェック用にお役立てください。

ちなみにAmazon.co.ukでの購入はこちら、Amazon.co.jpでの購入はこちら
TSUTAYAの在庫検索はこちら

※リンク切れ、作品漏れ、もっとこれを推してほしい!などありましたらコメント等でお知らせください。


【1993】
●Harry (TV Series)
"Mark Lawson Talks to Mark Gatiss"のインタビュー内で、26分頃にクリップが流れます。

【1994】
The Dwelling Place (TV Mini-Series)
出演シーン。25秒程度の出演です。
P.R.O.B.E. - The Zero Imperative (Video)
=脚本を兼ねています。

【1995】
P.R.O.B.E. - The Devil of Winterborne (Video)
=脚本を兼ねています。

【1996】
P.R.O.B.E. - Unnatural Selection (Video)
=脚本を兼ねています。

【1997】
Mash and Peas - American Sitcoms
=スクリプトはこちら

【1998】
In the Red (TV Series) .
エピソード2の出演シーンはこちら
●Lenny Goes to Town (TV Series)
ロビー・ウィリアムズがゲストの回6:00頃18:10頃にVTR出演。
This Morning with Richard Not Judy (TV Series)
グレッグ・エヴィガンに扮した担当コーナーはここから
担当コーナー収録時の音声

【1999】
「リーグ・オブ・ジェントルマン 奇人同盟!」The League of Gentlemen (TV Series)
…BBC Worldwide 再生リスト(クリップ集)
…BBC ComedyGreats 再生リスト(クリップ集)
…シリーズ3 メイキング
=マークのコメディ俳優・作家としての出世作。TSUTAYA等でレンタル可です。
=番組についての詳細は、拙ブログ記事「リーグ・オブ・ジェントルマン(The League of Gentlemen)とは何ぞや!」参照
=ロケ地については、拙ブログ記事「ハドフィールド aka ロイストン・ヴェイジーへ…」参照
The Web of Caves (TV Short)
The Pitch of Fear (TV Short)
The Kidnappers (TV Short)
=上記3本は「ドクター・フー」特番で作られたパロディ・スケッチ。脚本を兼ねています。

【2000】
「リーグ・オブ・ジェントルマン 奇人同盟!クリスマス・スペシャル」The League of Gentlemen Christmas Special
=TSUTAYA等でレンタル可です。
=詳細は1999年のTVシリーズの欄参照。
Randall & Hopkirk (Deceased) (TV Series) - #1 Drop Dead (2000)
出演シーンはここから
●Barbara (TV Series) - Christening (2000)
出演シーンのみ

【2001】
「SPACED ~俺たちルームシェアリング」Spaced (TV Series) - Back (2001)
TSUTAYAディスカスでレンタル可とのこと。
=「マトリックス」のエージェントのような出で立ちで出演。
「バースデイ・ガール」Birthday Girl
注意:出演はほんの一瞬です。
=TSUTAYA等でレンタル可。
●Now You See Her (TV Movie)
The League of Gentlemen: Live at Drury Lane (Video)
=2001年3月に上演された「リーグ・オブ・ジェントルマン」のライヴ・ツアーを収録。
=彼らの定番ネタばかりなので、TVシリーズを見た上で見ると理解しやすいです。
●Dr. Terrible's House of Horrible (TV Series)
こんな感じの悪役です。

【2002】
Surrealissimo: The Scandalous Success of Salvador Dali (TV Movie)
●Jackanory: The Curse of Karrit Poor (Video short)
=リーグ・オブ・ジェントルマン クリスマス・スペシャルの特典映像に収録。TSUTAYA等でレンタル可。
The Cicerones (short film)
=リーグ・オブ・ジェントルマンの同僚ジェレミーの監督作品。
●Legend of the Lost Tribe (TV Short)
●The Guides (Short)

【2003】
●Bright Young Things
="冒頭の4:30
「リトル・ブリテン」『エピソード6』Little Britain (TV Series) - Smallest Ant (2003)
=17分頃からRSCのエージェントとして登場。本シリーズではスクリプト・ライターとしても参加。
=TSUTAYA等でレンタル可。

【2004】
●Nighty Night (TV Series)
本編クリップ・NG・削除シーンリスト
●Sex Lives of the Potato Men
出演シーン(一部)
Catterick (TV Series) - Episode #1.5
●Footballers' Wives (TV Series) - Episode #3.7 (2004)
出演シーンのみ
「ショーン・オブ・ザ・デッド」Shaun of the Dead
クリップ←一瞬映る動物番組の声がたぶんそう。聞き分けは難しいです。
=TSUTAYA等でレンタル可。DVD購入はこちら
●Global Conspiracy (Video short)
「アガサ・クリスティー 謎の失踪 失われた記憶」Agatha Christie: A Life in Pictures (TV Movie)
=TSUTAYA等でレンタル可。
=AXNミステリーで放送されることがあります。
=記憶をなくしたクリスティーの正体を探る記者役。
「ミス・マープル」『牧師館の殺人』Agatha Christie's Marple (TV Series) - The Murder at the Vicarage (2004)
=TSUTAYA等でレンタル可。
=NHK BSや、チャンネル銀河、AXNミステリー等のCSで放送されることがあります。
=副牧師役。眼鏡+カソック姿や寝込んだ姿が拝めます(笑)。

【2005】
●The Quatermass Experiment (TV Movie)
クリップ
メイキング・ドキュメンタリー
「銀河ヒッチハイクガイド」The Hitchhiker's Guide to the Galaxy
予告編
=ヴォゴン星人の声を担当しています。聞き分けるのがなかなか困難。TSUTAYA等でレンタル可。DVDはこちらから。
「マッチポイント」Match Point
出演シーンは数秒です。この動画の部分のみ。
=TSUTAYA等でレンタル可。DVDはこちらから。
●The League of Gentlemen's Apocalypse
DVD特典映像
独占インタビュー
冒頭5:30
予告編
アウトテイク
=「リーグ・オブ・ジェントルマン」の映画作品。日本未公開、未ソフト化。
「ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ!」The Curse of the Were-Rabbit
予告編
=TSUTAYA等でレンタル可。hulu等で配信あり。DVDはこちらから。
=黄色い帽子をかぶったミス・ブライトの声。注意しないと分からないです。
Funland (TV Series)
=出演は第1、4、7、11話
=リーグ・オブ・ジェントルマンの同僚ジェレミーの監督・脚本。

【2006】
Free Jimmy
A Ticket Too Far (Short)
Starter for 10
舞台裏映像
=「シャーロック」のベネディクト・カンバーバッチとの初共演作品。日本では未ソフト化。
Fear of Fanny (TV Movie)
=テレビ料理番組で知られるファニー・クラドックを描いたドラマ。マークは夫のジョニー役。
The League of Gentlemen Are Behind You (Video)
=2005年にハマースミスで行われた「リーグ・オブ・ジェントルマン」のライヴ・ツアーの模様を収録。
The Wind in the Willows (TV Movie)
舞台裏映像

【2007】
「ドクター・フー」『ラザラスの欲望』Doctor Who (TV Series) - The Lazarus Experiment (2007)
舞台裏映像
niconicoにもあります。
=Hulu、niconicoで視聴可能。
=不死の研究で若返るラザラス博士役。特殊メイクの老人姿で登場。
●Gina's Laughing Gear (TV Series)
=CBBCのHPページはこちら
The Worst Journey in the World (TV Movie)
=アプスレイ チェリー・ガラードの「世界最悪の旅」をドキュドラマ化。製作総指揮・脚本を兼ねています。
「ジキル」『第5話』Jekyll (TV Mini-Series)
=日本で発売されたことがあるので、稀にレンタル店・中古店に置いてあるかもしれません。
=「シャーロック」の同僚スティーブン・モファット製作総指揮。
再生リスト
●Consenting Adults (TV Movie)
=BBCのHPはこちら
●More More More (Short)
=場面写真はこちら

【2008】
「分別と多感」Sense & Sensibility (TV Mini-Series)
予告編
=日本版購入可。ジョン・ダッシュウッド役。
「名探偵ポワロ」『死との約束』Agatha Christie: Poirot (TV Series) Appointment with Death (2008)
クリップ
=TSUTAYA等でレンタル可です。NHK BSや、チャンネル銀河、AXNミステリー等のCSで放送されることがあります。
=DVD BOXはこちらから。
=レナード・ボイントン役
●Clone (TV Series)
第一話
Crooked House (TV Series)
=製作総指揮・脚本を兼ねています。

【2009】
New Town (TV Movie)
●Psychoville (TV Series) David and Maureen (2009)
クリップ
=リーグ・オブ・ジェントルマンの同僚リース&スティーヴの作品。
=カメオ出演のためサム・キスガードの変名で出演。
Spanish Flu: The Forgotten Fallen (TV Movie)
=1918年にマンチェスターを襲ったスペイン風邪から街を守ろうと奔走した保険局長のドキュドラマ。

【2010】
「シャーロック」Sherlock (TV Series)
…BBC ONE 再生リスト(特報・予告編・インタビュー等)
…Sherlockology 再生リスト(S1&2予告編集)
…シリーズ3前日譚 "Many Happy Returns"
=製作総指揮・脚本を兼ねています。
=レンタル可。Hulu、niconico等でも視聴可能。シリーズ3までのDVD BOXはこちらから。
=NHK BSでの放送の他、AXNミステリーで放送。
「バーナビー警部」『ギョームの剣』 Midsomer Murders (TV Series) The Sword of Guillaume (2010)
=AXNミステリーで放送されることがあります。
Worried About the Boy (TV Movie)
出演シーンはここから。
●The First Men in the Moon (TV Movie)
…予告編
=HGウェルズの「月世界最初の人間」をドラマ化。製作総指揮・脚本を兼ねています。

【2011】
「ドクター・フー」『ドクター最後の日』Doctor Who (TV Series) - The Wedding of River Song (2011)
舞台裏映像
11代ドクター、マット・スミスとの対談
=Huluで視聴可能。AXNミステリーでも放送予定。DVD BOXはこちらから。
=今回も特殊メイクで出演。出演時間は短めです。
The Crimson Petal and the White (TV Mini-Series)
オープニング
最終出演シーン
●Cleaning Up (Short)
予告編
=ヒットマンの役。ここから購入出来ます。

【2012】
「ビーイング・ヒューマン」Being Human (TV Series) - The War Child
The Old Ones Prequel←前日譚
Milo And Snow←前日譚
=S2までLaLaTVで放送されていましたが、S3以降の放送は望み薄。
=十字架が効かない吸血鬼の長、ミスター・スノウ役。
「孤高の警部 ジョージ・ジェントリー」『消えた子供』Inspector George Gently (TV Series) The Lost Child
=AXNミステリーで放送されることがあります。
=幼い養女が誘拐に会う父親役。マークの故郷のダラムで撮影されています。
●Horrible Histories (TV Series)
出演部分のリスト
=リーグ・オブ・ジェントルマンとしてテレビでは久々のスケッチ出演。

【2013】
●Psychobitches (TV Series)
…出演シーンのみ。[][][]
=リーグ・オブ・ジェントルマンの同僚、ジェレミーが執筆。

【2014】
ナショナル・シアター・ライブ「コリオレイナス」National Theatre Live (TV Series) Coriolanus (2014)
予告編
舞台裏映像
NT LIve上映時に流されたインタビュー
=2012年1月に上演された舞台の映像。日本では2014年に映画館上映済、映像化未定。
拙レポート「始めての『コリオレイナス」観劇」参照
「ゲーム・オブ・スローンズ」第6話『裁判』Game of Thrones (TV Series) - The Laws of Gods and Men
出演シーンのみ
舞台裏映像
製作者による解説"Inside the Episode.6"
Tycho Nestorisが紹介する「鉄の銀行」の歴史(ブルーレイ特典映像"History and Lore of Westeros"より)
=日本では2015年6月17日発売。レンタルも同時リリース。スター・チャンネルで放映有。huluの配信あり
●Mapp & Lucia (TV Mini-Series)
=リーグ・オブ・ジェントルマンの同僚スティーヴとの久々のドラマ共演作
=あらすじはこちら参照
撮影現場でのインタビュー

【2015】
「ウルフ・ホール」Wolf Hall (TV Mini-Series) ※エピソードごとのクリップはマーク出演部分ではありません。
=AXNミステリーで2016年1月先行放送。2017年2月24日、DVD発売
=マーク・ライランス演じるクロムウェルのライバル、スティーブン・ガーディナー役。
予告編
…Episode 1 Three Card Trick(クリップ)
…Episode 2 Entirely Beloved(クリップ)
…Episode 3 Anna Regina (クリップ)
…Episode 5 Crows(クリップ)
DVD特典映像・インタビュー
DVD特典映像・削除シーン
●Coalition (TV Movie)
=「シャーロック」出演直前に別ドラマのオーディションを受けるために役作りしていたピーター・マンデルソン役。
…予告編()(
●The Vote (TV Movie)
=More 4で2015年4月から5月に上演された舞台の最終日を生中継。映像化未定。様々なトラブルに悩まされる投票所の管理官役。
予告編(ナレーションはマーク)
ジュード・ロウのカメオ出演シーン(マークも出てきます。)
ハドリー・フレイザーの出演シーン(マークも出てきます。)
2015年オリヴィエ賞授賞式でのインタビュー
「ゲーム・オブ・スローンズ 第五章:竜との舞踏」第9話『竜の舞踏』Game of Thrones (TV Series) - The Dance of Dragons
出演シーンのみ
製作者による解説 "Inside the Episode.9"
日本版購入可能。スター・チャンネルで放映。huluの配信あり
「ヴィクター・フランケンシュタイン」Victor Frankenstein
=「シャーロック」の演出家ポール・マグイガン監督。英国では12月3日公開。日本版購入可能(DVDスルー)。
=デットワイラー役。本編のセリフは一言だけですが、特典映像にセリフのある未公開シーンがあります。
UK版予告編←マークは出ていません。
「ロンドン・スパイ」London Spy (TV Mini-Series) - Blue
=第三話のみ出演。NSFW(職場閲覧注意)な内容です!
Netflixで配信あり。
予告編1予告編2←マークは2の方に出てきます。

【2016】
「シャーロック 忌まわしき花嫁」Sherlock: The Abominable Bride(製作総指揮/脚本/出演)
=舞台をヴィクトリア朝時代に戻した「シャーロック」の特別編。BBCでは元旦に放送。日本では2月19日に劇場公開。
日本版購入可能本国版に未収録の「脚本家スティーヴン・モファットと巡るベーカー街221Bの旅」「シャーロック製作の裏側~主要キャスト・スタッフとともに」収録!
=デジタル配信もあり。
再生リスト
 ↑予告編、特報、米PBS版特報、日本版特報、クリップ、舞台裏、マークによる米PBSのインタビュー、MCM ロンドン・コミコン
=海外版については「UK版DVD&US版iTunesでの購入方法」参照
=あらすじは「【ネタバレ】「シャーロック 忌まわしき花嫁」まとめ」参照
●Dad's Army
=英国の国民的人気番組を初映画化。英国では2016年2月6日公開。日本公開未定。
=トビー・ジョーンズ扮するMainwaring大尉の上官、Theakes大佐役。
予告編←思った以上に登場してます!
●Mid Morning Matters with Alan Partridge (TV Series)
=声のみの出演。
「われらが背きし者」Our Kind of Traitor
=ジョン・ル・カレの小説をユアン・マクレガー主演で映像化。英国では2016年5月13日公開予定。
日本では10月21日公開2017年5月2日にBD/DVD発売
=諜報部事務局長のビリー・マトロック役。
予告編←数カ所登場します。
●Absolutely Fabulous: The Movie
=90年代から続くシットコム番組「アブソリュートリー・ファビュラス」の映画版。英国は2016年7月1日公開。日本ソフト化未定。
=主人公のエディナが自伝の発行を持ちかける出版社の重役ジョエル役。場面写真はこちら
予告編。マークは映っていません。
●Denial
=レイチェル・ワイズ演じるホロコースト否定論者から訴えられた歴史学者デボラ・リップシュタットの、弁護側の証人であるロバート=ヤン・ヴァン・ペルト教授役。
=米国は2016年9月30日、英国は2017年2月4日公開予定。日本公開未定2017年公開予定(配給:ツイン)。
予告編。アウシュビッツの場面で少し映っています。


【2017】
「TABOO」Taboo (TV Mini-Series)
=トム・ハーディ主演・脚本。BBCにて2017年1月より放送。日本ではスターチャンネルで2017年4月25日初回放送。日本でのソフト化は未定。
=摂政皇太子役でレギュラー出演。
BBC予告編(twitter上)←一瞬だけ映ります。判別は難しいかも。
…日本版予告編、予告編メインプロモ映像
●Against the Law (TV Movie)
=2017年7月26日にBBC TWOにて放送。日本放送未定。
=1950年代に同性愛の罪で投獄されたジャーナリスト、ピーター・ワイルドブラッドの精神科医ランダース役。
●「ゲーム・オブ・スローンズ 第七章:氷と炎の歌」第3話『女王の正義』Game of Thrones (TV Series) - The Queen's Justice
=スター・チャンネルで日米同時放送。2017年7月31日初回放送。
●「ゲーム・オブ・スローンズ 第七章:氷と炎の歌」第4話『未定』Game of Thrones (TV Series) - The Spoils of War
=スター・チャンネルで日米同時放送。2017年8月7日初回放送。
●Doctor Who (TV Series) - Twice Upon a Time
=ドクター・フーのクリスマスSP。The Captain役。
●The Favourite
=18世紀の英国を舞台にアン女王(オリヴィア・コールマン)の女官サラ(レイチェル・ワイズ)とその従妹アビゲイル(エマ・ストーン)の力関係を描く映画。
=役名は未公表。
●Gunpowder (TV Mini-Series)
=1605年に起こった火薬陰謀事件の首謀者ロバート・ケイツビーに扮する全3話のドラマ。
=ジェームズ1世の秘書長官ロバート・セシル役。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【マーク・ゲイティス】オリヴィエ賞とBAFTA TV Awards【2014年】

2014-05-22 | TV/マーク・ゲイティス

シャーロック S3の放送も差し迫ってきましたが、
この一大イベントとはまた別に、この2ヶ月はマーク・ゲイティスファンにとって
重要な見逃せない一大事があったのです。
それがオリヴィエ賞とBAFTA TV Awardsの授賞式。

各授賞式は、オリヴィエ賞が4月13日、BAFTAは5月18日に開催されました。
方や舞台芸術の祭典、もう一方はテレビ業界の祭典、
このどちらにも我らがマーク・ゲイティスが候補者として出席しました。

オリヴィエ賞には、コリオレイナスのメニーニアス役として助演男優賞に、
BAFTAには、制作総指揮兼脚本を務めたドクター・フーの50周年記念ドキュドラマ
"An Adventure in Space and Time"(以下AAiSaT)がSingle Drama部門でノミネート。


■■
3月10日にオリヴィエ賞候補が発表されたのですが、
まったくノミニーのことなど気にせず仕事を終えて帰った後、



このツイートを見て思わす涙がこぼれました。
「マークが!マークがオリヴィエ賞に!?」
コリオレイナスのタイトルロール、トム・ヒドルストンも候補になっていました。

マークは以前にリーグ・オブ・ジェントルマンの一員として
"A Local Show for Local People"(映像では"Live at Drury Lane"で見られるツアー)が
2003年にBest Entertainment部門でノミネートされていますが、
個人としてのノミネートは初めて。
ちなみに同じジェンツの仲間では2012年、Reece Shearsmithが
"Betty Blue Eyes"でBEST ACTOR IN A MUSICAL候補になりました。

コメディアンとして舞台に何度も立ったジェンツでも、
ウエストエンドの芝居に出始めた頃には
オーディション等で「芝居出来るの?」と言われたり、
俳優として全く評価されていない時期もあったようですが、
まぎれもないストレート・プレイ…それも、シェイクスピア劇でノミネートされるとは、
なんと素晴らしいことでしょうか。


受賞式には新調したスーツで挑んだマーク。
ちなみにお召物の詳細はこちら↓↓↓

はぁぁぁぁーなんて素敵な…。後光がさしている…。
プレゼンターとして登場したマーティン・フリーマン、
そして同じくプレゼンターとして登壇した映画"Frankenstein"で共演しているジェームズ・マカヴォイとも一緒に。

でもどの組み合わせよりも興奮したのはパートナーのイアン・ハラードとの2ショットです。
ゴージャス ハズバンズ!

中継が1時間遅れで放送だったため、公式のツイートで結果を確認していたのですが、
結局、助演男優は"Ghosts"のJack Lowdenが受賞したことを知りました。
うーん、やはりそう簡単にWinnerにはなれないのですね。
しかも後追いの中継を見たら助演男優の部分は短く編集されてて余計にショック。
ワイプみたいな枠の中に収まっているマークがみたかったのに。

健気なツイートが泣けます。
メニーニアスは、始めこそマークでは若すぎるのではないかと思いましたが、
コミカルとシリアスが共存している、まさに彼の個性が生かされる役回りで、
実際に胸を打つ演技であったこともあり、とても残念…。


■■■

BAFTA候補は4月10日に発表されました。

翌日仕事にも関わらず、オリヴィエ賞は眠い目を擦りながら授賞式を見ていた私は、
BAFTA授賞式の翌日にはしっかりBAFTA休暇を取りました(笑)、ここだけの話。
"AAiSaT"は本当に感動的なドラマなので、取らなきゃ嘘だろ!とまで思っていたのですが、
結果はどうなろうと、レッドカーペットで現在のマークの近況が分かるのが楽しみでした。

衣装はオリヴィエ賞のジャケットと同じだけど蝶ネクタイ。
オリヴィエ賞の時はジャンル違いのせいか、
それほどテレビ番組についてのコメントは出ていなかったように思うのですが、
BAFTAでは記者の間で引っ張りだこになってたみたいですね。

それを予想してか、マークはシャーロックS4についてのネタを前もって用意していたらしく、
"I can officially tell you, we are moving closer to sorting out some dates for filming it."
つまり、撮影の日程を調整して前倒しした、というコメントを各誌に提供していました。
インタビュー動画では、各誌で言い回しは変えても、シャーロックの日程について慎重に喋っているのが伺い知れます。



ところが、記事によっては誇張した書き方をしているものも少なくなく、
パートナーのイアンさんもRadio Timesの記事について、

と呟いていました。
放送日が早まったのではなく、あくまで撮影日と彼は言っているんだ、と。
このツイートを受けて、Radio Timesは「ファンが思うより早く(放送されるだろう)」という中見出しを削除しましたが、
(イアンさんのツイートによるとこういった削除訂正は"#珍しい"とのこと。)
マーク本人も後にこんなツイートをしていました。

ぱっと見、シャーロックの次回作のタイトルが決まったのかと思ったのですが、
"Click-bait"というのは大衆の関心を惹く見出しを使って、
記事自体の品質は低いけれどもクリックしてもらうことで広告収入を得ているウェブサイトのコンテンツ、
つまり"釣り記事"のことのようなのですが、
このツイート自体が「シャーロックのタイトル発表しますよー」と言って実は違うという、
クリック・ベイトをパロディにしている、
メディアへの痛烈な皮肉の意味が込められた呟きなんです。(たぶん)
マークのツイートのセンスは気が効いていますが、
人気番組には付いて回る結構由々しき問題ですよね。

ところで、肝心の結果ですが、
残念ながらAAiSaTは受賞を逃し、Channel 4の"Complicit"が受賞しました。
(´;ω;`)

マークも心なしかショボーン顔に見えます。

ですが、AAiSaTに主演したDavid Bradleyは"Broadchurch"で助演男優賞を、
ドクター・フーの"The Day of the Doctor"も観客賞を受賞しました。
(シャーロックが2度受賞を逃した観客賞… ^ ^;)


Davidさんの名前が呼ばれた時のマークは彼の肩をポンポン叩いてとても嬉しそう。
式の後のツイートでも、

とはいえ、やっぱりどれよりもAAiSaTが取ってほしかった…。
実に残念ですよ。愛されてる作品なのに。

そう、愛されてるんです。
イアンさんの言う通り、賞が全てではないですよね。いい旦那だな…。

嘆いてばかりもいられないですが、8月17日にはヒューゴ賞の受賞式、なんてのもあります。
AAiSaTは、Best Dramatic Presentation, Short Form部門にノミネート。
ただ、この枠はドクター・フーのクリスマスSP"The Day of the Doctor"に、
50周年記念SPの"The Name of the Doctor"、
5代目ドクターPeter Davisonが監督&脚本&出演した
50周年番外編"The Five(ish) Doctors Reboot"(←個人的にはこれ大好き)、
他にはゲーム・オブ・スローンズにOrphan Blackと強豪揃い。
この中にAAiSaTがノミネートされてるだけでも嬉しいですが、やっぱり出来れば…と期待もしちゃいますね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マーク・ゲイティスの"Cleaning Up"がダウンロード可能に&Game of Thrones S4 出演決定

2013-07-24 | TV/マーク・ゲイティス
先頃終幕したサンディエゴ コミコンのシャーロックやドクター・フーの話題を追い過ぎて、
すっかり寝不足気味のミウモです。
この数日は敬愛するマーク・ゲイティスのインタビューや動画、画像がわんさか出て来て、
口からは嬉しい悲鳴と寝不足の呻きの両方が出て来ている次第です。

このブログは旅の記録や日本語の長文でまとめたい事があったときに更新するようにしていて、
マーク・ゲイティスに関する情報や近況は、twittertumblrの方でまとめるようにしているのですが、
こちらにガッツリpost&reblogしまくっているのでどうぞ。)
今回はコミコンの話題とは別に、とても嬉しい情報が入ってきたので、こちらのブログでも紹介します。




以前「Mark Gatiss(マーク・ゲイティス)主演の短編映画「Cleaning Up」を見る
という記事でも紹介した、"Cleaning Up"という短編作品が
本日より製作会社Big Finish Productionsのサイトでダウンロード出来るようになりました!
もちろん、日本でも購入可能です!





スタイリッシュ且つちょっとブラックな、14分ながら見応えのある作品です。
マークは冷酷で抜かりのない、プロのヒットマン、ミスター・ジャクソン役。
完璧なミスター・ジャクソンでしたが、新しい仕事である失敗を犯してしまい…というお話。


このDLの種類は、Rookie Edition(1.99£)とHitman Edition(4.99£)と分かれていますが、
"Rookie"はHD版本編のみ、
"Hitman"は本編に加えてコメンタリーとメイキング、予告編、ギャラリー、サウンドトラック、ポスター、PC用壁紙のデータがまるっと入っています。
私はもちろん"Hitman" Editionを購入しました。

ギャラリーはサムネイルのようなものですし、予告編はYouTubeでも見られるものだし、壁紙は公式サイトでも見る事が出来るので、
"Rookie"だけでも十分楽しめると思いますが、
この購入金はドクター・フーやシャーロック・ホームズ等のラジオドラマも製作している
Big Finish Productionsの製作資金になり、
15,000£以上のパジェットが集まったあかつきには長編映画としての"Cleaning Up"が製作されるということなので、
"Hitman"で投資した気分になるのもよいのではないかと思います。

以前の記事にも書きましたが、短編ながらとても完成度の高い作品です。
編集も素晴らしく、最初の3分のミスター・ジャクソンの仕事ぶりを映すシーンは、
長編アクション映画のクオリティを感じさせるような無駄の無い演出で引き込まれます。

B&Bの女将、Louise Jamesonの演技も面白いですが、
なによりマーク・ゲイティスです!
時には「英国政府そのもの」だったり、時には吸血鬼の長だったり
時にはジョーン・クロフォードにも扮したり…
もはや演じられない役などなさそうな彼ですが、
ヒットマンは意外にもやっていないはずです。

本人も嬉々として演じていたというクールなスナイパー役。
今回のDL解禁の喜びをtwitter上で脚本家のSimon Guerrierにぶつけたところ、



とお返事が。
そうですよねー! マークwith銃は最高にかっこいいですよねー!!
(でも脚本と演出でカッコイイんですよ!と付け加えておきました。)

興味のある方は是非ダウンロードしてみてください!


■■
また、7月18日には米国HBO製作のファンタジー大作ドラマ
「ゲーム・オブ・スローンズ」の第4シリーズに出演することが発表されました。

'Game of Thrones' casts 'Sherlock' actor in season 4 -- EXCLUSIVE


ちょうどコミコンが開催される直前での発表とあり、
コミコン中のインタビュー等で詳細が明かされることが期待されていましたが、
結局、演じる役柄については未だ公表されていません。

S4から登場するとされるタイレル家の統主、Mace Tyrellを演じるのではないかと噂されており、
以下のインタビュー動画でもインタビュアーがメイスでは?と突っ込んでいるのですが、
「何も言えないんだ。彼ら(GoTの製作陣?)に撃たれてしまうよ」と答えています。

※8月1日追記
噂されていたメイス役は「恋のロンドン狂騒曲」等のロジャー・アシュトン=グリフィスに決まったそうです。

これでマークがメイスを演じるという可能性は消えたことになります。

撮影は、マーティン・フリーマンが「ホビット」のために不在中、
「シャーロック」の撮影を行わない2ヶ月の間に終えているとのこと。

彼は7月10日にGoTの撮影地のひとつである北アイルランドのベルファストを訪れており、
おそらくこの時に撮影を行ったのではないかとの噂があります。
そうすると、"北"の冬のシーンということになり、Styr, Magnar of Thennという役ではないかという説も。



役はオーディションで勝ち取ったそうで、
別のインタビューでは「出演することを、発表まで秘密にしていられたことが嬉しい」と語っていました。


Comic Con 2013- Mark Gatiss Joins Game Of Thrones Season 4



私は現在S1を絶賛視聴中。(だから寝不足、ということもある…)
動画でマークも語っているように、キャラがたくさん出て来ることもあって、
見るまではちゃんと話についていけるか不安だったのですが、
それぞれのキャラが立ってるし、ストーリーも丁寧に追って描かれているので、
思ったよりもずっと分かりやすいシリーズです。

ファンタジーの中にほどよく?エロとグロが混じり合っているのも刺激的だし、
見ているうちに引き込まれるので、エンドロールを迎えると
「もう終わりか。早く次を見なくちゃ」という気分にさせられます。

この中に帯剣して馬にまたがるマークが出て来たり…と考えると、よだれがジュルジュル止まりません。
エログロシーンがあったらどうしましょ。期待大。

※9月11日追記
マークの役がTycho Nestorisであると発表されました。
(エージェントのプロフィール欄に記載されていたようです。)
Braavosという土地の銀行の代表みたいですね。
背が高くて足が長い、棒のような男で、腰まである細いロープより細い髭を持っている…
というビジュアルは彼に合っていそうです。



■■■
その他は、今月7月下旬?29日?からは「シャーロック」のS3第3話、
スティーブン・モファットが脚本担当の"His Last Vow"の撮影が開始予定。

11月には今回のコミコンでもプロモーションされたドキュドラマ"An Adventure in Space and Time"の放送、
12月クリスマスにはM.R.Jamesのドキュメンタリーと脚色ドラマの放送、
2013年中にパートナーのイアン・ハラードと共同脚本を担当した名探偵ポワロの"Big Four"の放送、
また、12月から2月までは舞台の「コリオレイナス」に出演等、
多忙を極めるマーク…。

ファンとしては、次々に仕事ぶりを拝見出来て幸せなのですが、お体大丈夫でしょうか。
コミコン開催中にも頭痛薬飲んでたみたいだし。

(タダの二日酔いかもしれないけども。)
いつも健康で、ニコニコしながら周りを惑わせ続けて欲しいものです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする