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二大怪盗の共演!!「ルパン三世VSキャッツ・アイ」

2023-02-04 | TV/ルパン三世

Amazon Primeビデオ配信後の休日に見ましたよ、
「ルパン三世VSキャッツ・アイ」!

アニメ『ルパン三世VSキャッツ・アイ』公式サイト

アニメ『ルパン三世VSキャッツ・アイ』公式サイト

 

 

発表後はちょっと意外な感じがしたり、
セル画風CGでキャラデザインがどちらの作品にも寄っていないところが少し心配だったのですが、
いやいやどうして、大満足な作品でした!!
スマホにダウンロードして日本語で見た後は英語吹き替え/字幕にしたり繰り返し楽しんでいます。

 

若い世代は知らないかもしれませんが、
90年代に日本テレビの夕方4、5時あたりの枠で
「ルパン三世」のPart 2「キャッツ・アイ」「シティーハンター」が繰り返し繰り返し再放送されていました。

私は1970年代後半に放送されていた赤ジャケルパンだけでなく、
実はキャッツ・アイもリアタイ世代ではないのですが、
この再放送のおかげでまるでリアタイしているような気持ちで作品に触れることが出来たのです。

「ルパン三世VS名探偵コナン」は、コナンが好きな若い世代に
ルパン三世を紹介するような役割もあったと思うのですが、この作品はもうまさしく夢の共演!
同時にがっつり再放送を見まくっていた私世代にド直球なのではないでしょうか。

「シティーハンター」はリアルタイムで楽しんでいたし大好きだったので、
(漫画を読まない私の母も唯一楽しんでいた作品でした)
北条司作品の原作はほとんど読んでいます。
「シティーハンター」もルパンと同じく、近年新作が続けて作られてる人気作品ですが、
かつて実写映画も作られたことがある(←一応見に行った)キャッツ・アイは
「シティーハンター」の映画作品にゲスト出演はしていたけれど、
最近は新作もなかったので、意外だったのは久しぶりだったせいかもしれません。

でもクリカンも言ってたように、
ルパン一味とキャッツが一緒に並んでいても違和感がないし、
子供向けではなく、シリアスなトーンになるのがいいですね。

 

さて、そのあらすじですが…

1981年。隅田川上の屋形船で、秘密に取引されていた絵画が変装したルパン三世によって盗み出された。
一方で、ある美術展では怪盗キャッツ・アイも絵画を盗み出していた。
その作品は三姉妹であるキャッツ・アイの父ミケール・ハインツのもの。
泪・瞳・愛の三姉妹は、失踪した父の行方の手がかりを得るために、父の作品を手に入れていた。
しかし、ある画商の情報で姉妹が盗んだ作品の連作が、ルパンによって盗まれていたことを知る。
ルパンはかつてハインツがナチの強奪した名画を回収する活動の手伝いをしていたが、
ハインツを裏切り、それが彼が失踪するきっかけになったらしい。
画商を殺して連作に隠された財宝のありかを狙うルパンに敵意を抱く姉妹。
そこに、瞳の恋人であり刑事の俊夫が何故か姉妹の地下基地に忍び込んでいることがわかり…

 

 

はっきり言って、誰が本当の悪党なのかや話の筋は簡単に予想出来るのですが、
(ルパンの長編はナチ絡みの秘宝がしょっちゅう出てきますねー。)
ルパン一味とキャッツのアクションの滑らかさや、
各シリーズから引用されたものをはじめとする音楽が素晴らしく見応えがあります!

Part.4のこれとか。「CHASE!! CHASE!! CHASE!!」かっこいー!↑


キャストに関しても、ルパン一味では次元役の大塚明夫さんが最近仲間入りしてますが、
Pt.6を経て完全に馴染んでいて、皆さん油が乗り切っているし、
キャッツ側もご存命の方は全員参加されていて、懐かしさいっぱい!

俊夫役の安原義人さんが銭形役の山ちゃんを「先輩!」って呼んでるのが面白いですね。立場逆転。
銭形と俊夫は、割とシリアスな今回の物語の中でコミカルな役割を担っているのが良かったです。

ルパン一味の方がキャッツよりも盗みの技術や武力が上なのもわかりやすかった。
そこは、ルパンの方が歴史も古いし(50周年と40周年ですから)妥当な判断でしょう。
まだまだ初心な愛ちゃんに泥棒の心得を伝授したり、
泪姉さんが飛ばした追跡装置をパッっと掴んでつまみ潰すルパンが先輩風吹かしててステキでした。

次元と五ェ門のアクションも、CGのせいか滑らかでかっこ良かったなー。
不二子の姿を見た次元が「俺は降りる!」と言い出した時は
「きましたー、降りる降りる詐欺!!」とテンション上がっちゃいました(笑)

不二子は同じ女性キャラのキャッツとはしっかり線引きされて、
コスチュームも三姉妹の紫・青・オレンジとは対照的に黒で統一。お似合いでした。
キャラデザインもイメージとピッタリ合っていて好きでした。
「ルパン三世 THE FIRST」を見た時は(誰だよこれ…全然不二子じゃないじゃん)と思っていたので。
五ェ門も妙に美形だったし。満足。

 

物語があまりに予想出来すぎてあまり評価してないファンもいるのかもしれませんが、
過去の肩がガックリ落ちてしまうようなルパン三世のテレスペを考えてみたら、
もうそれらを大ーきく超えるクオリティだし、安心して見られる物語だったと思います。

何よりやはり、これだけそれぞれのキャラが立っていて、50年も続いているルパン三世と、
個性の違う三姉妹の怪盗+正体を開かせない恋人の刑事+失踪した父親っていう、
物語としては最後まで引っ張りがいのあるコンセプトを持ったキャッツ・アイが組み合わさったら、
こんなにもワクワクして見応えのある物語になるんだなと、改めて感じましたね。

もちろん、もう少し脚本が変わっていたら全くバランスが変わっていたとは思います。
本来の主役同士である、ルパンと瞳ではなく、愛ちゃんを中心に据えたのが成功の鍵だった気がします。
というのも、後半で「ルパン+愛」「次元+泪」「五ェ門+瞳」がコンビで動くところが、
キャラクター的にすごくバランスが良かったので、そこをスタッフの皆さんも考えていたのかなと。
次元と泪姉さんなんて、色っぽい年長者コンビだ!って結構興奮しちゃいました(笑)。
ルパン作品にありがちな色恋っぽい雰囲気がなかったのも良かったですねー。

何より、予想出来ていたにもかかわらず、エンディングにはホロリときてしまいました。
とにかく、下手なテレスペ見るくらいならこれを3回見ましょう!マジで!(笑)

そういえば、ルパンの中学時代を描いたDMMのアニメシリーズ「ルパンZERO」も第一話だけ見ているのですが、
まだ最後まで見終わっていないので、いつか記事に出来たらと思っております。

 

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『ルパン三世 PART6』放送記念『スペシャルコラボレーションカフェ』 - だから、ここに来た!

ここ数ヶ月、どこにも遠出出来ないぽっかり空いた心を埋める為、縋るように夢中になっているルパン三世ですが、銀座のダイニングレストランPlusTokyoで行われていた『ルパン...

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『ルパン三世 PART6』放送記念『スペシャルコラボレーションカフェ』

2022-03-08 | TV/ルパン三世

ここ数ヶ月、どこにも遠出出来ないぽっかり空いた心を埋める為、
縋るように夢中になっているルパン三世ですが、
銀座のダイニングレストランPlus Tokyoで行われていた
『ルパン三世 PART6』放送記念『スペシャルコラボレーションカフェ』には足を運びました。
(第一弾:2021年10月8日〜31日、第二弾:2022年1月7日〜3月10日)
昔々、ルパン三世展に行った時のことをブログに詳しく記録し忘れて後でがっかりしたので、
ここにまとめて記して置こうと思います。

↑これが第一弾のメニュー

 

【2021年10月26日】

当初はコラボカフェに行くつもりはなかったのですが、
行ってきた方のツイートや画像を見ていたら我慢出来なくなり、当日にWeb予約して行ってきました。
店内はキャラクターごとのエリアに分かれていて、
一人でしんみりしたい&お酒の飲みたい私は限定カクテルが飲める次元バーを選択。
最終日が近いこともあって、唯一予約出来たのが16:30のみでした。

実は、10月最後の週はハロウィーンの時期で、
キャラクターのコスプレをしていくとステッカーが貰えるというキャンペーンが開催中でした。

ワンポイント可ということだったので、何か着ていけないかなーと考え、
クローゼットで緑のジャケット+黒いシャツ+革のボトムを発見。
「あと黄色いネクタイさえあれば緑ジャケルパンになれる!」
というわけで、近所のデパートで安い黄色いネクタイだけ買って現地に向かいました!
これでいつでもルパンコスプレが出来るっ!(笑)


Plus Tokyoへの本当の入口は正面玄関よりもうちょっと先にあります

エレベーターを降りたら、手の消毒をしてから受付に入り、名前と受付時間を申告。
「コスプレしてきました」って言わないと気づいてもらえないかなーと不安になりながら、
おもむろに羽織っていたニットを脱いだら、自分から言わなくてもすぐにステッカーをいただけました。嬉しい!


↑化粧室の入口で撮影した精一杯のルパンコスプレ。トイレの鏡にも名セリフが貼られている!

店員さんに案内されてついていくと、受付から入って店の左奥がバーの場所。
京橋方面を見渡せる夜景も綺麗な眺めのいい空間。
他のスペースで注文出来るフードメニューの他に、次元バーだけで頼めるカクテルが2種類あります。


受付から次元バーまでの通路に飾られていたPart.6のパネル。クリカンこと栗田貫一さんのサイン入りポスターも。

私は帰って自宅で夕食を食べるつもりだったので、
バー限定のカクテル「アップルマグナム」と、おつまみ用の「五ェ門プレート」を注文。


奥の窓際には革のハットとジャックダニエル、吸殻がこんもり盛られた灰皿が常備された次元の"Reserve"席が。右がカクテル「アップルマグナム」

五ェ門プレートは出てきた直後のパッと見ではわかりにくいですが、
まるで斬鉄剣で斬られたように、一品ずつ斜めにスパッと斬れています! お味も繊細で美味。

「アップルマグナム」はバーボンとシロップのカクテルで飲みやすく、
一杯だけ…にするつもりが、久々のお酒があまりに美味すぎて、
心で啜り泣きながらもう一つの限定カクテル「マンハッタンPart.6」もおかわりしてしまいました。


すぐに飲み終えないようにスローペースで楽しんだマンハッタン

このマンハッタンは、ジャックダニエル1:デュボネ2で、
普通よりも甘めに作っているとバーテンダーFさんに教えてもらいました。
久しぶりにお酒を飲んでいる私も、一口目でちょっとむせながらも、
味わっているうちにいつの間にか飲み終わってしまいました。


棚の上には銃弾で穴の空いたバドワイザー缶が!

ちなみに、行くまでは一人で飲みに行って浮かないか心配していましたが、
バーのお客さんは私含めお一人様の女性が多かったです。
私が入った時には平日でもすでに先客がお一人いて、
その後も暗くなるにつれ続々とお客さんが入ってきたので、混雑状況を見ながら2時間弱でお会計。
近くに座っていて少しお話した方は、カフェにきたのはお友達と一緒の時も含めて4回目と仰ってました。


第一弾は五ェ門ルームがなかったけど、中央のカウンターに「またつまらぬものを…」のセリフが。

コラボメニューを注文すると、お会計の際に、箱に手を入れてコースターを引くことが出来ます。
(感染防止のためビニール手袋着用。)
私は全員勢ぞろいのものと、五ェ門&銭形のとっつあん。
3枚じゃコンプは無理だから、1枚は全員入ってるのが当たってラッキー。
店員さんに「誰狙いですか??」と訊かれたけど、今は誰なんて選べないっ!箱推し!

帰りは受付カウンターで、気づくのが遅くて行けなかった日本橋三越の企画展「核心と革新」関連のグッズを購入。
中身が見えないランダムなグッズで、サコッシュとショッピングバックと手ぬぐいハンカチ。
家に帰って開けてみたらサコッシュとバッグは一番欲しかった絵柄だった!やったー!
可愛いから普段使いしたいけど、もったいなくて使えないよー!!


ハンカチは不二子ちゃん。こっちはデザインも含めてガンガン普段から使えそう!(右はカウンターにあった盆栽?根元に一味のシルエット)


メインのルパンダイニングフロア。2人以上の時はこっちの方が過ごしやすそう。左奥のピンクの部屋が鮮やかすぎてうまく写真が撮れなかった不二子のローズルーム

《おまけ》

ミッドタウン日比谷でやっていた「劇場版 きのう何食べた?」のパネル展もちょっと覗いていきました。
結局映画館で見られなかったけど、いつかテレビでやってくれるだろう…

 

【2022年1月12日】

新しいメニューも増えた、コラボカフェ第二弾!
お昼に日比谷で映画「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」を見た後に立ち寄るため、16時から予約。


ご無沙汰なTOHOシネマズ日比谷からの眺め。

もちろん選択肢が増えた限定カクテル目当てで次元バー一択。

前回は夕方でもすぐにカウンターがいっぱいになっていましたが、
今回は約1時間半、最後まで私一人で客席を独り占め。
あまり遅くなると電車が混んでしまうので、1時間くらい飲んでサクッと帰るつもりでしたが、
店員さんと話をするのが楽しくて、つい帰りそびれてしまいました。

バーテンダーFさんが前回私がルパンのコスプレで来店したことや座った席まで覚えていてくれて恥ずかしかったー///
キメキメのコスプレをしてくる人もいれば、ジャッジが大変な微妙な扮装の人もいて、
あのハロウィーンの時期はカウンターにたくさんルパンと次元が並んで座っているという、
バーテンダー人生でそうそうない経験だったと仰ってました(笑)。

さて、嗜好を凝らしたコラボカクテルの中でも、
今回おそらくファンが特に気になっていたのは「ナロー・タイ」

次元のネクタイをイメージしたカクテルですが、
これだけレシピが載っていなったので、私も特に気になっていました。
お訊きしたところ、グレープフルーツ&ざくろのお酒で、ブルーハワイシロップで色つけされているそう。
ブルーハワイだけじゃこの絶妙な色合いは出ないんだって!


左が人気のカクテル「ナロー・タイ」。16時はまだ外が明るい

ついでにナロー・タイのメニューの解説に「(次元の)下着は紫で」と書いてあって
「好きな女性の下着の色が紫、って意味じゃないの?」(TVSP「アルカトラズ・コネクション」など参照)
と話題になっていた件も質問してみたのですが、
その文言にバーテンダーさんは関与していなかったらしく、
下着というのはPart.6のボタンダウンのシャツのことでは?という結論で落ち着きました。
それにしてもファンに深読みさせて罪深い説明文だな…(笑) 変な質問してゴメンなさい。

コラボメニューを考える時は、使いたいレシピと作品のセリフを関連させてイメージしていくそうで、
五ェ門のカクテルのボツ案では、「バビロンの黄金伝説」に出てきた「斬鉄剣で花は斬れん」のセリフをイメージして
花を浮かべたカクテルも考えていたそう。
今回採用されてた「某」というカクテルも、元は「拙者」という名前だったそうな。

セリフのソースもちゃんと間違いないか確認して、TMSさんの承諾をもらっているそうです。
コラボメニュー作りって想像以上に大変なんだなー。


第二弾から登場した五ェ門シート。笠と真っ二つのボトル、シルエットが飾られてます。「斬鉄剣で…」のセリフはトイレの鏡にも。

例えば、コーヒーにオレンジシロップを入れていただくホットカクテル「ボルサリーノ」の解説には
「ドロッドロのホットコーヒー」と書かれていますが、
実際の「ボルサリーノ」はさらりとした味わい。

これもルパンが冷めたコーヒーをドロッドロと表現する台詞があったから引用されていて、
どのエピソードか結局確認が取れず、タイトルまでは明記していないんだそう。
私もそのセリフ聞いたような気がするけど、どれだったかなー。
(Pt2E133「お熱いお宝に手を出すな」かと思ったけど、あれはコーヒー風呂だった。笑)
今後意識して聞いてみよう。


ホットで飲む「ボルサリーノ」。オレンジのシロップはお好みで入れられます。1時間も経つと暗くなって外の夜景が素敵。

今回は予約した2時間ずっとひとりきりだったので、
店員Hさんに私のルパン三世話(次元ファンの友人たちとの思い出など)を聞いてもらったり、
実写版「ルパン三世」(2014)の感想を教えてもらったりしました。
私はまだ見たことがなかったので、ルパンは小栗旬で、他は誰だっけ?とキャストを確認。
すっかりテレビ・シリーズだと思ってたんですが、映画だったんですね。
次回までに実写版を鑑賞しておく約束をしました。

そして第二弾の特典であるステッカーは銭形のとっつあんと次元!
次元が出ると「おお、やったー!」と声が出てしまう。
自分の周りの人気が高いこともあって一番親近感が湧くんですよねー。

 

【2022年2月22日】

第二弾2回目。
この日もお昼に映画「オペレーション・ミンスミート」を見た後、16時の予約で訪問。
バーに入ったら、第一弾の時に少しお喋りした方がいらしてました!偶然!

今回はまず前回頼まなかった「心優しい悪党」を注文。
いちごを使った見た目もかわいらしいカクテルです。


できれば「ナロー・タイ」と並べてみたかった「心優しい悪党」。繰り返し行ったのにメニューの写真も店内の写真も意外と撮ってなかったな…

前回の宿題だった実写版「ルパン三世」(2014)を見て結構気に入っちゃった私は、
バーテンダーFさんにHさんを呼び出してもらい、思った以上に楽しんだ感想をお伝えしました。

Part.6の中で次元がルパンにパスタを作ってあげるシーンを見たばかりだったので、
実写版の中でも料理を振る舞っている姿が嬉しかったのですが、
そういえばコラボカフェでそのパスタをすぐにランチメニューとして登場させてたのすごいですね!?という話に。

ランチメニューは私の行った夕方には頼めなかったけど、
同席した方が、なんだかウインナーだけでも食べたい!と、通常メニューのソーセージ・セットを注文。
私は夕食に鍋を食べる予定だったので(笑)、おつまみのナッツを注文しました。
客2人で、通常メニューにありますか?頼めますか?いくらですか?と戸惑うHさんを質問攻めに。(苦笑)

2杯目のカクテルは前回創作の裏話を聞いた、五ェ門イメージのカクテル「某」
レモングラスの香りが爽やかー!
他のカクテルより強め?ということでしたが、
お酒にだいぶ慣れてきたせいかジュースのように飲みやすく感じました(笑)

ここまでで止めておくつもりだったけど、
同席したお客さんのお薦めでノンアルコールメニューの「相棒」をアルコール入りで注文。


左が「ボルサリーノ」のアイスバージョン「相棒」。そして次元の席はとりあえず毎回撮影しておく(笑)

前回頼んだ「ボルサリーノ」のアイス・バージョンですが、
ジンジャー入りの「次元ミュール」よりこっちの方が飲みやすいという話に。
私はジンジャー大好きなんですが、せっかくお薦め頂いたので頼んでみました。
「ボルサリーノ」はコーヒーの味の印象が強かったけど、
「相棒」の方がバーボンの味がより引き立ってたかも。
オレンジシロップはちょっと控えめの方が個人的には好みでした。

以上、この日注文したコラボメニューは3品。
ステッカーはルパン2枚に不二子ちゃんが出ました。

「あとはとっつあんだけなのにー!!」と嘆いてたら、
同席したお客さんからダブってるからと、とっつあんを1枚譲って頂きました!
やったー!! 2回来ただけでステッカーコンプ!感謝感謝です!!
(何も差し上げられるものがなかったのでナッツを食べていただきました。笑)

帰り時間の18:30頃になると、だんだんとお客さんが増えてきたので名残惜しくもお会計。
一気に忙しくなってきて、預かってもらったコートを出してもらうきっかけをなかなか掴めないくらい。
最後に受付でグッズのキーホルダーだけ買って帰りました。


キーホルダーは次元のM19デザイン。オートマチックよりリボルバー好きなのだ。

そういえばネオンサインアートなんて商品も飾られていましたね。
お値段50万円也。次元のみ売却済みでした。

そんなわけで、計3回コラボカフェ(それも次元バーのみ)にお邪魔したわけですが、
新型コロナウイルス感染拡大してから外でお酒を飲む機会なんてほとんどなくなってたので、
ルパンを肴に一人でもお酒を飲みに行けてとても楽しかったです。
バーテンダーさんや他のお客さんとおしゃべりして退屈する暇がなかったし、
帰った後に体調が悪くなることもなく、ホッとしました。
(第一弾の後は二日酔いになったけど。笑)

今まで幾つかコラボカフェに行ったことはありますが、
クオリティーもメニューも大人向けで安心できたし、
PLUS TOKYO自体のお店やスタッフの雰囲気も好感が持てました。
銀座に来た時にまた寄ってみたいけど、コラボなしの通常営業の時はどんな感じなんだろ。
(以前はDJイベントもやっててOL Killer名義で岡村ちゃんも回してたらしい。ここの店だったのか!)

またこんなコラボカフェやってほしいなー。
個性あふれるカクテルが恋しくなりそうです。

ちなみに、バレンタインデー時期の1/28(金)から2/14(月)は期間限定メニューがあったり、
池袋HUMAXシネマズの振り返り上映とコラボカフェ両方に行くとプレゼントがもらえるキャンペーンもやってましたよ。

 

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【女がテーマ】「ルパン三世」Part 6 後編 各エピソード鑑賞メモ

2022-01-09 | TV/ルパン三世

1月から「ルパン三世」Part.6 後半(2クール目)が始まりました!
前半は「ミステリー」がテーマでしたが、後半は「女」がテーマ

『ルパン三世 PART6』2クール目PV解禁!│"LUPIN THE THIRD:PART 6"

予告編が公開され、ルパンの「俺の母親だ」のセリフに視聴者騒然!?
あまり言及されることのなかったルパンの母親の正体が明らかにされるのか?
母と思われる「トモエ」以外にも登場する女性たちは、ルパンとどんな関わりを持つのか?
また、五ェ門、不二子、銭形のメイン回が後半にあるのかも気になります!

ホームズファンとして、前半のミステリー編(というかホームズ回のオチ)が思いの外ショックだったので、
前半の記事の方で憤りを爆発させてしまいましたが、思い入れが強いせいもあり、
「ルパン三世」として期待していた雰囲気とも違っていたので、残念な気持ちが積もり積もってしまったんですよね。
でも、その時の心境は覚えているうちに残しておかないと忘れてしまうし、
何故そんなに好き/嫌いなのか、向き合って分析する時間って大事だと思うのです。
なので、記事の内容はその時のまま残してありますし、
後半の記事も、感じたまま素直に綴っていくつもりです。ご容赦ください。

OGPイメージ

【ロンドンが舞台】「ルパン三世」Part 6 前半 各エピソード鑑賞メモ【ネタバレ】 - だから、ここに来た!

前回の記事で触れたように、現在も相変わらず「ルパン三世」のテレビスペシャルをコツコツ鑑賞中。OGPイメージ【新シリーズを前に…...

【ロンドンが舞台】「ルパン三世」Part 6 前半 各エピソード鑑賞メモ【ネタバレ】 - だから、ここに来た!

 

 

第13話 過去からの招待状 (2022年1月8日25:55放送)

ニューヨークのアジトで過ごすルパンと次元の元を不二子が訪れ、
世界各地の秘宝が出品されるオークションの話を持ちかける。
出品者の正体を訝しむ次元をよそに興味津々のルパン。
しかし、出品リストの中の宝石を見て急に押し黙る。
それは、かつてルパンが幼少期を過ごした屋敷から盗まれたものだった。
オークション会場にはルパンの予告状の情報を得た銭形と八咫烏が到着。
ルパンたちは決行当日に向け、入念な準備を進めていたのだが…

冒頭に作戦決行後のシーンを持ってきて、オープニングタイトル後にストーリーが始まる演出。
放送前に公式ページの「次元の手料理を食べながら退屈を憂うルパン」というあらすじを読んで、
これはリアタイで見なければ!と眠い目を擦りながら起きていましたが、
タコさんウィンナー付きパスタを作る次元が見られてよかったー!(しかも2回作ってたし。)

オークション会場に超小型ドローンを仕込むため、
ルパンは老人に変装して会場に飾られている花を調達している花屋に通い
そこの新人店員マティアちゃんと仲良くなりますが、
奥さんへのプレゼントという口実を作って花を買って帰るルパンに、
マティアちゃんが「おばあちゃんに会いたい」と言うのを聞いて、
会わせてあげたい!! 次元に!! と思いました(笑)。
実際次元に「俺からの気持ち」と言って部屋に花を飾るルパン。
相変わらずケンカするほど仲がいい2人ですね。

それにしても、オークション会場に下見に行って綺麗に飾られる花を見て、
虫型のドローンを作って偽映像を投写させようと発想するセンスが洒落てる!
その発想力がルパンを世界一の大泥棒たらしめてるんだろうな。

ルパンは予定通り作戦を決行したものの、
無粋に乗り込んできた全員同じ女性の顔(変装)をしている謎の集団に宝石を奪われてしまい、
集団の首領と思われる女性メルセデスが、予告にも登場した
「トモエに教えを乞うた割にはがっかりだね」というセリフを残して去っていきます。
そしてルパンは次元たちに、トモエが自分の母親であり、宝石を盗み出した張本人であることを明かすのでした。

つまり、第一話は予告の内容を詳しく紹介するエピソードだったわけですが、
アジトでの生活風景もあり、変装した上での一般人?との交流もあり、
ルパン&次元の喫煙(昔話)シーンもあり、一味だけでなく銭形と八咫烏の仕事ぶりも見られ、
お宝を奪い合う敵とのアクションシーンもあり、そして五ェ門もちゃんと登場する!!
盛りだくさんの内容で、「そうだよ!!こういうエピソードが見たかったんだよー!!」と泣きそうになりました(笑)。
本当に楽しかったー。大満足の初回でした。

エンディング曲も今回から変わりましたね!
前半の「MILK TEA」も可愛かったけど、新曲「BITTER RAIN」は
ルパンの過去と向き合うシリアスな雰囲気にピッタリ合ってます!

来週は予告でもわからない一歩進んだ内容が見られると思うので、今から楽しみです!

第14話 蜃気楼の女たち (2022年1月15日25:55放送)

負傷し入院した花屋のマティアが無事であることを確認し安心するルパン。
不二子がメルセデス・カミロ率いる「エルヴィラ」という組織が宝石を横取りしたことを突き止め、
一味は「エルヴィラ」の次のターゲットであるメキシコの銀行バンコ・アルバンへと向かう。
ルパンが黙っていないだろうと銭形たちも駆けつける中、「エルヴィラ」は装甲車で銀行に乗り込んでくる。

放送前にトンガの大規模噴火の影響で津波(潮位変化)の警報・注意報が出ていたので、
今回の放送は延期かな?と思っていましたが、予定どおりの時間で放送されました。
楽しみにしていたのでありがたいのと同時に、世界各地に大きな被害が出ないことを祈るばかり。

本編では、申し訳なさそうにマティアちゃんのお見舞いに来たルパン。
「あんなにお店に来てくれたのも理由があったのね」と言われてたけど、
ルパンは仕事だけじゃなくて、マティアちゃんに会いたい気持ちもあったんじゃないかなー。

アルベールの時もそうだったけど、
自分の過去の出来事となると、ルパンは押し黙りがちですよね。
メキシコまでの移動中、信号が変わったのに気付かなかったり、
(散々五ェ門に食べさせられたから)蕎麦以外が食いてぇなー!とごまかしたり。
でも次元と五ェ門は冗談を取り合わず真剣に心配してるのが分かります。
(次元が途中で運転を変わっていたり、車の走る眺めが変わって長旅だとわかる描写が良かったです。
 焚き火がはぜる音も心地いい。)

そして、ルパンによってトモエが厳格な教育係で、命がけでルパンを守る母親のような存在であり、
幼い頃に宝石を盗んだ際にルパンを撃とうとして?始末されたことが明らかになります。
実の母親ではなく育ての親のような存在であることはだいたい予想がついてましたが、
次元の口から「俺はてっきり…」「お前のルーツがわかるのかと思ったよ」
まさか生みの親を出すつもりじゃ…とやきもきしていた視聴者を代弁するようなセリフが出てくることで
うまいこと告知と内容の間を埋めるクッションになってるなと思いました。
次元ですら期待しちゃうんだから、私たちがやきもきしても仕方ない(笑)。
次元に塩入りコーヒーを渡した後、トモエが時折忘れた頃にコーヒーに塩を入れて、
ルパンが油断しないよう注意喚起してたことを語る場面も好きでした。

銀行強盗を成功させた「エルヴィラ」のアジトに乗り込み、お宝を取り戻したルパン。
メルセデスがルパンと同じくトモエに教えを請うた一人であることが判明しますが、
ルパンはメルセデスを殺さずに銭形のとっつあんに引き渡します。

「俺はルパン三世だぜ? 当然目の前のお宝の価値は把握してる
 俺にとっちゃ女はとびきりのお宝なんだよ」

暗闇でいつも通りの太刀捌きを見せる五ェ門も
見事にルパンに変装していた次元も良かったけど
(今回は前半と違ってルパンの姿で「俺の相棒」と自分を語ってるのもホッとした!)
手下を鮮やかに蹴倒す不二子ちゃんをメルセデスより一枚上手の女に見せているところも好感!
(その後に黙々と金庫の中身を盗んでる姿も良し!)

トモエがもし生きているんだとしたらメルセデスは接触しているはずだし、
殺さずに泳がせた方が、トモエの情報を集めやすいかもしれませんね。
それに、ルパンにとっては「妹」に当たるし、
女という以上に生き延びさせる価値のある存在なのかも。

最後に、メルセデス宛のトモエからの手紙の内容…

When deceiving someone, take not double but triple measures.
Never let your guard down. Mercedes, surpass lupin III.

人を欺く時は二重三重に策を
決して油断せぬこと
メルセデス、ルパン三世を超えなさい

主人公の育ての親が敵となって立ちはだかる、という物語も割と定番ですが、
果たしてトモエは生きているのか… 宝石を出品したのはトモエ自身なのか…
何故メルセデスを敵としてルパンと対抗させるのか…
そして何故屋敷から宝石を盗んだのか… まだまだ謎が多いですね。

ところで、銭形のとっつあんにアリーという部下が増えて頼りになる上司感が増してるし
防弾チョッキで銃撃戦に参加してる姿もかっこ良かったなー。

来週は再び次元回!
「次元の命を救った町医者 今彼女に幸せが訪れようとしていた」
今回も神回確定だな。

 

第15話 祝福の鐘に響けよ、銃声 (2022年1月22日深夜放送)

新しいターゲットが、フランスのフェルナン伯爵が一族の伝統に則り結婚式に花嫁に渡すという宝石
「マルセイユの涙」であることを知らされた次元は、計画の実行を待って欲しいと頼む。
伯爵の花嫁ミレーヌは、かつて次元の命を救った医者であり、
身代金を手に入れても人質を返さない営利誘拐のプロ、ジャッカルが彼女を狙っていた。
次元は結婚式を控えたミレーヌをひっそりと見守り始める。

見終わった瞬間、なんだか胸がすっきりせず、
なんなんだ、せっかくの次元回だというのにこの消化不良感…と自己分析してみた結果、
だいたい以下の結論にまとまりました。

ルパンからミレーヌと「マルセイユの涙」のことを聞いた次元は
ジャッカル一味と対決し、結婚式の最中に迷いを抱える伯爵の背中を押し?事態を収めます。
一方で、実はミレーヌは次元の相棒であるルパンの目に止まるよう
意図的に「マルセイユの涙」の情報をネット上に流し、
結婚前に次元を一目見るために、そばにおびき寄せていたことがわかります。
そして最終的にはその報酬としてルパンに宝石を手渡すのでした…。

いやいや… 白衣の医者で新郎に聖女とか呼ばれてるけどさ…
その宝石!家に伝わるもので実質お前だけのものじゃないだろー!
昔の男に会いたいからって旦那の贈り物をすぐ渡してんじゃねーよっ!!

「インベーダー金庫は開いたか」のキャサリンも宝石をネタに、
ルパンたちに挑戦を仕掛けてきたけど、夫は亡くなって自分も病気で床に臥していて、
おそらく子供もいないから、残された宝石を彼らに渡そうとしたのはわかる。
(それがインベーター金庫に挑戦!となるのがいかにもPT.2のエピソードだけど。)
でもあんたの花婿生きてるし、子供が出来たらその宝石を譲ることになるよね?
しかも、仲良くなって結婚する相手からもらったばかりの贈り物だよね? 自分勝手すぎるでしょあーた。

納得いかないのはそれだけじゃない。
ミレーヌって病気で両親を失い孤児となった生い立ちから、
貧しい人々のために診療所を営みたいという、向上心と良心のある医師だと思いますが、
そんな道徳的とも言っていい人が、銃を持った重体の男を助けて自分の家に担ぎこみ
その患者がちょっとはぐらかして抵抗を表してるのにキスを迫ってる姿を見た時点で、
割とどん引きしてしまいました…。
普通、プライベートで面倒を見ているとはいえ、医者が職業倫理的に患者に手を出すかね…
勝手に肩の古傷にも触れてるしさー。無断でお触りして非常にけしからん!

二人が惹かれ合うような描写が間にあれば納得出来るけど、
(第9話「漆黒のダイヤモンド」の回想シーンのように断片的でもいい)
ただただミレーヌが男連れ込んだ性的にガツガツしてるだけの女に見えて、
本当なら「ウホホッ!キスシーンだぁ!」って喜ぶはずがゲンナリ…。
優しい目が…ってなんだよ! 説得力なさすぎだろ!
あんたの態度(描写)じゃ体目的だと思われても仕方ないよ!
伯爵との仲の良さもイマイチ伝わってこないし、
毎回毎回助ける男全員に手ェ出しとるんかお前は!とつっこみたくなる。
…まあ、欲望に倫理もクソもないと言ったらもちろんそうですし、
今まで(次元を利用する目的以外で)ガツガツしてる女性キャラがいなかったせいかもしれないですが、
次元には(後々騙されるとしても)女性も憧れるような素敵な女性に惚れてほしいじゃないですか!!!
私たちが大好きな!!!あの次元にはっ!!!!!!

「エンジェル・ハート」のリョウと香の出会いが非常にこのエピソードと似ているので、
見終わった後に思い返していたのですが、同じように孤独を共有できる患者だとしても、
眠っている傍らで生きてくれるよう囁きかけ、涙し祈る香くらいの距離感で見守るのが
まだ正しい医療従事者だと思うんですがね…。真面目すぎ?

他にも「大地の子」一心と看護師の月梅も思い出したんですが、
当時素性の知れない囚人だった一心が月梅たち医療団の乗っている溝に嵌ったトラックを助けたり、
破傷風で死にかけた一心を、囚人へのワクチン使用を反対する同僚に月梅が意見して命を救ったり、
所在不明だった一心の居場所を月梅が密かに家族に教えてあげたりと、
こういう思いやりの積み重ねの末に結ばれるわけです。心のやり取りがあってこそ愛は実っていく。
お互いが医師と患者の立場であってもね。
次元がすずらんの花瓶の水を替えてあげてミレーヌが喜ぶ様子とかね、そんな些細なことでもいい。
アニメの1エピソードで時間が限られている中でも、その表現は断片的にでも描写できたと思うんですよ。
「シェイクスピアを知っているかい?」でもあったでしょ!
一緒に馬に乗ったりてんとう虫になろうね!なんて話してる描写が!!
あんなちょっと笑っちゃうようなもんでも今思うと実は大事なんですよ!!!!

それに、新郎の会話(友人との会話や次元との会話)って必要でしたかね?

海外の投稿で、次元が新郎に「悩みながら迷いながらそれでもそばに居続けるんだ」って言うところについて
「唯一そばに居続けると決めたのがルパンだったんだねー」って書いていた方がいて、
そうかー、その解釈いいねーと思ったけど、
多分書いてる方は単に女のそばを離れて闇社会に戻るかどうかの選択のことを意味してたと思う。
あの回想時にルパンと出会っていたかは明言されていないけど
(個人的には出会っていないと思う。出会っていたらもっと潔くなっているはず)
これまで次元の言動を見てきた視聴者は特に「選択はとうの昔に済んでいる」と銃を取るシーンだけでも
その真意は伝わるので、新郎とのやりとりは必ずしも必要ないと思うし、
宴会に患者が集まるシーンも、次元が見守る現在の彼女が丁寧に診察する様子が描かれていて
愛される医者であることが伝われば必要なかったんじゃないかね。
その分、次元とミレーヌが親密になっていく経過をわずかでも加えて欲しかった。マジで。
そもそも、なんで伯爵は見知らぬ次元相手にペラペラしゃべってんだ?ってのも謎ですし。

ちなみに、冒頭で次元が書こうとしていた手紙は、
結婚祝いでも招待状の返事でもなく、
・部屋に幼いミレーネの写真が貼ってある
・窓辺にすずらんを活けていた花瓶がある
ことから、傷が癒えて家を出て行く時の書き置き(つまり回想)だと確信しております。
やっぱり何も残さず黙って出て行ったんだね。

大塚明夫さんに交代して初めての次元の過去女回なので
恋愛関係をがっつり描くつもりで作られたのだろうなということはよくわかります。
次元だけを注目していると、女性に対していつも受け身で積極性はない。
今回に関しても、恩義を感じて身を守っているようにも取れるので、そう解釈すれば多少救われるけど(笑)。
その生業と生き方ゆえ、どんな相手でも結局は自分から去っていくことを常に決めていて、
絶対に(ルパンたち以外の)誰かのものにはならないところに、
男性にも女性にも人気があるんでしょうね。

なんだか見ているとこっぱずかしいくらいだけど、
「できるかどうかで悩むヤツはみんな棺の中に消えていった」
ってセリフは、うじうじ悩んでいる時に思い出したいし、
「死ぬ時はこいつ(コンバットマグナム)とふたりきりがいい」
みたいなことを言い残して私も事切れてみたい!と憧れます(笑)。
(でもルパンと出会った後なら、このセリフもちょっと変わってそうな気がする。)

それにしてもやっぱり、花婿からもらった宝石で元カレおびき寄せる女の感覚が怖い…
いくら相手が次元でも、結婚前に逃げていった男の顔をそんなに見たくなるもんかね…
その時の大切な思い出さえあれば、何度も何度もかみしめて味わえると思うけどね。私なんかは。
勝手に出て行かれて納得いってなかったんですかね。

ルパンは情報を得て、次元が動き出した後に
何らかの理由でミレーヌと連絡を取って待ち合わせしたと思うんですが、
その途中段階でもしかしたら、真相を次元に話したかもしれない。
実は彼女は元々宝石を渡すつもりで情報を蒔いたんだ、とか。
次元はあんな人ですから直接は会わないと決めたのかも。
だとしてもですよ。
ルパンはともかく、(ここで描写される限りでの)あの女に本気で惚れてたんだとしたら、がっかりだよ次元。

何より納得いかないのが、この女性をズルいところのないいかにも清純ないい聖女だと演出しているところ
「マルセイユの涙」を受け取ったルパンと微笑みあってたけど、
何を、プラトニック・ラブです、夫にも聖女と言われてます、みたいな顔してんだよお前!!!
そこは苦渋の選択だったんじゃないのかよ!
「夫からもらったものだけど、どうしても彼の顔がもう一度見たかった。
 辛いけど、だけど、今の私に渡せる一番大事なものはこれしかないんです」…じゃないのかよ!

不二子は自分が強かであることを自信を持って自覚して人を利用するからいい女に見えるのかもしれないけど、
患者にホイホイ手を出し悪気なくもらったばかりの宝石をホイホイ渡す悪女じゃん!B****じゃん!
(描かれている限りで言えばです。)

もう一度聞くけど、本当にいい女なのかね? いい女って何かね??
聖女にしたいの? 悪女にしたいの? それとも聖女に見えて実は悪女なのが色っぽいって言いたいの?
どれがいいのかはっきり決めて!! ヒロインを魅力的に描いてくれよ!!!!

みんな平気なのか? 私は思い出すたびに胃が痛いくらいなのに(笑)。
もう当分見直したくない。過去の次元回を繰り返し見てこの記憶を遠くへ追いやりたい(笑)。

来週は五ェ門スーパーモデル回(?)だ!
絶対面白いはず!(涙) でも期待して裏切られるのが怖い!

第16話 サムライ・コレクション (2022年1月29日深夜放送)

その作品が闇オークションで高値で取引されているカリスマデザイナー、
ギャビーのミューズ(スターモデル)に氷山の上で修行中だった五ェ門が選ばれる。
五ェ門がモデルのトレーニングを積む一方で、
不二子にねだられたルパンはギャビーのコレクションを盗む約束をする

先週の一件以来、新作の単発回に期待することは全くなくなったので、逆に気楽に見られた気がします。
五ェ門は修行中に意識を失ったところをギャビーに助けられ、
その恩義からモデルとして出演することを快諾したようですが、
ギャビーが見つけなかったら命が危なかったよな… 何してんだ五ェ門ー!いのちだいじに!

ギャビーが五ェ門を採用した決め手が彼の強い眼差しだったそうで…
先週といい今週といい、毎回目に惚れるのが共通項なのか?
五ェ門がモデルに選ばれるとするなら、その身のこなしや美しい姿勢が先に目に止まるんじゃないのか?
それになんでギャビーは北極?南極?まで行ってたんだ?
ルパンが乗っていた飛行機はなんで会場に用意されていたのか?

…などと、疑問点は多々ありますが、五ェ門の真面目さと義理堅さが、
マンネリにうんざりしていたギャビーの心に火をつけ、共鳴してるところは好感が持てました。
面白いかどうかと言えば、普通の回だし、
ルパンが潜入前に五ェ門がミューズだと知ってびっくり仰天する演出とか加えたりして、
もうちょっと面白くなる要素があったのではないかと思いますが、
(二次創作してる人たちの五ェ門モデルネタの方がカッコよかったり面白かったりするんだよなー
 公式はファンがどのあたりで楽しくなるのかあんまりわかってないのかな…)
私にとっては先週のような「なんでこんな女を出してくるんだ…」と思うようなヒロインじゃなくて
ホッとしたというのが正直なところ。
でも来週の脚本家は先週と同じ人のようなので… しんどいなー。

第17話 0.1秒に賭けろ (2022年2月5日深夜放送)

警備会社ワンティックセキュリティーズのCEOであるワン・リンファが人物認証システム「Lシステム」を開発。
本社にある時価十数億のコレクターコインを賭けて、挑戦状を叩きつける。
お宝にたどり着く為には4つの電源ユニットを同時に停止する必要がある為、
ルパンたちは同時に電源までたどり着く為のトレーニングを始める。

ルパンに変装した一般人が押し寄せるPt.1の「どっちが勝つか三代目」や、
ル次五不の4人がタイミングを合わせるPt.2の「華麗なるチームプレー作戦」を彷彿とさせる回。
4人が同じ分量で登場するだけでホッとする…。
(個人的には仲の悪い次元と不二子が大好物)
仲間割れしても最後には集まってくる3人。五ェ門が真意を聞き出すシーンも嬉しいですね。

成功すると分かってりゃ 初めからやらねえよ
できるとわかってることをやって何の意味があるんだ
成功するかわからねえ しくじれば終わり
だからこそ 面白えんじゃねえか

リンファ女史が実は大のルパンファンであることに笑ってしまいました。LOVE ルパンシステムって!
ある意味銭形のとっつあんもルパンへの愛情が大きいし、
時には憎しみではなく愛情がルパンに挑みかかってくることもあるんですねー。
(ちなみにリンファは13話のオークション会場にも登場していました。さすがファンの嗅覚!)

ただ、あのワンティックの広告宣伝カーが、都内を走る某高収入バイトのトラックみたいで、
あれが作戦成功の鍵になってるのが生理的に受け付けられない部分も…
リンファと対面したルパンが彼女のメガネを外して「素顔の方がずっといい」って言うのも、
もうメガネを外したお前が美人みたいな描写いい加減もうやめないか?と思ったり。

次元回のトラウマが未だに残ってて、女性描写に対する警戒心がハンパない私…。

第18話・第19話 フェイクが嘘(うそ)を呼ぶ (2022年2月5日・19日深夜放送)

コトルニカ共和国のヘイゼル議員がトモエから教育を受けていたことを知り、現地に赴くルパン達。
レアアース採掘推進派として敵対勢力から睨まれているヘイゼルと対面したルパンは、
彼女の部屋に侵入し、家庭教師だったトモエとの過去を聞き出すが、
その時、何者かがUSBメモリーを投げ込み、飛び出したルパンの姿が盗撮され、ヘイゼルとの密会が報じられてしまう。(18話)

本筋のトモエ編。ヘイゼルとの会話から、トモエに実の子がいることが判明。
なんだか偶然旅行に来ていたマティアちゃんがトモエと何かしら繋がりがありそうで怪しいですが、
あんまりguessしすぎるのは面白くないのでやめておきます。
それにしても変装したルパンとマティアの「兄妹」コンビが可愛いかったで、
マティアの正体が何にしても、ルパンとの関係は拗れないで欲しいなー。

コトルニカには次元と五ェ門もついてきてたはずだけど、現地では出て来なかったですね。
ケバブのうまい店だけチェックする2人を想像するのもまた一興。
花に話しかけてたのがバレて新聞かぶって寝てるところにルパンが近寄り、
ビックリした片目だけ出てる場面が可愛かったです。

昔話の借りを返すため、ディープフェイクでヘイゼルを陥れようとしていた人物が同僚セリムであることを突き止めるルパン。
「絶対忘れたらダメ 揺るがない魂だけは」と強い決意を持っていたヘイゼルが
「何か昨日からおかしくて…」と急に迷いを打ち明けていたのがちょっと気になりました。
今後の展開に関係あるかな…。

第19話は、ヘイゼル議員の殺害容疑で銭形が逮捕され、部下の八咫烏とアリーが情報収集。
男女だからって2人の恋模様は(このシリーズでうまく恋愛模様描けないのはわかったし)正直いらねぇなー…

アリーは防犯カメラ?かパパラッチが撮影した写真に写る人影のブレスレットを見て、
マティアが事件に関与していることを確信。
宿泊するホテルに一人会いに行くアリー。
アリーがトモエの教え子の一人であるとわかり、興味を示すマティア。
この二人の腹の探り合いの会話にはワクワクしました。そして…
とうとうマティアの暗躍が明るみになり、どうなるんだ!?というところで終了。
次回は単発不二子回。またお預けかー!!

第20話 二人の悪女 (2022年2月26日深夜放送)

かつてコンビを組んだことのあるアメリアと久々に再会した不二子。
彼女と共にIT企業の金庫室に入り込むも、侵入がばれて失敗した経験があるため難色を示すが、
カルト教団アヨン教の教祖の持つネックレスを奪うため、協力することに。

初めてリアタイで見ずに、翌日配信でチェックしました。
この方がCM終わるの待つ必要ないし、いいかもね…

不二子が女性の仕事仲間と組むのは稀なので、その点だけでも純粋に楽しめましたが、
実はアメリアが今回の仕事を計画し不二子に協力を求めたのにはわけがあり、
さらに彼女はごく個人的な秘密も抱えていて、
そのことは(飴をなめている)再会した直後でもほのめかされていたりと、
細かく伏線を作ってるところがうまく出来てて好感が持てました。
Pt.6の中でも一番安心して見られる単発回かも。
次元が「どんなやつなんだ、不二子と仲良くできる女ってのは」と訊いてたように、
見ている方も常々どんな女友達がいるのか疑問に思っていたので、
アメリアみたいなお調子者で不二子に負けない人心掌握術に長けた友達がいると知って、
ちょっと安心したり嬉しくなっちゃいました。
今回だけの登場だとしたらもったいないなー。

パンツ一丁&足の指で闇サイトをハッキングしてるルパンにも笑った。
下手したら中(下品で失礼)まで見えそうで怖いw
「ズボン履いたよー見て見て!」じゃなくて初めから履いとけよっw 
その他、舞台はロンドンじゃないけど前半のサントラに入ってる歌モノFoggy Loveが流れて嬉しかったです。

第21話 うたかたの島へようこそ (2022年3月5日深夜放送)

かつてコンビを組んだことのあるアメリアと久々に再会した不二子。
船との衝突で跳ね橋が故障し、事故で首を痛めたルパンは小さな村ミトンで立ち往生することに。
妄想大好きな村のカフェ店員ムルーは、暇を持て余す美しい不二子に見惚れ、
愛を求めて陸地に上がった人魚だと妄想する。
さらには不二子と会話する次元と五ェ門を見ると、不二子を奪い合うミュージシャンと苦学生だと思い込み…

初見の時は、ムルーの妄想があまりに単純すぎて見るのが恥ずかしかったんですが、
思い出すとジワジワ面白くなってきて、結局このPt.6で一番見直してるかもしれない(笑)。
現実では見られない「不二子に愛を告白する次元と五ェ門」が見られるのはとても美味しい(笑)。
不二子に一目惚れした次元が世界中巡って追いかけてきた、とムルーが妄想してる場面が、
実は前の仕事の分け前に文句をつけている最中っていうギャップもまた面白い(笑)。
五ェ門が不二子のヒモになろうとしてる苦学生っていう設定も笑ってしまう。

ミトンには愛の成就をもたらす幻の古代魚マーメイドフィッシュの伝説があり、
暇すぎて釣りを始めた次元と五右衛門は、不二子の為にマーメイドフィッシュを捕まえようとしているとムルーに誤解されます。
LINE POP2のコラボ企画で釣りイベントがあったのはここに関連させてたんですかねー。
頑張ったなー釣りイベント。すでに懐かしい…。

不二子から話を聞いたルパンも古代魚探しに乗り出しますが、
ムルーは人魚である不二子が愛を成就させないと泡沫になって消えてしまうのではないかと心配し、
マーメイドフィッシュをネタにルパン&次元&五ェ門を誘い出し、
姿を見せない不二子に自分の作ったシナリオで愛の告白をさせるのでした…。この全力告白場面も見もの(笑) 
(白いスーツでキメた次元が「サムライジャック」の白次元じゃないか!と話題に。)

ちなみに、次元が街角で買っていた花束が途中で消えてたので、
どこに行ったのかと思ったら、ルパンのベッドサイドに飾ってありました!
あれはマダムへのプレゼントじゃないんや、ムルー。サル顔のおじさんの為なんだわ。
すっかり花に親しみを感じちゃってるっぽい次元。
第13話の「俺からの気持ち」のお返しなのかもしれないですね。
あとマティアとお別れしてちょっと寂しそうなルパンに対する気遣いでもあるのかも。優しいね。

第22話 私のママの記憶 (2022年3月12日深夜放送)

フィン・クラークは、レヴォンランドにある自分の生家であるダニエル・シグルドソンの家を訪ねる。
母マリエルがなぜ16歳でアメリカから離れた国で一人自分を生んだのか、父親は誰なのか。
母の残した日記と、ダニエルの家で見つかった家庭教師トモエの授業を録音したカセットを頼りに
産後に亡くなった母の隠された秘密を追い求める。

単発回のように見せて実はトモエ絡みの話なんだろうなーと思ってました。
謎を散りばめさせて次回以降に興味を引きつけるような不穏なエピソードでしたね。
正直ルパンで素人が殺しあうようなシリアスな話を見るのはあまりいい気持ちはしませんが、
気になる矛盾を早くスッキリさせて欲しい、とは思います。
私が気になったのは以下の通り。

・フィンの祖父(ステファン?)は何者?

フィンの祖父は、トモエが「古い知り合いが紹介してくれた」家庭教師だと電話で説明していましたが、
カセットテープの中で、トモエ自身がマリエルに母(つまりフィンの祖母)の
「生まれるまでの2年の間家庭教師だった」と語っています。
だとしたら、夫である祖父はトモエを直接知ってるはず。
じゃあなんで「知り合いが紹介してくれた」なんて言うんだ?
それにマリエルにトモエのことではなく「ドクターはよくしてくださるかい?」と訊いてるのも謎。

・ダニエルとアンナはどこまで真実を知ってるのか?

マリエルの世話をするために受け入れたのなら、
ダニエルとアンナは彼女がどんな事情で妊娠しながら「留学」の名目で遠くまでやってきたのか聞かされているはず。
アンナは認知症?を患っているような状態だけど、
ダニエルにもっと訊けばいいのにフィンがあまり当時のことを問いかけないのが不思議。

・トモエは何故マリエルに彼氏=アレンと思いこませようとするのか

マリエルは明らかにアメフト部のショーンに好意を持っていたはずなのに、
トモエはマリエルにアレンが元々の彼氏だと信じこませようとしている。
マリエルに乱暴を働いたアレンを擁護するためにも思えるけど、
キャサリンに殺される前のショーンとアレンの会話を聞いた限りでは、
アレンは濡れ衣を着せられてるんじゃないかとも思う。

・キャサリンは何故ショーンとアレンを殺したのか?

トモエの発言によると、キャサリンはマリエルの親友だったらしいが、
ショーンとアレンを撃ち殺して「先生、褒めてくれますか?」と言い残して自分も自殺している。
つまりキャサリンもトモエの教え子ということになり、2人を殺すことで褒めてもらえると思っているらしい。
何故トモエが、キャサリンを使ってショーンとアレンを殺させる必要があったのか?
フィンの祖父が娘の相手を殺すためにトモエに依頼したとか?
現場の動画を見たマティアが「失敗したんだ」と呟いているのも気になる。
実はキャサリンの行動はトモエの思惑とは違っていたのかもしれない。

ちなみに、ルパンのPCの画面上に表示されているマリエルのプロフィールには
「7月7日ボストン生まれ、3月13日レヴォンランド没(16歳)」と書かれており、
邸宅の画像、おそらく封鎖された学校の画像、3人分の墓石の画像が表示されていた。
墓はショーン、アレン、キャサリンのものだろう。

・マティアはフィンを殺すつもりなのか?

トモエの足取りを知るためにルパンがフィンを追跡するのはわかるが、
マティアまでレヴォンランドに来ているということは、
フィンを始末しようとしているのではないか?
「狙った獲物は必ず殺すの。あなたにはそれができる。あなたは特別だから」
とはトモエがマティアに言った言葉なんだろうけど、
実際マティアが特別というより、特別と思わされているんだろうなという気はする。
あと、なんで線路を歩いていて電車に轢かれ?てもふんわりしてるのかも謎。笑

来週のタイトルは「愛しの魔女の記憶」。
そろそろ不二子がトモエ関連の話に絡んでくるんじゃないか。
あのオークションの話も不二子が持ちかけたんだし、トモエと接点があってもなんらおかしくない。
第13話でルパンに「(宝石を盗んだ)その人、どんな人だったの?」と訊くシーンがあったけど、
なんだか探りを入れるような訊き方だったしなぁ。

第23話 愛しの魔女の記憶 (2022年3月19日深夜放送)

レヴォンランドで銭形と遭遇したルパン。
部下のアリアンナがレコーダーに残した伝言を聞くとその中の「永遠の愛」という言葉に反応し、
突然我を忘れて次元や五ェ門、銭形に発砲する。
そこに現れたマティアに促され、トモエの元へと向かうルパン。
次元と五ェ門はその足取りを辿るべくロンドンのモリアーティの元を訪ね、
銭形はトモエの謎に近づくべく、獄中のメルセデスを訪れる。

ますます複雑になってきた第23話。
アリーの言葉で覚醒したルパンは(マインドパレス的な場所と思われる空間で)トモエと対面。
今回の場面写真に写っている次元の帽子や五ェ門の斬鉄剣は彼らの存在の象徴だと思うので、
仲間は記憶の裏側に回ってしまってるのでしょうね。
「俺はてめえの相棒だぞ 忘れるわけはねえよな?」
「某をよく見ろ ルパン!」
という呼びかけが泣ける。

そしてついにルパンは(Part.2にも出てきたアジトの外観の)屋敷にいるトモエの元にたどり着きます。
ここにいるトモエは年齢を重ねた姿。
彼女は自分が本当の母親であることをルパン一世から口止めされていて、
母親である証の宝石を盗んで2人で屋敷を出ようとしたところ、幼いルパンに拒否されたため、
彼を取り戻そうと、教え子となる女たちにルパンに近づいて本当の記憶にたどり着くように
それぞれの言語でキーワードとなる花言葉を伝えるよう仕組んでいた、ということが明らかに。

このキーワード、確かに各回のヒロインがルパンの目の前で発言しています。
(全部見直す元気はないけど、例えば「サムライ・コレクション」でもデザイナーのギャビーが
 「忘れてはならない、私の心は燃えていると五ェ門に向かって言ってますが、
 後ろにいるルパンの方が「あ?」と反応しています。
 「二人の悪女」でも終盤、アメリアが不二子に抱きつきながら
 「忘れちゃいけないのは、あなたといつまでも一緒っていう気持ちと発言して、ルパンが「ん?」と反応してます。)

しかし、本当にトモエが実の母親かねぇ…
前半のマインドパレスっぽい場面のセリフを見る限り、
ルパンに惚れ込んで執着している赤の他人が母親のフリをしているようにしか思えない。
というか、仮に他人を操って死なせるようなトモエがルパンの母親だとしたら普通にガッカリだ。

それに「息子」を取り戻したいのなら何故マティアやメルセデスに殺させる必要があるんだろう。
裏切られて今は恨んでいるということなのか? 今もって矛盾することが多い。

もしくは、一世や二世になんらかの恨みを持っているため、
ルパン一族を絶やそうと躍起になってるのではないか。

そして先週苦い後味を残したアメフト部2人の殺人事件はなんだったのか。
フィンもキャサリンも花言葉っぽい言葉はつぶやいてなかったような。
(ところでフィンという名前が男性的なのも気になるんだよなー。)

なんにしても、だんだんこの重苦しさに気疲れしてしてきました…
最近「SHERLOCK」のS4を見直してたので、当時のあの重苦しさに対する疲労感を思い出しながら。
トモエってユーラスみたいなところあるしさ。
次回の後味も悪くなりそうで… どうか気持ち良く終わってくれることを願うばかり。
私がルパン三世のTVシリーズに求めてたのって、もっとワクワクするような物語だったんだけどな…
という、なまじPt.5で期待が大きくなってしまった寂しさもあったりして。

ところで、ルパンを正気に戻そうとキスした不二子はトモエとは関わりなさそうですね。
それはそれでホッとした。不二子は不二子自身の意思でルパンの近くにいてほしい。

第24話 悪党が愛すもの (2022年3月23日深夜放送)

出生の秘密がトモエの目の前でマティアと相対するルパン。
そこに追ってきた次元&五ェ門&不二子が現れる。
不二子はルパンを正気に戻そうと平手打ちを食らわすが、
実はすでに正気を取り戻したルパンと一味がトモエの持ち出した
「母親である証拠」の隠し場所を聞き出すための芝居だった…

最終回。結局、トモエはルパンの実の母親ではなく、
彼の才能に魅了されて母親だと思い込ませようとしていたことがわかったわけです。
マティアはその洗脳のために使われた「道具」の一人であるため、
トモエに対してもルパンに対しても殺意を抱いてるってことなんですね。

アリーの言葉を食らって一時本当に記憶が不確かになったルパンが、
一味の呼びかけで正気を取り戻すあたりは「そうでなくっちゃ!」と嬉しくなりましたが、
まぁ、嬉しかったのはそこらへんだけですかね…

ルパンがマティアに対して本気で拳の対決をしてたのも、
見ていた視聴者の中にはショックを受けていた方もいたみたいですが
悪党の先輩として、性別関係なく真っ向勝負を受けて立ったんだろうなと想像できました。

「人間ってのはどんな教育を受けてこようが 最後の教師は自分自身だ」

マティアの将来を慮ってのセリフには優しさを感じます。

文字数もなくなってきたので、全話鑑賞メモはここで終了ですが、
最後の振り返りは好きなエピソードも含めて別途記事にしたいと思っています。
お読みいただきありがとうございました!

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【新シリーズ開始記念】「ルパン三世」劇場公開作いっき見!【更新中】

2021-11-25 | TV/ルパン三世

「ルパン三世」テレビスペシャルを一気見する記事が終わったので、
この記事では劇場公開作(スピンオフ含む)とOVAについて
分けて記事を残しておこうと思います。

テレスペ全話についての感想はこちら↓

OGPイメージ

【新シリーズ開始記念】「ルパン三世」テレビスペシャル&スピンオフ一気見! - だから、ここに来た!

最近、映画化される「カーボーイビバップ」や9月に配信が始まった「パディントンの冒険」を見ようとNetflixを開いていたら、つい未見だった「...

【新シリーズ開始記念】「ルパン三世」テレビスペシャル&スピンオフ一気見! - だから、ここに来た!

 

劇場公開作については既に見ている作品もあるので、
テレスペ企画の時のように毎日鬼のように(笑)鑑賞するのではなく、
気が向いた時にのんびり更新するつもりです。

 

スピンオフ(劇場公開作品)

『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』(2014)
『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』(2017)
『LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘』(2019)

劇場公開されたスピンオフ作品。当時はおそらくスケジュールが合わずに見られませんでした。
大人向けのダークなコンセプトだと聞いていたけれど、
とにかくどの敵も(いい意味で)気味が悪い(笑)。
「血煙の石川五ェ門」削がれる五ェ門の腕が痛々しくて! でも目を背けられない!

物語としては、男子供を手段としてしか見ていないような不二子ちゃんが
金もうけだけではない感情から敵と対峙する「峰不二子の嘘」が好きですが、
「次元大介の墓標」
「お前がどれだけ軽い銃を使おうが知ったこっちゃ無いが、
 俺に言わせりゃロマンに欠けるな」
とか
次元「俺はただ、美味いタバコが吸いてぇだけだ」
ルパン「そりゃ、気が合うねぇ」
なんて名台詞は、思い出していつまでもニヤニヤしちゃう。
かっこいいー。たまらん。
忘れてたなー、こういう大人の美学(こだわり)!!

 

劇場公開作

第7作『ルパン三世 THE FIRST』(2019)

3DCG作品。ルパン一世も盗もうと試みたという「ブレッソンダイアリー」。
ナチスの残党の指示でダイヤリーを手に入れようとする少女と共に
ルパン一味がエネルギー発生装置「エクリプス」の謎を追う。

これは以前、金曜ロードショーでさわりだけ見た。
当時同じ監督の「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」の評判を聞いて、
劇場で見る気持ちはすっかり失せてしまったのだった…
キャラクターも、不二子の顔が全然不二子に見えないのが不満の一つ。
「カリオストロの城」の引用が過ぎるという感想をよく見るけれど、
正直、この作品に限らず、どの長編もカリ城味はある。
次元の華麗な仕事っぷりと斬鉄剣LOVEな五ェ門には満足しました。

特別編『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』(2013)

前述の2009年テレビスペシャルの続編にあたる劇場公開作。
米花町の銀行に保管されていた宝石チェリーサファイヤがルパンによって盗まれ、
次元が来日中のアイドルの用心棒として付いているのを知ったコナンは、彼らの動向を探り始める。

終盤に明かされるルパンの真の目的と手の込んだ計画が、ちょっと皮肉が効いてて満足。
でも本当に取引される予定だったものってなんだったのか…気になる。
というか、アイドルのエミリオの存在って必要なのかな…。
私もパパ(次元)とならスカイツリーに登りたいわー。
それと、アランというキャラの吹替が内野聖陽だと気づいて驚いた。普通に声優の人かと思ったよ。

第6作『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』(1996)

首狩り将軍による独裁政権が敷かれたゾフ国の島に隠された財宝を狙うルパン達。
将軍の娘が島の秘密を知っているという情報を入手し、
彼女を攫おうとするが、それは銭形が仕掛けた囮の工作員オーリエンダーだった。
クーデターの末に将軍に殺された王子と恋人だったオーリエンダーは、
ルパン達から王子を見かけたという話を聞き、彼を探し始める。

ナノマシンが出てくるので、「おっ、『ノータイムトゥーダイ』かな?」と思ったけど、
DNAに反応する薬としてではなく、島の監視制御システムとして使われている。
冒頭の始まり方が唐突で、ちょっとこの国の状況を把握するのに時間がかかった。
結局王子はルパンが変装した姿だったわけで、
それを知らない上で見ると、王子とオーリエンダーの出番が長く感じる。
わかった上で、もう一回見直した方がいいかもしれないな。

第5作『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』(1995)

栗田貫一が山田康雄の代役として初出演した作品。
私もテレビで放送された時に見ていて、記憶に残っている。

盗んだダイヤモンドを人形の中に隠したルパンだったが、
アメリカに向かう飛行機の中でジュリアという少女に人形を奪われてしまう。
ジュリアには教育係として不二子が付き添っていた。
不二子は次期大統領候補であるジュリアの父親が持つノストラダムスの予言書を狙っていた。
ルパンと次元は不二子の案内で父親の財団が所有するビルの金庫室への潜入を試みるが失敗してしまう。

クリカン初の出演ということもあり、今聞くと探り探り演技をしている感じが分かって初々しい。
「バイバイリバティー危機一髪!」からテレビシリーズPart 5に連なる、
ルパンが立ち向かう実業家と、その子どもとの再会を描く、ルパンシリーズ王道の物語でもある。
ジュディの声は安達祐実。ルパンを助けるセルジオ(声:日吉孝明)といい、子役の演技が光る作品。
ちなみにここでも敵の一人クリス役で大塚明夫さんが出ています。

第4作『ルパン三世 風魔一族の陰謀』(1987)

製作費の問題、もしくはイメージ変更のために声優陣を一新して作られた劇場作品。

からくり細工を生業にする墨縄家に婿入りすることになった五ェ門。
ルパンたちも結婚式に出席するが、式の途中で財宝の隠し場所を記した壺を狙う風魔一族が乱入。
なんとか壺は取り返したものの、五ェ門の結婚相手である紫が誘拐されてしまう。

私自身、声優が全員異なるという点で今まで見る勇気が湧かなかったけれど、
思い切って見てみるとほとんど違和感なく普通に楽しめた。
古川登志夫のルパンは気さくなお兄ちゃんなノリで親しみが湧くし、
銀河万丈の次元はちょっと今の大塚明夫の次元なんかと近い気がする。
塩沢兼人の五ェ門はちょっと繊細な感じだけど、この作品の青年風な五ェ門にあってるし、
小山茉美や加藤精三もオリジナルキャストのように自然。
それにテレビシリーズのPart 1を思わせるキャラデザインは、
全ての劇場版+テレビスペシャルを合わせた中で一番好きな作画かもしれない。
「カリ城」どころではない温泉街を突き抜ける荒唐無稽なカーチェイスが見もの。
五ェ門と紫ちゃんの馴れ初めや初々しいやりとりを見てキュンキュンしてしまうし、
その一方で戦闘シーンの隙のない佇まいは惚れ惚れしてしまう。
銭形の部下の警察官たちがモブではなく個性があるところも好感が持てる。
一人一人動きがちゃんと違う。
そして、そのうちの一人が後に銭形になる山寺宏一さんでした。

 五&紫、初々しくて可愛いカップル!

 

OVA

ルパンは今も燃えているか?(2018)

『ルパン三世 PART5』の先着購入特典DVDに収録されたオリジナルストーリー。
10月1日に公開された『ルパン三世 カリオストロの城』4K+7.1ch版と同時上映もされている。
Part1第1話「ルパンは燃えているか?」をベースに、
過去に戻されたルパンがかつての強敵たちと再会。

過去が変わったことによって、仲間たちがルパンを知らず、
五ェ門が不二子と組んで有名になり、右腕を負傷した次元が廃業していたりして切ない。
(前述のスピンオフを見ていると、五ェ門と不二子コンビの物語も面白そうだけど。)
30分の間にキャラも振り返りも盛りだくさんで贅沢な作品。

実写版

ルパン三世(2014)

小栗旬がルパン、玉山鉄二が次元、綾野剛が五ェ門、黒木メイサが不二子、浅野忠信が銭形を演じた実写版。
コラボレーション・カフェで店員さんにオススメされたのがきっかけで見てみました。

盗賊集団「ザ・ワークス」の後継者を決めるため、
若い盗賊たちに古代オリンピックのメダルの窃盗を競わせていたトーマス・ドーソン。
彼は初代ルパンの相棒であり、組織の後継者もルパンになるだろうと考えていた。
だが若手盗賊の一人マイケルがドーソンを裏切り、
コレクションの一つである「クリムゾンハート・オブ・クレオパトラ」の一部を盗み出す。
1年後、ドーソンの用心棒だった次元やメダル奪取を競った盗賊の一人だった不二子と手を組んだルパンは、
銭形からマイケルが「クリムゾンハート・オブ・クレオパトラ」に使われたルビーを取引する情報を聞き出し、
日本にいる五ェ門に声をかけ、タイでルビーを奪いマイケルと対決するための計画を練る。

実写版ということで期待は控えめに見はじめましたが、思いの外楽しめました!
原作ともアニメとも異なる一味の出会い方も面白いし、
キャストも舞台もアジアが舞台なのが、最近のアニメシリーズとは違う雰囲気で新鮮。
カフェの店員さんは「とにかく小栗旬がかっこいい!」と大絶賛で、
確かにルパンが若くてハンサムだったらこんな感じだったろうなーという違和感ない仕上がり。
個人的には綾野剛の五ェ門がイメージにぴったりで笑っちゃうほどでした。
ギャラ次第でルパンに雇われるところも、自分の技術を安売りしてない感じでかっこいい。
ルパンにとっての最終兵器なのかも。
斬鉄剣のシーンも、太刀捌きの表現がリアルで、
一昔前ならここまでうまく描写出来なかったんじゃないかなと思ったり。
アニメと同じく、次元が皆に料理を振る舞ってるのも嬉しかったです。
銃弾が残り2発でも敵を完璧に撃ち落とすところもさすが。
不二子と銭形はちょっとクールすぎるような気がしてましたが、この世界観の中ならしっくりいってるかな。
原語で見ると日本語や英語がごちゃまぜになってて、キャストもセリフ覚えるのが大変だったろうなと苦労が偲ばれます。

コメント
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【ロンドンが舞台】「ルパン三世」Part 6 前半 各エピソード鑑賞メモ【ネタバレ】

2021-10-18 | TV/ルパン三世

前回の記事で触れたように、
現在も相変わらず「ルパン三世」のテレビスペシャルをコツコツ鑑賞中。

OGPイメージ

【新シリーズを前に…】「ルパン三世」テレビスペシャル&スピンオフ一気見!【更新中】 - だから、ここに来た!

最近、映画化される「カーボーイビバップ」や9月に配信が始まった「パディントンの冒険」を見ようとNetflixを開いていたら、つい未見だった「...

【新シリーズを前に…】「ルパン三世」テレビスペシャル&スピンオフ一気見!【更新中】 - だから、ここに来た!

 

2021年10月10日からは、いよいよ「ルパン三世」テレビシリーズPart 6が始まりました。

近年のテレビシリーズは、Part 4はイタリア、Part 5はフランスが舞台でしたが、Part 6は英国が舞台
ルパンとシャーロック・ホームズが実は因縁の関係?で、
正義の側であるホームズと対立するルパンは悪人か、それとも善人か?
というのがテーマになってくるらしい。
また、今回のルパンは言えない秘密を抱えていて、後々それを明かすことになる、とも。

押井守、辻真先、芦辺拓、樋口明雄、湊かなえといったクリエイター・推理作家が
ゲスト脚本家として参加する点が注目されましたが、
今回は何よりも次元大介役の小林清志が勇退し、第1話で大塚明夫にバトンタッチすることが話題に。

ルパンを復習している者として、
またホームズのファンとしてどんな設定・物語になっていくのか気になるので、
各エピソードずつ印象を残していきたいと思います。
(絵は自分が趣味で描きました。まさかする人はいないと思いますが転載不可です。)

【第2弾PV】シリーズ最新作『ルパン三世 PART6』2021/10/9(土)24時55分より日本テレビ他全国放送!│"LUPIN THE THIRD:PART 6" New Trailer 2021

 

第0話 EPISODE 0 ―時代― (2021年10月10日放送)

小林清志さん勇退エピソード。

 

仕事の後に不二子と合流するはずが、またしても置いてけぼりをくらい、
AIドローンが放つアルコール粘着剤で捕まったルパン一行は、マグナムや斬鉄剣も奪われてしまう。
やる気を出せば警察に対抗できたはずだが、相手のプラスチック製の銃を見て幻滅してしまった次元は
自分の気概に釣り合わないこんな世の中じゃ泥棒稼業も潮時かと考え始める。

次元回、それもコバキヨさんを見送る回なので、
もっとハードボイルドなエピソードになるかと思ったら、
意外にもほのぼのした回で拍子抜けしまった。
次元が引退しようかと悩んでいた割にはすんなり一味の輪に戻っていて、
「プリズン・オブ・ザ・パスト」のサンドイッチみたいに
もう少し仲間の縁の気づきの演出なりセリフなりが欲しかったな。
ただ、ルパンと一緒に飲む酒が一番旨いと感じていることは
バーで上等な酒を飲んでも旨くない、というセリフでわかった。

ルパンが用意していた酒が、テレビシリーズが始まった1971年ものというのも良かったけど、
クリカンの声がいつも以上に山田康雄に寄せているところに胸が熱くなった。
最後はかつての声で花を添えたいと思ったのかもしれない。
ルパンが五ェ門に言った
「時代が変わりゃ自分も変わる 俺はそうやってきた
 けど次元大介って男だけはそんな俺を黙って受け入れてくれた
 あいつだけは変わらずにいてくれた
 だから俺は俺でいられたのかもしれねえ」の一連のセリフは、
座長の役割をひき継がざるをえなかったクリカンからコバキヨさんへ向けた、
もしくは番組を続けてきたスタッフたちからの感謝の言葉のよう。

そして最初の次元のセリフにも「ルパン三世」に自由な生き方を見出す
視聴者へのメッセージが込められている気がする。

「人生について考える
 そんな野暮なことをするのはこまっしゃくれたインテリ気取りか哲学者
 もしくは人生に飽きた暇人ぐらいなもんだ
 腹が減りゃうまいもん食って寝る それが人間」

人生に飽きた暇人…それ、私です。(笑)

コバキヨさん、約50年間お疲れ様でした。

 

第1話 シャーロック・ホームズ登場 (2021年10月17日放送)

フランス司法警察中央局長のアルベールがある密告を元に
英国の資産家フォークナー卿のオフィスに侵入。
そして一枚の絵を盗み出すが、
シャーロック・ホームズの推理によってロンドン警視庁のレストレード警部らに包囲される。
しかしMI6も同様に、彼の身柄を拘束しようとしていた。
双方に追跡され、絶体絶命のアルベールだったが、ルパン一味が救出。
ルパンは助け出したアルベールに、第二次世界大戦以降、英国政府を影から操ってきた謎の組織
「レイブン」のお宝を10年前から狙っていることを明かす。

その後、ロンドン警視庁では何者かによってフォークナー卿が取調室ごと爆破される。
爆破のニュースを聞き現場に向かうホームズは、
警視庁から断ち切られた絵の片割れを盗み出したルパンと遭遇する…

ルパンと不二子のバイクチェイス、一緒にロンドンの中心地を逃げ回っているみたいで楽しかったです。
あー、ロンドンの街が恋しい。私の第二の故郷…。
どの場所を走っているのかも、背景を見ていればだいたいわかる…。
しかし、ロンドンの街であんな戦車が出てきたらパニックですけどね。
実際には街の人出ももっと多いし。

大塚明夫さんが演じる次元の初回でしたが、セリフは少なめ。
でもことさら焦点を当てることなく、かえって当たり前にそこにいる存在になってて、
自然に戦闘シーンに馴染んでましたね。

まだ初回なので、これから明らかになっていくだろう謎のワードがたくさん出てきます。
ブラックドローイングへの侵入を許した」とか
「10年前ホレイショがどうなったか」とか
「私(フォークナー)を殺せばあの部屋はどうなる?」とか。

ホームズについては、ご近所さんを親しげに家に招き入れたりするような、
パッと見、犬ホームズのような気さくな?キャラクター設定になっていて、
おなじみのレストレート警部やハドソン夫人は出てきますが、
リリーという14歳の女の子と一緒に暮しています。
リリーは「ここ(221B)に来て3年」らしく、ホームズの関わる事件にも興味深々のようですが、
ホームズは彼女を面倒事に巻き込みたくはない様子。
レストレードに探偵料の追加を提案したり、
浮気調査のような面白くなさそうな(笑)案件を引き受けているのは、
このリリーの養育費を賄うためらしい。

ホームズといえば当然ジョン・ワトソンが欠かせない存在なので、
設定画を見た時から、ワトソンがいないことがずっと気になっていました。
しかし、それにもわけがあるらしく、ホームズが助手に関しての話題を避けたり、
ハドソンさんがホームズと出かけるリリーを見て「まるで彼が戻ってきたみたい」とつぶやいたり、
ホームズの部屋に一つだけ伏せた写真立てがあったり、
リリーが「もし、レストレードさん"まで"死んじゃったら…」と発言しているので、
ワトソン、もしくはそれに相当する人物(リリーの親?)が亡くなっているのだろうと推察されます。

そして終盤でホームズとリリーの姿を見たルパンが「リリー、大きくなったなぁ」とつぶやき、
彼の姿を見たリリーが叫んでいる様子から、
おそらく、その誰かの死の原因がルパンである…のかも
もちろんそこにレイブンも関わっているんでしょうね。
全ては10年前から始まった…のかな?

あー、まだプロローグでしかないから先が気になる!

第2話 探偵と悪党 (2021年10月24日放送)

銭形から逃げ果せたルパンはアジトで盗み出した絵に描かれた映画を確認するが
そこに隠されたレイブンに関わる謎は解明できていなかった。
一方、絵が保管されていた部屋、ブラック・ドローイングを訪れた銭形と八咫烏は
そこに現れたレストレードと協力し、情報共有することを約束する。
ホームズは昔の記憶を取り戻しつつあるリリーを置いて、ルパンのアジトへと乗り込んでいった。

今回ルパンが「その(レイブンに関わる)事件でホームズは大切な相棒を失った ジョン・H・ワトソンをな」と明かし、
リリーが倒れた父の傍で銃を持った男(ルパン)が立っている夢を見たと語っていることから、
10年前の事件でリリーの父であるワトソンが亡くなり、その現場にルパンが立ち会っていた
というところまでは、ほぼ明らかになりました。
ホームズもレストレードもリリーの記憶が甦ることを気にしていたので、
これまでその事件を思い出させないように気を使っていたんでしょうね。
(「SHERLOCK」で昔の記憶を取り戻さないようにマイクロフトに管理されてたシャーロックみたいな?)
ただ、ルパンが殺害したとは語られていないので、やはり真相はそう簡単ではなさそう。

絵が保管されていた照明もないブラック・ドローイング=黒の間は、前回のセリフから考えると謎が多そう。
バッキンガム宮殿にはホワイト・ドローイング=白の間があるってのも対になってそうで気になりますねー。

ルパンもホームズと直接対決するのは気が進まないらしくロンドンから一時撤退を決断
次元&五ェ門&不二子は納得いかず、一味のアジトを見つけ出したホームズと対決。
彼らはリリーの存在を知らないので、ホームズが絵の奪還に来たと捉えているかもしれませんが、
当のホームズは絵のことは関心がなく、リリーの前には現れないと約束していたルパンを自分たちから遠ざけたいだけ。
そして隙を見せた五ェ門はホームズにバリツ(!)で投げ飛ばされ、
タンデムで追跡する次元&不二子も、ホームズが乗り捨てたバイクと衝突して振り落とされてしまいます。
ホームズにお姫様だっこされた不二子が頬を染めてるのが珍しい!
五ェ門はそう簡単に投げ飛ばされたりしないと思うのですが、
ホームズを応援していいのか五ェ門を応援していいのか悩むわ(笑)。

今回の次元は先週よりも喋ってましたね!
「なーにがあったのか、洗いざらい喋っちまいなっ!」のイントネーションが次元ぽかったし、
「けっ!」の声がコバキヨさんが戻ってきたのかと思うほど似てた。
似てればいいというわけではありませんが、やっぱり明夫さんも意識して演じているんだろうなーと。

興味深かったのは、ホームズの名前が継承されるものと設定されたところ。
「その名を頂くものは世界でただ一人の諮問探偵とされる」
「どういう形で継承されてるかは俺も知らない」
ということは世襲ではなく、ホームズの名を冠するにふさわしいものが継いでいるということか。
でもルパンも、Part.5のアルベールとの争いで、
孫と言うよりその名にふさわしい活躍を続けているからこそ名乗っている描写に見えたので、
どちらもその方が設定的に自然かも。
過去のシリーズに出てきたホームズ三世が「まがいもん」呼ばわりされながらも言及はされていて笑いました。
しかし、ホームズが「人々を助け、弱いものを助けるのが使命」なんて言うかねー。
内心そう思っていたとしても言わないのが英国人ホームズっぽいけどなー。

結局、ルパン対ホームズの本格的な対決はお預けで、来週は辻真先脚本の1話完結回。
しばらくロンドンとはお別れだ…。
(最後のシーンでアルベールが一味のイチャイチャ旅写真を見ていて笑いました。
 あれにはアルベールもイラッとくるだろうなー)

第3話 大陸横断鉄道(嘘)の冒険 (2021年10月31日放送)

自身の庭園に鉄道を持つマーキス公爵のパーティーを南アフド共和国首相が訪問。
ルパンはリバプール&マンチェスター鉄道試乗会の貴重な切符を奪おうと首相に化けるが、
メイド姿で金庫に忍び込んだ不二子の身に危険が迫る。
一方、会場にはルパンの犯行を予測した銭形警部とニューヨーク市警のクイーン警視、
そして警視の甥であり不二子に目を奪われて紛れ込んだマンフレッドとフレデリックもいて…

Part 2のような1話完結のライトな泥棒劇。
以前マンチェスターで鉄道発祥の地を見たことがあったなー、と思い出しつつ鑑賞。
クイーン警視はエラリー・クイーンシリーズの父の名前、
マンフレッドとフレデリックは作家のエラリー・クイーンの本名から引用しているようです。
(ホームズ好きではあるけど推理小説には詳しくない私でありました。)
一瞬でメイド姿に変身する不二子が可愛い。
不二子は追っ手に囲まれて咄嗟に切符を食べちゃいますが、手の中にちゃんと隠し持っているのが見えます。
エキストラ調達係の次元と五ェ門がルパンの真似をして銭形のとっつあんを煙に巻くのが可愛い。
次「シャンパ〜ンならあっち」(←微妙に似てる) 五「フライパンなら向こう〜」(←全然似てないw)

今回気になったのは、次元がコンバットマグナムを「相棒」と呼んでいて、
ルパンを呼んでるのかどっちなのかややこしいかった点。
私にとっては次元の「相棒」はルパン、「女/恋人」はマグナムなんですけど。
(過去のテレビスペシャル参照のこと。)
でもエピソード0ですでに
次「相棒との人生について振り返っちまったよ」
ル「相棒?俺のことか?」
五「押収された拳銃のことであろう」
ル「あーそう…」
って会話があったんですよね。
拳銃を女に例えるのって性差別的な問題あったっけ。
個人的にはコンバットマグナムを恋人に例えて語る次元が好きだったんだけど。ちょっと寂しい。

来週は押井守脚本回。

第4話 ダイナーの殺し屋たち (2021年11月7日放送)

寂れたダイナーに2人組の男がやってくる。店にはすでに物騒な客が6人いた。
2人組は店員の女をからかいながら、ハムエッグサンドとベーコンエッグサンドを注文し、
標的であるアンドレ・アンダースンを待つ。

CIAがコードブックとして利用したヘミングウェイの短編「殺し屋」の草稿をめぐる話。
前半は「ゴドー待ち」状態で、後半が種明かしになっている。
私は短編そのものを読んだことはないけれど、後から内容を確認したところ、
ほとんどこの短編の筋書き通りのエピソードになっている。
短編の初稿をシェイクスピア書店が出版した、というのは創作か。
のちのCIA長官アレン・ダレスがヘミングウェイを好きだったかどうかはわからないけど、
検索したらヘミングウェイと遠縁っぽいページが出てきた。真偽はわからない。

2人組はルパンと次元なわけだけど、今回に関しては変装していても2人の個性がにじみ出てる。
双子みたいにお揃いの格好しているのが嬉しい。
不二子ちゃんが意外にも映画監督に詳しい?ことに驚き。
しかもフォン・トリアーとかカウリスマキとか。店員の個性に合わせての発言だろうか。

ホームズ回ではありませんが、単発回でもロンドンを舞台にしています。
海外のファンの方のツイートで判明してるのが、
ダイナーの舞台(外見)はブラックヒース近くのパブ"The Gratitude"。
アンドレ・アンダーソンの部屋はアイル・オブ・ドックスのブルー橋
(タワーブリッジみたいな跳ね上げ橋)そばのフラットで、
後半でルパン達が話していたのは、ブルー橋を渡ってサウスドックを挟んだ場所。
ということは、彼らの後ろに見えるのはカナリーワーフの夜景だ!
アジトがブラックヒース近くにあるせいか、東側が背景になることが多いですね。

ちなみにヘミングウェイの短編「殺し屋」を映画化したドン・シーゲルの「殺人者たち」
吹替版に小林清志に二階堂有希子が出演しているみたい。
(押井守はドン・シーゲル好きらしいからこのへんも狙っているかもしれない。)
Pt.1終了後の吹替版だから狙ったキャスティングだ。ちょっと見てみたいな。

押井作品は詳しくないけど、見直し甲斐のあるエピソードでした。
ところで、メシマズで喧嘩すな!3人とも!(笑)


お絵描き(模写)が楽しくなってきた。

第5・6話 帝都は泥棒の夢を見る(前・後編) (2021年11月14日・21日放送)

なぜか昭和初期の東京に飛ばされたルパンは、
「黄金仮面」として銭形そっくりな浪越警部に追われる身に。
そこで不二子そっくりの黒蜥蜴に助けられるが、
監禁されて中国大元帝国時代の吉凶を表すからくり時計を盗み出すために協力を要求される。
逃げ出すルパンに銃口を向けるのは次元そっくりの軍人だった。

推理作家の芦辺拓が脚本を担当した全2回。
江戸川乱歩作品へのオマージュに溢れており、
黄金仮面、浪越警部、黒蜥蜴、明智小五郎といった人物が登場。
元々アルセーヌ・ルパンシリーズのようなものを目指していた黄金仮面シリーズを、
今度は「ルパン三世」が引用するというのは興味深い。

ただ、ルパン三世のファンが皆ミステリー好きというわけではないと思うので、
その設定だけで皆を喜ばせようとすると無理がある気もする。
今回の第6シリーズは「ミステリー好きを楽しませるもの」を意識しすぎて、
アニメとしてのルパン三世のファンはちょっと置いてけぼりをくらいそう。

あと作家が脚本を手掛けるからといって、
素晴らしいアニメエピソードになるかというとそれは別の話ではないかとも思えてきた。
情報量が多い割にテンポがゆるく感じる。

あとあの世界を作り上げた人の後の組織(会社?)が
ルパンのアジトの解除パスを盗み取ろうとする理由がよくわからないし、
(何か特定の保管されたお宝があったのかもしれないが触れられてはいない)
あんな手の込んだ世界にルパンを落とし込んで、
どうやって解除パスを聞き出すつもりだったのか。
何だかモヤモヤするのでした。

とはいえ、軍服姿の次元(?)は新鮮だったし、
お宝を守るサラントヤちゃんが可愛かったので気分が盛り上がりはしましたが。
次元の正体は後編でわかりますが、「あの人が次元の祖先だったらいいな」と言ってる海外の方がいて、
確かに!と思いました。今まで次元だけは祖先の言及がされてないですからね。

来週はやっとホームズの話に戻るみたい。
第2話以降に別の話が入りすぎてちょっと気分が萎えちゃったな。
ホームズ好きですら期待感が薄れているのはいかがなものか…。


ファンの間で一番?盛り上がった、次元似の少佐

 

第7話 語られざる事件 (2021年11月28日放送)

以前のように再び未解決事件を手がけるようになったホームズは
次々とロンドンの事件を解決し犯人を警察に引き渡していた。
次元と共にロンドンに戻り、221Bの様子を伺っていたホームズは銭形と遭遇し、
空気銃を愛用するスナイパー、セバスチャン・モランに狙われる。
モランはホームズの命を狙い、新興の犯罪組織に雇われていた。
逃げ込んだ墓地でモランに狙われる中、ルパンはホームズとの因縁について銭形に語り始める。

やっと本筋に戻った第7話。
10年前の出来事もルパンによって明らかにされました。
ホームズが解決した脅迫事件の犯人の一人、ホレイショ・クローバーが
犯罪歴を帳消しにすればレイヴンについて知っていることを話すと取引を持ちかけ、
スコットランド・ヤードは取引に応じたが、身柄を匿われたホレイショは逃げ出し、
お宝目当てで後を追ったルパンがホレイショとその現場を目撃したワトソンが殺される現場に居合わせた
と言うのが真相。だいたいこれまでの予想通り。

駆けつけたリリーは熱を出していて、ルパンが現場に居合わせている場面だけを記憶に留めており、
殺し屋のことは覚えていないが、思い出せば命を狙われる危険がある。
後から現場に現れたホームズはルパンが犯人ではないとわかっていたが、
リリーの身の安全のため、ルパンと対決することなく、再び現れないよう忠告してその場をたちさらせた…。

気になるのは、ワトソンが後をつけたことから見て
レイヴンの殺し屋は「見知った人物」であるとルパンが語っていた点。
このあたりでますます「レストレードが怪しい」という声をよく見かけたのですが、
もしそうだったら個人的には悲しいなー。警部には善人であってほしい…。
(銭形のとっつあんたちとパブで飲んでるシーンが個人的に嬉しかった。夢の共演!
でも、休日にわざわざリリーの様子を学校まで見に来るのとか確かに怪しいよなー。

冒頭の字幕でスナイパーの字幕が「モラン」と出てきたので、
「セバスチャン・モランじゃねーか!!」とすぐわかりましたが、
モランを雇ったのが「教授」を名乗る人物、つまりもうモリアーティしかない!
しかし、レイブンと教授のつながりはないらしいので、
「ルパン VS ホームズ」というより、「ルパン&ホームズ VS レイブン、教授」という構図になりそうですね。

ルパンが10年経ってロンドンに戻ってきた理由が、
ホームズとリリーを10年前の事件と向き合わせるためだったってことだけど、
もちろんそれは、ルパン自身がレイブンのお宝に再挑戦する気概を持っているってことで、
ルパンの攻めの姿勢が表れていて好きです。
「本当のことはすぐにわかるさ。真実ってのは強いんだぜ?」

とっつあん(と見せかけて実はホームズ)と一緒にモランに狙われているルパンから、
「すんごく頼りになるヤツと一緒なのよぉ〜」と言われて
「頼りになるヤツ??(=俺じゃねーのか??)」と釈然としない顔の次元。
ちょっとPart 5のアルベールの件で拗ねてた時のことを思い出してしまった。
そんな頼りになる次元が来週の主役みたいで楽しみ!

バリツで投げ飛ばされたショックで修行に行ったまま戻ってこない五ェ門、
早く戻ってこーい!

テムズ川で船を操舵してる次元を見て、「7番目の橋が落ちるとき」でも船長みたいな格好してたのを思い出した。

第8話 ラスト・ブレット (2021年12月3日放送)

ルパンとホームズの再会から遡って3年前…
その頃、ワトソンの娘リリーは、スコットランドの寄宿学校で学んでいた。
リリーのことが気になる同級生のケニーは、
課外授業で訪れた美術館でリリーを連れ去ろうとする女装の男に立ち向かおうとする。
そこに「あしながおじさん」と名乗る男ルパンが現れ、男を退治。
ルパンはケニーにここで出会ったことはリリーに秘密にするように伝え、姿を消すのだった。
その後、リリーはロンドンへ戻ることになったが、
護衛するはずのロンドン警視庁の刑事たちは何者かに襲われてしまい…

大塚次元初のメイン回
リリーに惹かれている少年との交流を描くのと同時に、
S&W M19(コンバットマグナム)との関係を描いた回でもある。
ルパンだけでなく、シティーハンターだとか刑事モノのドラマを通じて
銃の種類はいくつか知ってはいるけれど、威力や耐久性についてなど全くの門外漢なので、
比較や製造の経緯を読んだり見たりするとなかなか面白い。(参考)
もともと小型のKフレームを使ったM19は、威力の大きい357マグナム弾を使うには負担が大きいんですね。

それでも何故次元はM19を使い続けるのか?というのは今までも今回もはっきりと明言されないけれど、
それが多くを語らない次元らしいこだわりだし、想像を掻き立てられます。

前述の通り、第0話・第3話で次元がコンバットマグナムを「相棒」と呼んでいるのが気になっていたけれど、
この話に合わせるためだったのかもしれないな。
ケニーに「これは俺の女なんだ」とは言えないだろうし(笑)。
ルパン相手ならともかく、男の子相手じゃあんまり格好がつかない。

リリーを守るために同じ子どものケニーを巻き込むのは危ないよ!という感想も見かけたのですが、
ケニーが必死で掛け合ってルパンが根負けしたんじゃなかろうかと想像してます。
もう会えないかもしれない好きな子を最後まで守りきろうとするケニーくん…
自分の生き方にこだわり抜く次元の生き様を目の当たりにして、
将来ますます素敵な大人になりそうですね。

「ガンマンってのはな、職業じゃねえ。生き方なんだ」なんて名言も飛び出したり、
次元はいつものようにカッコいいのですが、
「次元さんは怖くないの?」の質問に
「俺だって怖いさ。いつまで経っても慣れることはない」と答えていた場面も印象に残りました。
ケニーのような少年相手だからこそ素直に語ってるんだろうなー。
「あしながおじさん」ことルパンの優しい語りかけ方にもきゅんとしました。

ところで、気になることが。
冒頭でブラッド・ロークと次元が対決する場所はマルセイユ港らしく、
最後にルパンと次元が車で移動している時にもマルセイユのノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院が映るのですが、
時間軸がよくわからない。マルセイユ→スコットランド→ロンドン→マルセイユ?
それともこの後の物語でマルセイユを舞台にした回が出てくるのか…
そのへんがちょっとモヤモヤしています。

ちなみに、ケニーやリリーが通う寄宿学校は、スコットランドにあるゴードンストウンが外観のモデルになっているっぽい。
王族や著名人の子息息女が通う学校なので、ケニーもかなり裕福な家柄出身じゃないだろうか。
リリーを学校に入れたホームズが学費のために事件の種類にかまっていられないのも無理はないか。


次元とケニー。子どものケニーに銃は持たせられないので、クリケットのバットを持たせました。

第9話 漆黒のダイヤモンド (2021年12月10日放送)

トレジャーハンターのチェリーから招待状を受け取り、
海賊王ジークの財宝を出品する闇オークションに参加するルパン。
お目当ては「漆黒のダイヤモンド」のありかを示すこけし。
すでに手に入れていた地図の残りだけ中から入手し、
こけしを落札者のご婦人に返したルパンだったが、完成した地図を不二子に横取りされてしまう。

湊かなえ脚本回。
しばらく登場していなかった不二子、五ェ門、銭形も勢ぞろいして、
個人的に今のところ一番好きな回でした。
やっぱりルパンはお宝を盗む姿が一番かっこいい!
それに、睡眠中に突然あることに気づいて飛び起きるルパンにびっくりする次元や、
巨大イカを真っ二つにする五ェ門、スナック菓子を貪る五ェ門と次元など、
必ずしも必要ないけど楽しい一味の描写が大好物です。
(今回、ナイトキャップかぶってるのは次元じゃなくてルパンだった。)

お宝の正体には(そんな気はしていた)と思いましたが、
盗んでみたら現代にはそれほど価値のないものだった、ってオチはけっこう好き。
それに、視聴者としては、久しぶりに一味の怪盗らしい活躍を見せてくれてありがとう!の気持ちが強いです。

次元は「何しに来たんだ、俺たちゃ…」って言ってましたが、
その後、五ェ門が「だが、今宵の月は美しい」って言ってるのを聞いて、
この二人はしっぽりクルージングしに来たということでいいのではないかと思ってしまいました。

それにしても、とっつあんの「この銭形、(居場所が)臭いでわかったのだ!」の発言に、
臭い!?とびっくりしましたが、ルパンパウダーなるものがあるとは。
いやいや、ルパンパウダーって何だよ!(笑) じわじわツボる謎アイテム。

第10話 ダーウィンの鳥 (2021年12月17日放送)

謎の人物ミハエルから大英自然史博物館所蔵の始祖鳥の化石を盗む依頼を受けた不二子。
実行は不二子本人が担当し、ルパンには依頼主ミハエルとその主人の身元調査を任せるが、
ミハエルの正体はつかめず、不二子が依頼をされた屋敷も買い手のいない空き家だった。

押井守脚本回。
かつて手がけようとして頓挫してしまった劇場版のプロットに化石を盗む内容があったため、
今回のエピソードに関係してくるのではないかと内外の視聴者の間で話題になっていました。

自然史博物館は何度も行ってるし、上野で始祖鳥の化石が来日した時にも見に行った私ですが、
何故か手元に画像は残っておらず。何してんだ私!
それはそれとして、この回のオチは意外にも「依頼人は◯」と一言で済んでしまう内容でした。
十代の頃に見ていれば刺激的だったかもしれませんが、
もうすっかり大人になってから見ると、もうその手の話はお腹いっぱいかなーという感じ。

今回、初めて次元恒例の「俺は降りるぞ」が聞けましたが、
依頼人が依頼人だけに降りて正解でしたね。

そしてまたも五ェ門不在。五ェ門強すぎるから下手に出せないのはわかるけども。

来週はホームズがらみの話の最終章。
ホームズが登場と盛んに謳っていた新シリーズなのに、
第8話をおまけで入れても全部でたったの5話ですよ!?
半分にも届かない。
これは詐欺なのか!? 厳しい言い方ですけど、マジで。
私はホームズ好きでもあるしルパン三世を好きでもあるので我慢出来ますが、
もしホームズだけ目当てで見てる人がいたとしたら納得いかないのでは…。
いや、私もかなりがっかりですよ、今の所!
とりあえず、来週に期待です。

2019年に撮影した自然史博物館のマッコウクジラの標本。2017年以前はディプロドクスの化石標本が展示されていました。

第11・12話 真実とワタリガラス/英国の亡霊 (2021年12月24日放送)

不動産開発業者のアレックス・ジェンキンソンが殺される。
ホームズとリリーはレイヴン関連の事件と見て現場を訪れ、
地元の人たちの情報から、不二子がジェンキンソンと共にパブを訪れていたことを知る。
不二子はロンドン中心部の土地を持つフォークナーに取り入ろうとしていたジェンキンソンから
情報を探ろうとしていたのだった。
ルパンが盗み出した絵の半分に懸賞金をかけ、一味の動きを封じ込めるホームズだったが、
突然倒れ、レストレードの車で病院へと運ばれる。
その途中、停車した場所はワトソンが死んだ日にリリーが訪れていた場所だった。
一方、賞金稼ぎだけでなく銭形にも追われるルパンは、
道中フォークナーの絵を落としてしまうが、絵自体は重要ではないと気にとめない。

後日、銭形を誘い、ブラック・ドローイングを訪れたホームズはそこで待ち構えていたルパンと対面。
ルパンとホームズはフォークナーの出勤時間から、ブラック・ドローイングの秘密を暴くが、
その瞬間、部屋は爆発し…

ホームズ完結編2本立て。
レイブンの財宝とワトソン殺しの犯人が判明します。

…皆が予期していたことですが、やはりあの人が犯人でした…
見終わった後、かなり落ち込んで憤っていましたが、
この記事を書くために見直してちょっと気分が落ち着いたかも。

今回の犯行の流れは、

犯人がフランスに絵についての情報を流す
 →フランス司法警察中央局(アルベール)が絵を奪う
 →ホームズが調査する
 →絵の件でフォークナーが止むを得ず取り調べを受ける
 →財宝の隠し場所の鍵である指輪を外す
 →フォークナーを殺害
 →犯人が警視庁内で鍵入手

という計画の上で実行されたことがわかります。
ルパンとホームズは同時進行でこの真実にたどり着き、最後には協力して真犯人を追い詰めるのでした。

しかし… ルパンには次元も五ェ門もいるのに、ホームズにはワトソンもいないし、あの人も犯人だし。
ちょっと酷すぎやしませんか…(泣)
いくら様々な脚色をされた作品があるからって、何してもいいのかい?
スタッフにホームズ好きな人はいなかったのか? いたとしたらちょっとは心は痛まないのか?
とか、ショックで色々考えてしまいました。
予想はついていたけど、あまりに分かりやすすぎて、
「いやいや、実はそう思わせといて別の人物が出てくるはず…」と、どこかで受け止めきれずにいましたよ。
視聴者をビックリさせる犯人として予想外に明かされるのならまだしも、
もう十分怪しい上に犯人なんて… なんのサプライズでもなく…
むしろ彼が犯人じゃなかった方がサプライズになったはずだよ。
ルパン対ホームズと聞いて見に来たホームズのファンをなんだと思っとるのさ…
ホームズだけ生きてりゃいいとでも思っとるのか…
(もちろんシャーロキアンでもなんとも思わない人もいるかも知れませんけどね)

そもそもホームズのキャラも世間一般的な文武両道のかっこよさだけで、
ホームズ独特の切れ味も茶目っ気もないし、特別な魅力がないんですよ。
(ルパンが主役だから、目立つ個性が出せないのは分かるけど)
それに改めて伝記作家としてのワトソンあってのホームズなのに、そのワトソンがいないとか…
リリーがいるじゃないか、というフォローは悪いが受付られないぜ!

それと、他の方が触れていてそれそれ!書き忘れた!と思ってたことだけど、
ホームズは名前を「継承されるもの」=他のホームズが他にもいたと第2話で言及されているのに、
なぜかワトソンもハドソンさんもレストレードもモリアーティもモランも元の名前で存在している謎。
まさかこの人たち全員同じように名前を継承しているわけでもあるまいし、詰めが甘すぎませんか。
だったらホームズの名前だけ残して、全員全く違う名前のキャラクターを登場させればよかったのに。
かつて存在した初代のホームズと同じように、今のホームズにも相棒がいたけど死んでしまって…とか。
そうしたら今回の真犯人のモヤモヤも残らなかったのに。

最後にCV石田彰を出してきても、全く心の傷は癒されません
しかもまたルパンの知り合いとか… 風呂敷広げすぎでしょ…

結局、癒されたのは五ェ門の「ただいま」だけです。
居場所がなかった五ェ門(L峰参照)が今「ただいま」と言える場所がアジトなんだなって思うと胸熱。
一味がアジトを去る時の支度の風景(ex.肌着をカバンにしまう次元、車いっぱいに積まれた荷物)が見られたのは嬉しかったです。
(もっとチャチャっとコンパクトに支度して出て行くべき!っていう意見も見て、確かに!とも思った。)

不二子ちゃんがアルベールに銃を突きつけてルパンと去っていく姿も好きでした。
個人的にはアルベールはかつてルパンに惹かれてたところがあると勝手に思っているので、
ああいうところを見せられるとまたしてもイラッとくるんじゃないかなーと想像したりして。
ルパンとアルベールのやりとりってどこかヒリヒリしていて興奮します。

ということで、もうこの前半については今後「漆黒のダイヤモンド」「ラスト・ブレット」の見せ場
そしてコバキヨさんの勇姿としてのエピソード0を延々繰り返し見ることにしようと決めました。

後半は別途、記事を立ち上げるつもりです。
はぁ… もう後半に期待を込めるしかない…(泣)

↓↓↓続きはこちらです↓↓

【女がテーマ】「ルパン三世」Part 6 後編 各エピソード鑑賞メモ【ネタバレ更新中】

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【新シリーズ開始記念】「ルパン三世」テレビスペシャル&スピンオフ一気見!

2021-10-08 | TV/ルパン三世

最近、映画化される「カーボーイビバップ」
9月に配信が始まった「パディントンの冒険」を見ようとNetflixを開いていたら、
つい未見だった「ルパン三世」テレビシリーズPart 5を見始めてしまい、
そこから近年のテレビスペシャルを怒涛のごとく遡って鑑賞しています。
こんなに毎日「ルパン三世」ばかり見てるのは人生で初めてかも。
Netflix契約料金の元が取れたかな。

10月9日に英国を舞台にしたシャーロック・ホームズも登場するという新テレビシリーズPart 6が放送予定で、
次元役の小林清志も勇退という話題が頭に残っていて、指が動いたのかもしれません。
(小林さんは私の大学の先輩にあたり、同じ東京人でもあり、
 以前ラジオで大学時代の校舎の思い出話を聞いて以来、勝手に親近感を感じています。)

 

「ルパン三世」というと、私は山田康雄がご存命だったテレビスペシャルと
当時繰り返し再放送されていたテレビシリーズPart 2で育った世代で、
新作は20世紀末からだんだんリアルタイムでは見なくなっていったのですが、
その後もCSで過去のエピソードが放送されていると見たり、
2011年に開催された松屋銀座のルパン三世展を見に行ったり、
普通の一般的な映像作品好きの日本人として興味を失ったことはありませんでした。

(そういえば、ホームズは好きなのに、アルセーヌ・ルパンは一度も読んだことなかったなー私
 「銭形平次」なら毎週見てるけど…)

 

Part 5は、SNS時代のルパンの活躍が見られるのがとても新鮮で、
軸となるAI技術で行動予測され追い詰められるルパンのストーリーと、
仲間との踏みこんだ会話のやり取りに引き込まれて、一気に完走してしまったわけです。
どんな時代の困難な状況でも、飄々と、軽々と飛び越えてみせるルパン達を見て
妙に元気づけられた気がしました。

ルパンと次元(もしくはルパンと銭形のとっつあん)が恋人だと誤解されて
疑われるほど仲がいい関係を現代っぽくブロマンス風に表現したり、
ルパンと過去に組んでいたらしいアルベール・ダンドレジーというゲイのキャラクターが登場したり、
(ダンドレジーは初代ルパンの母の旧姓なんだそうな。友達以上恋人未満の関係なのかと思ったら親戚なのか…)
描かれ方も随分変化してるんだなーと嬉しくなりました。

 

そして、いい機会だからしばらく見ていなかったテレビスペシャルを
(とりあえず配信されている分だけでも)見直そう!
と勢い余って決心しちゃったのですが、特番だけとってもかなりの本数あるのですでにヘトヘトです。

やっぱりテレビシリーズの方が面白いよなーと思いつつ、
しかしせっかく見始めたので、軽い気持ちでツッコミ入れながら、
各作品の印象を残しておこうと思います。

新しいものから遡って見ているので、下にいくほど古い作品になります。
好みの作品には星を付けました⭐️
(まだ途中なので、見終わった作品は追記予定。)

まずはスピンオフから。

 

スピンオフ


『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』(2014)
『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』(2017)
『LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘』(2019)

については劇場公開作の記事で触れています。

『LUPIN THE IIIRD 峰不二子という女』(2012)⭐️

峰不二子が主人公のスピンオフ・シリーズ全13話。
前述の劇場公開作よりも前に作られていますが、私が見たのはその後。
こちらも原作をリスペクトしたダークな作風になっている。
60年代を意識したゴリゴリ前衛テイストって、
高校の頃、寺山修司にハマってた同級生たちが書いていた文章や絵を思い出し、
大人になって見ると深夜にラーメン食すような胃もたれ感がある。
13話見るのは、正直しんどい。
ただし、ウブな五ェ門が不二子に好意を持って「ガールフレンド」だと思っているのが最高にかわいいし、
媚薬を持ってしても不二子に色気を感じない次元が「へなちょこマグナム」呼ばわりされるのが可笑しい。
(しかしギャングの女と関係を持っているので、本当にへなちょこなわけではないのだ。)
というわけで、はじめの3話くらいが好みでした。

 

テレビスペシャル

第27作『ルパン三世 プリズン・オブ・ザ・パスト』(2019)⭐️

死刑が決定した現代の義賊フィネガンを救出し、彼の宝の分け前をもらおうと、
フィネガンに恩義を感じる名だたる盗賊達と同様に、ドルエンテ王国にあるエルギュイユ監獄へ向かうルパンたち。
しかし助けたはずのフィネガンによって監獄の外に叩き落とされてしまう。

五ェ門を国を救う伝説の剣士だと信じる騎士のベルテとのやり取りや、
サンドイッチをルパンたちの腐れ縁に見立てた会話が好き。
ルパン一味っぽくないセリフが多いのが気になるが、
銭形&八咫烏を巻き込んだ監獄での戦いもあり、
後述の「グッバイ・パートナー」よりは好みのストーリーだった。

第26作『ルパン三世 グッバイ・パートナー』(2019)

配信ではなく、2021年10月12日深夜放送の「映画天国」枠で観賞。
ルパンの犯行を計画し、共謀した張本人であると誤解された銭形警部が逮捕される。
プライドが許さないルパンは、自分が全ての犯行の計画者であることを証明するため、
量子コンピューター完成の鍵となるタイムクリスタルを盗むことに。

「史上最強の敵、相棒・次元大介!!」という宣伝文句で、
てっきりグッバイするパートナーはルパン&次元のことかと思ったら、
どうやら次元と昔の恋人(とその娘)のことを指していたらしい。
かといってその恋人との出会いのエピソードなんかは描かれないのでタイトル(あるある)詐欺のように感じる。
ちょっと「シティーハンター」の海坊主とバイオリニストの真希の話を思い出した。
元傭兵と音楽家の娘の組み合わせはギャップが魅力的なんだろうな。
コンピューターの制御にショパンの曲が必要というのは、ヒロインありきで付けた設定っぽい。

第25作『ルパン三世 イタリアン・ゲーム』(2016)

 

第24作『ルパン三世 princess of the breeze 〜隠された空中都市〜』(2013)

シャハルタ共和国のヘリウムをめぐる、国と多国籍企業そして空賊の攻防。
風の谷のナウシカとラピュタが混ざり合ったような設定の話。
(メーヴェのような凧や、風に乗る、といったワードも出てくる。)
次元が子守をしながら戦う姿を見て、ジョン・ウーの「ハードボイルド」を思い出す。
千葉繁が演じるミスターGのイカれ具合が最高だった!

第23作『ルパン三世 東方見聞録 〜アナザーページ〜』(2012)

財宝のありかが記されているマルコ・ポーロの「東方見聞録」の幻の1ページを追ううちに、
ルパンと次元は、岩手で宝物を守る一家と出会った五ェ門と合流することに。

キャラクターデザインが「名探偵コナン」の須藤昌朋のため、
コラボ作品でもないのにどのキャラを見ても「コナンに出てくるキャラだな…」と思ってしまう。
走る途中で立ち止まっているのに背景の街は動いている、というようなコマの粗も気になる。

第22作『ルパン三世 血の刻印 〜永遠のMermaid〜』(2011)⭐️⭐️

不二子&銭形&五ェ門の新キャストが初参加したアニメ化40周年記念作品。
こちらは佐藤好春がキャラデザインで、ジブリ!もしくは世界名作劇場!って感じ。
八百比丘尼伝説から活性細胞と不老不死を結びつけた話で、
流れるような話の展開に乗っかり、最後まで楽しめた。
最後の戦いには面食らったけど。
銀座で「龍鱗石」を盗むルパンの手際の良さ! あーいうシーンは繰り返し見られる!
冒頭から野沢雅子が登場して、それだけでこの一本の気合の入り具合がわかる。

第21作『ルパン三世 the Last Job』(2010)

不二子&銭形&五ェ門の旧声優陣のTVスペシャル引退作品。
風魔一族の秘宝「風神」を見つけるための手がかりを追い、
忍者集団とルパン一味、ICPOの潜入捜査官で一族の末裔が対決。

就寝前だったせいか、正直数日経ってしまうとあまり内容を覚えていない…。
ベテラン旧声優陣にとっての最後の特番なのに、
それぞれがそれほどフューチャーされていないのが寂しい。
イタリア人が率いる武装集団が忍者、そしてICPOの捜査官も忍者って、どういうことなんだ…
海外ウケ狙ったのかな…。
まぁそんなこと言ったら、ルパンもなんでイタリア人と日本人の血を引いてるんだって話になるけども…

特別編『ルパン三世VS名探偵コナン』(2009)

「名探偵コナン」とのクロスオーバー作品。
ヴェスパニア王国の王冠と鉱石を狙うルパンと次元。
一方で、女王と王子の猟銃事故後、
王位を継ぐことになった王女が瓜二つの毛利蘭と入れ替わったことから、
コナンたちは王女の行方と事故の原因を探ることになる。

これは放送当時チラっと見ていたけど、ストーリーは知らなかった。
どっちかというと作品はそれぞれ独立して見たいタイプの視聴者なので、
作風がコナンに引っ張られているのがしんどいなーと思いながら見ていたけど、
山田康雄の後輩である神谷明が生き生きと小五郎の声でルパンを演じているのが印象に残った。
(続編の劇場版は後述。)

第20作『ルパン三世 sweet lost night 〜魔法のランプは悪夢の予感〜』(2008)

不二子にお願いされて魔法のランプを盗んだルパンがランプをこすると
人生の半分と引き換えに願いを叶えてくれるという妖精が現れる。
すると突如、ルパンは半日分の記憶を丸ごと失ってしまう。

脳科学技術で記憶を操作されてしまう、という設定は凄く面白いけれど、
それをうまく生かしきれてないというか… なぜ魔法のランプである必要があるのか…
記憶が取られてしまうのはともかく、どうやって願いを叶えてくれるんだっていう…
脚本(セリフ)も設定とマッチせずチグハグだった印象。

第19作『ルパン三世 霧のエリューシヴ』(2007)⭐️

原作者の出身地、北海道浜中町霧多布が舞台の、ルパン生誕40周年記念作品。
科学者魔毛狂介の企みで500年前にタイムスリップしたルパン達が、
その土地に伝わる秘宝と伝承の謎を解き明かす。

過去のテレビシリーズを思わせる突拍子もない設定とアクションが楽しい。
こちらは時間(の移動)を取りあげた物語で、魔毛狂介が時間をいったりきたりしているけど、
前述の「sweet lost night」と比べると、筋が通っていて見やすいと思う。
魔毛がルパンに猛然と敵意を燃やす理由もくだらなくて好き。

第18作『ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ』(2006)⭐️

とある令嬢から父が製造する人口ダイヤ爆弾を奪ってほしいと依頼されたルパン。
一方で、不二子と五ェ門が狙う世界最大のダイヤモンド「女神の涙」が
米国大統領を脅迫するための材料として、人口ダイヤ爆弾とすり替えられようとしていた。

このエピソードは放送当時見た記憶がある。
タイが舞台の一つなのが新鮮味があって好き。
元傭兵仲間の紹介で敵方の用心棒になった次元がルパンと相対するシーンが熱い。

第17作『ルパン三世 天使の策略 〜夢のカケラは殺しの香り〜』(2005)

UFOのかけらと言われる球状の物質「オリジナルメタル」をめぐる、
ルパン一味と、反米テロ組織「ブラッディエンジェルス」の戦い。

それぞれ得意技を持つ「ブラッディエンジェルス」のメンバーと
ルパン達の対決が見所?になっているのかも?しれない。
その中では、五ェ門とカオルの斬り合いのシーンが美しかった。
それにしても、斬鉄剣でも斬れない物質を加工するには、
「ラベンダーの香りのする液体」が必要、ってどうゆうことなんだ…

第16作『ルパン三世 盗まれたルパン 〜コピーキャットは真夏の蝶〜』(2004)⭐️

フランスを舞台に、手にした者に死が訪れるという宝石「ブルズ・アイ」の秘密を暴き、
ルパン・コレクションを狙ってルパンの元相棒の娘を人質にした謎の男とルパンたちが対決する。

実際ありそうな「ブルズ・アイ」の存在理由が興味深いし、
ルパン・コレクションが存在する村も実は…ってところが、大胆でルパンらしい。
映画のようなシンメトリーの構図が多く、コマ撮りして絵になるようなシーンが多いのが印象的。

第15作『ルパン三世 お宝返却大作戦!!』(2003)⭐️

保管している7つのお宝を全て返却すれば
サグラダ・ファミリアの一部として使われていた「トリックダイヤ」を譲るという
亡くなった旧友の老泥棒の遺言に従うルパン。

ルパンって、隕石の欠片をお目当てにしがち。
普段盗みしかしてない大泥棒が盗品を返していく、という逆転の発想?や
欧州各地を転々として名所巡りっぽく見せているのも楽しい。
その中で、私が見たことがあるのはデンマークの人魚姫像だけど、
実際見てみると公園に置いてある銅像と変わりない見た目なので、
ルパンの言う通り、盗む価値あるのか?と思っちゃったな。(デンマーク自体は好きです。)

第14作『ルパン三世 EPISODE:0 ファーストコンタクト』(2002)⭐️⭐️⭐️

ルパンとの出会いを女性記者に語り始める次元。
ダイヤモンドより硬い合金の製造方法が書かれた錬金術書と
それを開くための鍵を狙うルパンと用心棒の次元の対決、そして不二子や五右衛門も集結。

一味の出会いを描いた人気の高い作品。これは私も放送時に見た記憶がある。
ベンツで走るルパンが助手席でタバコを吸う次元にマッチを擦って言う一言が、
最高の口説き文句過ぎて、思い出すとニヤニヤしてしまう。
男が男に惚れるってことですかね。
絶対にめげない銭形のとっつあんの不屈の精神が見られるところや、
思い出話のようでいて、実は違うかもしれない、という想像の余地を残しているところも好き。
そして、個人的にルパン三世のテーマはこの作品で使われている89年が大好き。
これを聞くと「ルパンのスペシャルが始まるわー!!!」と気分が高まります。特に前奏が最高。

Yuji Ohno Lupin The Third Theme '89

 

第13作『ルパン三世 アルカトラズコネクション』(2001)⭐️⭐️

違法カジノ船の売上金を狙うも銭形のとっつあんの妨害で失敗するルパン。
しかし本当の狙いは、カジノ船が調査していた沈没船の中の金塊だった。
その金塊が実は…という、サンフランシスコを舞台にしたお話。
これも放送当時見ていたかもしれない。
狙いのお宝が終始変わらず明白なのでとてもわかりやすいけど、
前述の「東方見聞録」のような、ケーブルカーが動いてる場面と動いていない場面があったりする。
石田太郎がコロンボみたいな刑事?役で出てくるのが面白い。
今回の敵の秘密結社のメンバーの一人が、次期次元役の大塚明夫。

第12作『ルパン三世 1$マネーウォーズ』(2000)⭐️

歴史上の独裁者が手にしたという幸運のブローチを狙うルパンだが、
新興投資銀行に雇われた男たちに妨害され、命を落としてしまう。

前半はNY、後半はカリ島と呼ばれる島の2つの舞台が楽しめる。
世界の混乱に乗じて石油で利益を得ようという設定が、2001年以前の空気感。
ルパンが不二子のように頭取の女の好意を利用している節があるのが珍しいし、
お気に入りの女性歌手に幸運のブローチを渡そうと奮闘するパトロン的な顔を見せる。
一方の不二子ちゃんは投資に失敗して散々な様子。
ちなみに英題は"Missed by a Dollar"。ラストのオチを表していて洒落ています。

第11作『ルパン三世 愛のダ・カーポ〜FUJIKO'S Unlucky Days〜』(1999)

ガセネタとして存在が不確かと言われるお宝「コロンブスの卵」。
その隠し場所を記す書類「コロンブスファイル」の内容を記憶した不二子が記憶喪失に。

いつもと違う不二子の一面が楽しめる作品だけど、
オルゴン・エネルギーの人体細胞の強化と天候を操るって設定がどうも都合が良すぎる。
ここにもナザロフ役で千葉繁が出演してるが、今回はキャラが濃すぎて食傷気味。
この作品であの有名な(?)五ェ門による次元への人工呼吸27回や、エンジンとの会話(!)が登場。

第10作『ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』(1998)⭐️⭐️⭐️

徳川埋蔵金(!)のありかを示す徳川慶喜の2枚の写真を狙うルパン一味。
一方、彼らを追う銭形警部は、取材のために密着する雑誌記者の助けを借りながら
ルパンと共に、同じく埋蔵金を狙う青年実業家の正体に迫る。

銭形のとっつあんが主役の特番。
とっつあんとの良いコンビっぷりを見せる林原めぐみのヒロインも印象的だけど、
将来の銭形警部となる山寺宏一が悪役、それも3役こなしているのも見所。
珍しく使い物にならない次元と五ェ門が終盤で本領発揮するのも気持ちがいい。
エンディングでも彼らの後日談が垣間見れます。

第9作『ルパン三世 ワルサーP38』(1997)

2021年10月22日の金曜ロードショーでの放送で鑑賞。
かつてルパンが愛用していたシルバーメタリックのワルサーP38で銭形警部が撃たれてしまう。
その銃を持つ手に浮き上がっていた文様から暗殺組織タランチュラのメンバーであると踏んだルパンは
バミューダトライアングルへ向かうが、タランチュラのメンバーに捕らえられ、
構成員と同じく、生きていくために特殊なガスが欠かせない体にさせられてしまう。

当時、この作品あたりのキャラクターデザインが自分のルパンのイメージと違うのが辛くて、
テレビスペシャルをだんだん見なくなったことを思い出した。だからこの作品は当時観ていない。
これが人気投票第一位に選ばれているあたり、他の人は気にならないのかもしれない。
改めて見た結果、救いのない暗い話は好物だけど、この作品はそんなに惹かれなかった。
良し悪しはどっちに決めても自由なはずで「やっぱりNO.1だけあるね!」と言っても
私としては全く問題ないはずなのに、そうは言えない引っかかるところがある。
そもそもこの話、ルパンじゃなきゃいけなかっただろうか?
せっかくのルパン独特の個性が封印されているような作品だ。カーチェイスもなければ変装もない。お宝もない。
(ワルサーはここでは取り戻すものでありお宝とは言えない。)
もしや…と思って確認してみたら、
同じく1997年夏に『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』が公開されている。
当時の私はそちらの衝撃で呆然とした状態だったはずだ。
あの1995年から世紀末の間の、喜んで享受したわけでもない、
異様に閉塞的な空気の中で生まれた異色のルパンがこの作品だったのかもしれない。
いっそ小池健監督のスピンオフのような絵柄と演出でこう言う話をがっつり見たいな。
ルパンの復讐を、渋い言葉で語らせたらさぞかしかっこいいことだろう。
ということは、やっぱり単にキャラデザインが苦手なだけかも。

第8作『ルパン三世 トワイライト☆ジェミニの秘密』(1996)

かつて世話になった闇組織の首領ドルーネから「トワイライト」というダイヤを受け取り、
寝たきりの彼の代わりに「トワイライト」が鍵となるモロッコの財宝を狙うが、
現地の老婆から「トワイライト」はもう一つ存在し、
財宝に行き着くには2つを揃える必要があることを知らされる。

東京ムービーに「ルパン三世」のアニメ化を持ち込んだ本人である杉井ギサブロー監督の作品。
他の特番に比べて緊張感はあまりなく、テンポがゆっくりに感じるが、
深く考えず軽く見るには丁度いい内容かも。
クリカンのモノマネも多めに出てきて、鳳啓介の真似をしたところは、
そのセリフを受ける納谷さんが素で笑っているように聞こえる。
キャラデザインが可愛らしく、不二子もヒロインもキュートな印象だけど、やたらおっぱいが出てくる。
まあ顔もおっぱいも可愛いけどさ… ここからさらに遡っていくとヌードが多いのかもしれないな。
野沢那智演じる五ェ門と同門の、トランスジェンダーっぽい敵のことを
ルパンが何度もオカマ呼ばわりするのも、今見ると苦痛。
五ェ門が出てくるタイミングは絶妙でカッコよく、不二子とのやりとりも微笑ましい。

第7作『ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!』(1995)

ユーロトンネルの崩落で発生した損害を負担する元英国情報部諜報部員のアーチャー卿は
ロイズ保険の顧問弁護士に盗賊ハリマオの財宝で弁済すると伝える。
一方、ハリマオの財宝の手がかりとなる3つの像のうち、
すでに1つを盗み出していたルパンはもう一つを持つアーチャー卿と協力することになり、
彼の孫娘とともに最後の像を入手するためタイに向かう

栗田貫一のテレビスペシャルデビュー作。
その所為では全くないだろうけど、あまりにおふざけがすぎたり時代錯誤な台詞が多く、
かなりしんどくて途中から倍速で見ていた。
テレビシリーズPart 5の最後で出てきた金の潜水艦はこれだったか!とやっとわかったけど、
最後に沈んでいったのになんでPart 5で出てきたのか謎。
そして五ェ門が時給980円とか悲しすぎる。もっと払ってやれよ!

しかし、ここまで見てきたルパンは全てクリカンが演じているのだと考えると、
実質的に演じた時間は数ヶ月程度としても、見事な仕事ぶりだ。もっと評価されるべき。

第6作『ルパン三世 燃えよ斬鉄剣』(1994)⭐️

歌舞伎鑑賞中に忍者集団に襲われる五ェ門。
それはタイタニック号とともに海底に沈んだ「龍の置物」を狙う香港マフィアが差し向けた刺客だった。
そのマフィアからの「龍の置物」を盗み出す依頼を断ったルパンと次元は、
独自に深海探索艇でタイタニック号への潜入を試みる。
一方、五ェ門はマフィアのもう一つの狙いである先祖代々の巻物を回収していた。

山田康雄が出演する最後のテレビスペシャル。今聞くと、かなりお声が弱っている。
放送当時確実に見ている1本だけど、五ェ門がまた女に騙されるということ以外、
こんな話だったっけ?とほとんど覚えていなかった。
見慣れた銀座&有楽町の建物が五ェ門によって斬り刻まれるのが結構衝撃的。
マリオン(松竹)になにか恨みでもあるのだろうか?(笑)
クライマックスで五ェ門が何度もステルス機に挑む姿はありえないとは思いながらも緊張感がある。
「イタリアン・ゲーム」のオープニングに出てくる飛行機はここに出てくるステルス機っぽいなー。
ちなみに映画の「タイタニック」は2012年日本公開なのでこの後のこと。

第5作『ルパン三世 ルパン暗殺指令』(1993) ⭐️⭐️⭐️

ルパン専任捜査官を解任されてしまった銭形。
ルパンは銭形が新たに捜査を命じられた武器密売組織「ショットシェル」の資金を狙い、
ついでに銭形のために組織壊滅も目指すことに。
しかし「ショットシェル」に売り込む原子力潜水艦を操縦するために
モスクワ大学核物理学研究所から誘拐した学者は、次元と因縁のある女性で…。

コンバットマグナムとの切り離せない関係を今まで散々見てきているので、
次元が自分を殺そうとしている女にすんなりマグナムを渡すのを見ると、その覚悟のデカさに胸がヒリヒリ。
この作品のデザインはおちょぼ口で野良犬みたいな次元だけど、
ただ銃の撃ち方を教えるだけのシーンでもとんでもなく色っぽくてドキドキしてしまう。
そしてルパン一味が死ぬわけがないんだけど、生存が確認出来た時の嬉しさといったら。
五ェ門と再会を果たしたルパン&銭形&不二子の喜びようにこちらも嬉しくなる。
最後に札束に歓喜する不二子ちゃんも最高だけど、エンディング曲「Destiny Love」が大好き。
これだけルパンと結託したとっつあんが専任捜査官に本当に復帰できるのか?はともかく、
視聴率の低迷でテレビスペシャルの完結編となるはずだった作品であり(しかし22%を獲得し続行となった)
「燃えよ斬鉄剣」よりもずっと元気だけど、この頃には山田さんがすでに不調だったらしいことを含めると
あらゆる意味で切なく、余韻の残る作品でした。

第4作『ルパン三世 ロシアより愛をこめて』(1992)⭐️⭐️⭐️

アメリカに運び出されたというロマノフ王朝の金塊を狙うルパン。
そのありかを記す本を通じてジュディという女性と知り合うが、彼女も不二子と結託し金塊の強奪を企んでいた。
さらに、人の心を読む宗教団体の教祖ラスプートンも殺し屋を雇い、金塊を奪おうとする。

私が一番見ているお気に入りのテレビスペシャル。
銀行を襲い金塊を盗むという、正統派の泥棒仕事。
冒頭に意味なく図書館司書のおっぱいは出てきますが、
子供っぽい度の過ぎた演出は少なく、お茶目なルパンたちを安心してみられます。
この作品で何より印象に残っているのは恋に惚けた五ェ門でしょうか。
子供心にあの潤んだ瞳は衝撃でした。可愛すぎる(笑)。
次元が爆弾を落とされ逃げる時に敵対する殺し屋に
「縁があったらまた会おうぜ」と言って縄を解いてやるのも好き。
銀行を襲う時も人質は取らず闇金上がりの支配人だけ残しておき、
そいつもむやみには殺さないのが、悪党の仁義を感じさせます。
ラスプートンが指を口や耳、鼻の穴に突っ込むのが意味不明でキモい…
指だけで命を奪えるっていう脅しですかね。桃白白っぽい怖さ。
ちなみに、NYマフィアのドンビーノの声を大塚明夫さんが担当しています。

第3作『ルパン三世 ナポレオンの辞書を奪え』(1991)⭐️⭐️

マドリード=パリ間のクラシックカーレースの賞品「ナポレオンの辞書」。
ルパンは元々先祖の所有物であり、ルパン一世の築いた帝国の財宝のありかが記されている辞書の奪還を計画。
一方で、湾岸戦争で財政難に悩むG7各国もルパン帝国の財宝を狙っていた。

これも記憶に残っているスペシャルの一本。
ルパンの「君も、自由人になれよ」のセリフが当時から印象に残っている。
ルパンはレースに参加して優勝を狙っているわけではなく、
はなから現在の所有者から奪うつもりだが、CIAをはじめ各国に狙われているため、
改造クラシックカーで応戦しながらパリを目指さなければならない。
その間、ルパンがとっつあんに捕まったり、次元と国家保安局の智恵子が同乗したり、
降りた智恵子がとっつあんに変装したルパンと知らずに合流したり、任侠映画にハマっている五ェ門が途中参加したりと、
入れ替わりが激しいけれど、その複雑さがかえって効果的。
とっつあんと智恵子の泡沫の恋心(勘違い)も見所かな。
湾岸戦争や「トリカブトの飲ませどき」っていうセリフに時代を感じました。
ここでもCIAのマッカラム役で大塚明夫さんが出演してます。

第2作『ルパン三世 ヘミングウェイ・ペーパーの謎』(1990)⭐️

ヘミングウェイが地中海で見つけた財宝のありかを記したと言われる遺稿「ヘミングウェイ・ペーパー」。
ルパンはそれを収めた宝箱「パンドラの箱」がコルカカ島にあると言う情報を入手し、
「パンドラの箱」を開けるための鍵を手に入れようとするが、
不二子が秘書として潜入しているクレイジー・マッシュの軍隊に先を越されてしまう。
一方、コルカカ島では、次元が裏切り者を始末しようとコンサノ率いる傭兵部隊に入り込み、
五右衛門は斬鉄剣でも斬れないという「パンドラの箱」の情報を聞きつけ
コンサノと敵対する大統領カルロスの用心棒として雇われていた。

これも何度か見ているTVSP。
ルパンが安全上飛行機が着陸出来ないコルカカ島へ「降ります」とパイロットに申告して
飛行機から飛び降りるシーンが記憶に残っていた。(なんでそこ?)
敵対する組織に雇われている次元と五ェ門が相撲で決着をつけるのが気持ちいい。
大人になってから見ると、見つかったお宝がどれほどヤバイかよく分かる。
短時間とはいえ、ルパン達の体の影響もありそうで心配だわ。

第1作『ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!』(1989)⭐️

世界中に個人情報を共有され泥棒稼業が難しくなり引退生活を楽しんでいたルパン。
しかし女に貢いだ挙句に振られてしまったため、泥棒稼業に戻らざるをえなくなり、
次元とともに自由の女神像に隠されたダイヤモンド「スーパーエッグ」を自由の女神ごと盗み出す。
盗んだ女神像にはコンピューターの扱いに秀でた少年マイケルが潜んでおり、
ルパンにデータ改ざん可能なコンピューターウイルスを操るプログラムを盗み出してほしいと依頼。
ウイルスを使って警察の情報を書き換えるために、ルパンはマイケルと手を組むことに。

久しぶりに見直して、物語とはいえ自由を女神を丸ごと盗むという発想に脱帽してしまった。
ルパンの行動が予測されてしまう、という内容や、
情報処理に長けた少年少女が登場し親と再会する点でTVシリーズPart.5にも通じる物語。
逆を言えば、見当違いな未来を描いている作品もある中で
この頃から現代のAI技術による行動予測のようなテーマを取り上げているというのは、
未来を先取りしていたということなので、なかなか興味深い。
五ェ門はやはり女性に対する弱さを発揮して「純愛路線の活き造り」(by次元)状態。
(次元は毎度、恋に落ちた五ェ門の表現が秀逸。)
最後は妙に唐突な終わり方で、どうしてこんな結末になったのか気になるところ。

 

劇場公開作

…についてはこちらの記事をどうぞ。

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