だから、ここに来た!

いらっしゃいませ! 英国旅行記の他、映画や音楽、テレビドラマ、演劇のレビューを中心にお贈りしております!

【ネタバレ】SHERLOCK シャーロック S4「最後の問題」 "The Final Problem"【その1】

2017-07-20 | TV/SHERLOCK S2〜

BBCにて2017年1月15日に放送された「シャーロック」 S4 第3話"The Final Problem"
日本では2017年7月22日に放送予定、というところまで来ています。
それゆえ、慌てて最後のエピソードの記事を書いている次第…
第一話はマーク・ゲイティス、第二話はスティーヴン・モファットが脚本を担当していましたが、
最終話は2人の共同脚本となっています。「忌まわしき花嫁」スタイルですね。
「スティーヴィー・ワンダーとポール・マッカートニーのように」キーボードを並べて執筆したそうです。

今までの「シャーロック」シリーズは、聖典のタイトルを少しもじってつけられていましたが、
今回についてはストレートに、ライヘンバッハの滝でホームズがモリアーティと死んだと思われた
「最後の事件」のタイトルそのままを使っています。

ご存知の通り、前回予想外の「第三のホームズ」が判明したわけですが、
今回はその「第三のホームズ」とモリアーティが組んで仕掛けてくるゲームに
シャーロックとジョン、そしてマイクロフトが挑んでいくエピソード。

以前も書きましたが、大好きなマイクロフトがたくさん出てくる(しかも演技も秀逸な)回とはいえ、
内容の残酷さに、正直あまり見直せないエピソードでもあります。
日本の視聴者が見てどう思うのか気になりますが、
外国の番組大好きなファンの友達なんかも、「これはやりすぎだ」と言ってましたね…

でもやっぱりマイクロフトの可愛さ、ダサさ、へっぽこっぷりを紹介せずにはいられないので(笑)、
出来るところだけ振り返りたいと思います。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


自宅の映写室でモノクロ映画を見るマイクロフト。



なんかすごくクサいセリフが続くノワール映画。
しかもそれを見ながら楽しそうにセリフを一緒につぶやくマイクロフト!(笑)
あんたは私か!シャーロックを見てる時の私と同じか!(笑)

しかし突然フィルムのコマが入れ替わり、なぜかホームズ家の親子団欒なホームムービーに。



懐かしいフィルムについ顔をほころばせるマイクロフト。
子供の頃はやはりぽっちゃりしてたんですね。
兄に抱きつくシャーロック…こんな時期もあったんだーとほっこりしていると、
スクリーンに"I'm back"の文字。



ビビったマイクロフトが部屋を出ようとすると、ドアには鍵が。
そこで別の扉が自然と開き、何者かの気配に怯えながら暗い自宅の中を彷徨い歩きます。
少女のような影が横切り、屋敷に響く幼い子供の声。
マイクロフトは傘立てからいつものコウモリ傘を手に取り、
柄を引っ張ります、すると…



出たー!!! ついに傘から剣が!!!
今までファンが想像を膨らませていた隠し剣!!!
これはかなりのファンサービスですね。ちょっとやりすぎくらいの(笑)

二階へ少女の影を追いかけると、廊下に並んだ肖像画の目からは血の涙が…



(この肖像画はご先祖様の肖像画として、
 ベネディクトとマーク、ご両親のティモシー&ワンダ、そしてシアンの5人をモデルにして描かれてます。)

そして物陰からピエロが登場!
(何故ピエロなの?と視聴者から疑問が上がりましたが、単純に怖いからだそうです。
 マークとスティーヴンではなくスーさんが怖がってたとか。)



En garde!といった感じで構えるマイクロフト。見た目によらず、実は剣術の心得があるのでしょうか…
しかし早々に剣ではダメだと諦めたのか、今度は剣先を掴んで取り外します。



今度は柄がミニ拳銃に!「キングスマン」に負けていられないと思ったのでしょうか?
次々に隠し兵器を繰り出しますが、引き金を引くと弾は空… 
襲い来るピエロを背に、潔く逃げることにするのでした!



↑この顔最高(爆笑)。

慌てて下の階に逃げ込みますが、扉にはやはり鍵が。
危機一髪!というところに、シャーロックが現れます。
実は全部、シャーロックが仕掛けた脅しだったのでした。






↑よく見ると、マイクロフトが右手の親指を剣で切ってるのが分かります。慣れないことするから…。
ユーロスが隔離された施設から抜け出したことを信じられないマイクロフト。
第2話の最後にジョンは銃で打たれましたが、ただの精神安定剤?だったので無事だった様子。

脅すだけ脅して帰っていく弟を呆然と見送りながら、
マイクロフトはジョンに何故こんなことをするのか尋ねます。







かつてメアリーが依頼人になったように、
今度は、マイクロフトが依頼人として221Bの依頼人席に座ることになります。
自分は依頼人じゃないと拒むマイクロフトに、ハドソンさんが素直に席に座るよう促します。





この221Bでのジョンはニヤリと微笑むリアクションが豊富です。
ユーロスの記憶が抜け落ちている理由を問い詰めるシャーロックに
マイクロフトが家族の問題だと説明を拒んだときも…




「家族」の余裕の笑み。
「東の風」という言葉を使って怖がらせていた理由をシャーロックから訊かれたマイクロフトは、
この言葉を使って弟の精神状態を管理する自分自身の気づきのために使っていたことを明かし、
怖がらせるのではなく、守るために使っていたのだと説明します。
そして、シャーロックはマイクロフトの7歳年下、
ユーロスはシャーロックの1歳年下と明かされます。



「大いなるゲーム」で「兄弟への対抗心、それならわかる」と言った時の感じに似てますね。
ジョンがマイクロフトに、ユーロスも兄弟と同じように推理のようなことをするのかと聞くと、
「推理みたいなことぉ?」バカにしたように首を揺らしながら言うマイクロフト。





ちょいちょい自分の方が賢いぞとアピールするのを忘れない鬱陶しい兄。
しかしユーロスの頭脳はその兄をはるかに凌駕するものであるらしく…



ニュートンを超えると言われても、凡人には全然イメージが湧かないのですが、
筋肉が動くところがみたいと、自らの体を切ろうとする幼いユーロス。
兄も妹の子供らしからぬ言動にドキリとさせられていた様子…



そして、ホームズ家の本当の実家が「マスグレーヴ」であることも判明します。



もちろん聖典の「マスグレーヴの儀式書」のマスグレーヴ屋敷からの引用。
この物語は家に伝わる儀式書の呪文のような文章から、隠された宝を探すことになる、
ドラクエで黄金の爪を探す時のようなお話ですが(年齢が分かってしまう…)
このエピソードもそんな呪文のようなものが関わってくるのだろうとこの辺りで分かってきます。

シャーロックお気に入りの偽物の墓石や、はちみつもたくさんあった素敵な屋敷。
幸せそうに見える日常も、飼い犬がいなくなったことから、シャーロックは変わってしまうのでした。



ついに「赤ひげ」の話題が出てきた!
ユーロスは誰にも見つからないところに赤ひげを隠し、
皆が頼んでも教えず、ただひたすら不思議な歌を歌い続けたのでした。

♪ Deep down below the old beech tree...
♪ Help succour me now the East winds blow...
♪ 16 by six, And under we go.

そのうちにユーロスは「溺れた赤ひげ」と呼ぶようになり、彼女が水に沈めたのだと家族は考えました。
結局その後も犬は見つからず、当時はまだ感情的だったシャーロックはその事件がトラウマとなり、
両親が妹の扱いに途方にくれている時に、屋敷に炎が上がったのです。
ユーロスが家に火を放ったのでした。



マイクロフトはその後、彼女を管理するに適した場所に移送し、
再び火を放ったユーロスが亡くなったと話しますが、
シャーロックはすぐに嘘と見抜きます。
マイクロフトも嘘をすぐに認め、両親が心配し関与しないようルディおじさん(あの女装の!)が手配した嘘のプランであると説明。
実際には、シェリンフォードという、抑制出来ない人物を収容する要塞のような島の秘密施設に妹を入れていることを明かします。
シェリンフォードはシャーロックと命名される前にコナン・ドイルが考えていた名前。
S4でもこれまで何度も出てきましたね。

そこに、ガラスの割れる音がし、ドローンが舞い込みます。
聞こえてくるのはあの歌…
ドローンの上には手榴弾型の爆弾が…



マイクロフトはシャーロックとジョンに出来るだけ離れて動かないように指示しながら、
以前部下に購入を許可したことがある耐性爆弾というものだと説明。動けば爆発する代物。
近隣に被害はないが、階下に被害が及ぶ可能性があるとマイクロフト。
日曜なのでカフェは休み。ハドソンさんはと言うと…



アイアン・メイデンを聞きながら掃除中!
いつも掃除は早いハドソンさんが部屋を離れてから逃げることに。




ハドソンさんの救出に難色を示すマイクロフト。
お茶入れてくれないし「臥せる探偵」でバカにされたし、嫌なんですかねw
あと確かにシャーロックの方が足は早そう。
そして、シャーロックはマイクロフトにジョンが電話を使ってもいいか確認します。




ジョンの気持ちを察してあげる、シャーロックの今までなかった優しさを感じさせる気遣い。
電話をすれば爆発は避けられないため、マイクロフトはジョンに理解を求めます。
しかしそこでジョンはひとこと…



オスカー・ワイルドとつぶやきます。



ジョンはシャーロックと話している間にマイクロフトが思い出した
"The truth is rarely pure and never simple"
というセリフが学生時代にやったオスカー・ワイルドの芝居「真面目が肝心」の引用だと思い出したのです。
マイクロフトは自分たちも演じたことを思い出します。





珍しくお互いを認め合う兄弟の会話。ここ、大好きです。
レディ・ブラックネルは劇中に登場する主人公が恋する女性の母親なのですが、
もちろん母親なので女性。しかし舞台では男性が演じることもあるようです。
最近では「名探偵ポワロ」のデビッド・スーシェさんが演じていたり。
先述の女装壁のあるルディおじさんの手ほどきを受けて、マイクロフトも女装したのかもしれませんね。
ルディおじさん、ジョンの姉のハリー以上に気になる…

そのうち、ハドソンさんの掃除機の音がだんだん遠ざかります。



カウントダウンをするシャーロック。そして…



この爆発、予告編で見てちょっと笑っちゃいました。というかこの爆発で助かるか普通?
そんな疑問を抱えつつ、場面はとある親子の乗る船上に。
息子が無線から「シェリンフォード」という単語を聞き取ると、「忘れろ」と言い聞かせる父親。
会話の途中で、甲板から物音が聞こえます。親子が外へ出ると…




このコートを広げて降り立つところ、ジェレミー・ブレットのグラナダ版ホームズが
「空き家の冒険」でモラン大佐に飛びかかるところを思い出しますw

一方、ユーロスが監禁されていたというシェリンフォードでは、侵入者確認の報を受け、警報が鳴り響きます。
シェリンフォードの所長が(役職はわかりませんが)サー・エドウィンを通じてマイクロフトに連絡を取ると、
マイクロフトは爆発の後、意識不明の重傷で入院中、シャーロックも消息不明と伝えられます。
えー、マイキーがぁ(ノД`)・゜・。
侵入者2人の姿を見た所長は、これが変装したシャーロックとジョンだと確信します。



2人を尋問室に移し、正体を暴こうと声を掛ける所長。ところが…





マイキーだ!生きてたー!!(ノД`)・゜・。
ジョンのおかげで学芸会を思い出し、シャーロックに褒められて変装に目覚めたマイクロフトw
(さすがリーグ・オブ・ジェントルマンで磨かれた中の人の扮装スキル!w)



↓そしてシャーロックは実はとっくに尋問室を抜け出していたのでした。



続きはまた後日…

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする