だから、ここに来た!

いらっしゃいませ! 英国旅行記の他、映画や音楽、テレビドラマ、演劇のレビューを中心にお贈りしております!

『LOVERS』の試写

2004-07-30 | movie/試写会・映画祭など
200407300052.jpg
28日に『LOVERS』のプレミア試写に行ってきました。

なんというか、ものすごく笑える映画でしたよ。
すごく強引な展開の映画で、お客さんみんな、
笑ってはいけない真面目なシーンで笑ってたし。
つっこみどころが多すぎて、話題に事欠かないです。
大胆なCGの使い方はまだよいとして、
ストーリーにつじつまが合わない部分がちらほら。
設定も背景の描き方もいい加減だし、
こんなんだから韓国映画に人気が出るんだよ!と文句たらたら言ってたら、
つじつまが合わなくても、迫力と映像で押せるのが中国映画のいいところなんじゃないの?
と同じく見た子が言いました。

そうかもね…、大人になると、なんでもケチつけたくなっていけないね…
金城武とチャン・ツィイーは、そりゃあもう美男美女でしたよ!!
目の保養ですな。
アンディ・ラウがお茶目でかわいかったし、あとワダエミも生で見られて感激。
映画の衣裳きれいだったもんなぁ。
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好きです、スチャダラパー。

2004-07-17 | music
「9sense」Tシャツ。今年はXSにしました
スチャダラパーin渋谷クワトロ。
モミクチャにされるようなライブに行くのは久々でしたー。

ステージの上での彼らは神々しくて、
だけどMCは、アニの安達裕実談義、結婚ノロケ?話、
ボーズの時事ネタ、ドッペルゲンガー話!などなど、
いつもの学生の部室ノリで嬉しくなっちゃうのでした。
黙々とターンテーブルに向うシンコもかっこよかったし、
ロボ宙の声も、楽しそうな表情も素敵だったー! 
アニは渋く控えめ、
ボーズは観客をぐんぐん乗せていく存在感のあるライミングに決めポーズ└(≧。≦;)、
かっこええー!
10何年経とうと、私は好きです、スチャダラパー!
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『誰もしらない』…

2004-07-14 | movie/試写会・映画祭など
カンヌ映画祭で柳楽優弥が最年少で男優賞を獲ったことで話題になった
『誰もしらない』。
母親に置き去りにされた子供たちが、
親の不在を悟られぬように静かに生活を続ける話。

中でも柳楽君演じる12才の長男はひとりで家計をやりくりし、
弟妹に母がおそらく帰らないだろうことは伝えない。
生活がどんどん荒んでいく様子と、無邪気で幼い弟妹の様子がせつない。

いつか、こんな子供だけの生活を想像したことがあった気がする。
別に母が出ていきそうだったわけではなく、子供の遊びとしての想像。
大人のいない子供だけの生活は、お菓子も食べ放題、ゲームもし放題。
でも、大人の生活の支え方(家賃、食費、その他の生活費もろもろのことだ)を知らない自分が、
そのまま、自由気ままに過ごせるわけがない。
いつか、いきていけなくなるだろうという事を想像したら、急に怖くなったりした。

そしてその描いたとおりの生活が映像として目の前にあると、
まるで自分も兄弟の一人のように感じられる。

母にこの映画の話をしたら、それだけでもう泣いていたが、
私は泣けなかったし、笑えもしなかった。

言ってみれば、どちらでもあった気がする。
子供を置いて行った母親の、私が幸せになっちゃいけないの?という問いは、
こんな母親にでも共感できてしまう。

みんな、普通に楽しく生きていたいだけ。
その中に、避けがたい現実との衝突があり、
その歪みがこの映画を美しく見せている。
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マルクス兄弟について・その2

2004-07-12 | movie/DVD
さて、DVD-BOXの感想。
中に入っているドキュメントは、
今年5月に発売されたアメリカのDVDに入っていたものみたいです。
『オペラは踊る』『マルクス一番乗り』の二本に入っていますが、
それぞれの作品の制作までの過程、出演者、名シーンのエピソードなどについての解説などが主で、
私はそれぞれの映画のヒロイン(キティ・カーライルとモーリン・オサリバン)が
語った兄弟達の印象が興味深かったです。

映像は、本当にきれいで、映画館で見たときの酷い映りを思い出したら、
本当に幸せなことです。
エピソードとして、プロデューサーのアーヴィング・サルバーグの
マルクス映画への貢献などは目新しい話題ではありませんが、
トーク番組でグルーチョ本人が語る兄弟の伝説
(サルバーグに待たされて頭に来た兄弟が、
 裸になって暖炉でイモを焼き始めたという有名な話)は説得力があると言うか、
 グルーチョの口から言われると、なんてことないように思えるから不思議。

今回見直してみると、『オペラ』が成功作で、
 あとの作品がその模倣なのだとはっきり思えます。
個人的には、『マルクス二挺拳銃』は好きなのですが、
(始めの、駅でチコ&ハーポがグルーチョを騙す手口や、馬車内のドタバタが面白い!)
後は少し期待はずれです。
ただ、ピアノとハープのシーンはどの映画も変わらずに楽しめます。
(『デパート騒動』のハープのシーンはとってもキュートです。
 でも、デパートにあんな舞踏会場のような売り場があったんでしょうか?
 チコとハーポのピアノ競演も楽しいです。)
損しているのはグルーチョで、ストーリーに無理がある分、ギャグも力を失っています。
もったいない! マシンガンのような冗談が使える環境ではないんです。
チコは(解説でも語られていましたが)普通の芝居が出来ることで、
後期の作品でも好感を持って見ることが出来ます。
グルーチョが映画を早く止めたがっていたのもよく分かるのでした。
やっぱり常に毒のあるグルーチョが見ていたいです。

あとはハーポが主演の最後の作品『ラブ・ハッピー』が出てくれたらいいのですが。

ちなみに、『オペラは踊る』の脚本家であるジョージ・S・カウフマンや、
ハーポ・マルクスが出てくる映画があって、
それが『ミセス・パーカー~ジャズ・エイジの華~』
1920年代に、当時の文化人が集まり、
サロンと化していたアルゴンキン・ホテルの円卓を舞台にした、恋愛中心の映画。
私はマシュー・ブロデリック目当てに見たんですが…
当時のファッション、風俗を知ることが出来ます。
ハーポはここでも女の子を追い掛け回してます(笑)。
カメラがそこにあろうとなかろうと、ハーポはハーポなのです!

他には…
『けだもの組合』『御冗談でショ』『我輩はカモである』『我輩はカモである』以前の三本収録のもう一つのBOX。

読みすぎて、うちにあるのはもうボロボロです…『マルクス兄弟のおかしな世界』。
こちらを見ると、全ての作品の細かいヴァーバルギャグまで分かります。
日本のファンにとっては教科書みたいな一冊。
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マルクス兄弟について・その1

2004-07-11 | movie/DVD
マルクス兄弟に出会ったのは、高校生のときです。
そのきっかけは、今では思い出せないけれど、
おそらく、イギリスのコメディグループ『モンティ・パイソン』の影響からでしょう。
マルクス兄弟とモンティ・パイソン…高校生の私の休日は、
社会を敵視したような、アナーキーでスピード感があり、
突拍子もない展開で笑わせてくれる

彼らの映画を繰り返し見ることで費やされました。

モンティ・パイソンのテレビ・シリーズや映画、ステージがDVD化されたのは
わりと最近の話ですが、私が他に更なるDVD化を心から願っていたのは、
マルクス兄弟の名作『オペラは踊る』です。

その『オペラは踊る』と、後期の出演作品5本がDVD-BOXで発売されました
今日も明日も一日中マルクス三昧です。
ということで、何日かマルクス兄弟についてひとつ勝手にお話しようかと思います。

マルクス兄弟は5人兄弟ですが、後期の映画には3人が出演しています。
太い口ひげをはやし、メガネをかけて、
葉巻をくわえながら落ちたものを探すように身を低くして歩き回るグルーチョ
彼は、女性(特に金持ち)が大好きで、
誰にでも平等に、辛辣なギャグでしか会話をしません。

三人の中で一番年長は、ちんちくりんな上着にヘンテコな帽子をかぶり、
これまたヘンテコなイタリア訛りで人を煙にまくチコ
彼は、得意なピアノ演奏とカードや競馬場などでいかさまをすることで、
生計を立てていると思われます。

最後に、金色の縮れた髪に小汚いシャツとトレンチコート、
ピエロのように大きいズボンを着て、ゴムの警笛とハサミを持ち歩いているハーポ
チコの相棒役であり、決して喋らないハーポは、
警笛や口笛で「会話」し、欲望の赴くままに周りのものを手当たりしだいハサミで切ったり、
かわいい女の子を見れば追い駆け回しますが、
ハープを前にすると、人が変わったように美しい演奏を披露します。

その3人が中心になったマルクス兄弟は貧しいボードビルの芸人時代を経て、
ブロードウェイでの初めての公演を成功させた後、
1929年に「ココナッツ」という、
ブロードウェイでも上演した作品で映画デビューし、
パラマウント映画に5本の作品を残しました。

このパラマウント時代の彼らの作品は、
映画としてはストーリーや構成のバランスが悪いように感じますが、
芸の充実度から言えばとても見ごたえがあります。

特に有名な5本目の作品『我輩はカモである』は、すでにDVDで発売されていますが、
戦争という政治的な素材をおちょくるおかしさと、
ぎっしりと詰め込まれた彼らの芸―

グルーチョのナンセンスで巧妙な話術、
そのグルーチョに劣らないシャレと独自の突飛な解釈で対抗するチコ、
有名な鏡の像やレモネード売りのシーンなどパントマイムがうまいハーポ。
末弟のゼッポもグルーチョの真面目な秘書役で出ていました―
が凝縮されていて、本当の意味で最後のマルクス兄弟映画といえる作品です。

対して、『オペラは踊る』は兄弟が当時最大手の映画製作会社だったMGMに移り、
『我輩は…』の興行的失敗を見直すように、
ラヴ・ロマンスあり、敵対する悪者あり、
大掛かりなミュージカルシーンありの今までにない映画的な要素が含まれ、
全体の構成が重視されている作品

その分、兄弟のギャグは以前より身を潜めています。

今回のDVDではその『オペラは踊る』と『マルクス一番乗り』に音声解説とドキュメンタリー、
他の巻にはグルーチョのインタビュー映像、歌の没テイク、当時の短編コメディが収録されています。

(次回は、DVDの感想など…)
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『リディック』を見た。

2004-07-08 | movie/試写会・映画祭など
『リディック』見ました。
実はこの前作『ピッチブラック』を見ていないんですが、
ほとんど期待しないで見ていたので、結構楽しめました。

絶対に死なない強い男って、見てて惹きつけられますね。
ヴィン・ディーゼル、強すぎるんだもん。
他のお客さんは彼のファンが多かったみたいです。そんなに人気だったとは…。
ただ、期待して見ていたらここまで良心的になれなかったかも。
マクベスっぽい部分と、惑星を責めてくるときの、量産的な船の量が好きです。
ああいう夢をよく見るんですよね…。

で、帰り道は安野モヨコの『さくらん』を読んで帰った。
なかなか悲しい話です。
女って…。

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『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』ほか

2004-07-04 | movie/劇場公開作品
1日(木)に見ました。
(公式サイトはこちら
本当は武道館のプレミアに行けたはずだったんですが、
仕事が終わらなくて友達の彼氏にあげてしまって。
お礼にビールとスナック菓子を貰ったけど、吊りあってないかな。(笑)

で、行ってきたんです。
監督が代わったってことを聞いて気になっていたんですが、
やはりぱっと見だけでも変化はありました。
原作を生かすよりも、映画としての見所に重点をおいたと感じました。

ドキっとするような怖い雰囲気のところあり、こっちまで魔法使い気分になれるところあり。
今までの三作品のなかでは、一番好きです。
でも、原作を全て読んでいる人にとっては物足りないみたいで、
感想を求めると「うーん…」と黙られてしまいますね。
映画を先行して見ている私のような人にとってはとっても楽しめると思います。

あと、6月末には『家族のかたち』というイギリスの映画も見ました。
ロバート・カーライル出演って聞いていたからすっかり彼が主演なんだー、
という気でいたら、ちょっと騙されます(笑)。
これはリス・エヴァンス主演です。
エヴァンス演じる男がすっごく情けないんですよー!
その情けない男とあなたは結婚できるか否か、とそういう話です。

ちょっとうまくまとまりすぎてる話ですが、
このエヴァンスの演じるデックの成長あっての映画です。
最後には彼のことを笑いものではなく、優しい眼で見つめたくなります。
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野沢尚と「履歴書」

2004-07-02 | diary
以前、脚本の勉強をしていたときに、講師の先生が
「物語の登場人物の履歴書を書いてきてください」
と言った。

ホンの中の人物の背景の詳細を自分の頭の中に明確にするために、
それまでの経歴や思い出を、ひととおり書いてみるといいという。

私はその授業をサボっていた。
ホンは人物じゃない、構成だ!と信じていた。
人を感動させるのは、生理的に快感を感じるテンポとクライマックスがある作品であって、
人間の細かい性格付けには意味がない。
どこかでそうやって否定していたのかもしれない。

その考えに固執した結果、私は本当の物語の作り方を見失った。
何を書いても、満足がいかず、他の講師に
「君は、一体何を書きたいんだ?」ともいわれた。
それは、自分にも分からない質問だった。

野沢尚が亡くなったと知って、私は大げさに言えば血の気が引く心地がした。
自殺と言うものに特別な感情があるからかもしれない。だが、何故死ぬ必要が? どんな理由があったのだろうか。

物語の登場人物の履歴書を書く、というアイディアは、
実は元々野沢尚がやっていたことだった。
そのことを思い出した時、私は彼が背負っていた、
たくさんの作家が背負っているだろう重さを感じ取ったような気がした。

人の一生を作り上げる…それは自分の人生だけでなく、
生きたことのない別の人生を同時に生きているのと同じ辛さがある。
これは、素人の私にも分かるのだ。
その、複雑な作業を毎回欠かさなかったという彼の真面目さを考えると、
なんだか、それだけで辛くて仕方なくなってしまう。
授業をサボった私は生きたことのない人生と向き合うのが怖かった。
例えば「白い巨塔」を自分が書いたとしたら、ノイローゼになってしまうかもしれない。
そう真剣に思った。
それぞれの人生を自分で生きてみるなんて、強くなければ描けないことだ。

もしかしたら、野沢さんは、自分自身では書くことの出来ないはずの未来の自分の履歴書を、
思わず書いてしまったのかもしれない。
だが、野沢さんが亡くなった理由はやはり分からない。本人しか分からない。
誰かが分かっていればこんなことにはならなかったのかもしれない。
私には、やはり人の履歴書を想像することが、出来ない。

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