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【ネタバレ】SHERLOCK S3E3 "His Last Vow(最後の誓い)"【その1】

2014-01-20 | TV/SHERLOCK S2〜
さて、"His Last Vow"です。
第一話と第二話の間は4日間の間が開いていましたが、
第二話と第三話の一週間の間、



こういうツイートを製作陣がしていたというのもあって、様々な憶測が流れていました。
聖典の解釈から行けば、ジョンの妻であるメアリーが死んでしまうという説が一番濃厚ですが、
現代版ではひねりを利かせて、他のサブキャラの誰かが死んでしまうのでは?と噂が流れたり。

特に、傘兄贔屓の私の目によく止まったのは、
トレーラーにも含まれている手術中の患者の手がマーク・ゲイティスの手に似てる、
前の二話でマイクロフトがあんなに登場しているのは第三話での彼の危険の前振りなのでは?
といった推測が流れて気が気ではありませんでした。

"The Sign of Three"で、いいね!ポーズをするメアリーの頭の上には
背景のインテリアが重なって角が生えているように見えるし、
マインド・パレスにいるマイクロフトの背中には背景が天使の羽のように見える、なんていう分析とかね。

ともかく、誰も死んで欲しくない!と固唾を飲んで迎えた最終話だったのでした。
そして、今回のレビューも兄弟しばりです。
本当はもっと語りたいけど、自分に課したのです、ホームズ家だけで書くって。



【兄の強迫性障害】

ジョンがご近所さんを探しに行った麻薬中毒者のたまり場に潜入していたシャーロック。
(もちろんこの元ネタは「唇の捻れた男」)
しっかり陽性反応が出てモリーからキツいおしかりを受けた後、ジョンと共に221Bに戻ります。



「バスカヴィルの犬」ではシャーロックがアスペルガーだと言及されているシーンがありましたが、
兄が強迫性障害であるとはっきり言いきられていることに驚きました。
いや、そんな気はしていましたが、弟が断言したことに驚いたのです。
このシリーズでは今まで語られなかった設定が次々に出てきますね。
傘を常に携帯しているのも、これに関係しているのだろうか。

強迫性障害というと、私はつい「名探偵モンク」のイメージが強いので、
マイクロフトも「ガスの元栓締め忘れたんじゃないかしら…」って不安になることがあるんだろうか…、
などと考えてしまいます。
マイクロフトは元栓を開けることもないか。


【トイレのドアも閉めないで入ったりしてたのだろうか】

ジョンの連絡で駆けつけた兄は、弟の薬物の隠し場所を彼のファンクラブ=アンダーソンたちに探させます。




このあたりも兄弟の家庭の様子が想像出来るやり取りです。
ママに「ちゃんとドアを閉めなさい!」と怒られていたんでしょうね。
おそらく兄の方はドアはぴっちり閉じていたはず。


【英国政府の本気】

弟から、潜入のために薬物に手を出したのはチャールズ・オーガスタス・マグヌッセン(以下CAM)に関する依頼があってのことだと聞いた兄は、
その名前を聞いて顔色を変え、アンダーソンたちに告げます。




こわー。(((;゜Д゜))) なにもそこまで脅さんでも。


【探偵の本気】

兄は、弟とその親友にも、アイリーン・アドラーの時よろしく、手を引けと忠告します。
兄は弟にそこそこ重大な依頼を持ってきたりしますが、
弟が巻き込まれて危ない目に遭うと分かる件に関しては、
こうやってはっきり手を引くようにいいますよね。
つまり、いつも結果が見えているのです。
全部見ると分かることですが、CAMの一件に関しても、
兄には、このエピソードの終了10分前までのことは全て見通せてるのです。
だからこそ、CAMに逆らえば自分に逆らうことになる、と説明するのですが、
弟は耳を貸さず…



そして捨て台詞?を言って痛い目に遭います。




兄弱いw せっかく英国政府そのものとしての凄みを見せたところだったのにw
このあたりは一部の好事家に喜ばれたシーンみたいですw
まあ、"The Empty Hearse"の時のことを考えたら、捻られても仕方ない気はしますけどもね。
そして、ジョンに傘を拾ってもらう兄。



自分で拾わないところが兄らしいです。


【SherlとMike】

シャーロックが風呂に入ると、部屋に隠していたのがシャツ一枚姿のジャニーンであることが分かります。
「えー! 童貞じゃなかったんかい!」と呆然とした視聴者w
落ち着け!これは「犯人は二人」がベースになっているんだから!
それにしても、やっぱりそれなりの関係ではあるらしいジャニーンは、
シャーロックをSherlと呼んでいることが判明。そして兄のことも、





えええー?(((;゜Д゜))) マイクって! 名前の重厚さ台無しw
ジャニーンは家族に紹介されたことでもあるのでしょうか。
いや、ないか。ご両親が本気にしちゃいますもんね。
シャーロックがそう呼ばせたとは考えにくいから、ジャニーンが勝手に短縮させたのかもしれませんね。


【シャーロックとジョンのPressure Point】

ジャニーンの帰宅後、221BにCAMが訪れます。
彼の目には、対象者のPressure Point(弱点、と解釈していいでしょうか)が見えるようになっているらしく、
シャーロックとジョンのPressure Pointも把握しています。



ジョンのPressure Pointにメアリーがいるのは分かりますが、
それより上に姉のハリーの名前があるのが泣かせます。
ジョンも姉弟仲は良好じゃなくても、姉のことを気にしているんでしょうね。

シャーロックの方はというと、この時点でジョン・ワトソンにアイリーン、モリアーティ、そして前回登場した"Redbeard"にアヘンと出ています。
そして兄の項目に注目すると、M.I.6となっています。
今まで、兄が諜報部の幹部であるだろうということはファンの間でも語られていましたが、
劇中ではっきり示されたのは初めてです。
喜びでちょっと震えましたw


【再びマインド・パレスへ】

CAMのオフィスに忍び込んだシャーロックは
CAMを殺しにきた依頼人のレディー・スモールウッド、と思いきや、
武装したメアリーと出くわし、被弾します。

映像は、弾を受けた直後、その瞬間の彼の思考を映し出します。
マインド・パレスに現れたモリーのアドヴァイスで、どちら向きに倒れるのかが問題だと気付いたシャーロックは、
メアリーの使った銃がどの銃なのかを頭の中で"検索"しようとしますが、
ここで兄がまた登場して、嗜めます。
シャーロックは何故か子供の姿に。






Balance of probability、また出てきた。
子供時代のシャーロックはエピソードを書いているスティーブン・モファットの息子さんですね。
どんどん身内色が濃くなって行く、このドラマ。
ここのシーン、テリー・ギリアム映画みたいな雰囲気だなと思ったのです。
レンズの撮影の仕方もそうですが、悪夢の中のような会話もその理由。
実際には銃がどうのでご両親ががっかりすることなんてないわけですからね。

弟の目から見た兄の姿が、前回以上にはっきり現れている気がします。
命の危険に晒されて、より鮮明に現れているんでしょうね。
「ピンク色の研究」や"The Empty Hearse"の会話でも分かりますが、
幼い頃から兄に「お前は頭が悪い」「ママはがっかりしている」ということを
繰り返し植え付けられていたんでしょう。
ここでは兄の存在は脅威のように写ります。
でも、言っていることは正しい。
背後にあった鏡が割れていないことから、
銃弾は貫通せず、盲管になっていることをシャーロックに分からせます。

【Redbeard】

そして、今度はパニックに襲われそうになるシャーロック。
パニックが死を引き起こすと告げるモリーに、シャーロックはどうすれば?と問いかけると、
兄はパニックに陥るなと忠告します。




またEast Windなんて新しいワードが。(これは聖典「最後の挨拶」の引用ですね。)
今回のマインド・パレスの兄は怖いです。
それだけ、シャーロックの考えている兄が怖いということなのでしょうか。

そうして、シャーロックは自分を落ち着かせる存在を
マインド・パレスの中に見つけるのです。




Redbeardは犬だったか!!! ここでやっと謎が解決。
気になるのは、"The Sign of Three"で兄が何故"「Redbeardを覚えているか?」と訊いたかです。
深読みすると、2人の関係に関わる重大な出来事があるのかもしれませんが、
もしかしたら、慣れない結婚式の場に挑むシャーロックに、
落ち着かせようと"Redbeard"という言葉を言って聞かせたのかも?
その考え方は、あまりにも兄をよく捉え過ぎでしょうか。


【ついにこの2人が顔合わせ!】

残されたジョンへの思いの強さから、なんとか命をつなぎ止めたシャーロック。
ジャニーンの面会の後、病院を抜け出し、姿をくらませます。
ジョンやレストレードは彼の隠れ家をあたろうと、関係者に聞いて廻ります。
もちろん兄の元へも。




Mystrade派が待っていたこの瞬間w
マイクロフトとレストレードが同じ画面に写ることは「ピンク色の研究」でかろうじて遠目で収まっていただけで、
今まで実現していませんでしたからね。
それにしても最後の一枚のこのおっぱらうような手振り。
ちょいちょい、と、さっさと行けとでも言いたげな。ひどいw


つづく…
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【ネタバレ】SHERLOCK S3E2 "The Sign of Three(三の兆候)"【Narrow it down!】

2014-01-16 | TV/SHERLOCK S2〜

"SHERLOCK"のシリーズ3最終話を見終わって3日程経ちました。
前シリーズを見終えた時には
「絶対次のシリーズまで生き残んなきゃ! "空き家"を見なきゃ死ねない!」
という決意を抱いたものでしたが、
今回は、とうとう見終わってしまったな…という寂しさの方が強いです。
2年待ちましたもんね。

第三話の感想はまた後ほどということで、
今回は第二話"The sign of Three"について。
ジョンとメアリーの結婚式の話ですが、今回もツッコミどころが多すぎる、サービス精神溢れる回でしたね。
シャーロックが付添人を務めるという、聞いた感じとても不安になる設定ではありますが、
大真面目に付添人としての役割を全うしようとするシャーロックの姿に胸打たれるものがありました。
もちろん、すべてが順調に行くわけではありませんが…。

本編を見るのが精一杯で、まだScreeningのQ&A等を読み込んではいないのですが、
珍しく、3人の脚本家が全員で書いているエピソードとなっていて、
スティーブン・モファットがシャーロックのスピーチを、
マーク・ゲイティスが事件を、
スティーブン・トンプソンがバチェラー飲みを書いたという情報があります。

全ての感想を書きたいところではありますが、
画像では今回も兄弟ネタのみ触れる事にします。
何しろ私はゲイティス党なのです。

あとひとつだけ言わせて欲しい。
第二話は今までで最高のオープニングでした。




【大人は何の為に服を着るのか】

付添人としての務めを果たすため、
リングボーイのアーチーにも当日の心得を教え込むシャーロック。






もちろんここで思い出されるのは、「ベルグレーヴィアの醜聞(A Scandal in Belgravia)」のあのシーンです。



…なんで服なんて着ないといけないんでしょうかね。
だんだん分からなくなってきたw


【兄のダイエット事情】

前情報で、この回はマイクロフトが予想もしない登場の仕方をするということは読んでいたのですが、
撮影現場の様子から(ゲイティス兄は私服で現場にいたので)おそらく結婚式には参加していないはず…
どんな登場なんだろうかと思っていたら、



甲冑に機械音…これはマイクロフトの自宅ではないか。
もしや…



トレッドミルで走っとる(爆笑)!
この後、ぴょこんと飛び降りる姿だけでも笑いが止まらなかったのですが、



腹叩いてる(爆死)!

先日ロンドンで見たゲイティス兄(以下ゲ兄)が2月まで出演している舞台「コリオレイナス」で、
貴族に不満を募らせる民衆を、胃袋に反乱を起こす他の臓器に例えるシーンがあったのですが、
(未だにレビューを上げていません…m(_ _)m)「コリオレイナス」についてはこちら
そこでもゲ兄は腹を両手でポコポコ叩いていたので、
空前の腹鼓ブーム到来!と一人でウケておりました。

それにしても、この姿、なんか、ちょっと、見たくなかった(笑)。
こんなのIce Manじゃないっ(笑)。
でも自宅にこれだけのマシンが揃っているところはさすがだ…。

ついでに今まで若干気になっていた、兄の体毛事情も明るみに。
ゲ兄は毛深いことで(一部には)よく知られていますが、
マイクロフトは勝手に全身ツルツルイメージがありました。
でも、これ見ると中の人そのままですね。



胸毛もあった。そうかそうか。
…すみません、偏ったチェック項目でした。

そして、息切れ気味の兄の元に、式場の弟から電話が入ります。



どうせウォークアウトしてたんだろ、とすぐに見抜かれてしまいますが。


【一時代の終焉】





(自分のTumblrから転載。)

この兄の沈黙に対する弟の反応が好きです。
ジョンとの蜜月は終わり、それを前向きに捉えようとする弟に対する、
自分は隠しても分かっているという、微笑みと沈黙でしょうか。


【ケーキ、カラオケ、御歓談】

そして、式にはかたくなに出席しようとしない兄は弟に忠告します。





こんなに執拗に周りとの関係を絶たせようとする兄の忠告はなんなのでしょうか。
馴染めないだろう弟を心配してのことなのか、
周りと関わりを持つことを避けるという自分の方針を弟に押し付けているのか。
兄が心配するほど、弟は馴染めていないわけではない気がしたのですが。
とりあえず、体質改善を図る兄は式に出ないで、ケーキを避けた方がよさそうです。

ところで、minglingってゲ兄が言うと、響きから何かいかがわしい言葉のように聞こえます。
勝手な印象ですw
そしてこの電話のシーンのベネさんの瞳の美しさ。吸い込まれそう。


【海賊のことかと思いきや…】





思わせぶりに兄が言いだした"Redbeard"という言葉。
「ベルグレーヴィアの醜聞(A Scandal in Belgravia)」の終盤の台詞から、
おそらく子供時代、シャーロックが海賊になりたかったというエピソードに関わることだろうと予測出来ましたが、
その真相は第三話で明らかになります。
ただ、シャーロックと"Redbeard"の間に何が起こったのか、という点に関しては、
今後もう少し深い話が出て来るのかもしれません。出て来ない可能性もあるけど。


【マインド・パレスの理想化された兄】

披露宴で乾杯の音頭を取るシャーロックでしたが、
この披露宴と、死者の名を騙って複数の女性と一夜だけのデートを重ねる
"かげろう男"に関する依頼に接点があることに気付きます。
そして、彼の頭の中にある裁判所のような場所で、この披露宴と事件との関係を掘り下げようとします。











このシリーズでは"the balance of probability"という言葉を、
兄の口からやたら聞いた気がします。
日本語にすると、「蓋然性の均衡」。
簡単に読むためには「考えられること、ありうること」という風に訳せばいいでしょうか?
実は「ピンク色の研究」でシャーロックが既にこの言葉を使っていました。

"Either way, the balance of probability is the murderer has her phone."

そもそもは民法の中の用語のようです。

シャーロックの頭の中の"マインド・パレス"は「バスカヴィルの犬」で言及されてからどんなものであるのか
ファンの間でも興味を引かれる"場所"として注目されていましたが、
今回のシリーズでさらに取り上げられることになります。
シャーロックの頭の中に、彼のメンターとしての兄が存在することに、嬉しくなってしまいました。
前回のエピソードを見て、さらにこのシーンを見ると、
弟が兄の訓練で推理力を磨いて育ったことがよく分かります。
(さっきの腹出してた人とは別人のような裁定者姿です。)

メンターとしての兄は混沌とした情報を統括するために現れ、弟を真相へと導こうとしますが、
披露宴を仕切っているシャーロックにとって、
探偵と付添人の同時進行はさらに混乱したものになっていきます。



そして、ようやく不可解な依頼が、計画的な殺人に関わるものだと気付きます。




「マーダーじゃなくてマリッジって言おうとしたんですよー」
と誤魔化すシャーロックに、誰が"かげろう男"なのか絞り込んで突き止めるよう、
頭の中の兄が急き立てます。





過度にプレッシャーを受けたシャーロックは自分にビンタ。
そして自分を導くのは兄ではないと悟るのでした。




この流れで見ると、シャーロックは結局兄の忠告に背いて、
ジョンと関わることを選んだ、とも受け取れます。
兄は片思いか… 可哀想w
マインド・パレスではなく、リアルな世界で自分の能力を引き出してくれるジョンの存在が、
もはや彼にとって欠かせない存在になってしまってるんですね。
そして、失っては困る明確な"弱み"にもなってしまったという…。

危なっかしい弟をコントロールしようとする兄と、
かつての同居人を親友として一生守ることを誓った弟、
そして、親友は…

この関係性が次のエピソードの軸となるわけです。
そして、次がまた兄弟萌えが激しいエピソードなんだなー(笑)。

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【ネタバレ】SHERLOCK S3E1 "The Empty Hearse(空の霊柩車)"【ご兄弟の小競り合い記録】

2014-01-11 | TV/SHERLOCK S2〜

旅日記を放置した状態ですが、
それというのも、SHERLOCKのシリーズ3が始まってしまったからであります。
毎日仕事中も食事中も入浴中も寝る前も、
寝ても覚めてもシャーロックのことだけを考える毎日。

今現在、第二話"The Sign of Three"まで放送されましたが、
第三話"His Last Vow"の放送が日曜に控えております。
ジョン役のマーティン曰く、今まで読んだ中でベストなスクリプトとのこと。

また、昨日(現地1/9)に行われたBAFTAでの上映会を見た方々の感想では、
「開いた口が塞がらない、手の震えが止まらない程の衝撃展開」
ということらしいので、私も恐怖に恐れおののいております。
何しろ、第三話の脚本はスティーブン・モファットなのですから。
真打ち登場、と言っても過言ではないでしょう。





以前、このブログでは「ベルグレーヴィアの醜聞(A Scandal in Belgravia)」のUK放送後、
コミック風にツボった箇所を取り上げた記事を投稿していました。
今回も、面白かったところをピックアップして投稿しようと思っていたのですが、
第三シリーズは思いの外ツッコミどころが多いので、全部取り上げるのは大変…。

そんなわけで、ひとまず、日本のマーク・ゲイティス狂のひとりとして、
今回は、マイクロフト(及びその弟 ←主役だよw)の小競り合いを中心に取り上げることにしました(笑)。

S3はとにかくマイクロフトが"おいしい"わけですよ!
中の人が繰り返し「マイクロフトはtoo muchなほど登場する」と言ってるのを聞いてはいたのですが、
予想以上に美味しい場面ばかりな事に喜びを隠せないのでした。
第三話がどうなるのかは、分かりませんが…。若干やな予感。

そんなわけで、完全にネタバレな内容なので、もちろん未見の方は閲覧に注意願います。





















【異例の潜入活動】

シャーロックの死から2年経ち、かつての友人たちが彼の死を受け入れ始めた頃、
異国で拘束され、拷問を受けるシャーロックを眺めていたのは…



セルビア語まで習得して弟を迎えにきた兄貴。
ロンドンどころか、ペルメル街から出られない出不精野郎じゃなかったんかい。
それも、弟を助けに来たというよりは「ロンドンの危機だからそろそろ手を貸せ」という用件。
そのくせ、わざわざお前のために危険を犯して潜入したのに、感謝はないのかと弟に礼を求める。
まったくこの兄貴という人は…。



うん、楽しんでると思いますよ。


【ちなみにセルビア語の取得にかかった時間は…】



2、3時間で鈍ってるということは、
若かりし頃の兄貴の言語習得能力はいかばかり…。


【とりあえず兄は何でも把握している】



ジョンがディナーを予約している店も、置いているワインの銘柄も把握済。
弟がアレといえば、分かってやらなければならないのが兄の役割なのです。(たぶん。)
それにしてもこの2人、顔は似てないけど、横顔シルエットがどちらも美しい。


ところで、ちょっと主旨からズレますが、私の今回の喜びポイントと言えば、


アンシア帰ってきた!
私、あえて好みのShipと言うとMystrade派というよりはMythea派なので、
この再登場の仕方はとても嬉しかったです。
上司と会話を交わしていないのも、私のようなファンの妄想を適度に壊さずよかったです(笑)。
そしてこの上司の、ジョンの資料を弟に渡すようアンシアに指示するこの手振り。



この偉そうな態度がたまらん(笑)。


【理想と現実】

ジョンとの予想外の?再会を終えた弟を尋ねる兄。



そうですね、頭脳派兄弟の知的なお遊びといえばチェスですよね。
と思いきや、



子供用のゲームじゃねえか!(笑)
このオペレーション・ゲームというのは海外ではメジャーなおもちゃなようです。
箱に男性の絵が描かれていて、体の穴の空いた部分から心臓やら臓器やらをピンセットのようなつまみで取り出す。
取り出す時に穴の縁に触れると音が鳴ってアウト。
マイクロフトは外枠に触れちゃったんですね。
でもこの2人、会話しながら全く手元を見ていなかった気がするのですが、
鳴らさずによくここまで続けられたな。


【三つ子の魂、百まで】




シャーロックの兄の真似が可愛い。
昔からこの2人の関係が変わらなかったことが分かる会話で心和みます。
この後の会話で、他の子供と会うまで、
2人して「シャーロックはバカだ」と思っていたと言っていますが、
兄は弟が賢いということを昔から十分分かっていた上で、
自分より出しゃばって欲しくない気持ちがあったんでしょうね、
この顔の表情を見るに(笑)。

弟の方は、バカだと思いこんでいた自分より
よっぽど他人の方がバカだと知って、
率直に「たいていの人間はバカだ」と言ってしまうような、
こんな感じの高機能社会不適合者になってしまったんでしょうな。


【英国金魚鉢説】

それでも、何人かの友達に恵まれるようになったシャーロックに対して、
いつまでも"ぼっち"らしい兄は、
「たいていの人間はバカだ」というような言い回しではなく、
彼独特の表現を使います。



この発言を聞いて、マイクロフトの周りに金魚が泳いでいる様子が目に浮かんで笑ってしまいましたが、
放送後に沢山金魚関連のファンアートが見られてどれも可愛かったです。
それにしてもなんで金魚なのでしょうか。未だに釈然としません。
なにかしらの引用だったらどこかで見かけると思うのですが。

そして、弟の不在期間に兄が変わることが出来たかというと…



2年じゃ何も変わらなかったようです。


【HAT DEDUCTION!】

オペレーション・ゲームを終えた後、
弟は依頼人が忘れた帽子を取り出し、昔のように推理ゲームをするよう兄に促します。
これは! 「青い紅玉」の帽子の推理か!
しかもマイクロフトと一緒に推理となると
「ギリシア語通訳」に出て来る兄弟の推理対決の引用とも言えます!
待ちに待ってたこのシーン!

実際にマイクロフトとシャーロックの推理シーンが出てきたのは、
"The Great Game"で朝帰りしたジョンを一瞥して
「ソファーだ、シャーロック。寝たのはソファー」
と見抜いたシーンがありましたが、がっつり"対戦"するところは初めてですね。

久しぶりだろう?と話を振られて、
パスされた帽子をスンと嗅いだマイクロフトは一言、



このひと嗅ぎで大体の情報は分かっていらっしゃいます。
で、忙しいとか言いながらも…



…ついつい推理を披露しちゃった様子。
この「○○以外は全く分からない」という言い回しは"ホームズ"独特の話し方ですよね。
全く分からないといいながら、ほとんど分かってるじゃねーか!とツッコミ入れたくなる。
そもそも忙しいなら弟の部屋でオペレーション・ゲームしてる場合じゃねーだろ。
…つまり忙しいというのは方便ですね。


【2年越しの仕返し】

このシーンで兄弟は見事な推理の応酬を披露しますが、
弟は帽子の持ち主が孤立したひとりぼっちの人間であると推理し、兄がそれを見逃していると指摘します。
兄は、言及しなかったのは、持ち主が変わっていて孤立してはいるけれどもそれを気にしていないからだと主張します。
その説明を聞いた弟はその分析を素直に「そのとおり」と認めるのです。
急に自分の意見を認めた弟を不思議がる兄に、弟は問いかけます。



兄は自分が孤独だと言われているのだと気付き、否定しますが、
弟は一歩踏み出して目前の兄に訊くのでした。



ここでもちろん思い出すのは"A Scandal in Belgravia"のバッキンガム宮殿のシーンですね。



ここに仕返し完了w


【それでも影響しあうロンドン最強の兄弟】

こうやってあえて兄の真似をしてみせる弟ですが、
この他にも、弟は無意識のうちに兄を真似しているようです。
アンダーソンに自分がどうやって死を偽装したのか説明した弟(左)は、
兄がかつて飛行機事故を偽装する作戦を明かした時と同じ言い回し(右)を使っています。



諍いし合っている兄弟ではありますが、
お互いに影響し合い、時には手を組む事でこれまでもロンドンの脅威に直面してきたのでしょう。
そうして、モリアーティは完全に破滅を迎えることになったわけです。



2人で打ち合わせる様子を見、嬉しくて思わず涙ぐんでしまいました。
(そして全裸よりエロいと一部で評判の(笑)、マイクロフトのウェストコート姿。)

ところでこの2人がモリアーティから逃れるために実行した作戦の名前ですが…



ラザラス? ラザラスって…



この人のことですか??


【ホームズ家の真実】



これを読んでいる方はS3を見ているという前提で書いていますが、
221Bを訪れているこのご夫婦を見て、始めに「あれ、これはベネさんのご両親ではないか…!」
と驚いたのですが、まさにそのまま、役柄としてもご両親役だと分かってさらに驚きました。
まさか両親が登場するとは思っても見なかったです。
それも、あんな社会に馴染めない兄弟の両親とは思えない、
ごく普通の、ロンドン旅行を楽しんでいる旅行者でもある、一般的なご両親。
思わずジョンも一言。



何故ごく普通のご両親からこんな兄弟が生まれてきちゃったんでしょうか…。
大変ご苦労なさったでしょうに。お察しします。

ですが、兄弟は兄弟で両親との交流は苦労をするらしく、
ご両親をレミゼに連れて行ったマイクロフトは、電話でシャーロックに助けを求めます。
もちろん弟もそんな場所に行くのはごめん被りたい様子。



そんなにレミゼがイヤなのか?という疑問も見かけましたが、
それ以前に、観光客や一般人の会話が飛び交う中にいること自体が兄にとっては苦痛なんでしょうね。


そういえば去年の5月に、ベネディクトさんの出ている「スター トレック・イントゥ ダークネス」のプレミアで、
ゲイティス兄さんとベネさんのご両親が一緒に写真に収まっていましたね。

今までこのお三方で写っている写真は見た事なかったので珍しいショットだなーと思っていましたが、
振り返ってみると"ご家族"だからだったんですね!
このエピソードを見た上で見直すとより素敵に見える画像です。



…そんなわけで、「中の人が書く時にはマイクロフトはあまり登場しない説」等もありましたが、
第一話から兄弟の関係をより深く知る事の出来るエピソードとなっていたのでした。



"The Sign of Three"へ続く…?

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