シャロコン二日目、続き。
スティーヴンとマークのトークが終わった後、
昨日に続き、カメラマンを引き連れた地元の記者に「一緒に写真に写ってくれませんか?」と声を掛けられました。
彼は全身ホームズコスプレをしていたので、喜んで写真撮影を承諾。
自分の携帯でも一緒に撮ってもらいました。
後でミラー紙のカメラマンと記者だと分かったのですが、
幸い、私の写真は記事に掲載されていませんでした(笑)。
主に海外からのファンと一緒に写真を撮っていたのかもしれませんね。
↓これが彼らの記事。
Sherlock exhibition: Thousands of fans turn up to get a glimpse of star of hit show Benedict Cumberbatch
その後は、再びメイン・ステージの入場者が並ぶブロックへ。
お次はこの日の目玉、ベネディクトのトークが始まります。
私の持っているチケットはBatch 5と割り振られていたのですが、
通常券はBatchの数字順に並ぶことはなく、関係なしに並ばされました。
《12:45-13:45 ベネディクト・カンバーバッチ トーク・セッション》
※今回も当日印象に残った部分の会話を取り上げます。
訳に自信はありません(苦笑)。
さすがに一番人気のベネさんトーク。
会場に入って空いている席を探して座るも、先ほどのモファティスのトークから比べると遥かに後ろ。
人の頭の波(笑)。
司会の方に「ベネディクト・カンバーバッチさんです!」
と紹介されると、大歓声の中、ベネディクトが手を振りながら登場しました。
221Bの内装が再現されたステージと聴衆を見て
「わぁ。リヴィングにみんながいるなんて、へんな感じだ。みんな僕の部屋で何やってるの!」
と驚きと喜びの表情を見せていました。
さっそく、司会者が番組のオーディションがどんな様子だったか質問すると、
「ちょうど今、ベリル・ヴァーチュが最前列にいるけど、
彼女のフラットでマーク、スティーヴン、スーと、この類い稀なシャーロック・ホームズの再生について面会したんだ」
「オーディション自体は素敵だったよ。
ベリルが僕のために沢山紅茶やビスケットを持ってきて、ちょっと緊張してしまった。
思うに、彼女はオーディションのためにハドソンさんを演じていたんだろうね」
観客は皆、ベリルさんがハドソンさんよろしくせっせとお茶を運んで来る姿を想像して笑いが起こりました。
「初めにこのアイディアを聞いた時、
彼ら(マークとスティーヴン)が僕に熱心なのは知っていたけど、それが誰なのか知らなかった。
そして、それがマークで、彼のリーグ・オブ・ジェントルマンの仕事を知ったし、
スティーヴンの全ての仕事や彼の手がけた"Coupling"に両親が出ていたことも知った。
スーも同じくその番組で知って、これはとても練り込まれた、十分安定した企画だと思ったんだ」
ジョン役に決まったマーティンについては、
「何人か素晴らしい人はいたけれど、マーティンが一緒に読み合わせを始めると、
もっと頑張らなきゃ、と感じた。シンプルなことだった。
彼は僕をもっとよくするし、彼自身も素晴らしいんだ」
ベネディクトはThe Officeのマーティンの演技が好きで、
演劇学校を出たばかりのマーティンが出演したブレヒトの「肝っ玉おっ母とその子どもたち」や
ベン・ジョンソンの「ヴォルポーネ」等のいくつかの芝居を実際に見ていたそうです。
「とにかく、僕はすでにマーティンという人に注目していたしファンだった。
でも、一緒に読み始めてすぐにぴったり合うと思ったんだ。
素晴らしい化学反応と連携があった、それが証明だよ」
当時を振り返ってスムースに語り続けるベネディクトですが、
本編ではさらにノンストップで台詞を喋り続けるシャーロック。
息を付かずに喋り続けることの難しさについては、
「難しいのは学んで、正しく身につけ、詳細までを正しく身につけること。
いい日もあれば、悪い日もある」
「昨日、最新シリーズの最終回を見たら、少し発音が不明瞭だった。
自分自身に腹が立ったよ、本来はとってもカッコいいはずなんだ。
そう出来ていないと、とにかく視聴者が情報を理解出来ない。
何を言っているのか理解するために何回か視聴が必要になる。
観客にとってその"花火"はとても楽しいものなんだ。
『F**k、こりゃすごい』ってね」
飛び出したF wordに会場から笑いが起こりますが、
「ごめん、汚い言葉を使うつもりはなかったんだ。マズい、マズいな。
ここに両親はいない、よかった。…でもベリルがいる!
あとで謝るよ。ごめんベリル…」
といつもの調子で謝り倒してました(笑)。
ジェレミー・ブレットは、ホームズが通りで 向こうから歩いて来たら、
彼を避けるために道を渡ると答えたが、あなたもそんな行動をとりますか?という司会者からの質問には
「そりゃもう絶対だよ! 彼にはおどけたり上品に振る舞う時間はない」
「一緒に住めるとは思えないね。全く正反対だと言ってるわけじゃないんだよ。
人は彼にもっと近寄りやすくなってもらいたがる。
何故かは分かる。シャーロックは悪意があって凶悪で、
素晴らしくて面白くて魅力的、そんな理由からだ。
でも彼はひどい人間… 彼のゲームの水準を保って、腕前を維持しなければいけない。
僕は人生において他に素晴らしい人たちを知っている。その一人とは結婚した」
ついこの間結婚したばかりのベネディクト本人からその話題が出ると、
観客から大きなお祝いの拍手が起こりました。
「ありがとう!…ますますアメリカのトークショーみたいになってきたな。
英国気質のままでいなきゃ! 僕をにらみつけて、しかめっ面して笑っちゃだめだよ!」
両親が出演したきっかけは、マーク・ゲイティスからの提案だったと明かしました。
「僕がその後にそのアイディアが出たことを喜んで認めたのか、
それがスティーヴン、もしくはスーかベリルから出たアイディアなのか分からない。
でも僕とマークが会話したことは覚えている。
『ねえ、シャーロックの両親を登場させようと思っているんだ』
僕は『ああ、僕は2人の演技をする両親がいるよ』と言った。
そして彼は『知ってるよ』。それで僕はそのアイディアに興奮した。
第3シリーズの第1話では、ぼくらの現場での初めての日だったから怖かった。
両親も間違いたくないから緊張していた。番組の大ファンなんだ」
「そんなわけで、初日は神経質だったけれど、
彼らは番組に乗り込んで、最後のシーンも最高の時間を過ごせたし、
クリスマスの場面も同じく、本当に上手くいった」
もっとも印象に残ったシーンは
「本当にたくさん、すごい瞬間があった。
バーツの屋上に立ったシーンもその一つだった。あれは特別だ。
あー、他のシーンは全部忘れかけてるなー、残念だけど。
皮肉だよね、一番忘れられない瞬間を忘れるっていうのは皮肉の定義だよ。助けて!」
「結婚式のシーンは確実だね。
これまでもたくさん話してきたけど、ベストマンのスピーチは忘れがたいよ」
「走ったり、戦ったり、スローモーションのところ…バチカンカメオのね、あれをやるのは楽しかった。
悪役たちとのシーン、マーティンとのシーン、
仕事を得た最初の時や、初めてセットで仕事をしたこと、初めてヴィクトリア朝の衣装でセットを歩いたこと
まいったな、多すぎる」
モリアーティとシャーロックの関係性については、コインの裏表のようだと語っていました。
「だれもモリアーティに恥をかかせることも、混乱させて悩ますことや、
モリアーティが解くゲームよりも難しいものを与えることだって出来ないと思う」
「アンドリュー(・スコット)は最も驚異的な役者だ。
彼が出演者だと聞いた時、僕は彼の舞台での仕事ぶりを知っていたし、
彼のユニークさを知っていたから、大喜びしたよ」
「Johnlockを好まないのは知っていますが、あなたなら誰と誰をShipさせますか?」
なんて質問も飛び出しましたが、
(分かっているけどはぐらかそうとしているのかもしれませんが)
「シッピングの意味が分からない」という司会者に、ベネさんも
「Shippingはコンテナとか家具とかを移動させること!
ロンドンとは他の場所とシャーロックをシップさせたいね。
ニューヨークやミラノとか。世界旅行といこう!」
と上手い事はぐらかしていました。
さらにスマウグの声もやって!というリクエストには
「私は、猿回しでは、なーい」とあの声を披露。
サービス精神旺盛なところをみせてくれました。
あっという間に終わってしまうだろうなーと思っていたのですが、
ベネさんは一時間、制限時間いっぱい、たくさん喋ってくれました。
多くの質問にも気さくに答える姿に、屈託がなくて誠実な人柄がにじみ出ているように感じました。
距離はかなり遠かったですけどね(笑)。
次回はルパート・グレイヴスとラース・ミケルセンのトークです。
写真は今回よりまともなはず(笑)。
(参考)
http://www.redcarpetnewstv.com/benedict-cumberbatch-sherlock-interview/
http://www.sherlockology.com/news/2015/6/10/sherlocked-benedict-transcript-100615