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東京コミコン2023(12月8日)撮影&サイン会

2023-12-11 | TV/SHERLOCK S2〜

12月8日、幕張メッセで行われた東京コミコンに参加してきました。
昨年もカレン・ギランがこのイベントのために来日してたので来たかったけど仕事の都合で来れず、
今年はやっと来ることが出来たのです。

コンベンションに参加するのは2015年春にロンドンで行われたシャーロック・コンベンション以来。
(当時の記事は最後に貼っておきます。)
以来、というか、シャロコンが初めての経験だったので、今回は実質2回目になります。

ただ、同じコンベンションとはいっても、運営の仕方はそれぞれのイベントで異なるし、
東京コミコンは毎年運営のやり方が杜撰と聞いていたので、出来れば来たくないと思っていました(苦笑)

しかし今年はベネディクト・カンバーバッチが来る!しかも、ユアン・マクレガーも来る!と知って、
これはどんな障害が生じたとしても覚悟の上で参加せねばならない!と決意したのです。
そしてチケットを取る時点でシフトが出ていなかったので、有休の取れる金曜日だけ参加することにしました。

ベネディクトは言わずもがな、大好きなSHERLOCKの主役であり、
今ではMARVELのヒーローに留まらず世界的に活躍する映画俳優となりましたが、
シャロコンではお金の余裕がなかったり、とても撮影会のチケットを確保出来る自信がなかったので、
ステージのトークを見るだけに留まっていました。
バービカンで舞台「ハムレット」を見たり、BFIでお姿を見かけるなんてことはありましたが、
一緒に写真を撮れるなんて思ってもみませんでした。

そしてユアンは学生の頃からずっと大好き
90年代から友達と彼の出演する映画を見に行ったり、レンタルで彼の過去作を貪り見たものです。
もちろんスターウォーズも大好き。続三部作以降は若干食傷気味だけど…
最近の映画も見ていますが、一時期は日本が嫌いなのでは?と噂されたりしていて、
日本に来てくれるイメージがありませんでした。
事実、初来日ってついこの間の「プーと大人になった僕」だったんですよね。

 

ユアン・マクレガーの初来日は『プーと大人になった僕』だった|シネマトゥデイ

31日、金曜ロードショー(日本テレビ系、よる9時~)で「くまのプーさん」を実写化した映画『プーと大人になった僕』(2018)が放送される。

シネマトゥデイ

 

なので、本来であればベネディクトだけでも興奮するところなのですが、
ユアンが来ると言うのはもう日本のファンにしてみたら一大事なわけです!!

その他にも、マッツ・ミケルセン、トム・ヒドルストン、クリストファー・ロイド、
エヴァンジェリン・リリー、ポム・クレメンティエフ、ナタリア・テナ、
テムエラ・モリソン、ダニエル・ローガン、C.B.セブルスキーといったゲストが大集結しました。

他のゲストも好きだけど、I can't afford it...
体力的にも時間的にも精神的にも余裕がないので、今回は2人のゲストに集中!

 

そして当日。

12時から始まるオープニングのステージが目当ての人は朝早くから並んでいたみたいですが、
私は体力がないので、10時半ごろに幕張メッセに到着。
幕張メッセには、20代の頃カウントダウンジャパンのために毎年年末に来ていたり、
サマソニにも来ることがあったので慣れています。

かなり暖かい日とはいえ、海も近いし幕張メッセのコンクリの床が冷えることも知っていたので、
セーターにジーパン、ダウンを着て、足元はボアのショートブーツという姿で挑みました。
ブーツは正解だったけど、ダウンはコートでもよかったかな。

私はチケットぴあではなく主催のハリコンのサイトでチケットを確保したので、
正面入り口から入ってホール3前にあるWILL CALLでQRコードを使ってチケットを発券してもらいます。
そこそこ並んでいたけど、5分くらいでカウンターに辿り着けました。

チケットは会場に入るための入場券とサインや撮影希望の参加者は別途サインor撮影チケットを購入。
この辺はシャロコンとおんなじ。

ホール3と4の間には「やすらぎのモール」という吹き抜けの空間があり、
ステージには行かずに撮影やサイン会に向かう人はここから直接向かうことが出来るみたい。

すぐ横にはプレゼントボックスが設置されていました。警備の人がしっかり管理しているんですね。

チケットを発券した後は少しベンチで休んで、11:15頃にホール1側にある一般入場口へ。

朝はたくさん並んでいたみたいだけど、開場後はスムースに入れそう。

入場後は最初の撮影まで時間があるので、展示ブースや物販ブースを超特急で見て回りました。
ステージが終わったら見終わったお客さんで混雑すると思ったので、先に一通り見ておこうと思ったのです。

各ブースの詳しい写真は後日また記事にしますが、一通り見終わった後、まだ時間がありそうだったので、
ステージでセレモニーが行われる12時頃からMARVEL/STAR WARSの物販に並び始めました。
並んでいる間にホールの奥から聞こえてくる歓声を聞きながら、YouTubeでステージの様子を鑑賞。
ステージでいつもよりちょっと元気なさそうなベネディクトを見て心配になっちゃったりしながら…

しかし、このMARVEL/STAR WARSの物販が思いの外時間がかかり、
中に入るまで80分、速攻で欲しいグッズを選択してすぐにレジに並び始めたものの、
最初のベネディクトの撮影会(14:15)が迫ってきました。
スタッフに会計を先に割り込ませてもらえないか相談したけれども不可との返事。
渋々そのまま列で待って、結局会計が済んだのが14:10
アナウンスされている内容だと30分〜1時間前に並ばなければいけないはずなので、
大急ぎで待機の列が出来ている「やすらぎのモール」に駆け込みました。

↑これがホール3から撮影&サイン会場に向かう入口と、やすらぎのモールで待機する人たち↑

ここで一度チケットのチェックを受け、ホール4:セレブエリアの入口で荷物検査を受け、
さらにそれぞれ希望のセレブの列に並び直すことになります。

セレブエリアは写真撮影不可なので画像はありませんが、
上からセレブの顔写真付きの垂れ幕が下がっていて、その下に各撮影ブースがあり、
ブースの外側にサイン用のテーブルが設置されています。
脇には撮影後の写真を受け取るプリンターのエリア。
ブースの前で参加者は列を作って自分の番を待つことになります。

開始時間ギリギリに駆けつけた私でしたが、他にも時間が過ぎて並び始める人もいて、
断られることもなく、無事列に加わることが出来ました。

しかし、並び始めてから45分ほど経ち、
ブース前で緊張しながら列で待っていたところ、それまで進んでいた列がぴたりと止まってしまいました
周りにいるスタッフの話に耳をそばだてていたところ、どうやらベネディクトはしばらく休憩をとっているらしい。

コミコンの前情報で、途中で中止になることもあると目にした記憶があったり、
物販で並んでいる間に見ていたステージでベネディクトが元気のなさそうな様子を見ていたので、
このまま中止になってしまうのでは?と言う考えが頭を過る…。

しかし前述の通り、どんな障害が起こったとしても受け入れる覚悟だったので、
ベネディクトの体が一番大切だ、中止になってもやむを得ない、と素直に思えました。
ただ、横で並んでいる家族連れも写真が撮れないのだとしたら可哀想だな、と思いつつ。

ところが20分後、隣のブースの方角から歓声が聞こえた後、再び列が動き始めたのです!
ベネディクトが休憩を終え、トムヒのブースに顔を出してから撮影を再開したみたい。
トムヒの撮影に並んでいた人は幸運にもベネディクトともお写真を撮影出来たそうで。ラッキーすぎる!

ブース入口前の荷物置き場に置いてあるカゴにチケットと携帯以外の荷物を置いて、
ブースの中へと入っていくと、サクサクと撮影をこなしているベネディクトの姿が目に入りました!
本物だー!
休憩してリフレッシュ出来たせいか、ステージ配信で見た時より表情が柔らかくなったみたい。よかったー。

コミコン名物?ベルトコンベアーのように次々と流れるように撮影を続ける中、
ベネディクトはスタッフに引き離される撮影後の人たちに目を見ながらありがとうと声かけて、
伸ばした手をそのままに名残惜しそうにひとりひとり見送っていました。優しさが滲み出てるー

指先でハートマークを作るのが苦手なベネディクトに、
そこが逆に可愛いと、ポーズのリクエストをする人が多いみたいでしたが、私ははじめから指差ししてもらうことに決めてました。
ベネディクトといえばいまだに指差しのイメージな私。

そしてついに自分の順番が来て、元気に'Hello!'とベネディクトにご挨拶。
そして’Could you point at me?’って訊くと'Of course!'と、快く指差ししてくれました

↓こんな感じ!多分お疲れなのにこんなに優しい表情!

スタッフにディアストーカーはコスプレになります!追加料金払ってください!って言われるかな?と
ちょっとドキドキしてたけど、特に何も言われず、他にもかぶっている人もちょくちょく見かけました。
マーク(・ゲイティス)ともディアストーカーを被って一緒に撮ってもらったので、
これでホームズ兄弟と帽子をかぶって一緒に記念撮影出来たことに!嬉しい!

それにしても、ベネさんの休憩でだいぶ待ったし、その間ずっと緊張しっぱなしだったし、
この撮影だけでも疲労がかなり溜まってしまいました。
遠方から来て一緒に写真撮ってくれるベネディクトほどじゃないですけどね。

荷物を受け取って、プリンターのところで自分の写真を受け取り、空きスペースで写真を確認したら
目の下にアイシャドウが落ちちゃっててクマみたいになってて凹みました(苦笑)。
普段真面目に化粧しないから長丁場のイベントに耐えられない私の顔。
ユアンの撮影の前は目の下をちゃんとチェックしておこう…

撮影が押したので外の飲食スペースに出たのは16時頃
そういえばお昼ご飯を全然食べてなかった!
次の撮影の間に、富士宮焼きそばを食べました。(おにぎりも持参してはいたけど。)
会計はQRコードを読み込んで、店番号を打ち込んで支払うキャッシュレス

 

ユアンとの撮影は17時から、終わったらすぐにサイン会だったので、1時間前に並んでおきました。
一回撮影を経験すると勝手が分かるから自分の動きもスムース。
早めに並んでいると、当然ですが順番も早く回ってくるので、ブース前で緊張しすぎることがなくていいですね。
ちなみにこの写真チケットは数日前に追加発売されて購入したものでした。

心配していたスタッフの対応も時間が表示されたプレート片手に
「ユアンさんこちらですー!」「マッツさんの撮影こちらですー!」と頻繁に声がけしてくれていたので、
どこに行っていいのか全然わからないってことはありませんでした。私の印象ですが。

ベネディクトの列は家族連れや女性が多めの印象でしたが、ユアンは男性が多い印象でした。
やっぱりスターウォーズとかバイク旅とか男性が惹かれるジャンルだからかな。

ユアンの写真がたくさんプリントされているつなぎとか、
レイア姫(成人レイアや子供レイアも!)のようなスターウォーズ関連のコスプレとか、
ダースベーダーやもちろんジェダイマントを羽織った人など、気合いの入った衣装の方も多かったです。
私は引き続きロンドンで買った普通のセーターで勝負(笑)

ユアンははじめにひとりひとり’Hello! Nice to meet you!’と挨拶しながらがっしり握手して出迎えてくれるスタイル。
その握手したままの姿で左手は肩を抱いて撮影、といった流れで対応。
この動きは短い時間でも参加者が迎え入れてもらえていると感じられてとても好印象! 慣れているなーと感じました。

ただ、右手を差し出して握手したまま撮影になってしまうと、
首脳会談みたいな握手の写真になってしまいそうだったので、
自分の番が来た時に、私は挨拶しながらあえて左手を差し出しました。
ユアンの反応がアレッ?同じ手?って感じでしたが、そのまま親指を持ってもらい(笑)撮影終了。
別れ際に’Thank you!’とちゃんと右手でもしっかり握手してくれました!

女性の参加者だと腕を持ってハグしたり密着した写真も見かけて、それも凄く素敵だと思ったのですが、
私の場合は、手と手が触れ合っている写真が欲しかったので、
もう写真をゲットしてイメージ通りの写真だと確認出来たときにはどえらい興奮してしまいました(笑)。
目の下の隈も初回ほど酷くなかったし。なんだかベネさんの撮影が予行演習になっちゃってちょっとシャクだけど。

そして、17:45からは再びユアンのサイン会。
もう一度、やすらぎのモールで並び直して再びセレブエリアへ。

サイン会は本来ブースの外のテーブルで行われるはずなのですが、
ユアンの場合は撮影と同じくブースの中で対応していました。

対して、ちょうど並んでいるときにサインに出てきたトムヒは外のテーブルでサインに応じていました。
トムヒって遠くから見てもトムヒだとすぐわかる。顔が整っているせいか、オーラがすごいのか…
今まで舞台を2回見たり、新宿で映画「キングコング:髑髏島の巨神」のプロモで来ていたトムヒを見たことがありましたが、
いつでも出てくるとすぐわかるオーラがありますね。

サイン会の方は撮影よりもお話する余裕があるイメージだったので、
ユアンに何を言おうか迷っていたのですが、好きな作品が色々ありすぎてこれと選べない…
トレインスポッティングは当たり前だし、シャロウ・グレイヴとかリトル・ヴォイス?
美女と野獣とかジャックと天空の巨人… もしくはカラーに口紅とか? 
スターウォーズは特に好きだけど、みんなそうだろうし…
そして、私は彼を好きになったきっかけを話そうと決意しました。

ブースに入って、スタッフに使って欲しいペンの色を伝え、
書いて欲しいものを手渡すと、ユアンの隣にいる海外のスタッフに渡されます。
そしてついに自分の番になって、
「ERに出ているあなたを見てからずっとファンです!1997年から!」と伝えました。

Carol Is Taken Hostage In A Shop | ER

「ER」シーズン3エピソード15の「険しい回り道」
そう、このエピソードがユアンとの出会いでした。売店に強盗に入った若者ダンカン。

ユアンはサインした後、私を見上げて「わぉ本当に?ありがとう!」と満面の笑みで見つめ返してくれました。
その笑顔がもう映画の中で見る笑顔そのままで! そのあまりの破壊力に私の体は完全にフリーズ(笑)。
言葉を失ったまま、我に返って慌ててサインを受け取ると
「これからも応援してますっ!」と逃げるようにブースを出て行きました(笑)
今でもその笑顔が網膜に焼き付いて離れません。いいや、一生離れなくていいっ!!

ちなみに、私がサインをもらったのは「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」ジャパンプレミアでもらったパンフレット
これ自体もレアなはずだけど、さらにユアンのサインもついて超レアのお宝となりました!

こうして、私の1日だけのコミコン参加は終了したのでした。

今振り返ると、もっとこうしたかったとかこう話せばよかったとか考えることもありますが、
舞台の出待ちと同じく、イメージ通りに行くほうが奇跡
もちろん誰だってスターに出会うなら完璧を目指したいけど、
大好きな人を前にして緊張しないわけがないし、対面できただけでもありがたいことだと思わなければ。
そういう意味で、シャロコンの経験は何年も前とはいっても今回の助けになりました。

今回撮影できた写真は早速携帯のホーム画面にして、仕事で疲れた時にチラチラと見ています(笑)。
これがあれば多少の辛いことも乗り越えられるというものです。

コミコンでいろんな経験をされていろんな感想をお持ちの方がいて、
賛否両論、それぞれ凄く納得の行く感想ばかりですが、
個人的には想像していたほど酷いコンベンションではなく、
スタッフもなるべく問題に対処できるように動いていることが見て取れました。

今回たくさんの人に会うために撮影やサインを絶え間なく続けてくれたセレブや
決して安くないお金を払ってセレブに会いに来た参加者の人たち、
出来るだけ参加者の希望を叶えようと対応してくれたスタッフがこの後も健康に過ごせるといいなと思ってます。
私は休日の今日一日腰が痛かったです(笑)。

 

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脱出ゲーム "Sherlock: The Official Live Game" (The Game Is On)【2019年1月11日】

2021-08-26 | TV/SHERLOCK S2〜

もう2年近く前の話になってしまいますが、
ロンドンで語学留学中に、ドラマ「SHERLOCK」をテーマにした
脱出ゲーム"Sherlock: The Official Live Game"に挑戦しました。
(当時は"The Game Is On"というイベント名でした。)


留学準備中にこの企画が発表され、2018年冬から公開されたのですが、
自分を含めて最低4名の仲間を集めないといけないので、
一人でロンドンに留学しに行く私にはハードルが高く、
しかもチケットも高かったので、落ち着いてからどうするか考えようと思っていました。

(54ポンドのチケット代は当時のレビューにも
 「最も高価なエスケープ・ルーム」と書かれていました。
 2021年現在は2名以上で28ポンドから参加出来るようです。)

しかし渡英後の9月、ロンドンで初対面したドイツ人の友人・J
「1月の"The Game Is Now"のチケットが余ってるから行かない?」と誘ってくれたのです!

留学した手で今以上に英語力が備わっていなかったことが不安でしたが、
せっかくの願っても無いお誘いだったので喜んで飛びつき、
残りのメンバーは、当時ロンドン在住だった同じSHERLOCK好きの友達・Sを誘い、
彼女にもう一人のメンバーとして友達・Oを誘ってもらいました。
(誘うというより説得が近かったかも… やはりチケット代がネックだった…)

 

《秘密の眼鏡店 "Doyle's Optician"へ》

この脱出ゲームのコンセプトは、
スウェーデンにいて英国に戻れないシャーロックの代わりに、
マイクロフトの部下として秘密諜報組織"The Network"の一員となって国家安全のために働く、というもの。

申し込みをして届くマイクロフトからの指令書には、
「訓練初日」にシェパード・ブッシュW12ショッピングセンターの中にある
"Doyle's Optician"(日本語だと「ドイル眼鏡」?)を訪れ、
ドアベルを指定時間前に鳴らすように書かれています。


W12ショッピングセンター(左)と、Jから送ってもらったマイクロフトからの指令書のスクショ(右)
Mが同じ書き方だから、サインはマーク・ゲイティス本人のもののはず!

「眼鏡店」での約束の時間は18:30
念のため、Jと17時頃に待ち合わせしていたのですが、学校から直接向かったら30分ほど早く着いてしまいました。

ショッピングセンターを奥へ奥へと進んでいくと、ありました!

"Doyle's Optician"!
コナン・ドイルの生年にちなんで1859年開業になっています。芸が細かい!
看板のウェブサイトにアクセスすると公式ページに飛ぶようになっています。


WiFiもちゃんと"DoylesOptician"になってる!

一見すると、普通の眼鏡屋さんのようですが、
その入口には「完全予約制」の札が。

ドアもナンバーロックのカギが掛けられていて、外からは開けられません。

なぜカギが掛かっているのが分かったかというと、自分で開けようと試みたわけではなくて、
ここが脱出ゲームの入口だと知らない通りすがりの人が
店に入ろうとして扉を開けようとしているのを何度か見かけたからです!!(笑)
そのくらい、何の変哲も無い眼鏡店に見えるわけです。

しかし、モールの出口近くに移動し店の壁に目をやると、
一面にSHERLOCKのキャストのシルエットと名ゼリフが貼られています。

なので、ここを見れば番組関連の場所であることは分かる…かもしれません。

待ち合わせたJと時間までモールの中のカフェでお茶をしていると、
Sから仕事の都合で予定より遅れるかもしれないと連絡があったので、
私とJの2人で先に「眼鏡店」に入り、
同伴者が遅れても待ってもらえるかスタッフに相談することにしました。

指令書に書かれていた通り、予約時間から余裕を持ってドアベルを鳴らし、
Jがインターホンごしに「定期検診」"routine examination"だと伝えると、
店員の格好をした男性がかけ出てきてドアを開けてくれました。

他の脱出ゲームに参加したことがないので、
こういったアトラクションが通常どんな雰囲気なのか比較出来ませんが、
"The Game Is On"の案内人は、ディズニーランドのキャストさんのノリに近いです。
男女限らず「スタンフォード」と名乗る「検眼士」を装ったスタッフがフレンドリーに迎えてくれます。

「スタンフォード」に仲間が遅れることを伝えると、
まだ時間があるから大丈夫だよ!と、手荷物を輸送用ケースのような箱形のロッカーに預け、
先にタブレットで名前や連絡先などの情報を入力することになりました。
(記憶してないけど任務に失敗=死亡しても自己責任、いう契約書もあったらしい。)
中は肌寒いから上着は着て行った方がいいとアドバイスされた気がします。

そしてゆっくり入力をしている間、15分くらいでなんとかSOが到着。
チーム名はJの提案で「ディオゲネス・クラブ」に決定。
言わずもがな、マイクロフトが会員の紳士クラブの名前です。

 

以下、将来ゲームに挑戦したいと考えている方は、ネタバレを含みますのでご注意ください!!

また、内容や使用映像については、謎解きに集中力を必要とする内容であった点や、
 私の英語力不足のために詳細までは記述していない点もご了承ください…

 

《新人研修》

眼鏡店で「スタンフォード」から簡単に、
しかしもっともらしく前述の任務(コンセプト)の説明があった後は、
店の奥にある通路を通って視聴覚室のような椅子の並んだ暗い部屋に連れて行かれます。

そこで、マーティン・フリーマン扮するジョン・ワトソンによる注意事項の説明映像を見て、
「スタンフォード」による「訓練」…簡単な推理問題が出題され、それに回答します。
(問題の詳細は忘れちゃったけど、私にもすぐ分かる程度の易しいものでした。)
ちょっと昔リリースされたアプリゲームの"SHERLOCK: The Network"を思い出しますね。

その後、さらに奥の部屋に進むと、目の前に現れたのはあの221B!(を再現した部屋!)
そこで全員揃っての記念撮影。否が応でもテンションが上がります!
シャロコンの221Bのセットを再現した場所では撮影しなかったから、ここで友達との記念が残せてよかった!


チーム「ディオゲネス・クラブ」の記念撮影写真

↓こちらはショーランナーのスティーヴン・モファットマーク
 それぞれのパートナーと一緒にゲームにチャレンジした時の写真。

時間をかけて221Bの部屋の隅々まで観察したかったのですが、
撮影が終わるとあまり時間もなく、
モニターに私たちのボス、マイクロフトからのメッセージ映像が流れ始めました。
興奮してお互いをバシバシ叩き合う、マークファンのJと私(笑)。

すると突然映像が途切れ、ノイズが部屋全体を支配。
何が起こったのか分からず、慌て始める「スタンフォード」。

どうやら、モリアーティがマイクロフトを誘拐したらしい!
モリアーティの狙いは、謎のウィルスの拡散
このウィルスは人間だけでなく、コンピューターにも影響を及ぼすもので、
マイクロフトを解放して欲しくば、The Networkのエージェントにウィルスを拡散させろというのです。
(…って、謎解きに必死で余裕がなかったけど、そんな筋書きだったらしい。
なんだか振り返ると、今の私たちにはちょっとシリアスに感じる筋書きですね…

 

《The Game Is On!》

そしてここから制限時間:1時間の、
ウィルス拡散を阻止し、囚われたマイクロフトを救出するゲーム開始!!

ゲームは3つの部屋があって、まずは聖バーソロミュー病院のモルグ
おなじみ法医学者のモリーが用意した遺留品からコードを探して
厳重な柵に囲まれたキーロックに入力し、先に進むためのドアを開けます。

最終的なロックを解除するために、鍵付きボックスなどの複数の箇所を開けなければいけません。
中央にはおそらくウィルスに感染したエージェントの遺体を納めたケースがあり、
始めは内部が見えないようになっていますが、
横についているキーロックを解除すると覆っているパネルが下がるようになっていました。

注意書きに「開けるな!:ウィルス感染の可能性あり」と書かれていますね…怖っ!


(画像は公式ツイッターより)

モルグの中にもモニターがあって、ヒント探しに苦戦していると、
シャーロックが「◯◯は間違ってる」とか「よくやった、今のが正解だ」
メッセージで逐一ぶっきらぼうに教えてくれます。
(実際には部屋の裏側で待機してる「スタンフォード」が見守ってくれているんだと思いますが…)

どの部屋の中にも時計やカウントダウンがなく、
どれだけの時間がかかっているのかはわからないので、
とにかくひたすら焦って手当たり次第手がかりを探すのみ!!

 

《In British Government》

2つ目の部屋はマイクロフトのオフィス
部屋にあるメモや隠し扉の中に置かれたものから
世界中に散らばっているエージェントの位置を調べて
テーブルの上の世界地図にボタンで印をつけた後、電話でキーコードを訊いて次のドアを開けます。


(画像は公式ツイッターより)

切羽詰まった状況ですが、マイクロフト好きの性は抑えきれず、
エージェントの居場所を示唆するヒントを探しながらも、
ワードローブにあったマイクロフトの背広のジャケットを着てみたりして

「ハァ、マイクロフトのジャケット大きい… まるで包み込まれているよう…」
「マークがお試しプレイの時に袖を通してたらどうしよう… 間接ハグ…」

とウットリしてました。
そんな余裕は一切ないんですけどね!!

一方、Jはしっかり匂いまで確認してたらしい(笑)。洗いたての匂いだったそうです。
そして、内ポケットに「空の霊柩車」で言及されてた、
レミゼのチケットが入っていて笑えました。
観劇している日にちがマークの誕生日だったと後でJに言ったら

「そうそう!ミウモなら気づいてると思ったよ!」

謎解きのヒントに気づけなくても、そういうことにはすぐに気づけるんだ、私は!!(笑)

 

《Heart, Brain and Lungs》

最後の部屋はヴィクトリア朝時代の手術室をモチーフにしたパズルを解く部屋。
写真に合わせて物を置いたり、パイプを組み合わせて空気の通り道を変えたり、
ボックスを枠に差し込んで色合わせをしたり、2人掛かりでネジを回して目盛りをあげたりして、
ウィルスの侵入を阻止するための?装置を起動させます。


(画像は公式ツイッターより)

他の2つの部屋では全然活躍出来ずに申し訳ない気持ちでいっぱいだった私は、
このフィジカルなパズル部屋の中で空気を送り込んだり、取っ手を倒したりして、
やっと役に立てた気がしました(苦笑)。

全ての調整が終わり、真ん中の仕掛けの中にあるレバーを引いたら、ついに任務完了です。

他に挑戦した方がレビューの中で、
このストーリーの中に出てくるウィルスはモリアーティ自身で、
(シャーロック)が不在の間に、ウィルス(モリアーティ)が(マイクロフト)を乗っ取ったため、
送り込まれたアンチウィルスである私たち「エージェント」がウィルスを駆除するという
「忌まわしき花嫁」のメタ的な捉え方が出来る、と書いていて、おーと納得しました。

特に、最後の部屋で
レバーが仕込まれた仕掛け(上の公式ツイッターからの画像を参照)に
使われている装飾が「心臓・肺・脳」だったり、
モニターにモリアーティがまるでウィルスのように蠢いていたりしていて、
まるで、マインドパレスの中のように、もしくは「ミクロの決死圏」のように、
私たちが誰かの内部に入り込み、ウィルスを撃退していたような構図に思えます。
最後の部屋のモチーフも解剖する手術室ですしね。
設定自体もよく考え込まれてるんだなーと感心しました。

 

《The Mind Palace》

最後の部屋を無事に出て、ゲームが終わると、
別のスタッフが成績表のようなものを渡してくれます。

結果は「任務成功」! 60分ギリギリだったみたいです。
「知的なチーム」「アカデミック」と評価されてますが、
私は絶対ここに貢献出来てないな…(悲)。

もしかしたら参加者はみんなオマケされて
「成功」になっているんじゃないかと思ったりしたのですが、
マーティン・フリーマンが挑戦した時は任務失敗だったらしい。

OGPイメージ

Martin Freeman turns up to Sherlock-themed escape room...and loses

The actor was reportedly not able to complete the challenge, even afte...

Metro

 

この時の詳細は「スタンフォード」の一人が
スタッフみんなと一緒に撮った写真と一緒にツイッターでつぶやいていて、
同伴した人のことまで書いてあったので、いいのかなーと思ってたら、
案の定、後で削除されていました。

以前リース・シェアスミスが家族で挑戦した時の写真も、
公式が投稿した後に注文が入ったのかすぐに削除されてたし、
どうも「スタンフォード」は機密情報の扱いがうまくないらしい…
マイクロフトに怒られちゃうんじゃないかな。

さて、ゲームの後はみんなでバー"The Mind Palace"で乾杯。
ここにも、番組にちなんだ装飾が施されていました。

図書室のコーナーには「忌まわしき花嫁」のシャーロックとマイクロフトの肖像が。

スイスに住んでいるJは、滝の絵を前にしてなんの絵か知らないスタッフに、
「私このライヘンバッハの滝に行ったことあるんです!」と自慢していました。

番組テーマのカクテルもありました。
当時はオープンしたばかりであまり種類もなかったと思うのですが、
私が注文したのはモリーがテーマのカクテル。
他のメンバーが頼んだのはジョンだったかな…?

アサヒスーパードライもありました。

振り返ってみると、バーにたどり着いたのは集合時間からちょうど2時間後
もしかしたら実際には謎解きに1時間以上かかってたのかもしれませんね。

予想通り、謎解き以前の英語力の問題で、
全くの役立たず…アンダーソン状態だった私。
参加したのが留学後半だったらもうちょっと様になってたかもしれないけど、
時間が制限されている中で、慌てずに一つ一つ問題を解いていくのは難しいですね。

Jに頼まれてメンバーを集めるという一番最初のミッションがなんとかなった時点で
ホッとして燃え尽きていた気がします(苦笑)。
とにかくメンバーが4人無事に揃ってよかった…。
そして何より集まった仲間がクレバーで助かりました。

 

当初、"The Game Is Now"世界展開するという話だったのですが、
2020年以降の新型コロナウィルス感染拡大の影響もあるためか、
英国以外での展開については未定のようです。

しかし、私たちが挑戦した後に、チケット設定に変更があったり、
野外謎解き企画カクテルにちなんだミステリー企画が出来たり、
ゲームに参加しなくてもバーのテーブルが予約出来たりと、
楽しみ方が増えたようなので、
今後また海外旅行が気軽に出来るようになったら、
是非、試しに行ってみてください!

Sherlock: The Official Live Game | Sherlock Escape Room in London | Things To Do In London

Sherlock: The Official Live Game is the only official Sherlock Escape ...

Sherlock: The Official Live Game

 

 

参考:

 

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【ネタバレ】SHERLOCK シャーロック S4「最後の問題」 "The Final Problem"【その1】

2017-07-20 | TV/SHERLOCK S2〜

BBCにて2017年1月15日に放送された「シャーロック」 S4 第3話"The Final Problem"
日本では2017年7月22日に放送予定、というところまで来ています。
それゆえ、慌てて最後のエピソードの記事を書いている次第…
第一話はマーク・ゲイティス、第二話はスティーヴン・モファットが脚本を担当していましたが、
最終話は2人の共同脚本となっています。「忌まわしき花嫁」スタイルですね。
「スティーヴィー・ワンダーとポール・マッカートニーのように」キーボードを並べて執筆したそうです。

今までの「シャーロック」シリーズは、聖典のタイトルを少しもじってつけられていましたが、
今回についてはストレートに、ライヘンバッハの滝でホームズがモリアーティと死んだと思われた
「最後の事件」のタイトルそのままを使っています。

ご存知の通り、前回予想外の「第三のホームズ」が判明したわけですが、
今回はその「第三のホームズ」とモリアーティが組んで仕掛けてくるゲームに
シャーロックとジョン、そしてマイクロフトが挑んでいくエピソード。

以前も書きましたが、大好きなマイクロフトがたくさん出てくる(しかも演技も秀逸な)回とはいえ、
内容の残酷さに、正直あまり見直せないエピソードでもあります。
日本の視聴者が見てどう思うのか気になりますが、
外国の番組大好きなファンの友達なんかも、「これはやりすぎだ」と言ってましたね…

でもやっぱりマイクロフトの可愛さ、ダサさ、へっぽこっぷりを紹介せずにはいられないので(笑)、
出来るところだけ振り返りたいと思います。

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自宅の映写室でモノクロ映画を見るマイクロフト。



なんかすごくクサいセリフが続くノワール映画。
しかもそれを見ながら楽しそうにセリフを一緒につぶやくマイクロフト!(笑)
あんたは私か!シャーロックを見てる時の私と同じか!(笑)

しかし突然フィルムのコマが入れ替わり、なぜかホームズ家の親子団欒なホームムービーに。



懐かしいフィルムについ顔をほころばせるマイクロフト。
子供の頃はやはりぽっちゃりしてたんですね。
兄に抱きつくシャーロック…こんな時期もあったんだーとほっこりしていると、
スクリーンに"I'm back"の文字。



ビビったマイクロフトが部屋を出ようとすると、ドアには鍵が。
そこで別の扉が自然と開き、何者かの気配に怯えながら暗い自宅の中を彷徨い歩きます。
少女のような影が横切り、屋敷に響く幼い子供の声。
マイクロフトは傘立てからいつものコウモリ傘を手に取り、
柄を引っ張ります、すると…



出たー!!! ついに傘から剣が!!!
今までファンが想像を膨らませていた隠し剣!!!
これはかなりのファンサービスですね。ちょっとやりすぎくらいの(笑)

二階へ少女の影を追いかけると、廊下に並んだ肖像画の目からは血の涙が…



(この肖像画はご先祖様の肖像画として、
 ベネディクトとマーク、ご両親のティモシー&ワンダ、そしてシアンの5人をモデルにして描かれてます。)

そして物陰からピエロが登場!
(何故ピエロなの?と視聴者から疑問が上がりましたが、単純に怖いからだそうです。
 マークとスティーヴンではなくスーさんが怖がってたとか。)



En garde!といった感じで構えるマイクロフト。見た目によらず、実は剣術の心得があるのでしょうか…
しかし早々に剣ではダメだと諦めたのか、今度は剣先を掴んで取り外します。



今度は柄がミニ拳銃に!「キングスマン」に負けていられないと思ったのでしょうか?
次々に隠し兵器を繰り出しますが、引き金を引くと弾は空… 
襲い来るピエロを背に、潔く逃げることにするのでした!



↑この顔最高(爆笑)。

慌てて下の階に逃げ込みますが、扉にはやはり鍵が。
危機一髪!というところに、シャーロックが現れます。
実は全部、シャーロックが仕掛けた脅しだったのでした。






↑よく見ると、マイクロフトが右手の親指を剣で切ってるのが分かります。慣れないことするから…。
ユーロスが隔離された施設から抜け出したことを信じられないマイクロフト。
第2話の最後にジョンは銃で打たれましたが、ただの精神安定剤?だったので無事だった様子。

脅すだけ脅して帰っていく弟を呆然と見送りながら、
マイクロフトはジョンに何故こんなことをするのか尋ねます。







かつてメアリーが依頼人になったように、
今度は、マイクロフトが依頼人として221Bの依頼人席に座ることになります。
自分は依頼人じゃないと拒むマイクロフトに、ハドソンさんが素直に席に座るよう促します。





この221Bでのジョンはニヤリと微笑むリアクションが豊富です。
ユーロスの記憶が抜け落ちている理由を問い詰めるシャーロックに
マイクロフトが家族の問題だと説明を拒んだときも…




「家族」の余裕の笑み。
「東の風」という言葉を使って怖がらせていた理由をシャーロックから訊かれたマイクロフトは、
この言葉を使って弟の精神状態を管理する自分自身の気づきのために使っていたことを明かし、
怖がらせるのではなく、守るために使っていたのだと説明します。
そして、シャーロックはマイクロフトの7歳年下、
ユーロスはシャーロックの1歳年下と明かされます。



「大いなるゲーム」で「兄弟への対抗心、それならわかる」と言った時の感じに似てますね。
ジョンがマイクロフトに、ユーロスも兄弟と同じように推理のようなことをするのかと聞くと、
「推理みたいなことぉ?」バカにしたように首を揺らしながら言うマイクロフト。





ちょいちょい自分の方が賢いぞとアピールするのを忘れない鬱陶しい兄。
しかしユーロスの頭脳はその兄をはるかに凌駕するものであるらしく…



ニュートンを超えると言われても、凡人には全然イメージが湧かないのですが、
筋肉が動くところがみたいと、自らの体を切ろうとする幼いユーロス。
兄も妹の子供らしからぬ言動にドキリとさせられていた様子…



そして、ホームズ家の本当の実家が「マスグレーヴ」であることも判明します。



もちろん聖典の「マスグレーヴの儀式書」のマスグレーヴ屋敷からの引用。
この物語は家に伝わる儀式書の呪文のような文章から、隠された宝を探すことになる、
ドラクエで黄金の爪を探す時のようなお話ですが(年齢が分かってしまう…)
このエピソードもそんな呪文のようなものが関わってくるのだろうとこの辺りで分かってきます。

シャーロックお気に入りの偽物の墓石や、はちみつもたくさんあった素敵な屋敷。
幸せそうに見える日常も、飼い犬がいなくなったことから、シャーロックは変わってしまうのでした。



ついに「赤ひげ」の話題が出てきた!
ユーロスは誰にも見つからないところに赤ひげを隠し、
皆が頼んでも教えず、ただひたすら不思議な歌を歌い続けたのでした。

♪ Deep down below the old beech tree...
♪ Help succour me now the East winds blow...
♪ 16 by six, And under we go.

そのうちにユーロスは「溺れた赤ひげ」と呼ぶようになり、彼女が水に沈めたのだと家族は考えました。
結局その後も犬は見つからず、当時はまだ感情的だったシャーロックはその事件がトラウマとなり、
両親が妹の扱いに途方にくれている時に、屋敷に炎が上がったのです。
ユーロスが家に火を放ったのでした。



マイクロフトはその後、彼女を管理するに適した場所に移送し、
再び火を放ったユーロスが亡くなったと話しますが、
シャーロックはすぐに嘘と見抜きます。
マイクロフトも嘘をすぐに認め、両親が心配し関与しないようルディおじさん(あの女装の!)が手配した嘘のプランであると説明。
実際には、シェリンフォードという、抑制出来ない人物を収容する要塞のような島の秘密施設に妹を入れていることを明かします。
シェリンフォードはシャーロックと命名される前にコナン・ドイルが考えていた名前。
S4でもこれまで何度も出てきましたね。

そこに、ガラスの割れる音がし、ドローンが舞い込みます。
聞こえてくるのはあの歌…
ドローンの上には手榴弾型の爆弾が…



マイクロフトはシャーロックとジョンに出来るだけ離れて動かないように指示しながら、
以前部下に購入を許可したことがある耐性爆弾というものだと説明。動けば爆発する代物。
近隣に被害はないが、階下に被害が及ぶ可能性があるとマイクロフト。
日曜なのでカフェは休み。ハドソンさんはと言うと…



アイアン・メイデンを聞きながら掃除中!
いつも掃除は早いハドソンさんが部屋を離れてから逃げることに。




ハドソンさんの救出に難色を示すマイクロフト。
お茶入れてくれないし「臥せる探偵」でバカにされたし、嫌なんですかねw
あと確かにシャーロックの方が足は早そう。
そして、シャーロックはマイクロフトにジョンが電話を使ってもいいか確認します。




ジョンの気持ちを察してあげる、シャーロックの今までなかった優しさを感じさせる気遣い。
電話をすれば爆発は避けられないため、マイクロフトはジョンに理解を求めます。
しかしそこでジョンはひとこと…



オスカー・ワイルドとつぶやきます。



ジョンはシャーロックと話している間にマイクロフトが思い出した
"The truth is rarely pure and never simple"
というセリフが学生時代にやったオスカー・ワイルドの芝居「真面目が肝心」の引用だと思い出したのです。
マイクロフトは自分たちも演じたことを思い出します。





珍しくお互いを認め合う兄弟の会話。ここ、大好きです。
レディ・ブラックネルは劇中に登場する主人公が恋する女性の母親なのですが、
もちろん母親なので女性。しかし舞台では男性が演じることもあるようです。
最近では「名探偵ポワロ」のデビッド・スーシェさんが演じていたり。
先述の女装壁のあるルディおじさんの手ほどきを受けて、マイクロフトも女装したのかもしれませんね。
ルディおじさん、ジョンの姉のハリー以上に気になる…

そのうち、ハドソンさんの掃除機の音がだんだん遠ざかります。



カウントダウンをするシャーロック。そして…



この爆発、予告編で見てちょっと笑っちゃいました。というかこの爆発で助かるか普通?
そんな疑問を抱えつつ、場面はとある親子の乗る船上に。
息子が無線から「シェリンフォード」という単語を聞き取ると、「忘れろ」と言い聞かせる父親。
会話の途中で、甲板から物音が聞こえます。親子が外へ出ると…




このコートを広げて降り立つところ、ジェレミー・ブレットのグラナダ版ホームズが
「空き家の冒険」でモラン大佐に飛びかかるところを思い出しますw

一方、ユーロスが監禁されていたというシェリンフォードでは、侵入者確認の報を受け、警報が鳴り響きます。
シェリンフォードの所長が(役職はわかりませんが)サー・エドウィンを通じてマイクロフトに連絡を取ると、
マイクロフトは爆発の後、意識不明の重傷で入院中、シャーロックも消息不明と伝えられます。
えー、マイキーがぁ(ノД`)・゜・。
侵入者2人の姿を見た所長は、これが変装したシャーロックとジョンだと確信します。



2人を尋問室に移し、正体を暴こうと声を掛ける所長。ところが…





マイキーだ!生きてたー!!(ノД`)・゜・。
ジョンのおかげで学芸会を思い出し、シャーロックに褒められて変装に目覚めたマイクロフトw
(さすがリーグ・オブ・ジェントルマンで磨かれた中の人の扮装スキル!w)



↓そしてシャーロックは実はとっくに尋問室を抜け出していたのでした。



続きはまた後日…

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【ネタバレ】SHERLOCK シャーロック S4「臥せる探偵」 "The Lying Detective"【その2】

2017-04-30 | TV/SHERLOCK S2〜
振り返り続き。

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カルバートン・スミスにメスを向けたシャーロックをボコボコに殴り倒したジョン。
制止するだけでなく、今までのわだかまりで手を挙げてしまったショックを抱えているのか、
病院にそのまま入院しベッドに横たわるシャーロックを見つめます。



別れを告げる代わりに、かつて自分が使っていた杖を置いて去ろうとすると、
病室にマイクロフトからの電話が。



221Bに立ち寄ると、シャーロックがカルバートン・スミスに固執する理由を調べようと
マイクロフトが諜報員を使って部屋を捜索中。



やたらシャーロックを危険視するのは兄弟であることと関係ないと主張するマイクロフト。
ジョンにだけ見えるメアリーが現れて、
マイクロフトに、電話での会話でほのめかしたことを聞き出すよう急かします。



↗︎この「やめてくれ」な手振りが素敵。
マイクロフトは突っ込まれるのを避けるように、質問を拒否。






監視する必要があるのはこれが最後ではない…
そして、ジョンは結論を導きます。



やっとジョンが視聴者も気になっている事実に追いついた!
マイクロフトはやはりもう一人の"兄弟"を隠している!
そこにハドソンさんがやってきます。
弟が自暴自棄になっている理由をマイクロフトが見つけようとしていることを知ると、
ハドソンさんは爆笑します。





(マイクロフトを通してジョンをバカ扱いしちゃってるハドソンさんですが、)
マイクロフトを愚かだと断言するハドソンさん。
弟の思考プロセスは他の人間より優れていると続けるマイクロフトに、
ハドソンさんは、いかにシャーロックが感情的な人間か説明します。





そして思い立ったジョンがふと、マントルピースのナイフを刺した郵便物を確認すると、
そこにはジョンがまだ見ていなかったメアリーからのメッセージDVDが。
再生した画面に映ったメアリーの姿を見て、思わず停止するよう頼むジョン…
そこでハドソンさんは、マイクロフトの諜報員たちを追い出します。



そして自分は別だと我関せずな顔をするマイクロフトにも一言。



221Bにおいては、英国政府もハドソンさんに完敗ですね。
お邪魔なマイクロフトが去った後、ハドソンさんが無理しないよう気を使う中、
ジョンは初めてメアリーのメッセージを見ます。
シャーロックに対して「ジョンを守って」と呼びかけるメアリー。
ただ、彼女はジョンがシャーロックを拒絶することも見抜いていました。
そして、拒絶するジョンを守るためにすべきことを伝えます
それは、「ジョンにシャーロックを救わせる」。

メッセージを見たジョンはシャーロックが自ら危険な場所に身を置いたことを知り、
221Bを飛び出していきます。
ハドソンさんも、貸し渋ったアストン・マーティンの鍵をジョンに渡すのでした。



一方、病室のシャーロックの元に、隠し扉から入り込んだカルバートン・スミスの影が。
連続殺人鬼=HHホームズのように、スミスも自分自身の自由に出入り出来る殺人用病棟としてこの病院を作ったのです。
スミスはそんな彼の居城に危険と知りながらやってきたシャーロックにその理由を問います。



スミスは死なせて欲しいと頼むシャーロックが希望した通りに点滴を投与。
その間、死にゆくシャーロックのはなむけのように、人を殺すこと、人が「もの」になるのを見る喜びを語ります。
そして満足を得るためにシャーロックに死ぬのが怖い、死にたくないと繰り返しつぶやかせるのでした。



視線を合わせるようささやきながら、悶えるシャーロックの呼吸を止めようとするスミス…
しかしそこに!ジョンが駆けつけます!



危機一髪の救出劇!
ヒヤヒヤさせられましたが、実は投与された点滴は食塩水だったとシャーロックが暴露。




看護婦さんの協力をちゃっかり得ていたシャーロック。
自分のファンの有効活用を忘れないですね。シャーロックのじゃなくて、ジョンのブログだけどね。
そして、シャーロックの容態を心配するジョン。
シャーロックは一応自分の病状を把握しているようで…




この辺り、「近づかれたら(芝居だと)君にわかってしまう」と釈明する原作とは違って、
「どういう主治医なんだ君は」と酷い言い草w 冗談でしょうけどね。
それに単なる芝居ではなく、ここまで本気で病気になるほど打ち込んだ事件でもあり、
実際、ジョンからの拒絶もシャーロックの容態には関係しているのでしょう。

取り押さえられたスミスは、シャーロックに殺人への欲求を告白したのに、それを否定。
シャーロックのコートのポケットから3つの録音用デバイスも回収しているから、
どこにも証拠は残っていないと言い出します。
しかし、シャーロックは意味ありげに一言…




ニヤつくシャーロックを見て、ジョンはシャーロックが仕掛けた別の盗聴器に気づきます。
そう、ジョンが持ってきたあの…




ついに御用となり、レストレードに取り調べを受けるスミスは、
むしろこれでアメリカでも有名人になれるのでは…と罪の告白にやる気満々。
お疲れの警部は途中で取り調べを切り上げるのでした。

221Bに戻ったシャーロックは、万全の計画を用意してスミスの殺人を暴いたものの、
娘フェイスのはっきりとした幻想を見たことが気にかかっている様子。
ドラッグが見せた幻想だとしても現実的すぎる…

そんな不安定なシャーロックを薬から遠ざけるため、ジョンやモリーが221Bを順番に訪れるようにしているようですが、
ジョンはロージーの面倒を見るために、モリーが来る前に部屋を出ようとします。
ジョンを引き止め、話を続けるよう声をかける(ジョンだけに見える)メアリー。
そこで、シャーロックが声をかけて、ジョンを引き止めます。





メアリーが与えた生を、どう使えばいいのかわからないと言うシャーロックに、
「それが現実だ」"It is what it is"と伝えるジョン。
翌日また来ることを伝えて立ち去ろうとした時に、ふと聞こえる着信音。
聞き覚えのある、喘ぎ声のような…
ジョンの代わりにメアリーが驚きます。
「アイリーン・アドラーは死んでないんだわ!彼が救ったのよ!」
しかし、ジョンは驚くよりも前に、あることを推理します。





ジョンが知らないシャーロックの誕生日を、アイリーンが知っていたとは!
(ところで誕生日何月なんだろ?このエピソードは一般的に言われている1月6日っぽくはないけど…)
シャーロックはジョンの誕生日を知ってるでしょうね、前に戸籍調べてたし。
どれだけアイリーンと深い関係にあるのか訊かれたシャーロックは
返事も返していないと答えると、ジョンは「バカだな!」と笑います。



そして、アイリーンと連絡をとるように急かすのでした。
メアリーを失ったジョンは、自分を重ね合わせて、
好きな人がいてもそれ以上の関係を望まないシャーロックを見てもどかしい気持ちになるのでしょうね。
(ハイ・ウィカムってそんなに魅力的な場所なんでしょうか。日本のどこにあたるんだろう。)
言えばよかったと気づいた時には遅いのだと、メアリーを失って気づいたのでしょう。



そして、メアリーが自分を買いかぶっていたこと、
浮気心を持ちながら、ロージーの面倒を見ている間に隙を見てバス停で出会った女性とメールのやり取りをしていたことを
シャーロックに語るのではなく、メアリーに語りかけます。
自分は、君の思っていたような男ではないのだと。




ジョンが胸のうちをすべて明かすと、
いつもそばに現れていたメアリーの姿がなくなっているのでした…



すすり泣くジョン。
シャーロックは立ち上がると、そっとジョンを抱き寄せます。
(;_;)



そして、2人はドラッグ摂取の代わりに、モリーとケーキを食べに行くのでした。
メアリーが見たがっていた、ディアストーカーをかぶった姿で。


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その後。シャーロックは以前の調子に戻り、
ジョンはカウンセリングに通いつつ、ロージーとの生活を楽しんでいる様子。
マイクロフトにまで春が来たようで…








これは予想しなかったwww
レディ・スモールウッドがマイクロフトに興味があるとは!!!(爆)
一回興味なさそうに鼻で笑いながら名刺をテーブルに放ったのに、考えて取りに戻るマイクロフト。
飲みに行っちゃいなよマイキー!


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そして、セラピストがもう一人の兄弟の近況をジョンに尋ねます。



不審に思うジョン。
彼女には「第三の兄弟」について話していないはず…
シャーロックともハドソンさんのトランクで連れてこられた時しか会っていないし、
彼女とシャーロックは会話もしていないのに…
すると、彼女はシャーロックと会ったのは一度ではないと明かします。



カルバートン・スミスの娘フェイスと同じ北部アクセントで喋ってみせ、
装着していたカラーコンタクトを目の前で取り出すセラピスト。
さらに、デイジーの花を取り出し、耳にかけてみせます。
そう、バス停でジョンが取り忘れていたデイジーのように



バス停の女性、フェイス、そしてセラピストは同一人物だった…!
驚愕し立ち上がろうとするジョンに、セラピストは銃を突きつけます。



セラピストに正体を問い詰めるジョン。




イースト・ウィンド…『東の風』!?
「最後の誓い」でのシャーロックとジョンの会話や、マイクロフトの言葉が思い出されます。

「東の風が来るぞ お前を捕まえに…」

そして、ついに隠され続けていた事実が明らかに…




ここで、次回に続く…!

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なんとか、第2話の振り返りが終わりました。
"The Lying Detective"はS4の中でも番組全体の中で比べても評価が高いエピソードですね。
第1話での2人のわだかまりをそのまま引き継ぎ、
そのギクシャクした関係をそのまま「瀕死の探偵」になる理由付けとして使っているところが見事ですし、
メアリーを失ったジョンの喪失感を(ボコボコに殴られることも厭わず)受け止めるシャーロックの関係が、
次のエピソード(そしてそれ以降)の信頼関係に繋がって行くように思います。

そして何より今回はハドソンさんの活躍っぷりですね!
第2話のプレビュー上映のパネル・トークにユナさんがキャストを代表して登壇していたのも納得です。
原作でも、ハドソンさんがワトソン先生に報告に来るところから始まりますもんね。

ただわたくし、Eurusについてはなんとなく感づいてはいました。
(ユーロスなのかユーラスなのか、読み方がはっきりしませんが、私はユーロスに聞こえる…)
Setlock(撮影現場情報)でベネディクトと舞台「ハムレット」で共演していたCian Brookeが参加していることも知っていて、
ファンの間では「赤いドレスの女」(フェイス)と話題になっていたので、
何か特別な役柄だとは思ってはいたのです。
なので、妹と言われてもさほどびっくりしなかったのが残念。
見ながら「これもシアンだなー」とわかっちゃってたし…
むしろ、レディ・スモールウッドのマイクロフトへのモーションの方が驚きでwww
この"SmallCroft"には放送後、一人で盛り上がってしまっていました。

「ハムレット」のオフィーリアもかなり強烈で印象に残っていたし、
舞台の時やオフショットの時、それにこのドラマの中と全部印象が違うし、
Cian Brookeはとても素晴らしい役者だと思うんですが、Eurusが本気で怖くて辛いですw
S3までで、ホームズ兄弟が実は温室ですくすく育てられた暖かいご家庭の子、っていう設定にほんわかしていたのに、
こんな妹いたなんて正直ショックですよ。一気に温室どころか冷凍庫じゃないか。
詳細は第3話参照ということになるんですが、いやはや、振り返るのも気が重いです。
でも、第3話は最強のブラコン、マイクロフト祭りでもあるので!複雑!
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【ネタバレ】SHERLOCK シャーロック S4「臥せる探偵」 "The Lying Detective"【その1】

2017-02-11 | TV/SHERLOCK S2〜

BBCにて1月8日に放送された「シャーロック」 S4 第2話"The Lying Detective"
今回はスティーヴン・モファットによる脚本です。
"The Lying Detective"は言わずもがな?聖典の「瀕死の探偵"The Dying Detective"」から引用したもの。
lyingという単語から「横たわる」とも「嘘をつく」とも捉えることが出来ますね。
日本で放送される時にどんな邦題になるのか楽しみです。

今回も印象に残ったところ(マイクロフト強め)で振り返ります。





メアリーを失い、彼女を救えなかったシャーロックを拒絶するジョン。
新しいカウンセラーにも通いますが、メアリーを忘れることは出来ず、
彼の目にだけ、メアリーの姿が見える様子。
自分を忘れるようメアリーに説得されますが、受け入れずにいるのでした…




一方、その約3週間前…

シャーロックは慈善家のカルバートン・スミスの娘フェイスから相談を受けていました。
父が誰かを殺したいと言っていたが思い出せないというフェイス。
しかし、シャーロックはジョンから拒絶されたショックが原因でドラッグをやりすぎたせいか、 疲弊仕切った様子。




フェイスが持つ杖を見て、ふとジョンのことを思い出し、忘れようとする場面も。
父が殺したい人物は誰なのかを知りたいフェイスを一度は部屋から追い出したシャーロックでしたが、
唐突に彼女のカバンの重さに注目し、引き止めて外へチップスを食べに誘います。
このシャーロックの久しぶりの外出は、もちろん兄の耳にも届くのでした





タキシード姿!眼福!!あーかわいい(←独り言です。)
この後のシーンでも同じことを言っていますが、やたら首相と話してたと言いたがるところがまた彼のパワーコンプレックスを感じさせます。
そして、ヘリコプター(撮影はドローンで操作していたはず)で弟の動向を監視する兄。



フェイスと一緒であることは知らないマイクロフトたち。
弟の不可解な徘徊にイラつく兄に対して、レディ・スモールウッドはメアリーを亡くしたのだから仕方ないと声をかけます。
その言葉に更にイラつくマイクロフト。



ここ、第三話という試験に出ます!(笑)
自分の非情さをアピールするかのような発言をするマイクロフト。
第一話でマイクロフトに疑いをかけられたレディ・スモールウッドは、彼の態度をたしなめます。




初めて見た時には通信状況でこの部分が途切れて見られなかったのですが、
後から見て、飲んでる紅茶を吹き出しました(笑)!
レディ・スモールウッドがマイクロフトをロックオンしてる!(笑)

一方、兄に監視されていると気づいた弟は、なかなか手の込んだ方法で兄をおちょくります。
シャーロックの歩いた後を線で繋ぐと…



弟に手を焼いてジョンに電話をかけるマイクロフト。
当然シャーロックのことだとわかっているジョンは渋々電話を取ります。
家族の問題に国家のセキュリティをかけて監視するマイクロフトに呆れ気味のジョンは電話を切ろうとしますが…




一体誰のことを言ってるんだ?ジョンが不審に思ったのに気付き、
シャーロックからの連絡が来たら知らせるように伝えて、自分から電話を切るマイクロフト。
レディ・スモールウッドはマイクロフトが心配するもう一つの対象に気づきます。




マイクロフトが連絡を取っているシェリンフォードとは何者、もしくは何なのか。
それはシャーロックとも関係するのか…

当のシャーロックはすっかり気に入ったフェイスとともにサウスバンクのベンチで朝を迎えます。
自殺願望があり、カバンに銃を隠し持つフェイス。
彼女の依頼を受けるために、その銃を報酬として受け取り、テムズ川に投げ込みます。



そして視線の先には、メアリーが銃弾に倒れたロンドン水族館が。



フェイスに言い聞かせているようでいて、
メアリーの死と自分の命に思いを巡らせているように見えるシャーロック。
そこで突然、発作のような苦痛に襲われます。
シャーロックが悶える姿を、冷静に見つめるフェイス。





「ANYONE」?

その言葉を残して、忽然を姿を消すフェイス。
一人残されたシャーロックは呆然としながらフェイスとの会話を振り返ります。
シャーロックが事件に興味を持ったのは、
彼女の父、カルバートン・スミスが殺そうとしている名前が1語であるという点でした。
名前が1語というのはありえない。シャーロック・ホームズ、フェイス・スミス、ウィンストン・チャーチル…
必ず2つ以上の組み合わせのはず。だが、何故1語なのか…

「ANYONE」
つまり…「誰でもいい」



カルバートン・スミスは無差別連続殺人犯だ!
(日本で放送される時に1語=ANYONEがなんと説明されるのか楽しみです。)
シャーロックが真相に気づくと、そこは車道の真ん中。


↑ちなみにこの中にマーク・ゲイティスの愛犬のブンスンと義理の両親がエキストラとして出演しています。

その後、221Bの部屋中にカルバートン・スミスの写真を貼り付けて射撃の的にし
荒れ放題のシャーロックに、自称後継者のビリーも逃げ出します。



ここでシャーロックが叫ぶのは、シェイクスピアの「ヘンリー4世 第1部」の一節です。
(一部省略されています。)

"Once more unto the breach, dear friends!
Once more! Or close the wall up with our English dead! Set the teeth and stretch the nostril wide!
Hold hard the breath and build up every spirit to his full height!
On! On, you noblest English Whose blood is fet from fathers of war-proof!
And you, good yeoman, Whose limbs were made in England,
Show us here The mettle of your pasture Which I doubt not For there is none of you here so mean and base
That hath not noble lustre in your eyes! I see you standing like greyhounds in the slips, Straining upon the start!
The game's afoot."


最後の「The game's afoot」は、聖典の「修道院屋敷」にも登場しますね。
数あるホームズ映像作品の中でも好んで使われるため、ホームズが出典かと思われることも多い有名なセリフ。
「忌まわしき花嫁」でもちゃんと使われていました。



そんな荒れ狂ったシャーロックの状態を知らないまま
カウンセラーを訪れていたジョンの元に、猛スピードで迫り来るアストン・マティーンが!



なんと、運転するのはハドソンさん!!(このエピソードのヒロインですね!!)
もちろん、彼女の暴走もマイクロフトは確認済みのようです。



シャーロックの様子を心配したハドソンさんは、ジョンに助けを求めますが彼は断ります。




泣いて飛び出していくハドソンさんを、追いかけて、と促すメアリー(の幻想)。
マイクロフトでもモリーでもなく、ジョンでないとダメだというハドソンさんの説得に負けたジョンが、
医者としてシャーロックの様子を見ると約束をすると、安心したハドソンさんは車のトランクを開けます。
そこにいるのは…



実は、ジョンが新しいカウンセラーに通うことも、カウンセリングの日時と場所も検討をつけていたシャーロック。
(しかし、トランクに詰め込まれることは想定外だったらしい。)

←花瓶の水を飲み干すシャーロック。

シャーロックはジョンに新たな敵、カルバートン・スミスがどんなに最悪の人物なのかわかってほしいと協力を求めます。
すでに、カルバートン・スミスとの面会も約束済みで、彼が用意した送迎の車も外で待ち受けている状態。
腕にある注射痕を見て、シャーロックが正気ではないと判断したジョンは、
モリーにセカンド・オピニオンを頼もうとしますが、連絡する前にモリーがやってきます。
全てシャーロックが2週間前に準備を立てていたのでした。

もう何が何だかわからないジョンを、ハドソンさんが励まします。




でもアストン・マーティンは貸してくれないみたい。

カルバートン・スミスの元へ向かう道中、救急車の中でモリーの診察を受けたシャーロックは、
「死体置き場にいる人の方が健康」と言われる状態。
それでも、カルバートン・スミスと対面します。



シャーロックからシリアル・キラーと疑われていることを利用して、シリアルフードのCMを撮影中のスミス。
このシリアルを買いたいと思う人が実際いるのだろうか…
スミスはさらにシャーロックとジョンを自分が出資する病院に招待します。
シャーロックファンの看護師さんは、ジョンをただの付き添いくらいにしか思っていないようで…





ジョンが書いてるのに!(涙) そりゃ微妙な顔にもなりますわな。
院内の子供達のために、事件のエピソードを披露するシャーロックとジョン。
(ここでは聖典の「入院患者」からブレッシントンと5人の容疑者が引用されています。)

「帽子をかぶらなきゃ。子供達は帽子が好きよ」

img src="http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/9c/6357e04778ffdda814f2861febd27b14.jpg" border="1" height="250">

子供達ごしに2人を見つめるメアリー(の幻想)の笑顔が優しくてつらい…

子供達へのお話の後、スミスはシャーロックに連続殺人犯をどう捕まえるのか問います。
例えば女王が殺人を命令したらどうなるのか…
金と名声と名誉ある人間を捕まえられるのか?
一同不穏な雰囲気の中、ジョンは一言。



このシャーロックの'That's my boy!'というような顔!

その後、彼らを自分のお気に入りの部屋、霊安室に連れて行くスミス。
そこで、悪名高きシリアルキラー、HHホームズがホテルで殺人を続けていたように、
殺人を続けるには病院がうってつけの場所だと語ります。
それは自分が殺人犯だと告白しているのかとジョンが問い詰めると、
スミスは逆にジョンに彼が本当に医師と言えるのか問いかけるのでした。
ドラッグで何が本当かわからない親友を見ても、自分が医者だと言えるのか?と。

そこに、響き渡る杖と足音。
シャーロックがスミスの携帯を盗んだ隙に、彼を騙って娘のフェイスに罪の告白のメールをしていたのでした。
シャーロックの予定通り、病院に駆けつけたフェイス。
彼女は父親の殺意を知っているはず。
しかし、そこにやってきた女性は、シャーロックの知るフェイスとは別人なのでした。



当然、「別人の」フェイスはシャーロックと会ったこともないと父に説明します。
フェイスと一緒にチップスを食べ、ロンドンの街を散歩し、朝まで過ごしたはず。
しかし、振り返ってみると、近くにいたはずのハドソンさんもビリーも、彼女の存在に気づいていませんでした。
シャーロックは混乱し、スミスがメスを隠し持っていると言い始め、自らも近くにあったメスを取り上げます。



スミスに刃先を向けたシャーロックを、ジョンが止めるのですが…



シャーロックをこれでもかというほどボコボコに殴り蹴るジョン。
これには目を覆いたくなります…
さすがのスミスも、この様子に驚きジョンを制止しますが、
血を垂らしながら床に這いつくばったままのシャーロックが口を開きます。



そしてジョンは…







(ノД`)・゜・。




続く。







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【ネタバレ】SHERLOCK シャーロック S4「六つのサッチャー」 "The Six Thatchers"【その2】

2017-01-22 | TV/SHERLOCK S2〜
前回の続き。

【ドラゴンスレイヤー、シャーロック】

サッチャーの胸像から出てきたのは黒真珠ではなく、
メアリーがかつてジョンに手渡した、AGRAと書かれたUSBメモリーだった!

逃げた男の残したメモリースティックを手に入れ、メアリーを呼び出すシャーロック。
メアリーの話から、シャーロックはAGRAがエージェントの名前の頭文字であること、
USBメモリーはエージェントそれぞれの身元情報が入った、お互いを裏切らないための保障だったこと、
6年前、トビリシの英国大使館乗っ取り事件で人質にされた大使を救出するためにチームが潜入したものの、
作戦は失敗に終わり、生き残ったのはメアリーだけだったということを知らされます。
シャーロックは、チームの一員であるAjayが生き残り、メアリーを殺そうとしていることを伝え、
「三の兆候」で誓ったように、彼女を守ると約束するのです。



「最後の誓い」でのマイクロフトとの会話を思い出させますね。
しかし、メアリーはシャーロックに睡眠薬を与え、一人その場を離れるのでした…

そして、子供時代の夢を見るシャーロック。



赤ひげと、幼いシャーロックと、マイクロフト…?
この思い出は後で明らかにされます…


【歩く英国政府、兼、ウィキペディア】

意識が戻ったシャーロックは再度マイクロフトを訪れ、エージェント集団AGRAの作戦に関与していたのかを探ります。
知ってか知らずか、インドの都市について説明し始める兄。
「アグーラか。ヤムナー川沿いに位置するインドのウッタル・プラデーシュ州に属する都市。州都の378キロ西にあり…」



ウィキペディアと言われて嬉しそうな兄w
インドのアグーラはともかく、マイクロフトは当然AGRAの存在を知っており、
例の大使館の件の後、マイクロフトの主導でフリーランスのエージェントを雇うのをやめたと明かします。
そして、メアリーから作戦の変更を指示した"AMMO"というコードネームの正体を探るよう頼むシャーロック。
メアリーを永遠に守り続けることが出来ると思っているのかと訊く兄に、そうだと答えます。




弟の変わりぶりに興味を示す兄。
このあたりにも、彼らの過去にも関係がありそう…


【数学的確率論】

一方、ジョンとロージーを守る為、書き置きを残して旅立ったメアリーは身元を隠し、
誰からも追跡が出来ないよう、ランダムに行き先を決めて一人放浪します。


(飛行機で隣に座っていた男性は、マークが出演した舞台"The Boys in the Band"に出演していたジェームズ・ホームズです。)

ところが、モロッコにたどり着いたメアリーを待ち受けていたのは…



追跡できるはずがないと信じていたメアリーは仰天。
はじめは、僕は無限にある無作為に生じだ可能性から絞り込む58通りのテクニックを知っていて…
などと説明していたシャーロックは、本当はメアリーの持ち出したメモリースティックに探査機をつけておいたことを白状するのでした。
そして、それはジョンのアイディアだったと知るのです。

メアリーがジョンにAGRAの正体、そして彼女自体の名前が娘の名前と同じロザムンドだと明かしたその時、
シャーロックの後を追ってメアリーの居場所を突き止めたAjayが乗り込んできます。


(Ajay役のサシャ・ドゥワンはマーク・ゲイティス製作・脚本の"An Adventure in Space and Time"や"The Tractate Middoth"にも出演しています。)

大使館の作戦失敗後、乗っ取り犯に捕まり拷問されたAjayも、彼らから"AMMO"というコードネームを耳にしていたことが分かります。
さらにその正体は英国人の女性であると耳にしたことから、
彼はメアリーが裏切り、作戦を失敗させたのだと信じていたのです。
しかしその正体を確認できないまま、Ajayは地元の警官?に撃たれて命を落としてしまいます。


【マイクロフトとスモールウッド議員】

シャーロックにふとよぎる疑問。
"AMMO"は頭文字ではなく、ラテン語の"Amo"、つまり「愛」という意味では?
そして、ホワイトホールでのD通告に関する会合で兄が言った出席者のコードネーム、
"Antarctica"、"Langdale"、"Porlock"、そして"Love"という単語を思い出します。
(このいずれかはマイクロフトとシャーロックのコードネームでもあるということになります。気になる)

シャーロックからの連絡を受け、"Love"のコードネームを持つ出席者=スモールウッド議員を尋問するマイクロフト。
しかし議員は否定します。



そうなんだ、長い付き合いなんだ… フゥン⊙﹏⊙
この二人の関係も気になるところですが、議員が関与を否定するところを見ていたシャーロック。
メアリーやマイクロフトとの会話を振り返り、真の容疑者に気づいた彼は、
ロンドン水族館にメアリーとジョンを呼び出します。
そして…


【あなた以外の誰でも】

"Amo"こと、スモールウッド議員の秘書、ヴィヴィアン・ノーブリの発砲した弾を受けたメアリー。
遅れて駆けつけたジョンの腕の中で息絶えます。
彼女を守ることを誓ったのに、できなかったことを責めるジョン。
シャーロックは、なすすべなく後ずさります。

メアリーが不幸に遭う、もしくは亡くなることは聖典由来なので、予想はしていたことですが、
S3からこのエピソードの前半まで、力強く彼女を守ると誓った上で、
メアリーの存在だけではなく、ジョンからの信頼も共に失ったシャーロック。
この絶望感は、視聴者にも大きな打撃を与えます。



ロージーちゃんの様子を見に行っても、子守をするモリーから辛いジョンの言づけをもらうのでした。





【ノーブリ】

そして、この失敗を忘れまいと、
ハドソン夫人にあるお願いをするシャーロック。





ノーブリは聖典では「黄いろい顔」の地名として登場します。
ホームズは失敗の象徴として、同じようにハドソン夫人ではなくワトソンにこの地名をつぶやくように頼みますが、
このエピソードでは犯人の名前に置き換えられています。


【シェリンフォード】

一方、マイクロフトは自宅のキッチンで夜食を物色?




冷蔵庫に貼ってあるライゲート・スクエアは聖典の「ライゲートの大地主」から。
(この崩れたタイルのような壁は壁紙のデザインなので、実際にはタイルではないそう。
 こんな壁紙選ぶなんてどういう趣味だw)
マイクロフトは、冷蔵庫に貼ってある付箋を見つめ、ある場所へと電話をかけるのでした。



シェリンフォード。
それは、ホームズ・ファンには「シャーロック・ホームズ」と名付けられる前の仮名、
もしくはそこから派生したシャーロックの兄弟として知られている名前。
マイクロフトが架けた先は誰なのか?
シェリンフォードはシャーロックに何をもたらすのか…?




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かいつまんで振り返るつもりが、思ったより詳細まで触れてしまった…
(でも一番辛いところは丸ごと飛ばしてしまった…)
ある程度説明を加えないと分かり難いエピソードではありますからね。

メアリーの死後の状況が本当に辛いですね。
ジョンは当然メアリーの死を受け入れられないだろうし、
シャーロックは約束を守れず、メアリーもジョンも失ってしまった。
モリーも、ジョンがいないとダメなシャーロックに、彼を拒絶する言葉を伝えないといけないという辛さ。
なんでこんなことになっちゃったんだろ…と涙が出ちゃいますよね。
製作者のスーさんも台本読んでは泣いていたそうです。

ところでこのエピソード、媒体によってはシャーロックとAjayの戦闘シーンが
「ボンド映画みたいだ」「シャーロックはオタクでアクションはしない」「科学者であってスパイじゃない」
という記事を出していて、マーク・ゲイティスがその中のひとつ、ガーディアン紙に
ホームズのボクシングやバリツに関して言及した物語を挙げて反論しています。
それも、かつて、ホームズはデュパン等の他の探偵をこきおろすべきではないと書いた批評家に対して、
コナン・ドイルが返答として書いた詩を真似して反論するというオシャレさ。
この反撃にはファンも拍手喝采でした。



他にもいろいろ言いたいことはたくさんありますが、今回はこのへんにして。
あ、その前にひとつ…

【バスの中の女…】

仕事に向かうバスの中で、ジョンを見つめていた女性がいましたね。



ついついカッコつけて髪をなでつけるジョンにちょっと笑ってしまいますが。



降車して自分の姿を窓に写して見ると…



ロージーちゃんをあやしていた時に使ったデイジーを耳に挿したままだったことが判明。
がっかりするジョンでしたが、彼女はジョンと同じ停留所で降りて電話番号を差し出します。
メアリーに隠れてテキストのやり取りをするジョン。
最終的には、既婚者であることを明かしてメッセージのやり取りを打ち切りますが、
彼女と深い関係になることを望んでいた自分の後ろめたさを打ち明ける前に、メアリーを失ってしまいます。



でもこの女性、よくよく見ると、電話番号を書いて渡す前から手元に紙を用意してるんですよね。
ちょっと怪しいぞ…
そして、待ち伏せている後ろに、意味ありげに次回登場するカルバートン・スミスの広告が。

ちなみにこのバス停、ランベス・ノース・ステーションのバス停[G]です。
劇中ではルート626のバスに乗ってますが、ランベス・ノース・ステーションはこのルートのバスは走っていません。
そして、このジョンが耳に花を挿していたというエピソードはマークが友人から聞いた実話が元になっているそうです。
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【ネタバレ】SHERLOCK シャーロック S4「六つのサッチャー」 "The Six Thatchers"【その1】

2017-01-21 | TV/SHERLOCK S2〜

ついに、「SHERLOCK シャーロック」S4が2017年の元日から三週連続で放送されました。
英国では第1話"The Six Thatchers"と第2話"The Lying Detective"が放送され、
最後の第3話"The Final Problem"は英米の映画館で劇場上映もされました。



放送前から、クリエイターであるスティーヴン・モファットとマーク・ゲイティスの2人は、
昨年公開されたヴィクトリア朝時代を舞台にした特別編から元の現代に戻った今回のシリーズが
今までよりもダークなシリーズになると公言していました。
例えるなら「ダーク・チョコレートのフレーバー」とも。
放送前に公開された予告編や宣材写真も、不穏な雰囲気を感じさせるものです。

Series 4 Trailer #2 - Sherlock


3話分鑑賞済みの私ですが、正直、第3話のインパクトが強すぎて、
そこそこ衝撃的だった最初の2話の記憶が薄れそうになっています(笑)。
第3話は賛否両論入り乱れていて、製作側に嫌がらせとも言えるツイートをしているのも見受けられて胸が痛いです。
人気番組の宿命なのか、光と影が色濃く出ている感じ。
確かに、「あそこはどうしてそうなったんだ?」と疑問に思うところがいくつかあるのですが、
私はすごくエキサイトして見ていました。
マイクロフトの美味しいところがたくさん見られましたしね…
個人的な第3話の感想はまた後ほど…

さて、そんな中でも、第1話"The Six Thatchers"はコミカルな場面と胸が痛む場面が共存するエピソードかと思います。
タイトルの通り、"The Six Thatchers"は聖典の「六つのナポレオン」がベースになっています。
今回もまた個人的に笑えるところ、気に入ったところをメインに物語を振り返ってみました。
※マーク・ゲイティス贔屓の私が書いているため、例によってマイクロフトを何かと推しがちな点、あらかじめご了承くださいませw





【内閣府でも兄弟喧嘩】



S3最終話でチャールズ・オーガスタス・マグヌッセンを殺害したシャーロック。
エピソード冒頭に表示されるTop Secretの画面はD notice(D通告)、つまり報道機関に対して報道の差し止めを求める通告ということで、
今後100年は明るみに出ない情報ということ。
ホームズ兄弟は、ホワイトホールでスモールウッド議員との会合に出席します。
このマグヌッセン殺害という機密事項の今後の取り扱いについて説明をする兄。
一方で、当のシャーロックはわれ関せず、スマホをいじっていて…






怒られても無理はないw
そしていつの間にツイッター始めたんだ?
なんだか父兄面談で携帯いじってて怒られてる男子生徒みたいな弟ですが、さらに…



議員の目の前にあるテーブルの上のクッキーを手づかみし貪り始める始末。
単純に命が長らえたことが嬉しいのか、
ドラッグは陰性なのにテンションの高いシャーロック。
スモールウッド議員の秘書にちょっかいを出し始めると、さすがの議員もたしなめて…



どっちもホームズだからw
会合で確認したCAM殺害現場のフッテージは、シャーロックの銃口がCAMに向いていないものに修正されていて、
実際にはシャーロックが手を下したものが、他のスナイパーによって殺害されたように見えるように。
(視聴者としてはそれでいいのかと思いつつ)シャーロックは無罪放免となります。
しかし、それというのも死んだはずのモリアーティを"捕まえる"ため。
どうするつもりなのかと聞く議員にシャーロックはターゲットとして相手を待つと答えます。




【見ているが観察していない】
その後、モリアーティの仕掛けた"巣"の動きを見つけるため、猛然と依頼を解決していくシャーロック。
メアリーは女の子を出産し、ロザムンドと名付けます。("シャーロック"と命名するのは結局却下ですね。)
シャーロックとハドソン夫人とモリーはゴッドペアレンツに。
(テレグラフ紙にもモリーとハドソンさんが出したらしい本物の誕生報告記事が載っていましたね。)


洗礼式でもスマホを手放さないシャーロックですが、子育てに忙しい夫婦を助けることもあるようで…




こんなシーンが見てみたかったですよねw
そして、ここでシャーロックがロージーに言う"You see, but you do not observe."は、
言わずもがな、「ボヘミアの醜聞」からの引用です。

【シャーロックの誕生日?】
慌ただしい日々の中、レストレードが大臣の息子チャーリーが不可解な死を遂げた事件を持ってきます。
パトカーに追いかけられた飲酒運転の車にぶつかって炎上した車から焼死体で発見されたチャーリー。
発見された時にはすでに死後一週間は経過しており、
しかも彼はその頃、チベットから父親にスカイプでテレビ電話で会話していたのです。



面白い事件に喜ぶシャーロック。S1S3の"Oh it's Christmas!"を思い出しますね。
解決したら手柄は全部持って行けと警部に言いますが、
警部はジョンがブログに書いたら結局シャーロックの手柄になると愚痴ります。
「自分で解決してない手柄を押し付けられたプリマドンナみたいな気分だよ」
確かにw 聖典でも手柄は警察に…とは言ってるけど、記事にされたら探偵が解決したって読者にバレますもんね。
現代版ならではのツッコミ。



そしておなじみ、「警部のファーストネームなんだっけ?」ネタw



ジョンに名前を確認したシャーロックは埋めあわせるように、後から正しい名前を付け加えます。



警部嬉しそう。

【サッチャーって誰?】

大臣の自宅に向かうシャーロックとジョンとグレッグ。
(大臣はチャールズ・エドワーズ。彼はドラマ「推理作家コナン・ドイルの事件簿」(Arthur & George )に出演し、
 「コナン・ドイルの事件簿」(MURDER ROOMS)ではコナン・ドイルを演じています。)
シャーロックは応接間の一角にあるサッチャー元首相の写真が並べられたテーブルに違和感を感じ、
チャーリーの事件そっちのけで観察し始めます。
しかし、サッチャー自体に興味があるわけではないらしく…





サッチャーは脳内ハードディスクから削除されちゃってるんでしょうか。
シャーロックが違和感を感じた原因は、そこにあったサッチャーの胸像が侵入者に破壊されて置かれていなかったためでした。
チャーリーの件をあっという間に解決したシャーロックは、次に破壊されたサッチャーの胸像に夢中に。



この誉めたたえるところは、「六つのナポレオン」のレストレードの賛辞に基づいているのかな?


【機能してる赤子】

シャーロックはサッチャーの胸像の件にモリアーティが関与している可能性を探るため、マイクロフトの元を訪れます。
サッチャーと会ったことがあるというマイクロフト。



お前が言うか!と視聴者も皆思ったであろうw
そして、シャーロックからロージーちゃんの画像を見せられたマイクロフト。





functioningには「この人何言ってるんだ?」と思ってしまいますw
つまり、健康に見えると言いたいみたいです。
ボルジアの黒真珠(これは聖典からの引用)を始めとしたモリアーティが関与した事件を挙げるマイクロフト。
シャーロックは、サッチャーの件にモリアーティが関わっているかどうかはわからなくても、
そこに何か大事なことが関係していることは確信している様子。
情報を紡いで核心に迫りたいシャーロックにマイクロフトは「サマラの商人」の話を思い出します。
これは、冒頭でシャーロックが独白する物語でもあります。

バクダッドで自分を見て驚いている見知らぬ人を見た商人は、それが死神だと知りサマラに逃げる。
商人はここまでくれば死神に出会うこともないと安心していたが、
結局のところ死神に見つかってしまう。観念した商人は死神に尋ねる。
「何故私を見て驚いたんだ?」「なぜなら…今夜君と出会うことになっていたからだよ…このサマラで」


マイクロフトはシャーロックがこの話を嫌っていたことを思い出したのです。




出た、海賊ネタ。
マイクロフトは最悪の結果から逃れようとする商人をシャーロックに重ね合わせているのでしょうか…

【完璧な代役】

221Bに戻ると、いつものように依頼人の見た目から推理するシャーロック。
(依頼人が日本人の元カノの名前を刺青で彫っているという件、アカコなんて日本人はいないと思いますけどね…)
ジョンに意見を求めると…



代役の風船を置いて、ハドソンさんと数独やってたジョン。
すっかりシャーロックとの共生の仕方を熟知していますねw

依頼人を追い出したところにレストレードが持ってきたのは、破壊されたサッチャー像。
大臣の部屋で破壊されたものとはまた別のもの。
破片から血痕を見つけたシャーロックは、これをもとに容疑者の捜索に向かいます。
シャーロックはジョンとともに有能ハッカーに会いにホルボーンヘ。
レストレードはこれから法医学者とデートだと、いつも通りに見抜くシャーロック。
しかし、相手はシャーロックのおすすめではないらしく。



Mystic Megって英国の占星術師だそうです。
こんなやりとりをするあたり、警部がすっかり打ち解けてる証拠のようにも思えます。


【昼間に犬に起こった奇妙な事件】

ジョンはトビーというハッカーに会いに行くと思い込んでいましたが、
トビーは実はハッカーのクレイグが飼う犬。
捜索に使う犬のトビーは聖典の「四つの署名」に登場しますね。
「ジョンよりも有能な」メアリーと待ち合わせをして3人+犬で捜索に飛び出しますが…



トビーは起動するまで時間がかかるらしい。
ちなみにこれは、実際に演じている犬があまりに動かないために、後から付け加えたシーン。
マーク・ゲイティスも撮影当日、こんなツイートをしていました。


これは聖典「銀星号事件」の中のセリフ"The dog did nothing in the night-time."に引っ掛けたツイートですね。

結局、バラ・マーケットにたどり着いた3人は犯人の行方を追うことはできず。
シャーロックはハッカーのクレイグから得た情報から、
サッチャーの胸像は6体あることが判明。
ちょうどその時、持ち主の一人が殺されたとレストレードから連絡が入ります。



Gelder and Co.という業者の名前も「六つのナポレオン」と同じですね。

【胸像の中身】
そして、残された胸像の持ち主、リーディングのJack Sandefordの家で犯人を待ち受けるシャーロック。
予想通り、男が部屋に忍び込み、胸像を持ち出そうとします。
乱闘になった男を胸像で殴り、モリアーティの関与したボルジアの黒真珠が出てくると確信したシャーロックは、
胸像を床に叩きつけ、中に隠されていたものを見つけます。それは…



AGRA!


続く…

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UK版DVD&US版iTunesで「シャーロック 忌まわしき花嫁」特典映像を見る【本編ネタバレなし】

2016-01-28 | TV/SHERLOCK S2〜
■劇場公開&国内のソフト化前に本編&特典映像をチェックしちゃおう!■

「シャーロック 忌まわしき花嫁」の日本劇場公開まで1ヶ月を切りました。
本国である英国では1月1日にテレビ放送&劇場公開され、
1月11日にはブルーレイ(以下BD)/DVDが発売されています。
私も、今までのシリーズと同様に、Amazon UKでBD/DVDを取り寄せました。
(封入特典でジャケットと同じ構図のホームズ&ワトソン&花嫁の塗り絵が付いてます。)



ちょっと前置きが長くなりますが、種類を説明しておきますね。お付き合いください。

UK盤US盤、どれが見られてどれが見られないのか注意しよう■

UK盤DVD(リージョン2)
UK盤ブルーレイ(リージョンB/2)

UK盤は2枚組ですが、ディスクは1枚で内容は同じの米国版BD/DVDもあります。
US盤DVD(リージョン1)
US盤BD(リージョンA/1)

ここで復習しておきたいのは【リージョン(制限コード)】についてです。
↓面倒な人は灰色のところは読まなくてOK。
・DVDの場合、日本のプレイヤーで視聴可能なソフトはリージョン2、映像方式はNTSCです。
 リージョン&映像方式、両方とも一致していないと再生は出来ません。
 US盤リージョン1のため再生不可UK盤リージョン2ですが映像方式がPALのため再生不可
 ですが、PCであればUS盤UK盤ともに再生は可能です。
・ブルーレイの場合、日本のプレイヤーで視聴可能なソフトはリージョンA
 US盤はリージョンAのため再生可能UK盤リージョンBのため再生不可


つまり、日本に住んでいてリージョンの関係なく再生出来る(リージョン・フリー)プレイヤーがない場合、
BDプレイヤーを持っている方はUS盤
持っていない方はPCでUK盤US盤どちらかのDVDを再生する
のが一般的かと思います。

私の場合、今まではmacでUK盤を再生していました。
今現在は何故かUK盤「ドクター・フー」50周年BDの再生が出来るリージョン・フリーではないBDプレイヤーを持っているので、
今回試しにBDも買ってみました。


結論としては、BDは見られなかったです(苦笑)。DVDも買っておいてよかった(^_^;
BDとDVDの内容は同じなので、気を取り直し、特典映像はDVDで確認することにしました!
内容は以下の通りです!

【「忌まわしき花嫁」UK盤特典映像】(US盤もタイトルは違いますが内容は一緒)
①"Mark Gatiss: A Study in Sherlock"

 マーク・ゲイティスが過去のエピソードを振り返りつつ撮影現場を案内。
 ベネディクト・カンバーバッチ、マーティン・フリーマン、アマンダ・アビントン、アンドリュー・スコット、ユナ・スタッブスら、
 出演者とのキャラクターについてのトークも。 
 一つの番組として放送出来るような内容にまとまってます。

②"Mark Gatiss: Production Diary"
 2015年2月6日、クライマックス・シーンの撮影を控え、寝起きのおネムな顔から始まるマークの1日を本人が撮影。
 リラックスした様子でカメラの前で戯けてみせるベネディクトが見どころ。

③"Creating the Look"
 ロケハンや、特殊効果、装置美術等、技術スタッフらによる製作の舞台裏を8つのパートに分けて紹介。
 製作陣3人も登場します。

④"Writer's Interview"
 マーク・ゲイティスとスティーヴン・モファットの対談。
 何故コナン・ドイルのストーリーが読み継がれるのか、
 シャーロックとマイクロフトのどちらがいい兄弟か語り合っています。

⑤"The Creators of Sherlock answer questions from Sherlock's #1 fan site"
 公認ファンサイトSherlockologyからの質問にアマンダ、ユナら出演者とスティーヴン&スーが回答。


私のようなゲイティス・ファンとしては、①②③④と大半に彼が登場しているので、どれも必見です。
(放送前のプロモーション映像にあまり登場してなかったのは、その分公開後にリリースされる映像が多かったからかもしれませんね。)
特に見逃せないのは、②のセクシーな(笑)寝起き映像と、①の撮影現場での"細身な"マイクロフトの姿です。
②に時折現れるベネディクトも、カメラに近づいたり食事を物色したり、子供っぽくて可愛いです。
残念なのは、今回もルパートさんの登場が少ないこと。エージェントの縛りかなにかあるのでしょうか。
アンドリューは①の他、②で休憩中に携帯をいじってる姿が見られたりします。


■オンラインで配信されているものは、特典映像が違うらしい!?■

DVDが届いただけで安心しきっていた私。
ところが、全て目を通してみて分かったのですが、
既に映像を見た海外のファンがキャプチャしてブログ等で紹介していたいくつかの場面がその中にないことに気付きました。
あれは一体どこから出て来たものなんだ??

アメリカのファンの子に「○○のシーンってどこで見たの??」と確認したところ、
「DVDの方は見てないから比べてないけど、
 iTunesやAmazonで配信されている特典映像に入ってたよ」とのこと。
なにーっ。そんなの聞いてないぞ!


そんなわけで、iTunesからもデータを購入することにしました。
といっても、海外のiTunesでドラマを購入したことはないためどうしたものか…。
原則的に、その国に住んでいないと配信されている番組は購入出来ないのです。
なので、ここから書くことは奥の手を使って利用することを念頭において参考にして頂ければと思います。

海外のiTunesからデータを購入するにはiTunesカードの利用かクレジットカードの登録が必要です。
クレジットカードは現地発行のカードでないと利用が出来ないので、ハードルが高いですね。
iTunesカードはAmazonや取り扱っている通販サイトがあるので、そこから入手可能なようです。
ただ、カードを注文してもいつ届くのかどうか…。すぐにでも買いたい場合がありますね。
そんな時はカードそのものではなく、コードだけ送ってもらえばいいのです。

私は色々な記事を参考にさせて頂いた結果、今回ここから購入しました。
pcgamesupply.com
PayPalを利用している方は決済も簡単に出来ます。
今回は北米版のiTunesコード$15を購入。

購入時は日本で使っている電話番号を入力必要があり、(日本だから+81に頭の0を省いた電話番号ですね)
決済するとその番号に自動音声の電話が架かってきます。
英語で暗証番号が伝えられるのでそれをメモし、画面上に入力すると、すぐにコードが表示されます。

iTunesのiTunes Storeは画面下部で国を変更出来るので、
日本からアメリカの設定に変更し、右上にある"Redeem"からまずアカウント登録。
登録時は、アメリカの住所を入力しないといけません。
海外から購入する人はアップルストアや宿泊先の住所を入力するとか。
バレないのか不思議ですが、私も某所の住所を入力して登録完了。(ここが一番気がとがめる部分ですね。)
購入したばかりのコードを入力すると、購入した金額が反映されます。
あとは日本と同じようにお目当ての番組を選び購入するだけです。


そんな手順を踏んで購入した配信版の特典は、以下の通り。


【「忌まわしき花嫁」配信特典映像】
①"Mark Gatiss: A Study in Sherlock"

 BD/DVD特典と同じ内容です。

②"Creating The Abominable Bride"
 BD/DVD特典の"Creating the Look"の内容に衣装を身につけるマークの映像もプラスしてまとめられたもの。
 こちらにはマークのナレーションがついています。

③"The Sherlock Interviews"
 ベネディクト、マーティン、アマンダ、ユナ、スティーヴン、スーのインタビューに、本編+舞台裏映像も交えて編集されたもの。
 BD/DVDには未収録。マークのナレーション付。
 舞台裏映像には休憩中に新聞や携帯を眺めるベネディクト&マーティンや、NGシーン、衣装姿のマークも含まれます。
 インタビューは公式YouTubeチャンネルで配信されている動画に近いものです。

④予告編
 これは購入しなくても無料でダウンロード出来ます。


以上。①②③はそれぞれ相互に同じ舞台裏映像が使われている部分もあります。
ベネディクト&マーティンの熱心なファンは③が特にチェックしたい内容ではないでしょうか。
わたくしマークのファンとしては②と③にヴィクトリア朝マイクロフトの衣装"装着"シーンが入っているので、必見映像でした。
どんな格好でもマークが大好きだわ〜と確信(笑)。

そして今回購入してみて分かったのですが、PCで見るならDVDで見るよりも、
iTunes等で買った映像の方がHDなのでとてもキレイだということに気付きました(笑)。
ただ、DVDであれば、機種によってはポータブルプレイヤーで再生出来る場合があったりしますし、
(実際私が持ってた防水プレイヤーは故障するまでリージョンフリーでもなんでもないのに再生出来ました。)
それぞれの用途によって見たい手段、入手する手段が変わってくるかと思います。

今後、日本盤が発売される可能性もありますし、
以上の内容を参考に、どれが自分にあっているのか、購入するべきかどうか、
検討の材料にして頂ければ幸いです!


ちなみに私の本編ネタバレ記事はこちら。
【ネタバレ】「シャーロック 忌まわしき花嫁」まとめ【1】
【ネタバレ】「シャーロック 忌まわしき花嫁」まとめ【2】
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【ネタバレ】「シャーロック 忌まわしき花嫁」まとめ【2】

2016-01-24 | TV/SHERLOCK S2〜

【1】からの続き。



ヴィクトリア朝時代から突如、現代へ戻り、
第三シリーズ「最後の挨拶」のエンディングからの続きになります。
(書いている私がマイクロフト贔屓なので、兄のシーンに偏り気味です)




(機長さんがレディー・カーマイクルと同じ女優さんですね。)
「最後の挨拶」でマイクロフトがシャーロックに電話を架けた5分後、
シャーロックを乗せたプライベート・ジェットは飛び立った飛行場に戻りますが、
当のシャーロックはヴィクトリア朝時代に戻りたがっています。
マイクロフトとジョン&メアリーには訳が分からず。

ここで私達視聴者は、シャーロックが今まで幻覚の中にいたことに気付きます。
でも、現代が本当の世界なのか? ヴィクトリア朝が幻覚なのか?
この時点では分からない状態。

■兄弟の"リスト"■

シャーロックは、モリアーティと同じく頭を撃ち抜いたリコレッティ夫人の事件を
"マインドパレス"で解決するところだったと明かしますが、
マイクロフトがシャーロックの異変に気付きます。




兄の体重の話をして話をそらそうとしてるのが子供っぽい…。
マイクロフトの告白から、兄弟の間で、摂取したドラッグをリストにする取り決めがあったことが知らされます。
おそらく「最後の挨拶」に出て来た穴蔵のような所に、マイクロフトが迎えに行ったりしていたんでしょうね…。

この前のディオゲネス・クラブのシーンでもリストの話が出てきますし、
第3シリーズの「三の兆候」でもハドソンさんと「兄はファイルを持っています」と話しているので、
この"リスト"のやり取りは、薬以外でもしていたのかなと想像させます。

シャーロックが出立前からドラッグを摂取していたと見抜くマイクロフト。
機内ではジョンと出会った時のブログを読んでいたシャーロックは、
本当はジョンとの別れを心底怖がっていたのかもしれません…。


■パンチを飲んではいないけど■





ここ!試験に出ます!(だから何のw)
マイクロフトったら、パンチを飲んで酔っぱらった時だけ優しいことをいうのかと思ったら、
こんなに極めつけのブラコン発言しちゃうなんて… Icemanなのに。なんて愛おしい…。
お兄ちゃんは心配性… それだけに、弟にとってはウザくて仕方ないのかも。

シャーロックの再び意識が混濁し、ヴィクトリア朝時代のワトソンの
「モルヒネか?それともコカイン?」の声によって、元の時代に引き戻されます。
この台詞はもちろん聖典の「四つの署名」から。


■花嫁の正体■

激しく現代とヴィクトリア朝を行き来する後半。
ヴィクトリア朝のホームズは、メアリーからの電報を受け取り、
ワトソンと共に彼女の元へ駆けつけます。
実はマイクロフトの指令を受けて極秘にリコレッティ夫人の事件と2人の動向を追っていたメアリー。
実行犯の組織を突き止めた彼女の手引きで、2人はある教会の中に忍び込みます。
そこにいたのは(K○Kのような)帽子を被った女性の集団。
そしてその中には、ホームズたちの知る顔も。



モリー・フーパーだけでなく、ワトソン家のメイドや、S3で登場したジャニーンの姿もあります。
ホームズは、リコレッティ夫人の銃による自殺はペイント弾や代役の死体を使ったトリックである事、
また夫人をないがしろにした夫や、結婚の約束までしていたにも関わらず彼女を捨てたサー・ユースタスに対しての復讐のため、
集団が結束して夫人を助け、その復讐劇を達成したことをワトソンたちに説明します。
放置され、軽視され、選挙権すら与えられない女性たちの戦争であると。
そして、その集団には事件を依頼してきたレディー・カーマイクルも含まれると推理しますが、
ホームズの前に現れたのは、彼女ではなく…



「お前のはずがない…」
「シャーロック、マジになれよ」「これは現実じゃないんだ」

シャーロックの意識は再び現代へ。


■英国情報部のセキュリティ■

病院へ運ばれたらしいシャーロックを、マイクロフトとジョン&メアリーが見守っています。
およそ100年前にリコレッティ夫人が埋められた場所を知りたいというシャーロックを鼻で笑うマイクロフト。



ジェットの中でも、マイクロフトが「私ならMI5のアーカイブにアクセス出来るがねー」と余裕かましてましたが、
その横でメアリーにアーカイブへ簡単に侵入されていたりして、形なしの英国政府。
(マイ「MI5のセキュリティをなんだと思ってるんだ?」メ「うーん、いいアイディアだと思うけど?」)
またしてもメアリーに出し抜かれちゃいましたね。


■「事件の影に女あり」■

リコレッティ夫人の墓地を突き止めたシャーロック一行。
推理の確信を得るために墓を暴こうとする"ヤク中"のシャーロックに、
ジョンは呆れてメアリーと共に帰ってしまいます。
残されたシャーロックはレストレードとマイクロフトに協力を頼みますが、




レストレードとシャーロックが力仕事をして、一切手を汚さないマイクロフトw
レストレードと視線を交わすシーンはレアですね!
掘り起こしてみたものの、期待するものは見つからず。
マイクロフトとレストレードはこんなことをしている場合ではないと声を掛けると、
掘り起こした花嫁の腐った遺体が起き上がり…

そして、このシーンもホームズの幻覚であることが分かります。
一番頼りにしている無二の親友のジョンがメアリーと共に立ち去り、
ガーディアンとしてのマイクロフトとレストレードが腐った花嫁の死体に襲われるという、
悪夢のような状態から、シャーロックはライヘンバッハの滝の中で目を覚まします。


■ウィルスにこんにちは■

ヴィクトリア朝の滝に戻って、再びモリアーティと再会。
彼はシャーロックに「おめでとう。君は史上初めて自分のマインドパレスに埋葬される男になるんだ」と言います。
「お前は何者だ?」と問いかけるシャーロックに、



この"Say hello to the virus."が今回の台詞の中でも特に好きです。(あとシャーロックの"I made me."とか。)
初めて見た時は「自分で『犯罪界のナポレオン』って言っちゃってるw」って面白がってましたが、
考えて見るとこれもシャーロックの幻想の中なんですよね…。

シャーロックの頭の中に常につきまとうウイルスとしてのモリアーティと
取っ組み合いの対決になり、ボコボコにされるシャーロック。
そこにジョンが銃を構えて現れます!
もちろん聖典ではあり得ないことですが、幻想の中ですから。
「2人一緒なんて卑怯だ」というモリアーティに、ジョンは、



かっこいいー!
まさに「最後の事件」でこうなってくれたらよかったのに!という理想の実現!
シャーロック自体も本来こんな展開を望んでいたのかもしれないですね。
2人のイマジネーションを飛び越えた信頼関係、熱々っぷりに
「もう駆け落ちしちゃえよ」とからかうモリアーティを、ジョンが一蹴して滝壺へ落とします。
さて、そこから現代にどうやって戻るのか。
シャーロックはあの一言を残して、自ら滝壺に身を投じます。
「初歩的だよ、ワトソン(Elementary, my dear Watson)」


■Redbeard、再び■

現代に戻ったシャーロックは、病院に行くか問われますが、
モリアーティが仕掛けた現在の事件を解決すべく、すぐにベイカー街へもどろうとします。
ふらつきながらプライベート・ジェットを出ようとするシャーロックを制して、
マイクロフトは、ドラッグを絶つよう迫ります。






さすがにジョンもマイクロフトの気持ちを察しているのか、この表情。
兄が弟のために今まで背負ってきた役割の大きさと、それを託されていることへの戸惑いを感じているせいでしょうか。
3人が去った後、シャーロックが切り裂いた"リスト"を拾い集めるマイクロフト。胸が痛い…。
その紙切れを挟みこんだ手帳にはあの言葉が…。




(ヴェルネは聖典「ギリシア語通訳」で明かされたホームズの祖母の姉妹という画家オーラス・ヴェルネのことでしょうか。
 ファンの間ではヴェルネ・シンドローム=頚静脈孔症候群→マイクロフトが妙に優しいのは死を予感してるのでは?などという考察があります。
 そんなの許さないぞ! そして、右の4×4の数字はバイナリコードだとか。)



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そんなわけで、ざっくりと振り返ってみましたが、
ここにあえて載せていない最後のシーン、
ヴィクトリアン・ホームズが"I've always known I was a man out of his time."と言って、
窓の外を見ると、外は現代の風景で…というエンディングがとても好きです。

果たして現代版が現実なのか?ヴィクトリアンが現実なのか?
もしかしたら、現代版は、ヴィクトリアン・ホームズが想像した未来の自分の姿なのかも。
もしくは、聖典のヴィクトリアン・ホームズは、現代のシャーロックが自分をその時代に移し替えて想像した姿なのかも。
どちらとも取れるので、実はこれは、現代版の存在自体を正当化させてしまう画期的なエピソードではありませんか!?

初見の時、マイクロフトの巨漢姿は問題なく受け入れられた(むしろ好きな)私でも、
何故大食いして命を危険に晒すような馬鹿な賭けをしているのかと理解に苦しみました。
最後まで見て行くと、あの姿はシャーロックが望んだマイクロフトの姿なんですよね。
そう思うと納得いくところがあります(笑)。

今回のエピソードは、リコレッティ夫人=モリアーティの死の謎についてのように見えて、
実は、ものすごくシャーロックの内面的な話でしたね。
つまり、いつまでも付いてくるモリアーティの影との向き合い方を決める話とも言えます。
一度は東欧で死ぬ覚悟をしていたシャーロックが、
再びジョンの元へ戻ったことで、ウイルスの存在と戦えると気付けたのかも。

元々、ホームズを薬物常用者として描くつもりはないと語っていた製作のスティーヴンとマークが、
ここにきて大胆にその設定を使っていることに対しては、
上記の設定で功を奏しているので、私は歓迎したいです。
でもマイクロフトが願うのと同じように、今後は避けてほしいものですね。

また「赤ひげ」の秘密も、今後どの程度明らかになるのか、気になる所です。

SHERLOCK/シャーロック ベイカー・ストリート 221B エディション [Blu-ray]

海外でリリースされた特典映像については引き続きこちらをどうぞ。

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【ネタバレ】「シャーロック 忌まわしき花嫁」まとめ【1】

2016-01-16 | TV/SHERLOCK S2〜

こんにちは。
余韻に浸り過ぎて英国旅行記の投稿は滞っておりますが、そうこうしているうちに2016年。
元旦には「SHERLOCK シャーロック」の最新作「The Abominable Bride 忌まわしき花嫁」が放送されました。
この作品は世界各国の劇場でも上映される特別編で、日本でも2月19日より劇場公開予定。
「シャーロック」はシャーロック・ホームズの冒険譚を現代に移したことで話題を呼びましたが、
今回は原作=聖典と同じヴィクトリア朝時代を舞台にしたスペシャル版です。

何故ここにきてスペシャル版なのか?

製作者のインタビューによると、この作品で世界的スターになった
ベネディクト・カンバーバッチとマーティン・フリーマンのスケジュールを含めて、
撮影の期間は1本分しかなかったとのこと。
今までであれば、3話あるうちの1話を撮って、時間を開けてから2話目の撮影に入っていたのですが、
同じシリーズのエピソードの撮影が開いてしまうよりは、特別な一本を撮影した方がいいのではないか?と考えたそうです。

元々、現代版としてヒットした後、製作者のスティーヴンとマークが取材等の際に
「シャーロックがネット環境やスマホを持っていなかったらどうでしょうか?」と聞かれ、
「そもそもホームズの時代はスマホはなかったし(笑)」と答えている中で、
舞台をヴィクトリア朝に戻すかと冗談半分で話していたそう。

主演のベネディクト本人は、ヴィクトリア朝が舞台のスペシャルと知って、
始めは「スティーヴンとマークの自己満足なのでは…」と難色を示したそうですが、
脚本を読んでみて納得がいったとのこと。
それに巻き髪で撮影をしなくていいと確認して満足したそうです。

ここまでは前置きで、ここからは本格的にネタバレエリア。
個人的に気に入ったところを中心に物語を振り返っていきます。
もうすぐ劇場公開されることですし、ネタバレ注意期間は今までよりも短くて済みますね!



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19世紀末、アフガニスタンで負傷したワトソン医師は、
ロンドンに戻り、聖バーソロミュー病院で共に過ごしたスタンフォードと再会します。
ロンドンに住処を探しているワトソンに、
スタンフォードは同じく住処と同居人を探しているシャーロック・ホームズを紹介。
ここまでは聖典や現代版と同じ。
(死体に鞭を揮うホームズも同じだけど、鞭の勢いが格段に早くなっていたw)

オープニング・タイトルの後には、ホームズとワトソンはすっかりお馴染みのコンビとして活躍していて、
ワトソンはホームズの"自伝作家"として、ストランド誌に掲載されている「青い紅玉」の評判が気になっている様子。
(ストランド・マガジンは実際に「青い紅玉」が掲載された雑誌。)
2人がベイカー街に戻ると、部屋にはベールを被った女性の依頼人が。
その正体はワトソンの妻メアリー。
家や妻を放置してホームズと冒険に出掛ける夫に会うために依頼人のふりをしてやって来たのでした。
ワトソンとメアリーが口論をする中、事件を抱えたレストレード警部が彼らを訪問します。
怯える彼が持ち込んだ事件は、複数の男性を殺した後、
拳銃で自分の頭を撃ち抜いて自殺した"花嫁姿の妻"が生き返り、夫を襲うという奇怪なものでした…。



■婦人参政権賛成派?反対派?■

レストレードが持ち込んだ"花嫁"=リコレッティ夫人の事件を気に入ったホームズに付き添うジョンは、
帰ったらお腹がすくから家にいてね!とメアリーを言い聞かせます。
面白くないメアリーは、彼らと共に部屋を後にする警部に、
婦人参政権運動に参加しているといいますが、警部が一言。



実は今回のテーマがこの男性の女性に対する態度だったりします。
置いてけぼりをくらったメアリーでしたが、謎の"M"の呼び出しを受けて、
("M"って時点で予想がつきますがw)彼女もまた外出します。


■モルグの中のIQが下がりそうな会話■

モルグに向かうと、出たー、アンダーソン!
"花嫁"の死体が「復活」しないように鎖でがんじがらめにしているのを見て、
「死体がやったわけがないだろう」と批判するホームズ。
アンダーソンは「おかしなことは起こりうる(Stranger things have happened)」といいますが、



さすがアンダーソン、IQが下がる回答。
ところがそれに負けない回答をする人が同じ場所にいた!




「忌まわしき花嫁」の中のジョンって、古き良きワトソン風味が増している気がします。
つまりちょっと間の抜けたことを言ってホームズを呆れさせるような助手のワトソン。
現代版のジョンはもうちょっと賢かったはずなんですがねw

さて、モルグといえば"彼女"ですが…



ハンサム! モリーが男性として登場するとは思ってもみませんでした。
ただ、ジョンだけは"彼"なのか"彼女"なのかを理解している様子。




■何でも知ってるのかと思ってた…■

ワトソンのお間抜け度合いが増している一方で、
レストレード警部の方も、ホームズに頼り切ってる雰囲気があるこの特番。
リコレッティ夫人の事件が解決していないことに苛つく警部をほったらかしで、
何故か懸命に黄道傾斜について調べているホームズ。



何故必死に天体について調べているのかは後で分かりますが、
ホームズも試験前の徹夜みたいなことをするのだと思うと微笑ましいですね。


■不器用なメイドとその主人■

ヴィクトリア朝時代でも、そこにいないワトソンに話しかけているホームズ。
ようやくいないことに気付いてワトソンに電報を打ちますが、
ワトソンは自宅で出来の悪いメイドにご立腹中。

卵も茹でられないし、ブーツの泥を落とすだけでダメにしてしまうこのメイドは
聖典「ボヘミアの醜聞」でホームズが"不器用なメイド"がいると見抜いた、メアリー・ジェーンなんでしょうね。
何故朝の支度が遅れたのか聞かれたメイドはワトソンのストランドの記事を読んでいたと答えます。
ちょっと態度を改めたワトソンが感想を聞くと、



ワトソンはいろんな身内にこんなことを言われてそうですね。


■ディオゲネス・クラブ式会話術■

ホームズたちがやってきたのはおなじみ、ディオゲネス・クラブ。
会話するのは禁止なので、ホームズは入口でコンシェルジュのワイルダーに手話?で語りかけます。
「兄は中にいる?」「はい、朝食中でございます」
身振りだけで会話するホームズとワイルダー。
さっぱり意味が分からないワトソンは、見よう見まねで会話を試みます。



ポテト(笑)。
ところで、このワイルダーって名前はビリー・ワイルダーから取ったのでしょうか、
それとも「新シャーロック・ホームズ おかしな弟の大冒険」の、ジーン・ワイルダーだったり?


■マイクロ太、登場■

ディオゲネス・クラブで待ち受けていたのはもちろん兄、マイクロフト。
シャーロックは、既に解決したマナー・ハウス事件の犯人?アダムスが王立天文学会の論文を書いていたことから、
兄に天文学についての質問されるのを知っていて、黄道傾斜に関する資料を読みあさっていたわけです。
ところで、放送前から一切マイクロフトの姿が公開されていませんでしたが、
その理由は非常に原作に忠実だったからのようで…。



「マイクロフトは超絶太って出てくるのではないか?」という大方の予想通りのこの姿!
太もものあたりのたるみ具合がリアルすぎます。
マークのファンの間では「こんなの私のマイクロフトじゃない!」と嘆く声もちらほら(笑)。



でも見てください、この旨いものに囲まれて幸せそうな顔を(笑)!可愛いじゃないですか。
とはいえ、太っているのはただ怠惰なだけではなく、
弟と「過食しすぎるといつ頃死ぬ事になるのか」という賭けをしているためだとか…
何故そんな命がけのアホな賭け事を…。
手づかみでプラム・プディングをムシャるマイクロフトを見てると、
中身が爆発しそうで、さすがにちょっと気持ち悪くなりそう(笑)←「モンティ・パイソン 人生狂騒曲」参照のこと。

マイクロフトが弟を呼び出したのは、レディー・カーマイクルの調査依頼を引き受けて欲しいというもの。
この案件の敵は「倒すことも出来ず、勝つ事も出来ない」
なぜなら「彼らが正しく、我々が間違っている」と説明するマイクロフト。
そこでワトソンは手当たり次第敵を予想して、ホームズを呆れさせます。



マイクロフトの頭の中では事件は解決しているようですが、



たしかにその姿ではレッグウォークは難しそうです。


■ホームズの"経験"と"衝動"■

レディ・カーマイクルの夫、サー・ユースタスが例の"花嫁"に脅かされていると知ったホームズとワトソンは、
屋敷にひそみ、花嫁の亡霊?の登場を待ちます。
久しぶりに2人きりになったワトソンは、知性あるレディー・カーマイクルの魅力について語り、
(「女性は君の担当だろう」という「第二のしみ」の台詞が出てきます。)
実は、ホームズがアイリーン・アドラーの写真を懐中時計に入れているのを見たことを話します。
これはワイルダー版ホームズからの引用ですね。
ワトソンがホームズの男としての"経験"や"衝動"を探ろうとするところもワイルダー版ホームズを思い起こさせます。




そして、どうして何故一人でいようとするのか、孤独であると決めつけるのか、
何がホームズをそうさせるのかを詰め寄るワトソンにホームズは答えます。



赤ひげ?
犬の遠吠えを耳にし、うっかりすると聞き漏らす程の声で呟くホームズ。
彼が他者に対する愛情を"絶った"のは、やはり赤ひげにきっかけが?

そして、ついに花嫁の姿を見つけた2人はすぐさま屋敷へと駆け込みますが、
花嫁の"幽霊"に翻弄されたワトソンとホームズは、
サー・ユースタスが短剣で刺され倒れているところを発見します。


■Miss me?■

ホームズに幽霊を見たと断言するワトソン。
信じようとしないホームズは幽霊のことは忘れろ!と言い聞かせますが、
何事か起きることを察知し現場にやって来たレストレードとの会話で、
いつのまにか死体に書き置きのメッセージが残されていることに気付きます。



"Miss me"?
何故か、現場に残されたメッセージを入手しているマイクロフト。
再びディオゲネス・クラブで兄と面会するホームズの場面になりますが、
ここからだんだん、彼らの会話が分かりにくくなってきます。
"Crime scene" や "in a nutshell"といった、
現代版で使うような言葉遣いで会話しはじめるホームズ兄弟。
ヴィクトリア朝のモリアーティも、滝から落ちて死んでいるようですが、
弟はまだ解決していないと考えている様子。




何を終わらせるのか、何が終わっていないのか…
ここのやりとりの意味は、後で次第にはっきりとしてきます。


■警部にも解ける事件?のはずなのに■

兄との面会後、一口も食事せずマインドパレスに引きこもるホームズ。
ハドソンさんやレストレード警部が心配げに覗き込みます。
誰が犯人か分かれば嬉々として教えてくれるホームズが黙り込んでいることを不思議に思う警部。
「私が解けるほどとても簡単だと言ってたのに…」というとハドソンさんが一言。



exaggerate=大げさに言う
ガッカリぎみの警部(笑)。
「大いなるゲーム」の時のようなハドソンさんと警部の会話は楽しいですね。


■モリアーティとの再会■

ついにコカインに手を出してしまうホームズ。
待ち受けていると、部屋に人影が。



モリアーティ!会いたかった!!(笑)
彼の登場の台詞はもちろん聖典「最後の事件」と「大いなるゲーム」両方からの引用。
「君の部屋、好きだよ。臭いがすごく…男っぽい」「挿絵画家と一緒に旅を?推理中はポーズをとってるのか?」
と、人をからかうような話し振りでホームズを挑発するモリアーティ。
(しかもホームズの不在中に勝手にベッドの寝心地をチェックまでしてたらしい!)
指先でマントルピースの上をなぞると、埃の大部分は人の皮膚で形成されていると話しながら、



ぺろり。
(ここを見て、マークが書いたドクター・フーのS9"Sleep No More"を思い出しました。
 Sleep Dust←つまり眠っている間に人から出て来た目やにから出来たモンスターが出て来たりするのです。発想がヤバい(笑)。
 このあたりの台詞はマークが書いているのかもしれないですね。)

ホームズは事件の真実を知るためにモリアーティを召還したように見えますが、
本当はリコレッティ夫人の事件に興味はないのだとモリアーティは語りかけます。
この事件にこだわるのは、他の事件を思い起こさせるためだと。
「なんだっけ、ほら、舌の先まで出かかってる…」
'It's on the tip of my tongue. It's on the tip of my tongue...'



拳銃を舌に押し付けるモリアーティ。エロい。
このあたりの気持ち悪さ、プールのシーンを思い出します。
こういうモリアーティがまた見たかったんだー!!
そして彼はなんと、「ライヘンバッハ・ヒーロー」でバーツの屋上でしてみせたように、
自分の頭を口から打ち抜くのです。



そして何事もなかったかのように立ち上がってみせるのでした。
くるりと回って吹き飛んだ頭まで見せてくれるサービス精神(笑)。



唖然とするシャーロック。
なんで生きているんだ? 何故死んでいない??
問いかける彼にモリアーティは「これは君を殺す"落下"じゃないんだよ、シャーロック」と語ります。
そう、モリアーティは登場してから、シャーロックをホームズとは呼んでいません。
このモリアーティも、モリアーティ教授ではなく、ジム・モリアーティなのです。
「"落下"なんかじゃないんだ、これは…」



221Bの中に起こる、地震のような激しい揺れ。そして…



あれぇ??(笑)

…パート2へ続く。

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