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【マーク・ゲイティス】オリヴィエ賞とBAFTA TV Awards【2014年】

2014-05-22 | TV/マーク・ゲイティス

シャーロック S3の放送も差し迫ってきましたが、
この一大イベントとはまた別に、この2ヶ月はマーク・ゲイティスファンにとって
重要な見逃せない一大事があったのです。
それがオリヴィエ賞とBAFTA TV Awardsの授賞式。

各授賞式は、オリヴィエ賞が4月13日、BAFTAは5月18日に開催されました。
方や舞台芸術の祭典、もう一方はテレビ業界の祭典、
このどちらにも我らがマーク・ゲイティスが候補者として出席しました。

オリヴィエ賞には、コリオレイナスのメニーニアス役として助演男優賞に、
BAFTAには、制作総指揮兼脚本を務めたドクター・フーの50周年記念ドキュドラマ
"An Adventure in Space and Time"(以下AAiSaT)がSingle Drama部門でノミネート。


■■
3月10日にオリヴィエ賞候補が発表されたのですが、
まったくノミニーのことなど気にせず仕事を終えて帰った後、



このツイートを見て思わす涙がこぼれました。
「マークが!マークがオリヴィエ賞に!?」
コリオレイナスのタイトルロール、トム・ヒドルストンも候補になっていました。

マークは以前にリーグ・オブ・ジェントルマンの一員として
"A Local Show for Local People"(映像では"Live at Drury Lane"で見られるツアー)が
2003年にBest Entertainment部門でノミネートされていますが、
個人としてのノミネートは初めて。
ちなみに同じジェンツの仲間では2012年、Reece Shearsmithが
"Betty Blue Eyes"でBEST ACTOR IN A MUSICAL候補になりました。

コメディアンとして舞台に何度も立ったジェンツでも、
ウエストエンドの芝居に出始めた頃には
オーディション等で「芝居出来るの?」と言われたり、
俳優として全く評価されていない時期もあったようですが、
まぎれもないストレート・プレイ…それも、シェイクスピア劇でノミネートされるとは、
なんと素晴らしいことでしょうか。


受賞式には新調したスーツで挑んだマーク。
ちなみにお召物の詳細はこちら↓↓↓

はぁぁぁぁーなんて素敵な…。後光がさしている…。
プレゼンターとして登場したマーティン・フリーマン、
そして同じくプレゼンターとして登壇した映画"Frankenstein"で共演しているジェームズ・マカヴォイとも一緒に。

でもどの組み合わせよりも興奮したのはパートナーのイアン・ハラードとの2ショットです。
ゴージャス ハズバンズ!

中継が1時間遅れで放送だったため、公式のツイートで結果を確認していたのですが、
結局、助演男優は"Ghosts"のJack Lowdenが受賞したことを知りました。
うーん、やはりそう簡単にWinnerにはなれないのですね。
しかも後追いの中継を見たら助演男優の部分は短く編集されてて余計にショック。
ワイプみたいな枠の中に収まっているマークがみたかったのに。

健気なツイートが泣けます。
メニーニアスは、始めこそマークでは若すぎるのではないかと思いましたが、
コミカルとシリアスが共存している、まさに彼の個性が生かされる役回りで、
実際に胸を打つ演技であったこともあり、とても残念…。


■■■

BAFTA候補は4月10日に発表されました。

翌日仕事にも関わらず、オリヴィエ賞は眠い目を擦りながら授賞式を見ていた私は、
BAFTA授賞式の翌日にはしっかりBAFTA休暇を取りました(笑)、ここだけの話。
"AAiSaT"は本当に感動的なドラマなので、取らなきゃ嘘だろ!とまで思っていたのですが、
結果はどうなろうと、レッドカーペットで現在のマークの近況が分かるのが楽しみでした。

衣装はオリヴィエ賞のジャケットと同じだけど蝶ネクタイ。
オリヴィエ賞の時はジャンル違いのせいか、
それほどテレビ番組についてのコメントは出ていなかったように思うのですが、
BAFTAでは記者の間で引っ張りだこになってたみたいですね。

それを予想してか、マークはシャーロックS4についてのネタを前もって用意していたらしく、
"I can officially tell you, we are moving closer to sorting out some dates for filming it."
つまり、撮影の日程を調整して前倒しした、というコメントを各誌に提供していました。
インタビュー動画では、各誌で言い回しは変えても、シャーロックの日程について慎重に喋っているのが伺い知れます。



ところが、記事によっては誇張した書き方をしているものも少なくなく、
パートナーのイアンさんもRadio Timesの記事について、

と呟いていました。
放送日が早まったのではなく、あくまで撮影日と彼は言っているんだ、と。
このツイートを受けて、Radio Timesは「ファンが思うより早く(放送されるだろう)」という中見出しを削除しましたが、
(イアンさんのツイートによるとこういった削除訂正は"#珍しい"とのこと。)
マーク本人も後にこんなツイートをしていました。

ぱっと見、シャーロックの次回作のタイトルが決まったのかと思ったのですが、
"Click-bait"というのは大衆の関心を惹く見出しを使って、
記事自体の品質は低いけれどもクリックしてもらうことで広告収入を得ているウェブサイトのコンテンツ、
つまり"釣り記事"のことのようなのですが、
このツイート自体が「シャーロックのタイトル発表しますよー」と言って実は違うという、
クリック・ベイトをパロディにしている、
メディアへの痛烈な皮肉の意味が込められた呟きなんです。(たぶん)
マークのツイートのセンスは気が効いていますが、
人気番組には付いて回る結構由々しき問題ですよね。

ところで、肝心の結果ですが、
残念ながらAAiSaTは受賞を逃し、Channel 4の"Complicit"が受賞しました。
(´;ω;`)

マークも心なしかショボーン顔に見えます。

ですが、AAiSaTに主演したDavid Bradleyは"Broadchurch"で助演男優賞を、
ドクター・フーの"The Day of the Doctor"も観客賞を受賞しました。
(シャーロックが2度受賞を逃した観客賞… ^ ^;)


Davidさんの名前が呼ばれた時のマークは彼の肩をポンポン叩いてとても嬉しそう。
式の後のツイートでも、

とはいえ、やっぱりどれよりもAAiSaTが取ってほしかった…。
実に残念ですよ。愛されてる作品なのに。

そう、愛されてるんです。
イアンさんの言う通り、賞が全てではないですよね。いい旦那だな…。

嘆いてばかりもいられないですが、8月17日にはヒューゴ賞の受賞式、なんてのもあります。
AAiSaTは、Best Dramatic Presentation, Short Form部門にノミネート。
ただ、この枠はドクター・フーのクリスマスSP"The Day of the Doctor"に、
50周年記念SPの"The Name of the Doctor"、
5代目ドクターPeter Davisonが監督&脚本&出演した
50周年番外編"The Five(ish) Doctors Reboot"(←個人的にはこれ大好き)、
他にはゲーム・オブ・スローンズにOrphan Blackと強豪揃い。
この中にAAiSaTがノミネートされてるだけでも嬉しいですが、やっぱり出来れば…と期待もしちゃいますね。
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初日のロンドン散歩

2014-05-10 | 2014年、英国の旅
■1月28日■

到着から2日目。朝7時のロンドン。



「コリオレイナス」観劇の日を旅の序盤にするか、最後に見るか迷ったのですが、
終わりに持ってくると落ち着かないから始めにしようということで、
到着の翌日に見られるように日程を合わせる事にしました。



はす向かいのホテルの外観。
BBCのニュースを見ながら一日が始まります。
朝食を食べに隣接する同系列のホテルのレストランに移動しようと1階ロビーを通ると、
昨日Sさんがチューしてあげたクロークのおじさんから日本語で挨拶をされました(笑)。



プレジデント・ホテルのコンチネンタル・ブレックファストは、コーンフレーク3種と2種類のトースト、丸いパンも2種類。
飲み物はコーヒーと紅茶、ジュースはオレンジにリンゴ、それにプルーンやグレープフルーツ等の果物。
食の細い私にはこのくらいがちょうどいいのでした。
窓の外にはラッセル・スクエアで犬の散歩をする人が見えます。
長閑な風景を見ながら朝食を終え、まずは我々もそのラッセル・スクエアを散歩しました。



以前も紹介しましたが、"SHERLOCK"でジョンがスタンフォードと再会する公園です。
劇中に私たちが食事をしていたレストランの窓も見える程の距離。
公園の中は穏やかですが、周りの交通量は意外と多いのです。
さっき眺めていたワンコがまだ公園の中を元気に走り回っていました。

ラッセル・スクエアを横切って、ほど近い大英博物館の傍を通りますと、
街角から上半身を露出したおじいちゃんビニール袋をぶら下げてトランクス一丁で出てきた時はビックリしました。
天気がよかったので日光浴のつもりなのでしょうか。

 この日は大英博物館を見る時間はなかったので、とりあえず入口の傍で記念写真。
 平日ということもあって、社会科見学らしい子供達をよく見かけました。


大英博物館からハイ・ホルボーンまで出て、
Sさんをハマー ホラーグッズや書籍が置いてありそうな"Forbidden Planet"と"The Cinema Store"へ案内しました。
私にはその価値が分からないようなフィギュアもあったらしく、案内した甲斐があったというものですが、
勇んであちこち案内しようと連れ回したために、お互い体を冷やしてしまい、
昼休みの休憩をすることに。



13時過ぎ、お店はどこも混んでいたので、
コヴェント・ガーデン・マーケット内にある"Shake Shack"でチーズバーガーを注文。
建物の中の席もお客さんでいっぱいだったので、屋根のある外の席に座りました。


ヒーターが置いてあるけど、外だからやっぱり寒い…。
"Shake Shack"に温かい飲み物がないか訊いたけど、置いてなかったのでレモネードを頼んだのでした。



その後、ロング・エイカーからシャフツベリー・アベニュー裏の中華街へとぶらぶら。
写真はArt Theatreでやっていた"Ghost Stories"。The League of Gentlemenの一員、Jeremy Dysonが手がけてるステージです。
今回は見ませんでしたが…怖そうだし。心の準備が必要な気がする。



夕方近くまでロンドンの街をウロウロしていたのですが、またしても体が冷え込んでしまったので、スタバで休憩。
やっと温かい飲み物にありつくことが出来た…。

続く…
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4回目の、渡英

2014-05-03 | 2014年、英国の旅
旅日記の続編です。
今回は2014年1月27日から2月3日(成田は4日着)の8日間の旅。
2013年12月に行ったばかりなのに、何故また英国に行くのか。
それには私なりのわがままな事情があったのです。

2013年の夏、「コリオレイナス」にマーク・ゲイティスが出ると分かり、
チケットが取れたあかつきには友達のいるドイツにも行くんだ!と決めていましたが、
発売直前、同じゲイティス・ファンのSさんとも、
一緒に行けるといいですね、とお話していました。
Sさんは同世代ですが憧れの絵師さんで、モンティ・パイソンファンとしても仲良くして頂いています。
一緒に「コリオレイナス」を見に行けるとすれば、本当に光栄なことなのです。

世界中のトムヒファン(と、ゲイティス好き)によるチケット争奪戦の結果、
私は年末に一枚しか取れず、Sさんは2枚分確保されていました。

2度も見に行くということは非常に気が咎めたのですが、
そのどちらも手放すことは出来なかった私に、
Sさんは、観劇だけではなく旅自体をご一緒しませんかと快く誘ってくれました。
そして、年末はドイツに行く際に下見する分として、年明けはSさんと旅をご一緒させてもらう事になったのでした。

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実感の湧かないまま、とうとう迎えた出発当日。
成田に行くまでの間は、ドイツでお世話になった友達にお土産は何がいいのか訊いているうちに、
あっという間に空港に着いてしまいました。

初めての2人旅だったので、席が離れないように朝7:30にロビーで落ちあったのですが、
ヴァージンのカウンターがまだ開いていなかったので、タリーズでSさんに爪切り借りて爪を切りながら(笑)待機。
その間、Sさんの父上からメールで情報が入りました。
内容は、私たちの搭乗する便の到着が遅れているらしい、というもの。

まさかそんなハズは。空港内でそんなアナウンス流れてないし。
笑ってオレンジジュースを啜っていたのですが、
実際カウンターが開いて、ヴァージンのお姉さんから2時間遅れています、とあっさり説明があったのでした。
2時間! こんなに飛行機の搭乗が遅れるのは初めての経験。
仕方なく、ロビーのテレビを見たり、売店を覗いたりしながら時間を潰したのでした。
それにしても父上の情報網すげえ。

昼に回転寿しでサーモンをたっぷり食した後、
展望デッキに出ると、昼時間のためか飛行機はあまり飛んでいないようでした。
しばらく柵にしがみついて眺めていると、徐々に飛び立つ機体が増えて行きます。
ヒマを持て余した私たちは、
「次来る次来る!」と言いながら、黙々と飛び立つ飛行機の撮影にいそしんだのでした。



離陸する飛行機を撮るのは結構難しい…。



取りながら気付いたのですが、日本の飛行機はテイクオフまでの時間が長いです。
他国の飛行機は、離陸体制に入ってからすぐにグイッと飛び出すのですが、
日本のパイロットは世界の中でも慎重派なのでしょうか。

思う存分離陸の様子を見た後、
屋内に戻ると、私たちの便はどうやら第2ターミナルから出発するらしいということが分かりました。
搭乗時間は2時間ではなく3時間遅れになるとか。
時間が経つにつれ、だんだん「本当に飛ぶんだろうか…」という不安が増してきます。
しかし、不安よりも睡魔にだんだん襲われ始め、
ソファーでウトウトしながら待っていると、やっと搭乗ゲートが判明したのでした。



この時点で14時過ぎ。
繰り返しますが、空港に着いたのは7時半。
約7時間… まだ空港に来ただけというのにヘトヘトです。
ですが、一応出発は出来るという安心感が得られてホッとしました。
搭乗ゲートからは、バスに乗って第2ターミナルまで移動。



ぐるぐるターミナル内を廻り、エアバスの傍へ到着。
タラップからやっとのことで機内へ。ここまで長かったー。
ここからまた約10時間か…。


さて、恒例の機内食チェックです。



おなじみヴァージンオリジナルカクテルとプレッツェルから。



お夜食はおむすびかサンドウィッチ。飲み物はレモネードがお気に入りです。



離陸前のお食事。ビーフとチキンなら、いつでもチキンです。

機内では「コリオレイナス」の戯曲を読み返して過ごしました。
エンタテインメントシステム(映画流れる画面)が不調で座席によって故障していたりもして、
今回はあまり映画をじっくり見る機会はありませんでしたね。

現地に着いたのは日没後だったので、飛行機からロンドンの夜景が見えました。
夜に到着したのは初めて。ずらりと立ち並ぶ家の光りが鎖のように連なっています。
遠くに見える雲の中では稲光が走っていて、穏やかなようで波乱を含んだ?
この後の旅を象徴するような光景でした。

入国審査に並んだのは19時前。
現地で過ごす時間を3時間ロスしたのは痛かったです。
とにかくすぐにでもリラックスしたかったので、地下鉄でまっすぐホテルへ向かいました。
本当は送迎車を頼もうとしましたが、オプション料金になってしまうし、
ホテルがピカデリーラインで一本で行ける場所だったので、
(私にとっては)いつも通りの地下鉄利用になりました。



ホテルはラッセルスクエア近くのプレジデント・ホテル。
(私の荷物が汚いんでぼやかしましたw)
いつもはホステル住まいだったので、初めてのホテル暮らしです。
ヒースローで、Sさんのスーツケースが開かなくなってしまうというトラブルがあったのですが、
ホテルのフロントのおじちゃんが解決してくれて、
Sさんがお礼をせがまれ、頬にチューをしてあげるという予想外の展開も会った中(笑)、
無事に部屋に着く事ができました。



プレジデント・ホテルのツインは、部屋にテレビとドライヤーが付いています。ズボンプレッサーもありました。
ポットとお茶&インスタントコーヒーもあります。特に使いづらいところはなかったです。
年期の入ったホテルではありますが、室内は奇麗。
ただ、WiFiはフロントロビーでしか使えず、そのロビーでも度々接続が途切れることがありました。
ネット環境必須の人はちょっと不便かもしれません。



ホテルに面した道は公園から脇道に入ったところなので交通量は公園側よりは少ないです。
眺めもロンドンらしい街並ですね。最寄りのラッセルスクエア駅からも近いです。

この日は遅くなったので夕食は駅前のPRETでスープを頼みました。
長かった道のりを考えると到着しただけで万々歳ですが、
次の日はとうとう「コリオレイナス」再び、の重要な日。
疲労感と待ち遠しさを抱えながら、沈み込むようにベッドでぐっすり眠りました。
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