「ルパン三世」テレビスペシャルを一気見する記事が終わったので、
この記事では劇場公開作(スピンオフ含む)とOVAについて
分けて記事を残しておこうと思います。
テレスペ全話についての感想はこちら↓
劇場公開作については既に見ている作品もあるので、
テレスペ企画の時のように毎日鬼のように(笑)鑑賞するのではなく、
気が向いた時にのんびり更新するつもりです。
スピンオフ(劇場公開作品)
『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』(2014)
『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』(2017)
『LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘』(2019)
劇場公開されたスピンオフ作品。当時はおそらくスケジュールが合わずに見られませんでした。
大人向けのダークなコンセプトだと聞いていたけれど、
とにかくどの敵も(いい意味で)気味が悪い(笑)。
「血煙の石川五ェ門」で削がれる五ェ門の腕が痛々しくて! でも目を背けられない!
物語としては、男子供を手段としてしか見ていないような不二子ちゃんが
金もうけだけではない感情から敵と対峙する「峰不二子の嘘」が好きですが、
「次元大介の墓標」の
「お前がどれだけ軽い銃を使おうが知ったこっちゃ無いが、
俺に言わせりゃロマンに欠けるな」
とか
次元「俺はただ、美味いタバコが吸いてぇだけだ」
ルパン「そりゃ、気が合うねぇ」
なんて名台詞は、思い出していつまでもニヤニヤしちゃう。
かっこいいー。たまらん。
忘れてたなー、こういう大人の美学(こだわり)!!
劇場公開作
第7作『ルパン三世 THE FIRST』(2019)
3DCG作品。ルパン一世も盗もうと試みたという「ブレッソンダイアリー」。
ナチスの残党の指示でダイヤリーを手に入れようとする少女と共に
ルパン一味がエネルギー発生装置「エクリプス」の謎を追う。
これは以前、金曜ロードショーでさわりだけ見た。
当時同じ監督の「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」の評判を聞いて、
劇場で見る気持ちはすっかり失せてしまったのだった…
キャラクターも、不二子の顔が全然不二子に見えないのが不満の一つ。
「カリオストロの城」の引用が過ぎるという感想をよく見るけれど、
正直、この作品に限らず、どの長編もカリ城味はある。
次元の華麗な仕事っぷりと斬鉄剣LOVEな五ェ門には満足しました。
特別編『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』(2013)
前述の2009年テレビスペシャルの続編にあたる劇場公開作。
米花町の銀行に保管されていた宝石チェリーサファイヤがルパンによって盗まれ、
次元が来日中のアイドルの用心棒として付いているのを知ったコナンは、彼らの動向を探り始める。
終盤に明かされるルパンの真の目的と手の込んだ計画が、ちょっと皮肉が効いてて満足。
でも本当に取引される予定だったものってなんだったのか…気になる。
というか、アイドルのエミリオの存在って必要なのかな…。
私もパパ(次元)とならスカイツリーに登りたいわー。
それと、アランというキャラの吹替が内野聖陽だと気づいて驚いた。普通に声優の人かと思ったよ。
第6作『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』(1996)
首狩り将軍による独裁政権が敷かれたゾフ国の島に隠された財宝を狙うルパン達。
将軍の娘が島の秘密を知っているという情報を入手し、
彼女を攫おうとするが、それは銭形が仕掛けた囮の工作員オーリエンダーだった。
クーデターの末に将軍に殺された王子と恋人だったオーリエンダーは、
ルパン達から王子を見かけたという話を聞き、彼を探し始める。
ナノマシンが出てくるので、「おっ、『ノータイムトゥーダイ』かな?」と思ったけど、
DNAに反応する薬としてではなく、島の監視制御システムとして使われている。
冒頭の始まり方が唐突で、ちょっとこの国の状況を把握するのに時間がかかった。
結局王子はルパンが変装した姿だったわけで、
それを知らない上で見ると、王子とオーリエンダーの出番が長く感じる。
わかった上で、もう一回見直した方がいいかもしれないな。
第5作『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』(1995)
栗田貫一が山田康雄の代役として初出演した作品。
私もテレビで放送された時に見ていて、記憶に残っている。
盗んだダイヤモンドを人形の中に隠したルパンだったが、
アメリカに向かう飛行機の中でジュリアという少女に人形を奪われてしまう。
ジュリアには教育係として不二子が付き添っていた。
不二子は次期大統領候補であるジュリアの父親が持つノストラダムスの予言書を狙っていた。
ルパンと次元は不二子の案内で父親の財団が所有するビルの金庫室への潜入を試みるが失敗してしまう。
クリカン初の出演ということもあり、今聞くと探り探り演技をしている感じが分かって初々しい。
「バイバイリバティー危機一髪!」からテレビシリーズPart 5に連なる、
ルパンが立ち向かう実業家と、その子どもとの再会を描く、ルパンシリーズ王道の物語でもある。
ジュディの声は安達祐実。ルパンを助けるセルジオ(声:日吉孝明)といい、子役の演技が光る作品。
ちなみにここでも敵の一人クリス役で大塚明夫さんが出ています。
第4作『ルパン三世 風魔一族の陰謀』(1987)
製作費の問題、もしくはイメージ変更のために声優陣を一新して作られた劇場作品。
からくり細工を生業にする墨縄家に婿入りすることになった五ェ門。
ルパンたちも結婚式に出席するが、式の途中で財宝の隠し場所を記した壺を狙う風魔一族が乱入。
なんとか壺は取り返したものの、五ェ門の結婚相手である紫が誘拐されてしまう。
私自身、声優が全員異なるという点で今まで見る勇気が湧かなかったけれど、
思い切って見てみるとほとんど違和感なく普通に楽しめた。
古川登志夫のルパンは気さくなお兄ちゃんなノリで親しみが湧くし、
銀河万丈の次元はちょっと今の大塚明夫の次元なんかと近い気がする。
塩沢兼人の五ェ門はちょっと繊細な感じだけど、この作品の青年風な五ェ門にあってるし、
小山茉美や加藤精三もオリジナルキャストのように自然。
それにテレビシリーズのPart 1を思わせるキャラデザインは、
全ての劇場版+テレビスペシャルを合わせた中で一番好きな作画かもしれない。
「カリ城」どころではない温泉街を突き抜ける荒唐無稽なカーチェイスが見もの。
五ェ門と紫ちゃんの馴れ初めや初々しいやりとりを見てキュンキュンしてしまうし、
その一方で戦闘シーンの隙のない佇まいは惚れ惚れしてしまう。
銭形の部下の警察官たちがモブではなく個性があるところも好感が持てる。
一人一人動きがちゃんと違う。
そして、そのうちの一人が後に銭形になる山寺宏一さんでした。
五&紫、初々しくて可愛いカップル!
OVA
ルパンは今も燃えているか?(2018)
『ルパン三世 PART5』の先着購入特典DVDに収録されたオリジナルストーリー。
10月1日に公開された『ルパン三世 カリオストロの城』4K+7.1ch版と同時上映もされている。
Part1第1話「ルパンは燃えているか?」をベースに、
過去に戻されたルパンがかつての強敵たちと再会。
過去が変わったことによって、仲間たちがルパンを知らず、
五ェ門が不二子と組んで有名になり、右腕を負傷した次元が廃業していたりして切ない。
(前述のスピンオフを見ていると、五ェ門と不二子コンビの物語も面白そうだけど。)
30分の間にキャラも振り返りも盛りだくさんで贅沢な作品。
実写版
ルパン三世(2014)
小栗旬がルパン、玉山鉄二が次元、綾野剛が五ェ門、黒木メイサが不二子、浅野忠信が銭形を演じた実写版。
コラボレーション・カフェで店員さんにオススメされたのがきっかけで見てみました。
盗賊集団「ザ・ワークス」の後継者を決めるため、
若い盗賊たちに古代オリンピックのメダルの窃盗を競わせていたトーマス・ドーソン。
彼は初代ルパンの相棒であり、組織の後継者もルパンになるだろうと考えていた。
だが若手盗賊の一人マイケルがドーソンを裏切り、
コレクションの一つである「クリムゾンハート・オブ・クレオパトラ」の一部を盗み出す。
1年後、ドーソンの用心棒だった次元やメダル奪取を競った盗賊の一人だった不二子と手を組んだルパンは、
銭形からマイケルが「クリムゾンハート・オブ・クレオパトラ」に使われたルビーを取引する情報を聞き出し、
日本にいる五ェ門に声をかけ、タイでルビーを奪いマイケルと対決するための計画を練る。
実写版ということで期待は控えめに見はじめましたが、思いの外楽しめました!
原作ともアニメとも異なる一味の出会い方も面白いし、
キャストも舞台もアジアが舞台なのが、最近のアニメシリーズとは違う雰囲気で新鮮。
カフェの店員さんは「とにかく小栗旬がかっこいい!」と大絶賛で、
確かにルパンが若くてハンサムだったらこんな感じだったろうなーという違和感ない仕上がり。
個人的には綾野剛の五ェ門がイメージにぴったりで笑っちゃうほどでした。
ギャラ次第でルパンに雇われるところも、自分の技術を安売りしてない感じでかっこいい。
ルパンにとっての最終兵器なのかも。
斬鉄剣のシーンも、太刀捌きの表現がリアルで、
一昔前ならここまでうまく描写出来なかったんじゃないかなと思ったり。
アニメと同じく、次元が皆に料理を振る舞ってるのも嬉しかったです。
銃弾が残り2発でも敵を完璧に撃ち落とすところもさすが。
不二子と銭形はちょっとクールすぎるような気がしてましたが、この世界観の中ならしっくりいってるかな。
原語で見ると日本語や英語がごちゃまぜになってて、キャストもセリフ覚えるのが大変だったろうなと苦労が偲ばれます。