
先月の20日過ぎ。尾瀬ヶ原はサワギキョウとオゼミズギクが満開。木道沿いにノンビリと14キロほど散歩したが、濃い紫と黄色が目立っていた。湿原は夏の混雑が一段落。竜宮の手前で来た道(木道)を振り返ると“青い空、至仏山。山の鼻に長く伸びる木道上に誰も姿が無い”静かな尾瀬が広がっていた。
「サワギキョウ」はキキョウ科ミゾカクシ属の多年草。濃い紫色の花が妖艶と言えるほどに美しいが、毒草としても知られていると言う。「若葉を煮て水にさらし、味をつけて食べる」と紹介している書き込み(NET)もあれば「麻酔薬に使ったこともあるが、有毒で危険」という話も。
花期は8-9月。濃い紫色で深く五裂した唇形の花を茎の上部に総状に咲かせる。花びらは上下に別れ上は羽のように二裂し、下側が三裂している。草丈は30-100センチぐらい。
「イワショウブ」はユリ科シマセキショウ属の多年草。今の時期に湿原や湿り気のある草原を歩くと、全体的に白っぽく見えるが、一つ一つの花をよく見ると中央部に淡い紅色がかった小さな花を総状につけた可愛い花が、頭1つ飛び出して咲いている。花期は8-9月。

草丈は20-40センチ。葉は根生しアヤメに似た線形。茎にも小型の葉が1-2枚付いている。湿原や草むらの中から花の部分が飛び出して見えることが多く、葉の形状は余程注意しないと確認できない。