
上高地を訪ねたのは8月末だったが、もう大分前のように感じる。日中の暑さは相変わらずだが、その頃から上高地の夏は終わりかけており、昨年行った7月末と比べると、花の種類もめっきり減っていた。
「キツリフネ」はツリフネソウ科ツリフネソウ続の1年草。全国の低山から山地にかけ分布しており、水辺などやや湿った場所で見ることが多い。上高地では梓川沿いの林の中の草地にひっそりと咲いている。草丈は40-80センチほど。
花期は8-9月。花弁状のガクと唇形の花びらが特徴的で、細い葉ながら柄を延ばした先に3-5個の花をつける。花の色が黄色で、距が長く筒状に伸びている姿が小舟を吊り下げているように見えることからこの名が付いている。
「クサレダマ」はサクラソウ科オカトラオ属の多年草。知り合いは「可哀相なネーミング」と言った。ただし“腐れている”のではなく“マメ科の「レダマ」という落葉小木に似ており、こちらは草本である”ことから草連玉(クサレダマ)と名が付いたようだ。
図鑑で名は知っていたが、実際に確認したことは無かった。車山高原で名前のプレートつきで咲いており、クサレダマを思い出した。実は、上高地では大型(よく成長した)のアキノキリンソウだと思って写真を撮っていた。所有している図鑑のクサレダマの写真はアキノキリンソウと素人には区別しにくいほど似ている※そう感じるのは私だけとは思うが・・・。
今回調べて、何となくだが理解できた。葉には柄が無く、対生しているか3-4枚が輪生しているのがクサレダマ。互生しているのがアキノキリンソウ。アキノキリンソウの方が草丈も小じんまりとまとまっているし、葉も小さいような気がする。
