啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

女峰山山頂に咲いていた「トウヤクリンドウ」

2012-09-15 08:55:29 | 高山植物



奥日光の山々はそれぞれ特徴を持った山容と適度な高度を持つとともに、植生も豊かと思っている。先月末に女峰山(2483M)に登り、植物との出会いも楽しみにしていたが、夏が終わり秋にはまだ早い時期だったのだろう・・・やや期待はずれ。山頂のゴツゴツとした岩だらけでようやくわずかの草が取り付いているところにトウヤクリンドウを見つけた。

「トウヤクリンドウ」はリンドウ科リンドウ属の多年草。高山植物。中部高山地帯から北の高山の砂礫地や岩と岩の間、石の多い草原などで見る。今年、南アルプスの荒川三山の尾根沿いの岩場でも見たが「もっと近くにあるはず」と思っていたらシャッターチャンスを逃していた。女峰山のゴツゴツした山頂で昼食を食べていると、目の前にトウヤクリンドウが咲いている。よく見ると一株ではない。キオンやハンゴンソウにオヤマノリンドウと定番の植物しか無かっただけに、かなり喜んでシャッターを押した。

草丈は10-20センチほど。花期は8-9月上旬。茎の先に長さ3-4センチの花を2-3個つける。淡い黄色(薄い黄緑色?)の清楚な花。花は陽射しをいっぱい浴びないと先端を開かないが、筒状で先が五裂している。また、花には緑色の斑点がある。

トウヤク(当薬)は薬草になるセンブリのことで、トウヤクリンドウも胃腸の薬にされることで名が付いていると言う。
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