啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

自然の中で咲いていた「キキョウ」と奇妙な形の「ナンバンキセル」

2012-09-22 20:58:16 | 山野草

周回すると4・2キロ。陽射しが避けられ、風も弱く、アップダウンが無く散歩には快適なコース。何よりも嬉しいのは“自然が豊富なこと”全周に植えられた桜の名所となっているだけでなく、山野草の宝庫であり、バスフイッシングを楽しむ人も多い。やや問題はある(タラの木など芽を出す度に欠かれてしまう)がワラビなど山菜があり、秋にはアケビやクリの実なども・・。

8月の中旬だったと思うが、駐車場から右回りにスタートして1キロほどのところで密かに咲いているキキョウを見つけた。その1週間ほど前に、更に1キロほど先の草叢の中に咲く1輪のキキョウを見つけたがカメラを持たず、数日後には下刈りで刈り取られてしまっていた。キキョウは当家の庭にも咲いており、珍しい花ではないが、野生のものを見る機会は殆ど無い。自生しているものであって欲しいと願っている>。9月に入って珍しい寄生植物のナンバンギセルも見つけた。可愛い花ではなく、奇妙な姿が印象に残る。

「キキョウ」はキキョウ科キキョウ属の多年草。日本全国の日当たりの良い野原に生えると欠いてあるが、私は野生で自生しているものを見たのは1回(高峰高原に登る道路わき)しかない。草丈は40-100センチほど。葉は互生し、縁には鋸歯がある。8-9月に鮮やかな青紫色で径が4センチ前後の星型の花をつける。広い釣鐘型で、先が5裂している。根にはサポニンを多く含み生薬(桔梗根)として咳や痰、鎮痛や解熱などの効くという。



「ナンバンキセル」はハマウツボ科ナンバンキセル属の寄生植物で1年草。草丈は15-25センチほど。葉緑素を持たず、イネやススキなどの根に寄生し栄養分を吸収して成長する。竹沼周回コースの左回り3キロ付近の、ススキが多く生えている辺りに数株見られた。3、4本固まって生えているのもあった。

花期は7-8月。茎は地中にあり、花柄だけを伸ばして先端に赤紫色の無気味な花を1個つける。どこかに小さな葉があると言う。花の形をマドロスパイプに見立てて名が付いた。 ※明日から、しばらく休みます。
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「イワインチン」と「ハナイカリ」

2012-09-22 06:04:01 | 山野草

散歩コース「竹沼」の水位は“魚が苦しくなるのでは?”と思うほど下がったまま。セミの鳴き声もぴたりと止んだ。ようやく適度のお湿りがあり、秋の気配が感じられてきた。山野草も種類が限定されてきたが、夏の花が残り、野菊など秋の花が咲き始めた。

「イワインチン」はキク科キク属の多年草。高山植物。黒斑山の中コース上部で、トーミの頭付近、表コースと合流する辺りで撮った。日本固有種で中部以北の高山ー亜高山の岩場や礫地に自生。保護活動が行われているようだが、先日歩いた湯ノ丸ー烏帽子では山頂周辺のガレ場にあちこち見られた。

草丈は10-20センチほど。岩と岩の間などにへばりつくように咲いている。細い線形の葉が密生しており、茎の先端に黄色の花をいっぱい平面状につける。1つの花は小さく、花径は3-4ミリでやや丸まって見える。花期は8-9月。



「ハナイカリ」は意外にもリンドウ科。ハナイカリ属の1年草。黒斑山の中コース登山道脇で見つけた。盛期を過ぎてしまったようで、独特の“碇系”の花が目立たないのが残念。花期は8-9月。

茎は直立し、草丈は20-60センチほど。花は淡い黄色というか薄い黄緑色の静かな佇まい。その形が船の碇に似ており名が付いているという。
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