夫が夢という幽体離脱の中で
死後の下見を始めたと感じ、
非常に興味深く思いました。
(※たった1人で向かう一本道)
人は物心がついてからは、先
の事を漠然と考えるのが自然
なのではないでしょうか
大人になったら
結婚したら
子どもができたら
家を買ったら
起業したら
・・・・・たら
・・・・・たら
・・・・・たら
と、生きて行く方向性のよう
なものを個々に定め、そちら
に向かって行くのでは そ
れが一定の年齢に達すると、
子どもが巣立ったら
仕事をリタイアしたら
健康ではなくなったら
と方向性が健康や老後という
特定のものに絞られ、思いつ
くことが、生き方よりも老い
方になり、さらに時が経ると
死に方に変わる気がします。
私にとって生き方が老い方に
変わったのは、50歳でした。
長年50歳でセミリタイアする
ことを心に決めていて、その
歳で老後に向けた不動産投資
を開始したとたん、日々の生
活は一緒でも、見えてくる風
景が違ってくるようでした。
それが数年で、さらに死に方
にまで変わってきたのです。
夢の中で繰り返し『天国』ら
しい場所を訪ね始めました。
『天国』というのは便宜的な
名称で、死んだ後の魂が帰っ
ていく場所を指しています。
夫が夢の中で同じような経験
をしたことは、先の見通しが
老い方から死に方に成熟して
きたのでしょうか。4歳年上
の私が見てきたものを、夫も
見始めたのかもしれません。
死後の世界をのぞくことは不
吉でも哀しいことでもなく、
生き方や老い方を考え続けて
きた自然な延長に思えます。
夫は昨夜も夢を見たそうで、
遠いどこかに1人でいて、そ
ろそろ帰らなくてはと思い、
「そういえばパスポートがな
い。どうやって取るのかな」
と思ったところで夢が終了。
スーツケースだのパスポート
だの、旅のシンボルが散りば
められているのが興味深い