The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

『ダーク ナイト』2008年:今更ですが・・・

2018-08-25 | 映画
”The Dark Knight”


何故今頃いきなりこの作品を?
実は、先日 ”英BBCが選んだ「21世紀最高の映画100本」という記事があり、それを眺めていて
ふん、ふん、成程ね・・・。 知らない作品、観ていない作品も多く、特にアジア系の作品は殆
ど知らないなか、日本の作品は一本だけとは云え「千と千尋の神隠し」が4位に入っていたのは嬉
しかったですね。
そんな中に、33位に入っていた「ダーク ナイト」がが妙に気になり、あれ?これ観たかしら?
いや、観てない気がする。 と思いたまたまHuluで配信されていたのを見つけ即視聴しました。

子供の頃からバットマン作品は結構見ていて、ティム・バートン監督のバットマン(マイケル・
キートン)が強く印象に残っていたのですが、その後のリブート版は、確か「バットマン・ビギ
ンズ」を見たきりになっていました。
あッ、ジョージ・クルーニーのバットマンも観ましたが、ちょっとねぇ、アレだったので余り記
憶に残っていません(笑)
(そう言えば、ジョージ・クルーニー版でロビンを演じていたのが「NCIS: LA」のクリス・オド
ネルだったのは後に知ってビックリだったんですけどね)

「バットマン ビギンズ」(2005年製作)も遥か昔に観たのですが、渡辺謙さんが出演したッテ
な位しか良く覚えていなかったという状況でして・・・。

そんな訳で、何の予習もせず観始めた「ダーク ナイト」(因みに、日本語タイトルを見た時に、
”dark night” かと勘違いしていたボケでして、”night” ではなく ”knight” でしたね。)

”The Dark Knight” はクリストファー・ノーラン監督による『Dark Knight Trilogy』 3部作
の2作目で2008年のアメリカ・イギリス共作映画です。




何てったって出演者の豪華さに今更の様に改めて驚き、感動します。

ブルース・ウェイン(バットマン) : クリスチャン・ベール
ジョーカー : ヒース・レジャー
ハービー・デント : アーロン・エッカート
アルフレット・ペニーワース : マイケル・ケイン
ジェームズ・ゴードン : ゲイリー・オールドマン
ルーシャス・フォックス : モーガン・フリーマン
レイチェル・ドーズ : マギー・ギレンホール
等々

「バットマン ビギンズ」で初めてクリスチャン・ベールのバットマンを見た時は、う~ん、何か
ねぇ・・・と感じた事を憶えているんですが、これはマイケル・キートン版が結構気に入ってたし、
印象深かったせいなのかも知れませんね。
今回改めて「ダーク・ナイト」を観て、クリスチャン・ベールが良いんですわ。
そして、大好きなゲイリー・オールドマンも益々良いし、マイケル・ケインも相変わらずだったし、
色々楽しみもあります。 モーガン・フリーマンは最近余り名誉でない情報も出ていたりします
が、やはり印象的な演技で貫録を感じます。






そう言えば、冒頭銀行にマスクを被った強盗が押し入るシーンで 賊に果敢に立ち向かう頭取が何
と、ウィリアム・フィクナーでしたね。
おッ!と思ったのも束の間、残念ながらあっという間に退場でした。 え?それで終わり?と残念。


そんな中、”ジョーカー”を演じたヒース・レジャーが凄い存在感でして・・・。
過去のマイケル・キートン版でジャック・ニコルソンがジョーカーを演じた時もかなり強烈な印象
が残ってはいたのですが、今回のヒース・レジャーは、単なる”悪”ではなく、バットマンの弱点
を突き、”道徳的ジレンマを引き起こす悪魔の様に設計されたメフィストテレス”であると言われ
る様に、バットマンに本当の自分を見つめ直す事を強制する役割ともなっている様な感じがあります。
バットマンとジョーカーは表裏一体で、誰もがきっかけ1つで善にも悪にもなり得る紙一重である事
をデントを通して感じさせられ、又ジョーカーがジョーカーになった生い立ちも哀れで悲しささえ感
じます。
この様に晴らしい”ジョーカー”像を作り出しがキース・レジャーは撮影終了後突然死去。
一周忌となる日アカデミー賞助演男優賞の授賞が発表されることになりました。

タイトルとなる「ダーク・ナイト」”Dark Knight”は、ラストシーンでゴードン警部補が息子に
対して、
”He's a silent guardian, watchful protector. A Dark Knight.”(彼はいつも監視の目を光らせて
くれている寡黙な守護神なんだよ。闇の騎士なんだ)と言い、デントが「光の騎士」”White
Knight”と言われていた事に対しての表現をしたのでしょう。
又、レイチエルもデントも救う事が出来なかった事でバットマンでいる事に無力感や絶望感を抱えた
ブルースが心のダーク・サイドに落ちた(スター・ウォーズか?)事に対する表現でもあるのかと・・・。
それにしても、ゴードン警部補がバットマンの正体を知っているのかと思っていたら、この段階では
未だ分かっていなかったんですね。 三作目の最後でやっと気づいた様です。

「ダーク・ナイト」は単なる子供向けコミックの映像化に留まらず、大人向けのダークではありな
がらしっかりしたクライム・ドラマでもあり、人間ドラマでもある様に感じます。
BBCの評価だけではなく、評論家からも絶賛された作品であったことが良く分かりました。

少し話が逸れますが、昔に比べバットマンの衣装、バットモービル等が凄い進歩でカッコ良くなって
るのにビックリです。 装備もまるで007の様だし・・・。
そして、バットマンではなく ブルース・ウェインのスーツの美しい事! あんな素晴らしいスーツ
にはなかなかお目に掛かれません。 目の保養です。 後で知ったらやっぱりアルマーニですって。



この作品を観て、当然ながら三作目の「ダーク・ナイト・ライジング」”The Dark Knight Rises”
も観ましたし、初心に戻って一作目の「バットマン・ビギンズ」”Batman Begins”も観なおしました。
ちょっとしたバットマン三昧になってしまいました。

「ダーク・ナイト・ライジング」も色々思いが在りますので機会があれば書いてみたいと思ってはい
るのですが。(又何時ものフレーズで)

↓ official trailer
https://youtu.be/EXeTwQWrcwY






4 コメント

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ヒース・レジャーが! (篠田真由美)
2018-08-25 14:23:02
はいはいはい。この映画、劇場行きました。印象強いです。
私もティム・バートン版がわりと好きで、ゴッサム・シティの造形とか、かっこよかったし、ジャック・ニコルソンのジョーカーも目に焼き付いていたんで、新キャストはどうかなあと思いながら足を運んだのですが、完全にやられましたよ、ヒース・レジャーのジョーカー。
といって、いまも忘れないシーンがどこかというと、ナースに女装したジョーカーの足がなかなかきれいだったなあ、という。変態か。

クリストファー・ノーランの世界はティム・バートンよりもっと暗くて荒々しくて、上手くは入れないと辛いところもあるけど、リアルだなあと思った記憶があります。ただ3部作の3は、インドの遺跡みたいなのが出てきて、ゴッサム・シティとの位置関係は? とか首をひねった気もする。リアルな手触りだと、かえって細部が気になったりしますね。
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>ヒース・レジャーが! (Yam Yam)
2018-08-25 17:19:14
篠田先生、流石! ご覧になったていたんですね。
ワタクシは、何故か見逃していたのですが、今回やっと観る事が出来て良かったです。
ヒース・レジャーは何とも凄い演技でしたね。 しゃべり方から動きまで怖ろしい位憑かれたかの
ような演技です。 そして、ナースに変装・・・結構似合っていて笑いました。 歩き方ががに股でし
たけど(笑)確かに足が綺麗だったかも。 余りにも若い亡くなり方は惜しい事でした。

「ダークナイト ライジング」はもっと暗いし、悲しい内容なので、個人的にはこの2作目が一番好
きですわ。 ”3”のブルースが捕えられた井戸の底(?)の牢獄があるシーンはインドのラジャスタ
ン州らしいですけど、設定はどうなのか。 ブルースは自家用機で迎えに来て貰ってた様な・・・
(もう忘れてる)
「ライジング」は何がビックリしたかと云うと、トム・ハーディーでしたね。まさかッ!でした。
因みに、クリスチャン・ベールにもかなり嵌りました(あ、どうでも良いですね)

それにしても、あの様な終わり方をしてしまたら、次の作品はどうなるんだろう?と・・・。
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おお~! (dico)
2018-08-26 21:54:44
こんばんは。
ダークナイトご覧になったのですね。
あらためて観るとやはりキャストが豪華豪華!豪華すぎて目がつぶれそうです。その中でもヒース・レジャーの存在感はすごいですね。このメンバーの中でさえひときわ輝いているんですもの。
実は次作のライジングはイマイチどころかまったく好きになれず・・・せっかくトムハも出ているのに(泣)これに関してはまたUPしてくださるのをお待ちしておりますよ。
ライジングのつまらなさの一因はやはりヒース・レジャーかなあとも思います。

クリスチャン・ベールは私も好きです~。この方も無茶な役作りをするらしいですね。
アルフレットはマイケル・ケインも大好きなのですが、ベンアフ版のジェレミーさんも捨てがたいです。
Yam Yamさんの記事を読んで私ももう一度観たくなりました~。

まだまだ残暑厳しいですがご自愛くださいね。
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>おお~! (Yam Yam)
2018-08-26 22:22:52
dicoさん、お出でなさりませ。
いや~、今更?って感じで面目ないです。公開当時は映画を見る時間も無かったからなぁ
なんて思い返しておりましたよ。
でも、いい機会でした。 ひっくり返りそうに豪華なキャストですわよね。贅沢です。
何たって、ヒース・レジャーですね。何とも鬼気迫る様な演技でした。
「ライジング」は、やっぱり・・・ですよね。
ワタクシ実は事前にキャスティングもチェックせず見始めてトムハに全然気づいていな
かったんですよ(恥)ただ、あのアクセントが物凄く気になって(又)

あッやっぱりdicoさんもクリスチャン・ベールお好きでした? ワタクシ結構ハマりまし
たよ、ムフフ。「ダークナイト」観た後意図した訳でも無いのに他の作品も色々観てしま
いました。直ぐ呼ばれるんです(笑)凄い役作りする人ですね。骨と皮かと思えば小太り
オジサンだったりまるで別人ではありませんか。凄い人です。
そう言えば、例の「モーグリ」でもベネディクトとご一緒に声入れてますよね。

本当に何時までも暑さが続きますがdicoさんもお身体お気を付けになって、で、「メル
ローズ」も余り無理なさらず。と云いつつ楽しみに読ませて頂いて居りますよ(って、プ
レッシャー掛けてます?)
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