The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

ジョーン・ヒクソン版『ミス・マープル』今更ですが・・・・

2020-06-17 | アガサ・クリスティ
”Miss Marple”

BBC One

先日来再放送中のジョーン・ヒクソン版『ミス・マープル』を観ていて(何度目かの再放送ですが、
覚えていない所もあり、その都度観直すのです)、何度かチラッと触れた事は有るものの このシ
リーズ自体きちんと書いた事が無い事にフト気が付きました。
なので、本当に今更なのですがザッと纏めて置こうと思います。

言わずもがなですが、原作はアガサ・クリスティーによるミステリー小説で、何度かドラマ化されて
います。
原作を読んだのは遥か昔、そしてジョーン・ヒクソン版を最初に観たのも随分昔の事です。
勿論吹き替え版でしたが、当時は海外ドラマは殆ど吹き替え版と言う時代でしたので 余り違和感
も持たず観ておりましたね。 ミス・マープルは山岡久乃さんでしたっけ。
数年前に初めて字幕版を放送してくれたので 有難く見直す機会を得ました。 やはり字幕版で観
るべきだと改めて感じたもんです。

過去にも何度か触れましたが、原作を読んだ後に映像化された作品を観ると、原作で自分の頭の中
に描いていたイメージと映像化されたキャラクターが余りにも違うので戸惑ったりする事が多々ある
のですが このジョーン・ヒクソン版のミス・マープルは原作のイメージそのままだと感じていました。
品があってとても安定していると感じさせられます。
それもその筈、原作者であるアガサ・クリスティーがイメージにぴったりだとの事で是非マープルを
演じる様にジョーン・ヒクソンに依頼していたとの事。
原作者のお墨付きです。



私にとっての”ミス・マープル”はジョーン・ヒクソン版でなければならないので(頑固)、その後の
ジェラルディン・マクイーワン版、ジュリア・マッケンジー版はあまり観ていません。
ほんの数作だけゲスト出演者に釣られて観た事があるだけって感じですね。
因みに、
ジョーン・ヒクソン版はBBC、ジェラルディン・マクイーワン版とジュリア・マッケンジー版はITV製作です。

そんな訳で、遅まきながらですが・・・・
ジョーン・ヒクソンは1906年生まれ、1998年に92歳で亡くなりました。

ミス・マープルの最初の作品では当時既に70歳代後半、最後の作品は80歳代後半ですから素晴らしい
ですねぇ。 敬意を表します。



そして、
ジョーン・ヒクソン版は、原作オリジナル12作すべてが映像化されています。
(マクイーワン版とマッケンジー版では、原作にミス・マープルが登場しない作品にもマープルさん
が出る様に変えられている作品もあります)

シリーズ1(1984年~1985年)
”The Body in the Library”『書斎の死体』パート1~パート3
”The Moving Finger”『動く指』パート1&パート2
”A Murder is Announced”『予告殺人』パート1~パート3
”A Pocketful of Rye”『ポケットにライ麦を』パート1&パート2

シリーズ2(1986年~1987年)
”The Murder at the Vicarage”『牧師館の殺人』パート1&パート2
”Sleeping Murder”『スリーピング・マーダー』パート1&パート2
”At Bertram's Hotel”『バートラムホテルにて』パート1&パート2
”Nemesis”『復讐の女神』パート1&パート2

シリーズ3(1987年~1992年)
”4.5 from Paddington”『バディントン発4時50分』
”A Carribean Mystery”『カリブ海の秘密』
”They Do it With Mirror”『魔術の殺人』
”The Mirror Crack'd from Side to Side”『鏡は横にひび割れて』
(※ 原作の出版順とドラマの順序は異なっています)

お相手(?)の警部は、
スラック警部(デヴィッド・ボロビッチ)

何時もミス・マープルの事件介入を苦々しく思うしかめ面のスラック警部。
マープルさんのお蔭で事件解決の暁には、たまに”有難う”なんて(嫌々そうに?)お礼を言ったり
する2人のやり取りには思わずニヤッとさせられます。

クラドック警部(ジョン・キャッスル)

クラドック警部はスラック警部程ミス・マープルの存在を嫌がっていないですね。マイルドな態度
に感じます。

ジョーン・ヒクソン版『鏡は横にひび割れて』では、何と、ミス・マープルの甥という設定で登場
しています。

因みに、このジョン・キャッスルは グラナダ版ホームズ『美しき自転車乗り』でチョット情けない
カラザースを演じていました。 又『名探偵ポアロ/エッジウェア卿の死』、『主任警部モース』その
他多くの作品に出演しています。

最後に若かりし頃のジョーン・ヒクソンの画像です。キリっとした美人さんですね。


日本版DVDはBox 1とBox 2が発売されています




6 コメント

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マープル (手賀沼日記)
2020-06-17 11:25:44
ヒクソン版を評価する人は多いですね。私はジェラルデイン・マクイーワン版が好きです。残念ながら亡くなりましたが。
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あれほど (Abi)
2020-06-17 12:04:45
ぴったりの女優さん、良く見つけられたものですね。昔の若いケビン・ウエイトリーも見られたし、、、もう画面が古くったって何だってつい見てしまう。他のマープルさんの時どのゲストに惹かれて見たかは内緒?知ってるもーん。
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>マープル (Yam Yam)
2020-06-17 17:01:39
手賀沼日記さん、はじめまして。
そうですか、マクイーワン版がお好きなんですね。 ちょっとお茶目な感じのマープルさんでしたね。
私は頑固モンですので、ジョーン・ヒクソン版一途なんです。
それでも、それぞれのマープルさんを比較してみる楽しみもありますね。
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>あれほど (Yam Yam)
2020-06-17 17:02:49
Abiさん、こんにちは。
本当にあれ程原作のイメージぴったりの役者さんってなかなか無いですよね。
ワタクシも再放送ある度に何度も観てしまいます。
他のマープルさんの時のゲスト・・・・ウフッ、ですよねぇ。 あの人やあの人やあの人や(ひつこい)の若き
日の姿を見つけるのも凄く嬉しくて楽しみ。 『ポアロ』でもね。
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Unknown (スターシャ)
2021-02-20 12:12:31
この方のミスマープルは観た事ないので是非観たいです‼️今のポワロが終わったら是非とも放送してほしいです。
ミスマープル、ポワロと並んで名探偵の女性。まさか不倫してたとは驚きです。
でもいまだにその人の事を愛し続けてるんですね。マープルが好きになった人だから素敵な人なんでしょうけど…不倫はダメだよ。
どのエピソードが好きとはこちらも言えませんが全部観たいって事です‼️
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>Unknown (Yam Yam)
2021-02-20 16:25:17
スターシャさん、初めまして。
ジョーン・ヒクソン版はご覧になっていないそうですが、是非是非ご覧頂きたいです。
私にとっては、大昔原作を読んだ後最初に観たのはジョーン・ヒクソン版でした。 正に原作のマープルさ
んのイメージピッタリだと感じました。今でも一番好きです。 ポアロは勿論デヴィッド・スーシェで。
マックイーン版、ジュリア・マッケンジー版も一部観てはいますが、原作のイメージとは違う気がします。
そして、ストーリーも原作とは変えている部分も多いですね。 
マープルさんの不倫? えッ?と思ったのですが、何となく思い出したのは マックイーン版の「牧師館の
殺人」で触れられていたんでしたっけ? これは、原作には無かったオリジナルだと思いますし、如何なも
のか・・・と感じますね。
原作でも、昔好きだった人がいた・・・みたいな事がチラッと書かれていた位だと思います。
どのマープルさんがお好きかは それぞれお好みですが、個人的には何と言ってもジョーン・ヒクソン版を
推します。 AXNミステリーでは今でも度々再放送していますが、機会があればご覧になって下さいな。
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