「0歳児ステーションおむすび」~てをむすび、こころをむすんで、いっしょに子育てしましょう!~日野市0歳児一時保育

日野の高幡不動の一時保育「0歳児ステーションおむすび」はリフレッシュしたいパパママの味方!日々の保育の様子を綴っています

お母さんのちから

2009年07月07日 | 保育のヒント

                     

  ずいぶん前のはなしですが、ある私立の保育園に

  見学に行った時のことです。

  若い保育士さんがたくさんいて、あまりベテランの保育士さんは

  見かけませんでした。

  見学後、質疑応答の時に、子育ての経験のある保育士の

  必要性について話になった時、園の責任者の人が、

  「経験のある看護師もいるし、特に、必要には思いません。」

  との返事でした。

  私立の保育園なので、経営上、産休や、育児休業を

  職員にとらせる余裕がないとか、経験者や、勤続年数に

  見合ったお給料を出せないなどの問題はあると思いますし、

  若い保育者の良さも、もちろんあるのですが、

  子育ての経験をまったく否定するようなその答えに、

  納得できない思いをしました。

                                      

  少し前の新聞に、「お母さん力(りょく)」という言葉を

  目にしました。そこには、

  子育てをしているお母さんは、「子どもはかわいいけれど、

  自分だけ社会に取り残されているように思えてしまう。」とか、

  「家事と子育てでこんなに大変な思いをしているのに、

  社会的には、何も認められていない。」と

  感じている人が多いとありました。

  子育ては、社会一般の仕事という意味では、なかなか

  通用しないのが実情かもしれません。

                   

   あるファミリーレストランでは、子どもが熱が出たといって

  急に休まない、素直でかわいいとのことで、

  パートの子育て中のお母さんより、高校生のほうが、

  時給が高い場合があったとか…。そこの店長は、マニュアルどおりの

  接客でOK、むしろ、余計な雑談は、不要と言っていたそうです。

                   

  でも、別の料理店では、接客担当のパートタイムの女性が、

  3歳児と3ヶ月の子連れのお客を見るなり、

  「お座敷にいたしましょうか?」と一言。

  部屋へ案内しお茶とお水を運んだ帰りには、床の間の陶器を

  さりげなく片付けていたそうです。

  そして、 おわんを置く時は、「あついから気をつけてね。」と

  子どもに向かって優しく言ったそうです。

  これこそお母さんならではの気配りがきいた接客ですと、

  筆者は、言っていました。

                       

 経営やお客を効率よくさばくという意味では、前者もすぐれている

 という見方もできるかもしれませんが、

 経験や知恵を生かして、いろいろな人の気持ちをくみ取ったり、

 思いやりのこころをもって接する接客ができ、

 お客さんに気持よく過ごしてもらい、喜んでもらうほうが

 ほんとうは、大切にされるべきことではないかと思います。

  筆者の言うように、お母さんの経験や知恵が詰まった

  「お母さん力(りょく)」が評価されて、

  もっと仕事に生かせるようになったらすてきな社会に

  なるということに、同感です。

                       

  本当は、「子育て」というお母さんの日々のがんばりは、

  社会に直結していると思うのです。

  子どもががんばれるのは、お母さんという存在があるから。

  子どもが、道を踏み外しそうになった時、思いとどまるのは、

  自分がそうなった時お母さんを悲しませることになる。

  自分を一番大切に思ってくれる人が、苦しむことになる。

  そう気づけた時だそうです。

   損得や効率や数字上の成果ばかりしか評価できない社会は、

   やっぱり、いつか行き詰ってしまうような気がします。

                         

   りくつなしに愛情をそそいで育ててくれるお母さんがいて、

   子どもは、安心していろなことを吸収し、

   人間らしい人間に成長していくのではないでしょうか。

   だから、お母さんには、いつでも元気でいてほしい。

   そして、お母さんが、そのお母さん力(りょく)を発揮できるように

   「おむすび」は、お手伝いしたいと思っています。

                       

   

   今、子育て支援がさかんに行われているのも、

   そういうことが理解され、意識されてきたからだと思うのです。

   今は、逆に社会に発信している子育て中のママもいます。

   社会に忘れられているのではなく、

   実は、要の部分を担っていると、自信をもって

   子育てしていってほしいと思っています。

 

                

   

   

 

 



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