姉の姿は消えていた。
(いつからこんなところに、ルーマニヤパブがあったのだ。
それとも夜だけパブとなって現れるのだろうか)
翔太の首筋を冷たいものがなでた。
扉の向こうにだれかいる。
招かれている。
その気配が凄まじい妖気となって扉の下からながれだしてくる。
翔太はふらふらと扉に吸い寄せられた。
胸で携帯がふるえている。
翔太は扉に手をかけようとしたところで、踏みとどまった。
「翔太すぐきて」
理佐子だった。
「ふたりがふらふらしてる」
7
ふたりは翌日ケロッとして学校にあらわれた。
翔太とオリオン通りのはずれで介抱してやったのがウソみたいだ。
今年初めてできた就職希望のEクラスの生徒だった。
あまりの不況に進学をアキラメタ生徒のためのクラスだった。
まちがいなく大麻を吸っている。
もうすぐ、卒業式だ。
それまではしらんぷりしていてやろう。
というのが翔太の意見だった。
潔癖な理沙子はゆるせなかった。
高校生が大麻を吸うのをゆるせなかった。
おれたちはポリスじゃないから。
ボスである翔太のいうことだ。
理沙子は受け入れた。
それにしても、操にまで大麻が広がっているのはショックだった。
それもヤクザの影がみえがくれしている。と翔太はいっていた。
「あああのひとたち。Eクラスの腐女よ。
BL小説ばかり読んでる、オタクよ」
廊下からこっそりとのぞく。
その姿があまりに異常だった。
精気がない。干からびた感じだ。
始業のベルがなった。
理沙子はじぶんの教室にもどった。
昼まではなにも起きなかった。
弁当を広げていると、廊下がきゅうにさわがしくなった。
「火事よ。体育館から煙がでてる」
廊下にでたとたんに、人の流れにのみこまれた。
みんな体育館に向って走っていた。
「いまごろ、火がでるなんておかしいよ」
「もしかして、放火」
「そんなこといわないほうがいいわよ。でも受験のストレスでだれかが……」
くちぐちに好き勝手なことをいっている。
「あそこは腐女のタマリ場よ」
そんなことを理沙子はきいたことがない。
どうして、腐女とかオタクといってバカにするのかしら。
ひとの好みはいろいろある。
じぶんとちがうからと迫害する。
なぜなの?
one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
↓
ああ、快感。
(いつからこんなところに、ルーマニヤパブがあったのだ。
それとも夜だけパブとなって現れるのだろうか)
翔太の首筋を冷たいものがなでた。
扉の向こうにだれかいる。
招かれている。
その気配が凄まじい妖気となって扉の下からながれだしてくる。
翔太はふらふらと扉に吸い寄せられた。
胸で携帯がふるえている。
翔太は扉に手をかけようとしたところで、踏みとどまった。
「翔太すぐきて」
理佐子だった。
「ふたりがふらふらしてる」
7
ふたりは翌日ケロッとして学校にあらわれた。
翔太とオリオン通りのはずれで介抱してやったのがウソみたいだ。
今年初めてできた就職希望のEクラスの生徒だった。
あまりの不況に進学をアキラメタ生徒のためのクラスだった。
まちがいなく大麻を吸っている。
もうすぐ、卒業式だ。
それまではしらんぷりしていてやろう。
というのが翔太の意見だった。
潔癖な理沙子はゆるせなかった。
高校生が大麻を吸うのをゆるせなかった。
おれたちはポリスじゃないから。
ボスである翔太のいうことだ。
理沙子は受け入れた。
それにしても、操にまで大麻が広がっているのはショックだった。
それもヤクザの影がみえがくれしている。と翔太はいっていた。
「あああのひとたち。Eクラスの腐女よ。
BL小説ばかり読んでる、オタクよ」
廊下からこっそりとのぞく。
その姿があまりに異常だった。
精気がない。干からびた感じだ。
始業のベルがなった。
理沙子はじぶんの教室にもどった。
昼まではなにも起きなかった。
弁当を広げていると、廊下がきゅうにさわがしくなった。
「火事よ。体育館から煙がでてる」
廊下にでたとたんに、人の流れにのみこまれた。
みんな体育館に向って走っていた。
「いまごろ、火がでるなんておかしいよ」
「もしかして、放火」
「そんなこといわないほうがいいわよ。でも受験のストレスでだれかが……」
くちぐちに好き勝手なことをいっている。
「あそこは腐女のタマリ場よ」
そんなことを理沙子はきいたことがない。
どうして、腐女とかオタクといってバカにするのかしら。
ひとの好みはいろいろある。
じぶんとちがうからと迫害する。
なぜなの?
one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
↓
ああ、快感。