三人のvampireの頭上には月光が注いでいた。
ルー。マー。ニャー。
はるばる吸血鬼の本場からやってきた吸血鬼三兄弟は動かない。
月光の下で夜風にふかれている。
しかし、周囲の樹木の間で人影が乱闘していた。
ストロボをあびているように、影が消えたり現れたりしている。
怒号。悲鳴。どさっと人の倒れる音。
「兄のレンフイルドが戦っているのよ」
「止めさせることはできないのか」
「しかけたのは、そちらよ。
こんなに美しいわたしたちと結ばれるというのに。
なに血まよって拒絶したのかしら」
「ちがうな。そんなことで戦争にはならない」
「じゃあ、なんなの。翔太。教えてよ」
「この土地での覇権を争っているのだ。
それ以外に争う理由は考えられない」
「この土地に長いこと住んでいた鬼族の目はいま奈良に向いている。
奈良の都に返り咲きたいのだ。
その油断と焦りを突かれたのだ。
彼らだってまだまだこの土地には未練がある」
樹木の奥での戦いは見えない。
翔太はどうしていいか決断できないでいる。
森の奥では吸血鬼の、仲間同士の戦いがくりひろげられている。
眼には見えなくても、その陰惨な戦いぶりは想像できる。
翔太はあせった。
だがどちらも吸血鬼だ。
どちらに味方していいかわからない。
はっきりいって、両方とも人に害なす者だ。
翔太たちの敵だ。
one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
↓
ああ、快感。
ルー。マー。ニャー。
はるばる吸血鬼の本場からやってきた吸血鬼三兄弟は動かない。
月光の下で夜風にふかれている。
しかし、周囲の樹木の間で人影が乱闘していた。
ストロボをあびているように、影が消えたり現れたりしている。
怒号。悲鳴。どさっと人の倒れる音。
「兄のレンフイルドが戦っているのよ」
「止めさせることはできないのか」
「しかけたのは、そちらよ。
こんなに美しいわたしたちと結ばれるというのに。
なに血まよって拒絶したのかしら」
「ちがうな。そんなことで戦争にはならない」
「じゃあ、なんなの。翔太。教えてよ」
「この土地での覇権を争っているのだ。
それ以外に争う理由は考えられない」
「この土地に長いこと住んでいた鬼族の目はいま奈良に向いている。
奈良の都に返り咲きたいのだ。
その油断と焦りを突かれたのだ。
彼らだってまだまだこの土地には未練がある」
樹木の奥での戦いは見えない。
翔太はどうしていいか決断できないでいる。
森の奥では吸血鬼の、仲間同士の戦いがくりひろげられている。
眼には見えなくても、その陰惨な戦いぶりは想像できる。
翔太はあせった。
だがどちらも吸血鬼だ。
どちらに味方していいかわからない。
はっきりいって、両方とも人に害なす者だ。
翔太たちの敵だ。
one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
↓
ああ、快感。