田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

バラに癒されている

2012-05-26 07:18:29 | ブログ
5月26日 土曜日
●朝早く起きた。庭に出る。庭とは呼べないような狭小庭園。そこにいろいろと工夫を凝らしカミサンがバラを作っている。カミサンのバラ好きは、若い時からだ。ゆったりとした気分でバラの芳香を吸いこみながら今を盛りと咲き乱れるバラを見て回る。
●カミサンは、いま裏庭の杏と白木蓮を切る計画で目を輝かしている。
「杏と白木蓮にはわるいけど、地植えでバラを育てたいの。いいでしょう」
別に反対する理由もない。変革の時が訪れている予感がする。四十年近く裏庭に在った杏と木蓮が姿を消す。少しさびしい。だか、すべて流転するのがこの世の習いなら、その流れに身を投じることも必要なのかもしれない。すこし大げさな感傷かもしれないが――このところなにか身の回りの動きがスピードを速めているようだ。これはひとつにはわたしがGGになってきたからだろう。カミサンのやりたいようにやらせてあげたい。さんざん苦労をかけてきた。これからは、好きなことを好きなようによればいい。鉢植えでの水やりの苦労、カミサンの体力の消耗のほどはみるにあまりある。
●ぶらぶら庭を歩きながらかんがえた。学習塾にも変革の時がきている。塾にも、というのはこの変革の危機感は、学校教育の現場で「ゆとりある教育」に今年から終止符をうったことに起因しているからだ。
●まだ具体的に、身近にこの変革を意識している学校の教師、塾の経営者と講師、父兄、そして学生たちは少ないような気がする。「どうなるんでしょうね。ともかくたいへんなことなのですよ」
●英語ひとつとってもかなりハイレベルになった。心配していてもはじまらないので、このところ中二のクラスは英語の特訓授業を日曜日にたてつづけにやった。これだけ時間数をかけても、どうなのだろうか。中間試験の終わった北中の生徒の結果が来週は判明する。頑張ってくれたかな……。心配でたまらない。それで、今朝も早く起きだしてしまった。
●じぶんの勉強をするのは楽だが、塾生をその気にさせるのは至難の業だ。「感動」とは感じて動くと書く。いかに勉強の必要性を説いても、特に男の子は心を動かさなくなった。
●男の子は運動部での練習が過酷なので勉強しなさいというのが憚られる。
●社会のあらゆる分野での劣化が目立つようになった。あきらかに「ゆとりある教育」の弊害がでている。個々の例をとっているユトリはないが、キレやすい男の子が多くなったのがその一例だ。
●これからどうなっていくのだろう。時代の変わり目にきていることは確かだ。
●わたしには見える。メイルストロム(大渦潮)。モスケンの渦潮ともいう。ゲームにも出てくる伝説の怪物クラ―ケンが巻き起こすという。――がこの町に襲いかかってきているのが。
●震災の津波のあとの惨状ではないが、これから教育面で新カリキュラムを消化できないために、いろいろな混乱が生じてくるだろう。フラストレイション(挫折感)がたまり暴走する生徒が出なければいいが。
●英語のクラスでは、教科書の難しさ、いつになっても進まない授業への不満やもどかしさはすでに起きている。混乱している。いまだに学校では教科書のレッスンワンも終わっていないクラスがある。どうなっているのだろう。この新しいレベルアップされた教科書をどうコナセバイイノカ。現場の先生たちのジレンマがわかる。苦労しているのだろうな。そこへいくと、GGは塾の経営者兼教師だ。打つ手がある。特訓授業を増やしていく。これしかない。まあどうなっていくか、苦労はいつになってもついてくる。
●「バラ姫はいいですね。きれいに咲いて、ほめられて……」
植物界の女王、バラと対話を交わした。変革の予感に苦慮しながらもGGは庭を散策した。
●「人間界はなにかと大変なのだよ。これからいろいろくるよ。いろいろかわってくるよ。それがいいほうに変わってくれればいいな」
●バラの美しさと芳香に酔い。五月の朝の光のなか。平穏な何の変哲もないひひときの幸せ。心に悩みはあってもバラに癒されている。

    シテイオブヨーク
     

     

    アンジェラ
     

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