田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

リリが手袋を隠しちゃったのよ。 麻屋与志夫

2016-01-26 17:07:35 | ブログ
1月26日 Tue.

●「リリ。リリでしょう。わたしの園芸用の皮手袋どこへくわえていったの」 
それからが大変だった。
皮手袋でないと、バラのトゲが刺さって痛いとカミさんがこぼすので、まず植え替えの現場となっている二階の教室を隈なく探した。
本棚の後ろ。
ゴミ箱の中。
机の影。
黒板の上。
いくら探しても見つからない。

●探す範囲を広げて、一階の部屋部屋。
どこにもない。
わたしは原稿に集中しなければならないので、お役御免を願いでて、隣の書斎にもどる。
それからもカミさんは探しつづけていた。

●「どこへやったの、リリ。教えて、イタズラばかりしているのね」

●夕暮れ時、まだカミさんは、植え替えをしている。
トゲで痛い。痛い。と……泣き声だ。

●カミさんがふいに書斎に飛びこんできた。
「あった。あった」
手袋はカミさんの前カケの――ポケットに入っていた。

●「リリにあらぬ疑いを掛けた。あやまりなさい」
「リリ、ごめんね。ごめんね」
カミさんは、リリを抱き上げほほずりをした。


 今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
 お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
 皆さんの応援でがんばっています。


にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村


リリの病気は免疫不全症、治らないかもしれない。麻屋与志夫

2016-01-26 08:28:54 | ブログ
1月26日 Tu.

●あまり寒いのでこのところ一階で寝ている。
古い雨戸もしまるので二階の書斎けん寝室よりも三度くらいは暖かい。
ところが今朝はあまり寒いので、起きもっくりで、寒暖計をみたら、三度しかなかった。
もしかしてと思い、二階に上がってみたら、カーテンが引いていなかったためでも、あるだろうが〇度だった
宇都宮地方はマイナス三点九度だった。とテレビで報じていた。

●寒さが身にしみるのは、やはり歳のせいだろう。
こんなことでは、寒さにも負けず精進した先達にもうしわけない。
雪国に生きた僧侶を想った。
良寛さん。良寛さんと口ずさみ、気合いをかけて動きだす。

●このところ、ムンクの「浜辺の少女」は吸血鬼だよ、の改稿訂正でいそがしい。
三部作でかなり長い作品だからたいへんだ。

●リリの体の調子がおかしい。
免疫不全症。鉄分が少なくなる病気だ。
たぶん生まれつきなのだろう。
一回血液検査をするとお酒三本ぶんくらいかかる。
わたしの三カ月分の飲み代だ。

●「リリの治療費を酒代に換算しないで」とカミサンに叱られた。


 今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
 お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
 皆さんの応援でがんばっています。


にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村




  




怪談書きませんか/栃木芙蓉高校文芸部
著者麻屋与志夫
250円(+税)  (税込 270円) 

古い怪談のある栃木。いま新しい怪談誕生。恐怖、戦慄保証付き
栃木には大中寺の七不思議の伝説がある。特に『馬首の井戸』が有名だ。
上田秋成の日本吸血鬼物語の嚆矢(こうし)ともいわれている『青(あお)頭巾(ずきん)』も広く知られている。この物語も栃木が舞台だ。
―― その土地は、いま外来種ル―マニヤ吸血鬼の侵攻(しんこう)を受けている。
吸血鬼監察官の文子と龍之介は敢然(かんぜん)とその敵に立ち向かう。
龍之介のジイチャン翔太も愛する九(きゅう)尾(び)玉(たま)藻(も)と、命がけの抵抗をする。二組の恋人同士が最後にたどりついた境地(きょうち)。
1000年の時空(じくう)を超えた愛の不滅(ふめつ)の物語。
あなたは恐怖し、そして純愛に涙する。

角川ブックウォーカーで検索してください。
ジャンル文芸レーベル惑惑星文庫出版社名惑惑星