田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

霧深き朝

2007-12-14 09:29:05 | Weblog
12月14日 金曜日 朝霧
●ゆうべはしばらくぶりで風呂にはいった。そのためもあったのだろうが、グッスリ寝られた。気温も暖かだった。夜になっても室温が10度なんてめったにあることではない。

●おやおや、寝過してしまったなとカーテンを開けると外は霧。周りを深い霧に閉ざされているのですごくロマンチックな感傷にひたることができた。きょうは、カミサンだけが東京にもどるので、わたしはお留守居。受験生の特訓があるのでお伴ができず残念だな。ミンガスの『霧深き日』でも聴こうっと。むかしカミサンと新宿の『木馬』でミンガスのこの曲を聴いて、いたく感激したのを覚えている。それから街をさまよって、西早稲田のマンションまでかえった。遅ればせではあったがあの頃青春をたのしんでいた。いまになってみると、まだ若かったのだ。カミサンは霧ですっかり髪がぬれ、乱れてしまったといっていた。

●いまではなかなかジャズ喫茶まで出かけていけない。高田馬場のイントロ、マイルス。そしてたった一度しか入らなかった『店名は忘れた』ママがバンダナをしていて高田馬場駅裏の舗道からすこし下がったところにあったパブなつかしいな。水道橋際の『スイング』のママの娘が近所でレストランやってるよ、なんておしえてくれた。だれか、名のある最近亡くなったジャズマンの曲がかけられていた。だれのものだったのか思い出せない。かなしいな。あのときだってすでに化石をみるめでみっめられたものだった。

●「渡辺貞夫が鬼怒川の観光ホテルで演奏していましてね。わたしの友だちの沼尾がギターを弾いて。内田のしょうちゃんがピアノ。なつかしいな」
「いつのころですか」
あとから入ってきたマスコミ関係らしい客がきいてきた。
「昭和24年ごろだとおもいます」
 これでは化石人間と判断されてもしかたなかった。かれらは、まだ生まれていなかったろう。座がしらけてしまった。

●ピピ。という警笛で目覚めた。ミンガスの霧深き日をかけながらうたたねをしていた。GGになったものだ。あたまに霧がかからないようにガンバロウ。なんちゅったって、頭脳労働者(古い言葉ですよね。もしかしてすでに死語かな)なんだから。あたまが朦朧としたらもうおわりだ。



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