田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

短編小説23 断捨離 麻屋与志夫

2023-10-20 08:13:24 | 超短編小説
10月20日 金曜日
超短編小説 断捨離
「蔵書、古本屋さんにきてもらって処分したら」
秋の彼岸で帰省した娘がすすめる。
「サンリオの文庫本は高いらしいいわよ」
「村上春樹の初版本がそろってるじゃないの」
妻と娘が口をそろえる。
このところ彼女たちは、断捨離推進派。
目をきらきらさせて処分できるものを探している。
「塾の黒板も売れるんじゃない。椅子も机も什器いっさい買い取ってもらえるものは売り払いなさいよ」
90歳で教壇を下りた。無収入となったわたしは無用の長物。
粗大ごみになってしまった。元気ハッラツとしているわが家の女たちが眩しい。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unkown (種吉)
2023-10-25 17:29:57
こんばんは、先生。
読み終えて、なにかもの悲しくなりました。
四万冊以上の先生の蔵書をお持ちでいらっしゃる。
いったい、どんな本が書庫にしまわれているのでしょう。ざっとでいいから、一度は見せていただきたいと思っていました。
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Unknown (麻屋)
2023-10-28 17:40:55
雑書ですよ。とりたてて誇るようなものではありません。未読のものもだいぶあります。好みに合わせてかったものです。ところが、歳をとってみると、若い時の読書傾向とはかわってきました。それでも努力してそのまだ読んでない本を、これから老いの身に鞭うって読破しょうとしています。バカですよね。
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