田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

たどり着きて今だ山麓。 麻屋与志夫

2023-10-28 10:40:05 | わが家のニーユス
10月28日 土曜日 朝から雷雨
たどり着きて今だ山麓。

わたしの恩師は木村学司先生だ。
劇作家であり小説家で浪曲の原作者だった。
NHK『浪曲劇場』という番組をもっていた。
「暇があったら、いやいそがしくても一冊でもよけいに本をよむことだよ」
と雑誌デビューをようやくはたしたばかりのわたしを導いてくださった。

『二十一世紀の会』に誘われた。
「わたしの故郷の友人です」と紹介された。
弟子ではなく友人。
先生の気配りに恐縮した。

この会には当時人気絶頂の徳川家康の山岡荘八。
村上元三。
俳優の大友柳太郎、江戸や猫八の諸氏が参加していた。

わたしは志なかばにして家庭の事情で田舎にもどってしまった。
それからというものは、六十年、生活苦とたたかいながら生きてきた。
この歳になってようやく文学以外のことには頭をつかわなくてすむようになった。

今朝は、はやくから雷鳴がとどろき雨がふっている。
掘りごたつのある仏間でこれを書いている。

おそらく、最後の文学青年となった。
これから二十年くらいは生きていないと、まとまった作品は書けないと思う。

芸術家の集落からは程遠い小さな田舎町に住んではいる。
心静かな境地でいられるのはありがたいことだ。
これから登ろうとしている山の高さはどれほどのものであろうか。


麻屋与志夫の小説は下記のカクヨムのサイトで読むことができます。どうぞご訪問ください。
ブログで未完の作品は、カクヨムサイトで完成しています。
カクヨムサイトはこちら

●角川のbookwalkerーにも載っています。
 

  今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
 お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
 皆さんの応援でがんばっています。
















最新の画像もっと見る

コメントを投稿