田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

PKパワーの目覚め/奥様はバンパイァ 麻屋与志夫

2009-10-28 04:13:07 | Weblog
奥様はバンパイア 61

○「なにが起きてるんだ」

「タケシ!! あたらしい歴史ょ。わたしたちが組むと、サイキックパワーに目覚め

るのよ。あとではなすけど、わたしなにかわかった気がする……」

「なにが……なにいってるんだ。わらない。説明して」

「だめぇ。まだ敵は目の前にいるの」

これだって、ぜんぜんオカシイ。

わたしと武が化沼にもどってきたとたんに。

こんなトラブルにまきこまれた。

人狼って最強出ではなかったの。

マインドバンパイアって最強でなかったの。

わたしたちに戦いをいどむ敵がこの地にいたとは、オドロキ……と思ったところへ

鉄パイプの攻撃が来た。

倒れたケントをかばって革ジャンの巨体がおそってきた。

相撲部屋の入門試験をうけたほうがいいのではないかと忠告したくなる男だ。

タァッ。と気合いをかけて玲加が掌底をつきだす。

なんと、巨体が吹っ飛ぶ。

その後ろにいた仲間がひともちになってコンクリートの上を雪崩れていく。

なにこれ珍百景に登録ねがいたいような、めったにみられない光景だ。

一度目覚めた能力だ。ひとりだって発揮できるんだ。

武も気づいた。ウルルンと吠える。

琥珀色の眼光。暴走族の猛者がかたまった。

漫画みたい。人狼に睨まれただけだ。

両目からほどばしる光を浴びただけだ。

射すくめられて動けないでいる。

「なんだ、つまらない。帰ろうよ、武。みんなもいこう」

玲加はこれまた乱闘をみて怯えていたクラスメートに声をかけた。

「タケシってすごい」

「玲加ってそれでもニンゲンなの」

「ゲームの世界にまぎれこんだの」

「わたしたち、なんだかチョウたのしい」

「モットヤッテエ」

大変なことになった。

「記憶を消せるか。このひとたちの記憶がけせるか」

「それは……もう……表芸ですもの。忘れたの、わたしはマインドバンパイァなの

よ」

ひとのこころを操るなんて、たやすいことなのだ。

「そうは簡単にいくかな」スーパーのお店をぬけてきたのだろう。

裏口の従業員専用口がさきほど表で争ったこれまたデブ男たちを吐きだした。

「トウチャン!!!」

未来の力士が歓喜の声をあげた。

なにこれ珍百景。

またこれかよ。

なにこれ。

これこれ……なあに???。

巨体少年。

デブ男。

肥満女。

ジャジャント、御一行様揃い踏み。

シコフンジャッタ。

とはいかないが。

まことにもって、壮観だぁ。

「どうする。猛夫」

表のパーキングからかけつけた人狼バイカーに武がのんびりときいている。

そこで玲加はまだここにきてからの乱闘は、瞬時のハプニングだと認めた。

わたしたちなにか新たな歴史を、都市伝説を創生しているみたい。

「いちおう、引きましょう」

玲加は武と猛夫にこえをかけるとバイクのりヤーシートにとびのった。

クラスメートも喜々として玲加にならった。

高鳴るバイクの轟音。

煙が辺り一面にひろがった。

おもしろがってバーストさせている。



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