8
めまぐるしく人から狼へと変貌する。
その能力をたのしそうに誇示している。
勝平に迫ってきた。
誠に迫ってきた。
翔太に迫ってきた。
九尾神社の正面階段をじわじわと上ってくる。
三人は撃ちまくった。
「ジイチャン!! 倒しても、倒しても人狼は減らないよ」
「そのようだな。でも確実に倒した人狼は生き返ってはいない」
「それだけ、数が多いということだ、翔太!! ひるむなよ」
誠が翔太を励ます。
翔太はひたむきな、真っ直ぐな目で父親を仰いだ。
「この街がわれ人狼の故郷だということを知らないのか。元犬飼村は、犬を飼っている村ではない。われわれが人狼なのだ。望めば異形のものに変身できる異能集団なのだ」
離れているのに頭にびんびんひびいてくる。
心から心に伝わる声だ。
人狼が青い月にむかって猛々しく吠えた。
狼の群れが鼻面を月にむけて吠えた。
勝平、誠、翔太の三人のいる境内は半月型に取り囲まれていた。
いくら射倒しても、確かに、敵はへらない。
石垣にとりついた。
石のさくを乗り越えようとしている。
階段を駆け上がってくる人狼もいる。
このとき、虎縞の二匹の猫、ミュウとムックはピンと尾をたてて唸りだした。
さきほどから低く唸っていた。
いや、コナラ、白ブナ、カエデの林についたときから唸っていた。
境内の樹木の下草をわけて黒猫がミュウの脇にあらわれた。
大きい。
雄猫だ。
ミュウがうれしそうに体をこすりつけている。
黒猫があらわれたのが合図だった。
うそだろう。
と、翔太は声をだした。
うそだぁ!!
なにが起きているのだ。
あとからあとから、猫の群れがつづく。
人狼と相対した。
境内の石垣の真下だ。
月に吠える人狼の群れ。
人狼に歯をむく猫の集団。
人狼と猫との戦いの開始をつげる遠吠えだ。
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人狼が青い月にむかって猛々しく吠えた。
狼の群れが鼻面を月にむけて吠えた。
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いくら射倒しても、確かに、敵はへらない。
石垣にとりついた。
石のさくを乗り越えようとしている。
階段を駆け上がってくる人狼もいる。
このとき、虎縞の二匹の猫、ミュウとムックはピンと尾をたてて唸りだした。
さきほどから低く唸っていた。
いや、コナラ、白ブナ、カエデの林についたときから唸っていた。
境内の樹木の下草をわけて黒猫がミュウの脇にあらわれた。
大きい。
雄猫だ。
ミュウがうれしそうに体をこすりつけている。
黒猫があらわれたのが合図だった。
うそだろう。
と、翔太は声をだした。
うそだぁ!!
なにが起きているのだ。
あとからあとから、猫の群れがつづく。
人狼と相対した。
境内の石垣の真下だ。
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人狼に歯をむく猫の集団。
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