第九章 翔太の戦い。翔太――ボクの視線。
義なる者の角は高められるのです。
詩編 七十五
1
ボクはおどろいた。
ミュウとムックが仲間を呼び集めた。
猫族ってすごいな。
いざとなれば、ヤッパ、群れで戦うんだね。
毎晩、猫の集会をひらいている。
地域の情報を共有している。
なにかあればすぐに仲間のすみずみまで伝わっていく。
そして助け合う。りつぱよ。
猫が動き回れるのは、せいぜい500めえとるくらい。
そんなのうそだ。
みてよ。この猫の大群。
ボクはうれしくなった。
ミュウとムックはボクの家来だ。
ボクはサムライだ。
ミュウとムックを従えた。
侍大将だ。狼の群れにむかった。
前進した。
なにもこわいものなんかない。
このとき、並バアチャンの声が頭にひびいた。
会うことはなかった貞子バアチャン。
そしてそのバアチャン。
大勢の女の人の声がする。
ボクらを励ましてくれている。ゴセンゾさまの声だ。
翔太。声を使いなさい。あいつらはボーイソプラノが嫌いなの。
翔太の高い声に弱いのよ。
勝平。誠。翔太。
わたしたちも共に戦うからね。
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ボクはおどろいた。
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みてよ。この猫の大群。
ボクはうれしくなった。
ミュウとムックはボクの家来だ。
ボクはサムライだ。
ミュウとムックを従えた。
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前進した。
なにもこわいものなんかない。
このとき、並バアチャンの声が頭にひびいた。
会うことはなかった貞子バアチャン。
そしてそのバアチャン。
大勢の女の人の声がする。
ボクらを励ましてくれている。ゴセンゾさまの声だ。
翔太。声を使いなさい。あいつらはボーイソプラノが嫌いなの。
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