田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

夕日の中の理沙子 26  麻屋与志夫

2008-12-06 09:05:35 | Weblog
       

母「あなたにいっていただいて、よかったわ……。
でも、ひどいこというものね」

父「まだ若いから。
自分たちの一言が子供の人生にどんな影をなげかけるかなんて。
想像もできないのだろうな。
理沙子……、先生をうらむなよ。
先生には悪い先生はいない。
生徒にたいする認識のしかたに歪みがあるだけだ。
これが生徒のためだとおもいこむ。
それが生徒の反感をかう。
そういうことだ。
必死で勉強しなさい。
こんな街がきらいなら……いくらでも。
おまえは外にでられるのだからな……」

「わかったわ、パパ。
今日はほんとうに、ありがとう」

母「よかったわ。
あとは、受験の日に450点以上とることよ。
大田先生を見返してあげなさい」

ほら、まだ、こだわっている。

女はこわーいのだぞ。

「まかしといて。
もっととるわよ。
480点くらいとってみせるわ。
女の意地もありますからね」
 
しらなかった。

このころ、追試をうけていたキヨミがトラブっていたのだ。       
 
わたしの家の電話がけたたましくなった。

つかれていたの。
シャワーを浴びて。

すぐに寝ようとしていたやさきだった。

呼びだし音は不吉にひびいた。
 
病院にかけつける。  

外科病棟の廊下。

みんな、そろっていた。

花の清美組の仲間があふれていた。

看護婦や付添いのオバン。

の……めずらしい動物でもみるような視線。

ながい、廊下を掃くような!

スカートのグループ。

いまどきの全国の中学!!

どこにいってもみられない!!!

超クラシックな!!!!

超ロングスカート!!!!!                  

(わたしはこれだけは、ごめん。
みんなとちがう。
腰のところでおって。
ミニにしてる)

清掃(モッブ )スカートと職員室でよばれている。

ロングスカートの集団。

先輩の

せんぱいの

センパイの

senpaiの

an old‐timer
(J.E.引きました。いまどきこんなことば使うのかな? )

から譲り受けた、ありがたい。

オサガリダ。

ないがしろにはできない。

集会のあるときの制服なのだ。


珍獣の群れ。

なんだから、好奇の目もしかたないか。

なにか、めずらしい生き物でもみる目。

ETとでも遭遇したような目。   

侮蔑。

偏見。

外見だけでものの価値をきめこむ。

むかしがらの大人の目。     


「リサコどうしよう……」





one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
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ああ、快感。

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