田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

新連載 朱の記憶/麻屋与志夫

2011-07-23 21:08:04 | Weblog
                                         
 タイ族においては、誕生から三日目までは悪霊ピーの子であって、三日目を過ぎてはじめて生霊クワンを胎内に宿し、人間の子となるという信仰がある。つまり誕生から三日間は人間の子ではないのだから、いつ悪霊ピーに連れ去られてしまうかも知れないという危惧と不安がつきまとうのだ。(魔と呪術 鈴木一郎)         

1

 日本橋のMデパートにはなんども来ている。
 こんな階があったのだろうか。
 新館七階にギヤラリーがあるとは知らなかった。
 太股の傷は異常に短期の自己治癒力を示したものの、まだ少し痛む。
 でも、どうにか三岸節子の回顧展が見られそうだ。
 
 いくら最終日だからといってもこの人だかりは想定外だった。
 黄昏の国へひかれていく囚われ人のように。
 ……かれらは黙々と青い薄闇の会場へ消えていく。
 どこから沸いてきたのか。
 と思うほど年老いたひとびとが会場にすいこまれていく。
 考えてみると、わたしも妻も。
 自由に歩き回ることのできる者としては。
 最高齢者の部類に属するのかもしれない。
 これ以上の加齢は。
 杖とか車椅子の世話になることを覚悟しなければならないのだろう。
 死をも予測しなければならない年齢にさしかかっているのだ。
 美術作品を鑑賞しようと会場に足をはこべるうちに。
 わたしにはもういちどだけどうしてもめぐりあいたい絵があった。
 絵というよりもそれをなりたたせている色彩だった。              
 真紅。
 いや、日本的な朱?
 画面いっぱいに飛び散る蘇芳色の血ふぶきの色。
 そう。
 血の色に近い色彩でなりたっているような絵。
 Mの描いたあの絵だ。
 そんなことを思いながら……
 わたしは二人分の入場券を購入しようとサイフをとりだした。
 このときふいにわたしの耳にやさしい澄んだ女性の声がひびいてきた。
「これお使いになって……。一枚しかないのですが……」
 特別優待券がわたしの手にのっていた。
 贈り主の姿が人影のかなたにとけこんでしまった。
 服装も顔形もなにも覚える余裕はなかった。
 あまりにも唐突な出来事だった。
 わたしはただ呆然としていた。
 礼さえ言うことができなかった。



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平凡な一日だった/麻屋与志夫

2011-07-23 09:50:49 | Weblog
7月23日 土曜日
プログです。

●カミサンのお供をして宇都宮。
それにしてもオリオン通りの寂れようはなんとしたことでしょう。
歯が抜けたように、シャッターを下ろした店のおおいこと。
おどろきです。
なんどもかいています。
商店街復興へのてがかりを探して、模索はしているらしいのですが。
いいアイデアはないのでしょうかね。

●昼食にしようとしたが、はたと困ってしまった。
カミサンが和食主義者。
いまだに知り合いの店が出来ない。
それに少し高すぎる。
個人の店で、和風定食の店が少ないのだ。

●夜、BSでカミサンがなでしこJAPANの録画をみていた。
隣のソファにすわって解説をさしはさむ。
カミサンがスポーツ番組をみるなんてめずらしいことだ。
それにしてもなんどみても感動する。
メッタニ見られないすばらしい試合だった。

●夜半まで推理小説を読む。

●きょうも、いちにち涼しかった。

●夏休みに入って受験生はいまごろまだ勉強しているのだろうな。
なにかこんなにはやく寝るのはひさしぶり。
勉強している若者たちにはもうしわけないような気分で就寝。
とはいっても、暦は一枚めくれていた。



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「陽はまた昇る」の鬼教官のセリフがイイな/麻屋与志夫

2011-07-22 06:16:01 | Weblog
7月22日 金曜日
ブログです。

●今朝もパジャマでパソコンに向かう。
室温20℃。
これくらいの温度だとたすかるな。
勉強していて、小説をかいていても気分爽快だ。

●朝型の受験生は猛勉強をはじめているかな。
いゃぁ!!
おどろいた。
だって、無意識のうちに〈猛〉と打ちこんでしまっていた。
そうだよね。
ただ勉強をするというような、
生半可な勉強のしかたでは成果があがらないものね。
昨夜、ひさしぶりでテレビドラマをみた。
「陽はまた昇る」鬼教官佐藤浩市のセリフがよかったな。
塾をやって50年。
ああいうセリフをいってみたかったな。
ちなみに、脚本は井上由美子だった。
この脚本家の名前はぜひ覚えて置いてください。
すごいですよ。
ドラマは脚本家をたしかめてからみる習慣をつけるといいですよ。
シナリオ研究所四期生のGGがいうのですから、まちがいありません。
とシタリ顔。

●ともかく一言でいって――勉強は命がけだ。




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受験勉強夏の陣、ガンバッテね/麻屋与志夫

2011-07-21 11:20:53 | Weblog
7月21日 木曜日
ブログです。

●おどろいた。
今朝の室温20℃。
これくらい涼しいと、書斎にいるのがたのしくなる。
長年酷使した頭だ。
さいきん暑さによわくなった。
PCにむかうのも辛いことがある。

●これではいけない。
頑張らなくてはダメだ。
ダメだ。
と必死でこらえて、PCを打つ。

●自然の涼風はこんなに心地よいものか。
ひさしぶりの適温でからだがよろこんでいる。

●わたしの場合。
15ー20℃くらいの温度がいちばんベンキョウに適している。
起きてすぐ、パジャマのままでPCにむかうことができる。
今朝がまさにそうした環境だった。

●受験勉強にはげんでいるみなさん。
待望の夏休み。
遊びにでかけたいだろうな。
でもじっとこらえて、勉強にはげんでください。
机に向かっての勉強には、スポーツのような華やかさはありません。
だれも励ましてくれません。
友だちもいません。
唯一人で書斎という密室のなかで。
長時間がんばらなくてはなりません。
でも、がんばってください。

●なぜこうしたことをかくか。
長年――、それこそ50年以上も塾で教鞭をとっている。
夏休こそ。
勉強をするためには。
絶好のチャンスだということを身をもって体験しているからです。
ねばりにねばって、第一志望校合格の栄冠を勝ち取ろう。

●ついついお説教じみてきた。
このへんでやめておきます。

●近日中にまた小説を載せます。
こんど、おとなの怪談を予定しています。



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鼻毛きったら!!/麻屋与志夫

2011-07-20 08:14:02 | Weblog
7月20日 水曜日
プログです。

●朝の目覚めがここちよかった。
台風が来ているので雨の予報だった。
それが、なんとか曇り空をたもっている。

●昨夜は、めずらしくやや涼しく感じた。
うとうとしながら、かんがえていた。
いままでかいた小説を加筆修正するべきか。
新作に挑戦すべきか。
ハムレットの心境だ。

●改稿と新作と両方やろうときめた。
たとえば、午前中は新しいものをかく。
午後からは旧作にテをいれる。
妥協案だ。

●塾のほうは夏休みはなし。
平常通りの授業。
それどころか、中学三年生には入試をめざして特訓授業をする約束になっている。
なでしこジャパンのがんばり、ねばりをおもいながら精進したい。
いやぁ、それにしてもあのナデシコのみなさんからは――。
すごい闘志ある熱気の放射をうけた。
それがわたしにもはげましとなった。
スポーツ番組をみていて感銘をうけるのはうれしい。

●佐々木監督は。
おくさんに。
若い女の子を指導するのだから「清潔にしてね」。
とアドバイスされたそうだ。
みみがいたかったな。

●二週間も無精ひげをそらない。
鼻ゲなどそのまま。
ともかく、弊衣破帽で育ってきた世代だ。
この習慣はあらたまらないだろう。
「だから塾生がすくないのよ」とかみさんにいわれている。
もっと清潔にしたら。
とカミサンの声が尖る。
オシャレしたカミサンの隣に。
むさくるしい武骨なおとこがつれそっている。
これでは美女と野獣だ。
もうしわけないと反省はしている。

●塾を選ぶのはわたしの娘たちの世代。
わかいお母さんたちだ。
わたしなど、賞味期限切れの、はっきり言って老いぼれだ。

●やはり、鼻ゲをととのえなければならないのかな……。


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赤ちゃんのように抱えた優勝カップ?/麻屋与志夫

2011-07-19 06:19:43 | Weblog
7月19日 火曜日
ブログです。
●台風の影響なのだろう。
あさから雨。
裏山では、鶯が鳴いている。
こうかくとなにか優雅なくらしのようだ。
いろいろとこころをなやまされている。
やはりいちばんの悩みは小説のことだろう。

●本をよんでは、じぶんの小説をかく。
かいては、よむ。
よむ本には、ことかかない。
いつのまに、こんなに本がふえてしまったのだろう。

●よんだり、かいたりすることにつかれるとテレビをみる。
なでしこジャパンの選手。
優勝カップなのだろう。
タオル? 布につつんで、胸にかかえていた。
あの姿よかったなぁ。
まるで赤ちゃんをだきかかえているようだった。
大和撫子の母性愛のようなものさえかんじた。
努力の結果。
勝ち取った。
不屈の精神力で手にした優勝カップ。
愛おしくて、いとおしくてしょうがない。
――という風情がテレビをとおしても伝わってきた。
こみあげる歓喜が全選手から発散していた。

●イイ結果がだせてうれしい。
と澤さんのことばがよかった。
そうなんだよな。
わたしなぞ小説はかいているが満足な結果をあじわったことがない。
賞とも無縁。

●でも、粘りにねばって、逆転、また逆転。
さいごまであきらめないファイトにこころうたれた。
彼女たちの戦いをみながら、励まされた。
努力を継続させる粘りの精神をまのあたりに見た。
涙が出た。

●こんな観戦のしかたもあるものなのですね。

●いちにち、テレビからはなれず、感動のシーンをなんどもみた。

●いやぁ…スポーツはすばらしい。

●老骨もがんばらなくちゃ。

●小説。
かくぞ!!



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ナデシコジャパンおめでとう!! 青春は完全燃焼だ/麻屋与志夫

2011-07-18 13:20:52 | Weblog
7月18日 月曜日
プログです。

●朝3時40分に起きた。
長年の鍛錬で脳内時計がはたらく。
起きたい時間に、まるで目覚ましが組み込まれているようだ。
ぴたっと目覚める。

●おかげで、キックオフから観戦できた。
まだ興奮冷めやらず、仕事に成らない。

●いろんなことをかんがえさせられた。
努力を継続すれば人間はかわる。
素晴らしい飛躍が約束される。

●学習塾をやっているので、長年生徒をみている。
努力するこころのある生徒はのびる。
あとは希望。
絶対に希望をすてない。

●ひとにはそれぞれいろいろな才能がある。
その才能をはやくみきわめたら、その道をまっしぐらにつっぱしる。

●いよいよ夏休みになる。
わたしにも高校三年生の孫がいる。
必死で大学受験のために勉強している。
がんばってほしい。

●今年は中学三年生の塾生がいつもの年よりおおい。
それぞれ、さいごの大会に向かってがんばっている。
みんな運動部に属している。
イイ結果をだしてくれることを祈っている。
そして八月からは塾では入試のための特訓をはじめる。
こんどは勉強だよ!!

●勉強は密室での努力。
スポーツで培った不屈の精神でがんばりぬいて、
第一志望校にみごと合格しよう。
そして高校でまた好きなスポーツにうちこんでよ。
青春はいちどきりのもの。
完全燃焼だ。



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駄馬に鞭打つ/麻屋与志夫

2011-07-17 12:59:59 | Weblog
7月17日 日曜日
ブログです。

●きょうも暑くなった。
早朝から原稿の整理、
校正を6時間ほどしていたら、
さすがに疲れた。
やはり体力は確実におちている。
原稿の整理があるからブログやブログ小説をかくのをやすもうかとおもう。
むかしは、そんな弱音ははかなかった。

●食欲だけはかわらない。
夏痩せどころかこの暑いのに太ってしまつた。
コンニャクの刺し身をたべる。
76キロある体重を74キロまでとりあえずおとしたい。
太ると体力がおちるからだ。
夏にはぎゃくに熱カンでお酒をのむのだがそれもやめている。
のむとひごろダイエットしているだけに、
自制心がうすれ、
メチャクチャにたべてしまう。
せっかくの減量がまったくむだになってしまう。
一晩で500グラムくらい太る。

●人間死ぬまで精進だ。
いまのところ、月に原稿を300枚位はかいている。
これだけまだかける。
この筆力を維持しているうちに、
また原稿料だけで生活できるようになったらいいな。
人間さいごまで希望をすててはいけない。
希望をもたなくなったら、死神がほほえみかけてくる。

●塾の教室、黒板の裏の部屋でPCにむかった。
まずは、短くてもイイ。
ブログをかいた。
これから原稿の整理にまたもどる。

●庭では暑さに負けず、夏のバラが咲いている。
藤の戻り咲き。めずらしいこともあるものだ。
あすからは台風の影響で雨になるらしい。


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プログをすこし休もうかな?/麻屋与志夫

2011-07-16 19:54:01 | Weblog
7月16日 土曜日
プログで。
●畳替えをした。
青畳の色が新鮮だ。
イグサの匂いがイイ。
むせかえるような、干し草、イグサの匂い。
部屋に乾いた草の匂いがみちみちて、鼻孔を刺激する。
なにかすがすがしい。
よこになっていたら、夏草のどてにいるようだ。
これで川音でも聞けてきたらいうことない。
と……おもっていたらカミサンがホースでバラに水をやっている。
庭から涼風が吹きこんでくる。
なんだかたのしくなってついうとうとした。

●ときまさに夏。
じめじめしていた畳が、かわいた日向の匂いをたてている。
わたしはぼんやりと畳のうえにあぐらをかいて狭い庭をみていた。
わたしはこの部屋で生まれた。
あまりの暑さで、生まれるとすぐにカクランした。
いまでいう水分不足からくる熱中症なのだろう。
まあ、むかしのことだから、どんな症状を起こしたのかはわからない。

●暑いと思考能力がダウンする。
このところ、二日かほどブログをやすんだ。
すこし長く休んでみようともおもっている。
いままでに書きためた原稿の整理をしなくてはならないところまできている。
ともかく整合性のあわない原稿をおおくかかえている。
このへんで、きまりをつけておきたいものだ。

●どうなることやら?
 

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白アリの恐怖/麻屋与志夫

2011-07-13 10:28:47 | Weblog
7月13日 水曜日
プログです。

白アリの恐怖。
●遠くでtelephoneがなっていた。
広い家なのでかすかにきこえる。
暑いので2階の書斎から(毎年の慣例)階下の書斎におりてきて仕事をしている。
ことしは、暑さが来るのが早かった。
もう一月ほどこの部屋でがんばっている。
カミサンが電話にでている気配をイメージする。
ともかく、25メートルもかなたのことだ。
東京のともだちは、昭和初期の家がどんなボロヤに成っているか想像がつかない。
すごい豪邸にわたしが住んでいるとかたく信じてくれている。
たしかにひろさだけはすごい。
でもその凋落ぶりをみたらおどろいてしまうだろう。

●telは畳屋さんからだった。
これから伺うということだった。
畳替えをするので畳をもちあげてくれた。
ところが、あらたいへん、床が白アリにくいあらされていた。
ふるい木造の建物なので白アリにはなやまされる。
この書斎も、そて去年は仏間が、白アリにやられていた。

●いちど「闇の中の家」でその恐怖をかいたことがある。

●ときどき、家が白アリにくいあらされて倒壊する夢をみる。

●家が白アリにやられるのならまだいい。
頭の中を白アリに侵食される夢はもっと怖い。

●大脳の細胞から白アリがウジャウジャわきでてくる。
こわいですよ。

●昨夜はおそくまでPCで原稿の整理をした。
ひと区切りついてフロにはいったのは5時だった。
電話がなったのは7時頃だったのだろう。
それからまたうとうとした。
カミサンから白アリの話をきかされたのは、ベッドのなかだった。
頭の中が真白になった。
白アリの話はもうたくさんだ。


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