日常観察隊おにみみ君

「おにみみコーラ」いかがでしょう。
http://onimimicola.jimdofree.com

◎消えない違和感

2012年09月04日 | ◎これまでの「OM君」
自分の部屋で目が覚めた。
違和感を感じた。
窓の外が真っ暗だ。
夜という意味ではない。(夜でも街灯は点いている。)
起きあがって部屋の蛍光灯を点ける。
パッ
眩しさに目が目がくらむが、たしかに自分の部屋だ。
窓に近づき開ける。
開かない。
窓のロックは外しているが開かない。
外から固定されているような手応えだ。
なに?
慌てて玄関に走る。
玄関のドアも開かない。
どういうことだ・・・

携帯電話、テレビ、インターネット
不通。
水道、電気は来ている。
趣味でエアチェックしている短波放送を聞く。
短波放送は運が良ければ地球の裏側の電波も聞ける。
一切受信出来ない。
「ザ・ブザー」も受信出来ない。
(「ザ・ブザー」とは、旧ソビエト圏よりブザー音だけが40年以上発信されている。このブザー音が72時間とぎれると、首都モスクワが核攻撃を受けたと判断され、各基地が独自の判断で攻撃出来るというまことしやかな噂として、マニアの間ではチェックすべき放送として有名。)
どういうことだ。

メールが来た。
妻からだった。
「地球外ウイルスがその地域を汚染したの。
私は県外にいたので隔離されていない。
でも自宅周辺半径30kmが隔離地区になり、施設、人員とも幽閉状態にあるのよ。
食事は政府が届ける手はずになっているの。」


このやりとりを監視カメラでながめる、巨大昆虫型エイリアン。
このメールは嘘である。
エイリアンが送信した。
精巧なジオラマのなかで生き物を飼う。
そんな感覚だ。
唯一残された通信手段の疑似メールで地球人と遊ぶつもりだ。
前に飼っていた地球人は、地球時間でそうだなあ、50年は飼っていたか。
こんどの地球人はどのくらい飼うかな~。

外では太陽が3つ輝いていた。
コメント
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