そもそもの間違いは酒を飲んだことだった。
いつもなら絶対に入らない「予言機」に入ってしまった。
あらゆる行動データの解析が進んだ未来。
かなりの信憑性で未来が予測出来るようになった。
町中に置かれている予言機は自動販売機の台数を上回る。
機械の読みとり部に手を置くだけで皮脂よりの遺伝情報を取り込み、未来を予測する。
当初、予言機の出す予言はあまりにも具体的すぎた。
「あと10年で寿命です。」
「半年後、離婚します。」
「30日後、中央分離帯に激突し事故死します。」
90%以上の確立で予言は的中し、人々を恐怖にかりたてた。
後に、わざと予言内容は抽象的な物言いにバージョンが変更された。
「くだもの注意!!!」
自分の未来を予言される機械なんてぞっとする。
そう常々思っていたのに……。
予言機に入ってしまった。
酒を飲んだ勢いで予言を受けてしまった。
機械から吐き出されたレシート状の紙をしげしげと眺める。
「くだもの注意!!!」
そう印字されていた。
エクスクラメーションマーク×3つが怖すぎる。
そして意味が分からない。
腐った果物でも食べて食あたりでもするのか。
それとも凍ったスイカでも降ってきて頭部を直撃するのか。
困惑した俺は、とりあえずレシートを丸めてくずかごに投げ込んだ。
そして見なかった事にしようと努力するようにした。
翌朝、二日酔いの最悪な気分で目覚めた。
よろよろと起き上がり昨夜の予言を思い出した。
「くだもの注意か!!!」
そうつぶやき、冷蔵庫の中のバナナを捨てた。
テーブルの上に投げ出された携帯をチェックしようかと思ったが、携帯の背中にはリンゴのマークがでかでかと描かれている。
あわてて延ばした手を引っ込めた。
(ちきしょう変な予言を受けちまった。)
水を一口のみ、シャワーを浴びた。
気分は最悪だ。
浴室から出た後、ドライヤーを手に取る。
コンセントを差し込む。
スイッチオン。
刹那、破裂音を聴いた。
意識は遠のく。
ドライヤーは粉々に吹き飛んでいた。
何が起こったのか分からない。
俺の体には大量の電気が流れていた。
俺はぴんときた。
くだもの注意か…
確かに電源マークはリンゴっぽい。
いつもなら絶対に入らない「予言機」に入ってしまった。
あらゆる行動データの解析が進んだ未来。
かなりの信憑性で未来が予測出来るようになった。
町中に置かれている予言機は自動販売機の台数を上回る。
機械の読みとり部に手を置くだけで皮脂よりの遺伝情報を取り込み、未来を予測する。
当初、予言機の出す予言はあまりにも具体的すぎた。
「あと10年で寿命です。」
「半年後、離婚します。」
「30日後、中央分離帯に激突し事故死します。」
90%以上の確立で予言は的中し、人々を恐怖にかりたてた。
後に、わざと予言内容は抽象的な物言いにバージョンが変更された。
「くだもの注意!!!」
自分の未来を予言される機械なんてぞっとする。
そう常々思っていたのに……。
予言機に入ってしまった。
酒を飲んだ勢いで予言を受けてしまった。
機械から吐き出されたレシート状の紙をしげしげと眺める。
「くだもの注意!!!」
そう印字されていた。
エクスクラメーションマーク×3つが怖すぎる。
そして意味が分からない。
腐った果物でも食べて食あたりでもするのか。
それとも凍ったスイカでも降ってきて頭部を直撃するのか。
困惑した俺は、とりあえずレシートを丸めてくずかごに投げ込んだ。
そして見なかった事にしようと努力するようにした。
翌朝、二日酔いの最悪な気分で目覚めた。
よろよろと起き上がり昨夜の予言を思い出した。
「くだもの注意か!!!」
そうつぶやき、冷蔵庫の中のバナナを捨てた。
テーブルの上に投げ出された携帯をチェックしようかと思ったが、携帯の背中にはリンゴのマークがでかでかと描かれている。
あわてて延ばした手を引っ込めた。
(ちきしょう変な予言を受けちまった。)
水を一口のみ、シャワーを浴びた。
気分は最悪だ。
浴室から出た後、ドライヤーを手に取る。
コンセントを差し込む。
スイッチオン。
刹那、破裂音を聴いた。
意識は遠のく。
ドライヤーは粉々に吹き飛んでいた。
何が起こったのか分からない。
俺の体には大量の電気が流れていた。
俺はぴんときた。
くだもの注意か…
確かに電源マークはリンゴっぽい。