オレンジな日々

広島在住のシンガーソングライター&ピアニスト
三輪真理(マリ)のブログです。
音楽大好きな日常を綴っています。

パンフルートって面白い

2009-08-20 | ほほ笑みと感謝の会(パレスチナ子供支援)

パレスチナのオリーブの木でパンの笛(パンフルート)を作り、
広島とパレスチナを始めいろんな国で平和のコンサートを開くほほ笑みと感謝の会のプロジェクト。
そのプロジェクトでパンフルートの曲を作曲することになっている私ですが、
何を隠そう、パンフルートの曲なんて今まで書いたことはありません。

日本ではまだまだそれほど演奏者の多くないパンフルートですが、
発祥の地とされるルーマニアを始めヨーロッパの各国では、
様々な演奏家が様々な曲を演奏されているのだそうです。

広島大学教授の中村純先生は研究でベルリンにおられた時にパンフルートの音に出会い、
その音に魅せられ、その後スイスに行かれた際にパンフルートを実際に学ばれたのだそうです。
その後日本に帰国されてからもずっと大学の研究の傍ら日本でのパンフルートの普及に努めておられます。

というわけで、今日は先生のお持ちの音源を聴かせてもらいに、
ほほ笑みと感謝の会の会長の橋本さんパンの笛の製作者の香原さんと私の3人で、
中村先生の研究室に出向きました。

東広島の広大キャンパスを訪ねるのはほとんど初めて。
広いんですね~~~。
学士会館の学食(←なんとリーガロイヤルホテルが入っていました)の豪華なコースランチをいただいたあと、
中央図書館の視聴覚室で貴重な音源や譜面を紹介していただきました。


(中村先生所蔵のたくさんの音源たちの説明を聞く)

いろいろ音源を聴いてみて、
パンフルートってつくづく人間的な楽器だなあ~と思いました。
吹き手や吹き方によって、音色や表情がいくらでも変化する、
ホントに口笛や人の歌声に近い楽器だと思います。
パイプオルガンに近い風を利用した楽器ですが、
パイプオルガンよりも口の形や息の吹き込み方でいくらでも音に変化が付けれるので、
自由度が高いんですね。
ルーマニアという国はイタリアなどと同じくラテン系の国だそうで、
ジプシー音楽の影響も受けて曲も演奏もなるほど情熱的です。

中村先生と香原さんにそれぞれのパンの笛を演奏してもらったり、
香原さん持参の製作途中のオリーブのパンフルートの音色に耳を傾けたりしているうちに、
あっという間に時間が過ぎました。


(オリーブのパンフルートは吹き口がまっすぐ。なのでこのような当て方で)

とっても楽しい時間でした。
今日のためにこんなに準備をして下さった中村先生、橋本さん、香原さんにつくづく感謝です。
パンフルートの曲を書くという初めての試みにちょっとだけ尻込みしていた私ですが、
今日のレクチャーのおかげで新たな楽しみをいただいた感じです。
曲作り頑張ってみようと思います。


(私はまだ音が出せないので、パンフルートを持つだけです(笑))

You Tubeで面白い動画をいくつか見つけたのでご紹介します。
これは何年か前に中村先生が日本にも呼ばれたコルネル・パナ氏の演奏。




パンフルートの限界を超えてます(笑)。

そして、こちらはドイツの学校の生徒達によるパンフルートアンサンブルです。




たまに演奏を休んでる子供がいたりして可愛いですね。

中村先生の師事されたJ.ムルク氏著、中村先生翻訳のパンフルート演奏入門
とっても丁寧な入門書です。
楽譜が読めない人のためにも親切な説明があります。
興味を持たれた方は、ぜひ中村先生のHPも覗いてみて下さいね。