姫路大手前・岡崎外科 消化器肛門クリニック ブログ・肛門科通信

姫路城が好きで姫路在住の消化器・肛門科医によるクリニックのブログです。胃腸肛門の情報あり、気軽にお越し下さい。

日帰りの手術は、簡単ってこと?

2009-02-25 03:01:56 | 日帰り手術(当院の指針)
簡単な手術だけを、日帰りでするのは、たやすいことでしょう。しかし、ほとんどの手術を日帰りでしようとなると、技術や配慮が必要になります。私は、まず入院治療を主体とするスーパー肛門科病院(日本に十数カ所)で、入院手術で何でもできるようにトレーニングをしました。低位腰椎麻酔(腰からの麻酔)を使って手術をするのは、外科医にとって好環境です。しかし患者さんは入院になってしまいます。最近3年間勤めた病院で、徐々に入院から日帰りに軸足を移してきました。私は患者の皆さんの日帰り手術への希求を痛感しています。これはいつの時代でもそうです。日帰りで手術をするには色々な工夫が必要です。肛門の内側と外側を方法を変えて手術したりもします。場合によると、入院なら1回でする手術を、日帰りなら2回に分けることもあります。保険外になりますが、持続する麻酔作用のある薬などを使うこともできます。昨年11月からは全例日帰りで手術できています。

しかし、入院での手術をおすすめする場合が、少数ですが必ずあります。急がば回れのことがあるのです。その場合は、入院の出来るかつ信頼のできる医療機関へご紹介する予定です。病院によっては、私が出かけて行って手術できるように、パターンを作りたいと思っています。

技術と配慮でカバーする「日帰り手術」です。患者さんの役目は、安易に考えることなく、「家で寝る入院」くらいのつもりで考えていただくのがよいと思っています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする