諦めない教育原理

特別支援教育は教育の原点と聞いたことがあります。
その窓からどこまで見えるか…。

02 フレームワーク

2019年03月04日 | エッセイ
時代劇の屋外ロケの現場は、不思議な光景である。

出来上がった映像を見ると戦国時代の武士が戦闘に向かう場面そのものだが、もう少しカメラの枠(フレーム)をひくと、撮影スタッフや撮影の機材、運搬用のトラックなどが戦国時代に出現してしまう。もっとフレームを広げると遠くの送電線や山の向こう側の大型スーパーの看板が見えたりする。

このフレームから見ると戦国武士の隊列は滑稽だ。スーパーのイベントのようであり、アカデミー賞級の名優も形無しである。


逆にカメラを持って山に行くと路傍の小さな石や倒木に自生したの類、コメツガの若葉にしても接写すると人間なんかに顧みられない内容の濃い世界があることが分かる。
グッとズームアップしないと分からないともいえる。
それは、見上げた先の富士山の姿と同様の自然の生そのものである。

フレーム設定によってそれぞれの味がでる。

俳優でいうなら「仕事ができる」のである。
フレームという舞台設定をどうするかが問題だと考えているのは、訪問教育の個別教育計画を見ているからである。
特に進行性の生徒には「この枠組みでいこう」と明るく毅然とステージを示す力がいる。

 


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