諦めない教育原理

特別支援教育は教育の原点と聞いたことがあります。
その窓からどこまで見えるか…。

03 「すこやか」

2019年03月10日 | エッセイ
 小学校関係の行政の会議で「子どもたちの 〝すこやかな″成長のために…」と教育長?があいさつを結んだりする。

 「すこやか」の漢字表記は「健やか」であるが、音としての「すこやか」はもっと以前から使われていたのではないか。そんな音感がある。
 学習指導要領のような散文的な文書の中では定義の曖昧なこの言葉は使われないが、時代環境を超えて子どもの成長を願う大人の心地よい言葉として「すこやか」はその響きの中に「善いもの」が含まれている。

 特別支援学校の子どもたちの中にも「すこやか」がある。子ども達と毎日接していると「すこやか」に育てられ、「すこやか」に成長していることを実感することも多い。「すこやか」を実現することを目的に教育課程は編成されているとさえ思えたりする。

 確かにいろいろな状況があり、無配慮に明言する言葉ではないのだが、医学的に健康かどうかではなく、生を受けた子どもとしてその子なりの「すこやか」を願い目指すのが教育の普遍的な立場だという気がする。
「すこやか」を願うことで腹がすわる。

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