今日のIAEA報告も特に問題は無い。また明るい話題としては、毎日新聞が下記のような記事を載せている。
海水ポンプ復旧にめど 原子炉冷却本格化へ
東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発で31日、原子炉の冷却システムを支える海水ポンプの復旧にめどが立った。今後、ポンプと外部電源をつなぐ作業に入る。正常に働けば、原子炉の冷却に向けた対策が本格化する。
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/nuclear/news/20110401k0000m040129000c.html
これを信ずるなら一歩前進といっていいだろう。
IAEAの報告の最後にロシア、シンガポール、アイルランド、スイスの各国でヨウ素131とセシウム137が検出された、とある。レベルは数mBq/m3と低い値である。 放射能(放射線)は人の五感では感知できないので恐ろしい。しかし反面、計測器を使うととんでもなく高感度で検出出来る。いったいこの数mBq/m3という値はどれくらいの漏洩があればこうなるのであろうか?
例えばヨウ素131が1mBq/m3検出されたとして、これが地球大気に均一に拡散していると仮定する。その場合の総量は下記のように求められる。
原子の数(/m3) =Bq x 半減期(秒) / 0.693
= 1 x 10^-3 x 8x24x60x60/0.693=997.4 (個/m3)
大気中の総数=997.4 x 5.25x10^18/1.293 = 4.05 x 10^21 (個)
大気中総重量 = 大気中総数/アボガドロ数 x 原子量 = 0.85 (g) //
空気密度 1.293Kg/m3 , 地球空気総量 5.25 x 10^18 Kg、アボガドロ数6.02x10^23/mol, ヨウ素131半減期 8日、ヨウ素原子量 126.9
なんと、驚く無かれ一円玉より軽い0.85gのヨウ素131が大気中に漏れ出せばスイスで検出されるのだ!プゥとおならをしたら地球の向こう側のスイス人にバレルなんて、あなた信じられますか。 あ、エイプリル・フールじゃありませんよ...