太陽黒点の減少により全地球的に地震や火山噴火が頻発しているが、日本近海で最も発生の可能性が高いプレート型地震である東海、東南海、南海地震が、近々起る可能性は十分考えておかなくてはならない。今回の東日本地震でまざまざと威力を見せつけた津波が、今度は西日本を襲う事になる。いままで、和歌山や四国太平洋沿岸の津波被害は多く語られていたが、経済および人的損害が最も大きいのは大阪を津波が襲った場合ではないだろうか。
上の図は大阪近辺の地盤高を表したものだが、大阪平野は縄文海進の頃は千里丘陵あたりまで海だった。現在でも海抜11.3mで線を引くと高槻、枚方あたりまですっぽりと入ってしまう。東北を襲った15mの津波は来ないだろうが、6.3mで見ても300万人が住む地域が水に沈む。南海地震が起った場合、約2時間で津波は大阪に到達する。その間に、ここに住む300万人が安全なところに避難することが可能か? 防潮堤等の手当てはしているが今回の例を見ると余り役には立っていない。特に海岸埋立地では液状化により、防潮堤が決壊する可能性は高い。
地震は今この瞬間にも起る可能性がある。その2時間後に大阪で何が起るか... そして、間違いなく言える事は、プレート型地震は必ず起るのである。
参考資料 1854年安政南海地震津波、大阪への伝播時間と津波遡上高
http://sakuya.ed.shizuoka.ac.jp/rzisin/kaishi_23/23_063.pdf