政治動向・政局がまたざわざわと動き始めた、菅降ろしである。 私はこのような国難の時にそのような行動を取る政治家と、それを野次馬のように見て喜んでいる国民が全く情けない。
いったい菅を引き摺り下ろして誰を後釜に据えれば気が済むと言うのだ。少なくとも原発政策を推し進めてきた自民党はその任には当たらない。今後、原発問題は徹底的に追求する必要があるが、自民党の座るべき場所は被告人席である。それでは、民主党内部にポスト菅がいるか?小沢は駄目、となると後はどんぐりの背比べで誰がやっても就任後3ヶ月もすれば今の菅と同じような状況になるだろう。
今の状況を国難と認識するなら、全ての政治家と国民はリーダーを引き摺り下ろすなどという無意味な行動を取るのではなく、リーダーを支えて問題を解決に向かわせるよう努力すべきである。オンボロ神輿であっても皆で担ぐ必要がある。 以上、下記新聞記事を読んで考えた事。
発信箱:オンボロ神輿の矜持=倉重篤郎(論説室)
http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/
以下、抜粋
中曽根康弘政権が誕生する直前、...今から29年前のことである。「あんなオンボロ神輿(みこし)を担げるか」と難色を示したのが金丸信氏。...「ボロ神輿なら修繕して担げばいい」と反論したのは後藤田正晴氏だった。結局担ぎ続けること5年。この間中曽根首相は...行財政改革や国鉄民営化をやり遂げた。
さて、早くも退陣論が出始めた菅直人首相のオンボロぶりは、いかばかりか。... ただ、これらの批判が今ひとつ説得力を持たないのは、神輿替えの大義と手段を欠くからだ。危機管理の未体験の領域に対し自分ならこうする、こうできた、という反省と実績に裏付けられた重い批判がない。特に、原発制御・エネルギー政策については、大半が自民党政権下で推進されたものであり、そのことの総括なくして根源的な批判になりえようか。...
ボロでも神輿だ。なぜ、修繕して使おうという発想にならないのか。...