ricetta della vita

イタリア料理教室「COMODO」主宰 
美味しい話をしましょう

08-09 冬のイタリア⑤ パルマのレベルは高いです

2009-01-22 | 旅行記
Parmaへ着くと、雪はさらに激しくなってきた。傘を持ってくればよかった。ここでは、まっすぐピロッタ宮殿へ向かった。駅からは一本道でわかりやすい。国立美術館で1人?10を払い、maritoのザックを荷物預所に預けると、係の女性が笑顔で顔の前で手を合わせた。どーして“拝む”?日本人とわかっていたのか?ていうか日本人には“拝む”のか?ま、悪い感情は持っていないってことだよね。。。

ここでは、ちょうどコレッジョの展示が行われており、私たちには願ってもない催しだった。とにかく、どの絵画を見てもデッサンを見ても本当に絵が上手だ!絵画といっても、歴史的に価値があるもの、その時代を知るための手がかりとなるものなどさまざまあるが、このコレッジョという人は完成されている。特に髪の1本1本、布の質感、そして人物の表情がとにかくほかを圧倒している。多くの作品を残してくれてありがたい。気に入ったのが、女性がひとりで本を読んでいる絵だ。軽く目を落として本に向かっている様がなんともいえず落ち着いた柔和な雰囲気を漂わせている。見ているだけで気持ちが和んでくるようだ。そして、同じ展示室に、うっかり見落としてしまいそうな小さなダ・ビンチの板絵があった。女性の顔の部分だけを丁寧に描き、そのほかの髪などの部分はあまり手を加えていない。しかし、一瞬でダ・ビンチだとわかってしまう。この展示室だけでも雪の中を歩いた甲斐があった!さらに、この美術館には、パルミジャニーノの「トルコの女奴隷」がある。こちらは、小さめの展示室にいきなり現れた!これもまた質感がなんとも言えない。微細な装飾品が彩り豊でそして題材のとおり、女性の表情に深みがあって、今すぐ何かを語り出しそうだ!

しかし、この美術館のすごいところはこれだけじゃあない。というか、順路でそこにつながっていたのだが、突然、全くの異空間があった。“地球の歩き方”を引用すると、「ヴィチェンツァのオリンピコ劇場をモデルにした、ヨーロッパ最古の劇場として有名なファルネーゼ劇場」がそこにあった。見学者たちは一様に開いた口がふさがらない。石造りの宮殿内に観客席、舞台、床、装飾すべてが木でできている圧倒的な存在だ!ここで上演したのはわずからしい。客席も相当に広いが、まさか庶民が足を踏み入れたとは思えない。Parmaを訪れる機会があったら、ぜひここを見てほしい。絶対に!

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08-09 冬のイタリア④ モデナへ

2009-01-20 | 旅行記
12/28(日)ホテルで食べた朝食は、ハム、チーズ、パン、菓子、フルーツがてんこ盛りでespressoも期待どおり(ホテル選びの基準は『朝食がおいしい』ことでしょう!)。昨日から小雪がちらついていたが、朝起きたら“しっかり”降っているので早めに行動を開始。

8:30の普通列車でまずはModenaへ。切符はParmaまでの往復を2人分で?23.2。やけに電車内がきれいだと思ったら1等車に乗っていました。移動せずにプラスの料金(?14.6)を払うことにした。なぜなら、ガラの悪い若者たちがいたから。。。彼らは、最初は1等車にいて、車掌に指摘されると荷物を持って一度車両を出て行き、車掌がいなくなると喜々として戻って来る。案の定、車掌に見つかってしばらく言い合いが続く。「Polizia」という声も聞こえる。どこにでもこういう奴らはいるもんだが、そもそもなぜ普通列車に等級を分ける必要があるのだろう?だって、私たちが乗った車両には、ほかに客はひと組だけだったよ。普通列車だし…ねえ。

Modenaは小ぶりで小ぎれいな街だ。しかし、日曜なので、ほとんどの店は閉まっている。市場も開いているときに来たかった。また、Duomoはファサードが修復中でほとんど横から見るはめになってしまった。それにしても、どうして休日の朝におじいさんたちはDuomoの前でおしゃべりするのか、ほんとわからない。しかも今日はマイナス3℃くらいなのに。

エステンセ美術館は、外からは想像がつかないほど立派な建物だった。入場料は1人?4。中庭に作られたエレベータがしずしずとやってくる。館内はほとんど貸切状態。“地球の歩き方”によれば、イタリアで最も美しい美術館。本当に?でも確かに、天井がものすごく高い。そして、展示室の一番大きいところはちょっとした町や市の体育館なんかよりはるかに大きい。他に比べるものがないので想像つかないかもしれない(まさかタバコの箱と比べるわけにしかないし)。が、どうして柱がなくてこんなに広い空間が保てるのか、というぐらい大きい。エステ家の収蔵品が置かれている中で特に気になったのが、バイオリンとビオラに施された彫刻。その表面よりも裏面と側面がすべて見事な彫刻。なぜかとんでもないことにものすごーくお金をかけることってあるよね。お金を持っている人って。まあ、庶民にはその理由は全くわかりません。楽器なのに…ね。隣には大理石のチェンバロ!エステ家のために作られたのか?季節柄、金属細工のプレセビオ(17世紀)なども展示されていた。



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08-09 冬のイタリア③ ボローニャは怖い?

2009-01-15 | 旅行記
さて、Bolognaの街はどんなもんかと散策に出かけた。土曜の昼時だし、初めて歩くポルティコはどんな感じだろうか。歩き始めてすぐに、広場に年末の屋台(?)のようなものが出ており、にぎやかな様子。けれど、道にはさまざまな人種の人たちが意外に多く、目つきが鋭い。典型的なジプシー(乳飲み子と母、それを取り巻く数人の子ども)とすれ違い、子ども(女の子)のジプシーが威嚇してきた。きっと私の方が子どもに映っていたのだろう。思ったより治安が悪いようで、そう思った途端にどこにも行きたくなくなってきた。着いたばかりだというのに…。それと、街が古く、放射状に道が入り組んでいるので、どこを歩いているかわからなくなる。ようやくネプチューンの噴水まで行き、初めてカメラで撮影。ここまで1枚も撮っていなかった。このあたりは人も多く危険は感じない。Bolognaは学生の街なので、本屋に何軒か行き、適当に物色。しかし、結局1冊も買わなかった。

国立美術館へ行ってみた。1人?10。事前の調べでは?3だったが…。今日から地元出身の画家の展示が行われており、そのためか?なぜか入場の際、外着を預けるように言われる。え?他の人は着ているのに、私たちは危ない人に見えた?おかげで館内では寒かったです。しかし、ここで、大好きなパルミジャニーノ、ラファエロの見事な絵を見ることができた。やはり天才が生み出したものはほかとは違う!こんな絵を自宅に飾ってみたい。

ここまでの疲れがでてきたのか、(外は雪もちらついているし)maritoが無口になってきた。仕方がないので、駅前のパニーニ屋でフンギ入りのパニーニと棒状のハムとプンタネッラのピアディーニを買ってホテルへ戻った。まだ16:30。でも、日本時間の時計を変えないmaritoは「俺は夜中の1時だ」とか言いやがる。このパニーニ屋がなかなか美味しかった。2つで?8.5なのでそこそこの値段だが、特に、棒状のハムが美味しい。さすがだ。Bolognaには3泊するので、レストランの場所も調べてあるが、あと2日の夕食はどーなるんだ?

宿泊先 「Millenn Hotel


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08-09 冬のイタリア② イタリア上陸

2009-01-13 | 旅行記
そしてようやくイタリア上陸。パリより更に寒い。マルコ・ポーロ空港からバス?3でVenezia mestre駅へ。途中の民家には、サンタクロースが外壁を登ろうとしている人形を多く見かけた。mestreでユーロスターのチケットを買い、目の前のホテルのBarでひと休み。サンドイッチ、エスップレッソなどで腹ごしらえ。?12.9。高いな~と思ったら、maritoがフランチャコルタを飲み、それが?5。着いた途端に飲み始めるヤツめ!


ユーロスターにはPadovaから乗る客が多かった。また、私の隣に座ったおばさまと他にも1人、クロスワードパズルのようなものを真剣にやっていた。流行っているのか?そういえばシャルル・ド・ゴールでは「SUDOKU」がたくさん売られていた。


そうこうしているうちに、無事にBolognaに到着。ちょっと早いがチェックインしようとホテルへ向かう。フロントには男性のレセプションと客(?)のような女性2人がなにやら楽しそうにおしゃべりしている。そこへ、予約している者ですが、と話しかけると、パスポートの呈示を求められて手渡す。で、カードキーを渡され、そのまま部屋へ。あれっ?パスポートはいつ返してくれるの?心配になってすぐにフロントへ行くとさっきと同じように女性2人と友だちどおしのような会話が続いている。「私たちのパスポートは?」とたずねると、受付側のカウンターに乗ったままで「これはコピーするから」と言う(←じゃあ今まで何してたの?)。信用していいのか?(※次に宿泊したホテルでもやはりパスポートを一度預けた。パスポートを元に10分くらいで手続きをするそうで、この方法が一般的なのかも。でもおしゃべりは関係ないだろー!)



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08-09 冬のイタリア① とっさの日本語?

2009-01-12 | 旅行記
12/26(金)東京駅。めったにない9連休を利用してのイタリア旅行が今日から始まる。昨夜遅くに塗ったマニキュアが早くも剥げかかっている。なんてこった。普段から手入れをすればいいのだが、どこかに出かけるときくらいしか塗らない。甘皮の手入れもちょっと恥ずかしいくらいだ。てなことを考えつつ19:03発の成田エクスプレスで成田へ。


年末とはいえ、時間が遅いので成田はガラガラ。今回はエールフランスの最終便21:55で出発。もしかしてこの便って空いてる?次回からも狙い目か?と思いきや、やっぱり満席。なんだかしらないけれど、22:45出発になった。なんで?


お腹も空いてきた頃、事前にメニューが配られた。「え、こんなサービスって普通なの?エコノミーなのに?アリタリアにあったっけ?」だって~。フライトの半ばでサンドイッチ、カップ麺、フローズンデザートも用意してるって書いてあるしーーー。飲み物の種類も豊富で乗務員も怒らない(←普通そうでしょう)し、サービスもよいわ~。アリタリア一辺倒にするのはやめようか!


12/27(土)4時すぎ、パリ/シャルル・ド・ゴール空港に着きました。外気温はマイナス1℃。まずは入国審査。しかし、係員のおにーさん2人は、なんだか楽しそうに話をしながら…というより大笑いしながらパスポートチェック。。。いいーんかい、こんなんで!早朝の仕事なんてこんなもん?


手荷物チェックは開始が5時。なので、始まる前の様子がガラス越しによく見えた。スタッフたちがやってきて、結構楽しそうに仕事してるじゃない。でもさ、容赦ないのよね、この人たち。いくらなんでも靴を脱がせるってのはどうかと思うよ。審査がどんどん厳しくなってこの先何をされることやら…。


搭乗口でVenezia行きの飛行機を待つ間、illyのBarがあり、水を買う。?2.1。高い!Amexのカウンターもすぐそばにあった!早朝に到着したのでお店はほとんど閉まっていたが、6時ぐらいからぽつぽつと開き始め、活気が出てきた。


ようやく、Venezia行きの飛行機に乗込むと、男性のCAさんから「おはようございます」と流暢な日本語で迎えられ、面食らった。この人は機内でも、「失礼いたします。お飲物は何を……」降りるときも「ありがとうございました」すべてよどみなく言っていた。困るな~、“とっさの日本語”が出てこないよ。