投稿者:酒井徹
愛知:県知事リコール反対集会
―250人「表現への介入許すな」
愛知県の大村秀章知事のリコールに反対する集会が名古屋市中区で6日に行なわれた。
「『表現の不自由展・その後』をつなげる愛知の会」が主催して約250人が参加した。愛知
県では「表現の不自由展・その後」の展示内容を問題視して大村知事のリコールを求める署名集めが8月25日から行なわれている。
会の共同代表を務める長峯信彦愛知大学教授は集会で、「大村知事が言ったのは、『権力
者は表現の内容に口を出さない』というただそれだけ。それを理由に人を引きずり下ろそ
うということ自体が前近代的。私たち市民が付き合わされる言われは無い」と説明した。
安城市議会議員の石川翼さんも、「知事に芸術展の内容チェックを求めること自体、現実
的でないし、あるべきでない。ここに居るのは、昔から大村知事を応援してきた人ばかり
ではない。好き嫌いを越えて、言論封殺、公権力による表現への介入は許さないの一点で
声を上げていこう」と呼び掛けた。 昨年、「表現の不自由展・その後」の再開を求める仮処分申請で不自由展側の弁護人を務
めた伊藤勤也弁護士は、「昨年、私は大村知事を相手に、表現の自由を守れという闘いを
やってきた。大村知事が表現の自由の擁護者であるとか守り神であるとか、そういったこ
とは全く思わない。リコール反対の運動は、大村知事を守る闘いではなく、表現の自由を
守るための闘いだ。文化芸術基本法には、『我が国の文化芸術の振興を図るためには、文
化芸術活動を行う者の自主性を尊重することを旨と』するとある。それを真っ向から踏み
にじるのが今回のリコール運動だ」と指摘した。 昨年、「表現の不自由展・その後」の再開を求める活動に参加してきた尾形慶子さんは、
「そもそも、脅迫されたのは『表現の不自由展・その後』の側だった。公共の芸術展では
選抜の自律性が重要だ。政治家が、政治的な理由で介入することが有ってはならない。リ
コール側では民族差別丸出しのヘイトスピーチが行なわれている。皆さんと共に大村知事
リコールに強く反対していきたい」と訴えた。 最後に、「『表現の不自由展・その後』をつなげる愛知の会」事務局長の高橋良平さんが
「ここに居る人にとっては、リコールに反対することは当然のことかもしれない。けれ
ども、当たり前のことを当たり前に訴えていくことが非常に大切になっている。残念なこ
とに、インターネットの世界では、リコール運動に乗じて非常に差別的な発言が横行して
いる。けれど、現実社会では、当たり前の市民の良識を示していけば、必ずこのようなリ
コール署名は少数に抑え込むことが出来る。リコール反対のチラシを地域でまこう!
そして、リコール反対の街頭宣伝や集会に参加しよう!」と力強く行動提起を行なった。
参加者らは集会が終わると栄の街をデモ行進し、「大村知事のリコール反対」と訴えた。
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