ロイターが『中国が新エネ車政策の路線変更、ハイブリッドに追い風 』と報道しているが、本来、EV 車を押したいところだろうが、Liイオン電池が高く、EV車は依然庶民には手が届かない。かといって、大気汚染が激しい中国で、中国政府がガソリン車を容認するわけにはいかないだろうから、HV車推薦は次善の策であろう。日本では新車でも依然、ガソリン車がガンガンTV コマーシャルで宣伝しまくっている事を考えると多少のガソリン車規制が必要ではなかと思う。この中国の自動車政策を受けて、日本勢、特にHV車を世界で最初に開発・提供したトヨタ、ガンガン頑張ってもらいたいもの。
[香港 6日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 中国は世界で販売される電気自動車(EV)の4割を占めている。しかし政府が補助金を削減した後は需要が振るわなくなり、さらに同国はハイブリッド車への補助拡大へと方向転換する見通しだ。こうなると、自動車メーカーによって明暗が分かれそうだ。

中国当局は最近まで、環境に良い「純粋な」EVを後押ししていた。しかし消費者は値引きを望んでおり、政府が昨年6月にEVなど「新エネルギー車」関連の補助を約半分に削ると、こうした車種の販売は7─10月に約3分の1も落ち込んだ。
ハイブリッド車は保守的な消費者にも受け入れられやすい上、EVに比べて製造コストも低い。つまりメーカー、政策当局者の双方にとって投資効率がより良い。技術は既に存在するため、政府は既存の政策を調整するだけで販売をてこ入れすることができる。
政府が最近提案した内容を見ると、実際にその方向に向かいそうだ。政府はハイブリッド車を「高燃費車」に分類し直し、「新エネルギー車」枠に入れる方針を示した。メーカーは2020年に販売台数の12%以上をこの枠に適合させる必要があるため、ハイブリッド車を好んで生産するだろう。
モーニングスターのアナリストは、世界最大の自動車市場である中国の後押しにより、今年は「ハイブリッドの10年」の幕開けになる可能性があると指摘する。ハイブリッドの車種が豊富で、中国の主要市場に強い基盤を持つと言えばトヨタ自動車(7203.T)とホンダ(7267.T)だ。
両社は他社に比べて非常に有利なスタートを切り、中国でシェアを伸ばすだろう。米ボルグワーナー(BWA.N)など、ハイブリッド車関連の部品を専門とするサプライヤーも強い立場にある。
一方、EV中心のメーカーは辛酸をなめそうだ。米テスラ(TSLA.O)や中国の多くの新興企業は中国政府の補助をあてにしてきた。これらのメーカーが、短期間に別の目玉商品を開発できるとは限らない。EV用電池のコストが速く低下して大衆に手の届く値段で売れるようになるのを期待しつつ、ハイブリッド車ブームをじっと耐えざるを得ないかもしれない。
堪え忍ぶ体力さえあれば、忍耐は報われる可能性がある。中国政府が最終的に目指すのは自動車の電気化かもしれない。
ただ政府は、移行が長く曲がりくねった道になるのを見据え、まずは路線を変更するだろう。
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