国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

独仏露日四カ国の反ユダヤ金融資本連合の中のトロイの木馬であるフランスが負け組に転落か?

2006年10月10日 | 欧州
●今日のロシアの覚書(朝刊):ガスプロム、大規模Shtokmanガス開発で外資系パートナーにNO  MosNews:09.10.2006

ロシアの北極海にある巨大なShtokmanガス田を、外資系パートナーは一切無しに、独自に開発すると述べて、ガスプロムは月曜日、皆を驚かせた。この情報は同社CEOのAlexei MillerがロシアのTodayテレビとのインタビューの中で明かした。このロシアの巨大ガス企業は、2005年9月に同ガス田開発の予備入札を実施。結果からノルウェーのHydroとStatoil、アメリカのChevronとConocoPhillips、フランスのTotalを含むパートナー候補リストが作成された。ガスプロムは当初2006年初夏にも決断を下すと約束していたが、これは9月に延期された。少なくともノルウェー企業1社(北極海での採掘事業における経験が豊かなので)が選ばれる、と考えられていた。ガスプロムがアメリカのLNG市場への参入許可を必要としているとはいえ、露米のWTO加盟交渉失敗に続き、米企業の参入は許されないだろうと憶測されていた。

Shtokmanガス田埋蔵量は3.2兆t、3,100万立方mと予測されている。開発の実現には$100億かかる。ガスプロムの計画では、生産開始は2010年。
http://blog.goo.ne.jp/kitaryunosuke/e/9020a3d46e147cf66a6134680b7efe99



●プーチン、ロシア北極圏でのトータル社取引への懸念を軽くあしらう MosNews:23.09.2006

プーチンは金曜日、その懸念は噂に基づいている、と強く主張して、ロシアがフランスの石油会社トータル社の北極圏での活動免許を取り上げる積もりではないのか、心配を宥めようとした。
イランから中東からビジネスまで様々な課題に関する、シラク大統領との協議の為、プーチンはフランスにいる。
彼等は親しく、2003年にはアメリカのイラク侵攻を共に反対した。

シラクはプーチンにレジョンドヌール勲章のメダルを授与した、と大統領府報道官Jerome Bonnafontが語った。
両者は第二次世界大戦でナチスと共に戦った、フランスとロシアの操縦士達を讃える記念碑の除幕式を行うべく、パリ北東部の航空宇宙博物館へ一緒に行った。

しかしプーチンの訪問は、油田契約に関する緊張感が高まる中で行われた。
ロシアの自然資源省は今週、当局は北極圏でのKharyaga(ハリャガ)開発でのトータル社の石油採掘権の取消を検討している、と述べた。

「トータル社のライセンス撤回の噂について、直ぐに貴方を落ち着かせたい。少なくともちょっとした誇張だ」
とプーチンはエリゼー宮殿でシラクと夕食をとる前に記者達に語った。
「我々は契約はあるのかないのか、というフランスの質問に限りない回答を与える」。
トータル社の契約に関する質問は、サハリン2開発計画の許可取消による国際的な懸念が深まるのを背景にして出された。

公式に出された環境への懸念問題にも拘わらず、アナリスト達は、ロシアが自国で最も儲かる資源の一部を外国企業に与える契約を変更しようとしている、と言っている。

シラクの報道官は、この問題はプーチンが解決すべき技術的な問題について話す中「前向きな姿勢で」出された、と言った。
トータル社の会長兼CEOのThierry Desmarestも、Association for Franco-Russian Dialogue(仏露対話協会?)副会長として、この夕食に出席した。
http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/bcf30d8495de53076916b3a754416917




●サハリン2計画と英自治領ジブラルタルを巡るユダヤ金融資本の退潮
http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/b0721a153fa85693bebb5bfa83ce7aef


●ロシアがサハリン1ガス田の対中輸出を禁止、中露間ビザなし渡航の期間制限を強化
http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/4a47b99902d24fa39bb46d6232b109d9


●フランスは独仏露日四カ国の反ユダヤ金融資本連合の中のトロイの木馬になるか?
http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/1c3455857547df52c17dcbe51cb7b2dd


●米国を上回るスペインの不動産バブルの破裂がユーロの信認に与える激震
http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/8a9e00864259e978fca5c3f8c593efd7



【私のコメント】
 Shtokmanガス田の開発に関して、米英蘭系石油メジャーだけでなく、フランス系石油メジャーであるトタール石油の参入も許可されないことがはっきりしたことが注目される。ロシアは自国の資源は可能な限り自力で開発していく方針であると考えられる。
 フランスはイラク戦争ではドイツ・ロシアと共に反アングロサクソン・ユダヤ連合陣営についたが、フランスの産業は軍需産業・石油メジャーなどのユダヤ金融資本的産業の比重が大きい。既にユダヤ金融資本の敗北が固まっており、勝者の反ユダヤ金融陣営の独仏露日連合の中でトロイの木馬的存在であったフランスが攻撃され負け組に転落しつつある様に思われる。

 フランスの繁栄は、米英オランダなどのユダヤ金融資本系国家と同様、第三世界の旧植民地を国連・IMF・WHOなどの国際機関をも利用して搾取することで支えられてきた一面がある。これに対して、ドイツはほとんど植民地を有したことがなく、自ら開発した技術の力で先進国にのし上がってきたのは対照的である。

ロシアからの欧米系石油資本の追放は近い将来に他の産油国にも波及することであろう。油田やガス田の掘削技術はあっても肝腎の油田・ガス田の権益を失ったこれらの企業は破綻が確実であり、その後はロシアやアラブ諸国、イランなどに買収されることであろう。それによって、旧植民地からの搾取が不可能になった米英オランダフランスなどのユダヤ金融資本系国家は没落していくことだろう。JJ予知夢では、EUが英仏スペインなどの西部とドイツ・ロシアなどの東部に将来分裂するという話があったが、それが現実化するかもしれない。現在はポーランド人が多数英国に出稼ぎしているが、近い将来それが逆転することもあり得るかもしれない。

そして、欧州共通通貨であるユーロもEU東部と西部の経済格差から維持困難になり崩壊していくことだろう。既に、スペインでは経済力が弱いにも関らず酷い不動産バブルが発生している。このバブルが弾けた瞬間にスペインはユーロ圏からの離脱を余儀なくされるだろう。
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