国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

上海周辺海域での中国軍の演習の目的は台湾の市長選への威嚇?それとも韓国への攻撃?

2006年12月02日 | 中国
●上海の空港が離着陸制限 軍事演習が影響か 日テレNEWS24 <12/2 1:34>


 中国・上海浦東国際空港で1日午後、突然2時間半にわたって離着陸が大幅に制限され、日本航空の619便が成田空港に引き返したほか、欠航や遅れが相次いだ。
 現地の航空会社によると、中国軍が軍事演習を行うため、離着陸を制限したという。軍事演習は2日以降も続く見通しで、引き続き影響が出る可能性がある。

http://www.news24.jp/72371.html






●軍事演習の影響、民間機のダイヤ乱れる  TBS 12月01日20:38

 1日、中国・上海周辺の海域で大規模な軍事演習が突然、行われたため、周辺空域で民間機の飛行や離着陸が制限されました。東京に引き返す便もあり、現在もダイヤが大幅に乱れています。

 上海の浦東国際空港では、1日午前9時から午後4時にかけて民間機の離着陸が完全にできなくなり、上海行きの飛行機は出発地に引き返すなどの措置をとりました。

 各航空会社は、「突然、周辺の海域で軍事演習が行われるという連絡があった」としています。

 この影響で、成田空港でも昼前に飛び立った上海行きのJAL619便が成田空港に引き返しました。

 今回の軍事演習は過去最大規模とみられ、4日まで行われるということです。
http://news.tbs.co.jp/headline/tbs_headline3437494.html





●中国軍事演習で引き返し 日航の上海行き2機 共同通信 2006年12月1日(金)21:05

 日本航空の成田発上海行き619便ジャンボ機(乗客乗員289人)と6681便貨物機が1日午後、中国管制当局の飛行制限で中国空域を通過できず、成田空港に引き返した。日航上海支店が管制当局に問い合わせたところ、飛行制限が軍事演習の影響だったことが判明したという。

国土交通省成田空港事務所によると、中国管制当局は1日から3日間、午前10時から午後5時(いずれも日本時間)まで一部空域の飛行を制限している。日航は「中国当局は事前に提出した飛行計画を受理しているはずなのに」と困惑している。
http://news.goo.ne.jp/article/kyodo/nation/20061201a4250.html








●JAL - 運航の見通し(国際線)
この情報は、日本時間2006年12月1日(金)の日本出発便・到着便に関する20時15分現在のものです。
<中国線の運航について>

現在、中国当局の一部空域制限により、以下のような影響が発生しております。

・JL619(成田国際→上海浦東)は、成田国際空港に引き返しました。
・JL610(上海浦東→成田国際)は、欠航となっております。
・JL615(福岡→上海浦東)は、1時間25分遅れの、17:10出発済です。
・JL614(上海浦東→福岡)は、1時間24分遅れの、現地時間19:09出発済です。

その他の運航便につきましても、遅延が発生しております。

また、明日2日の上海浦東国際空港・杭州国際空港・厦門国際空港・広州国際空港運航便につきましても、
同様の影響が発生する可能性がございます。

ご利用のお客様は、お出かけ前に最新の運航状況をご確認ください。
お客様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご了承ください。


※の空港は、遅延、欠航、出発空港への引き返し、他空港への着陸の可能性がある空港です。

アジア(プサン、ソウル インチョン、ソウル金浦、香港、マニラ、バンコク、クアラルンプール、シンガポール、ホーチミンシティ、ハノイ、ジャカルタ、デンパサール、デリー、上海、北京、大連、天津、西安、青島、アモイ、広州、昆明、杭州、台北、高雄)

 ※上海(管制の指示のため)

 その他は、平常どおりの運航を予定しています。

https://www.jal.co.jp/cms/other/ja/weather_info_int.html








●台北・高雄市長選告示、08年総統選の前哨戦 (2006年11月23日23時13分 読売新聞)

 【台北=石井利尚】台湾の2008年総統選の前哨戦となる台北、高雄の2大市長選(12月9日投開票)が23日、告示され、本格的な選挙戦が始まった。

 両選挙とも、夫人が起訴された陳水扁総統の与党・民進党と、総統退陣を求める最大野党・国民党の候補の事実上の一騎打ちで、「腐敗」を追及される与党が苦戦を強いられている。国民党では、12年ぶりに両首長ポストを独占し、総統選への弾みにしたい考えだ。

 台北市長選では、総統選に立候補するとみられる馬英九・現市長(国民党主席)の後任をめぐり、国民党の●龍斌・元環境保護署長(54)、民進党の謝長廷・前行政院長(首相)(60)、第2野党の親民党の宋楚瑜主席(64)らが出馬。●氏が、外省人(中国出身者)を中心とした野党票を固めてリードしている。(●は「赤」におおざと)

 高雄市長選は、民進党の陳菊・前労工委員会主任委員(労相)(56)と国民党の黄俊英・元高雄副市長(64)が接戦を演じている。高雄を中心とする台湾南部はもともと与党の牙城(がじょう)だが、総統周辺の不祥事が影響し、野党寄り有力紙「聯合報」の20日の世論調査によると、黄氏が陳氏に10ポイント以上の差をつけている。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20061123id26.htm









●離於島を巡る中韓戦争が勃発、韓国が完敗する可能性について考える


http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/f2b2eee6a3503c57829224c5575bb615





●【コラム】もし離於島で韓中間の海洋紛争が起きたら 朝鮮日報 2006/11/29 18:30

 最近、韓中両国の間で海洋紛争化の兆しが出ている「伝説の島」、離於島は、馬羅島から149キロ、中国の童島から247キロ、日本の鳥島から276キロの地点に位置する。

 中国は昨年、韓国が運営している「離於島総合海洋科学基地」に対し、海上哨戒機などにより5回にわたって監視活動を繰り広げた。また今月27日には中国内で韓国の海洋基地を撤去させて離於島を中国領として確保することを求める民間団体が発足したとの外信報道があった。

 離於島については、もうずいぶん前から多くの専門家が、尖閣諸島や独島(日本名竹島)などに続き、韓中日3カ国間の海洋紛争が発生する可能性が高いと指摘してきた。もしも離於島で突発的な海洋紛争が発生し、軍艦が緊急出動しなければならないような状況になれば、どのような事態が予想されるのだろうか。

 現在済州道に配置されている海軍の艦艇は延坪海戦や西海交戦の際に出動した150トン級の小型高速艇数隻がすべてだ。紛争時に中国海軍の艦艇に対応するためには鎮海や釜山から1000トン級以上の大型艦艇を派遣しなければならない。鎮海から10ノット(時速18.5キロ)の速度で移動した場合、離於島に到着するまで25時間を要する。

 一方、軍港のある中国の上海からは18時間、日本の佐世保からは21時間で到着する。韓国の艦艇が鎮海から到着するよりも4‐7時間少なくてすむ。しかし、韓国の艦艇がもしも済州道の南側から出発するなら、所用時間は8時間半となり、かなりの時間短縮になる。そこで海軍は現在、済州島の南側の海域における海洋紛争を念頭に、韓国経済の生命線である海路を保護するための済州海軍基地の建設を推進している。

 現在、済州島の南側海域を通る海路を通じて韓国の戦略物資の多くが運搬されており、原油の99.8%、穀物や原資材の100%がこのルートに依存している。韓国経済の特性を考えると、15日以上にわたって海路が封鎖されれば、国家経済は破たんしてしまう。また済州島の南側の海域は石油や天然ガスなど約230種の海底資源が存在する資源の宝庫でもある。そのためこの海域における持続的な監視と保護が必要となる。

 軍では来年から2011年までの5年間で済州海軍基地の建設に8000億ウォン(約1000億円)余りの予算を投入するとしている。基地が完成すれば、イージス艦、大型上陸艦(LPX)、国産駆逐艦、潜水艦、軍需支援鑑など約20隻の艦艇で構成された艦隊が待機することになる。

 しかし済州海軍基地を建設するまでに解決しなければならない課題がまだ数多く残っている。この計画は13年前から推進されてきたものの、3‐4年前から建設地域で反対の動きが本格化し、意見の対立から事業計画の遅れが目立っている。そして反対の立場からは「平和の島というイメージにそぐわない」、「北東アジアで紛争が発生した際、米軍基地に転用されたりミサイル防衛(MD)体制に編入されたりする可能性がある」、「経済的な波及効果がない」といった主張が上がっている。

 これについて海軍は「シドニーなどの“世界3大美港”にも軍港はある」「MD体制とは無関係」「基地が完成すれば年間2500億ウォン(約300億円)の経済波及効果が予想される」と反論している。

 こうした論議が激しさを増しているにもかかわらず、安保政策の最高機関である国防部を始め、政府の動きは鈍い。国家戦略における済州海軍基地の重要性を考えれば、今こそ中央政府が責任を持って対処すべき時ではないか。政府は、空軍に丸投げして解決を後回しにしたため米国側の強い不満を買い、結局は経済的に大きな負担を負うことになった直島射撃場問題の教訓を思い出すべきだ。

http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/11/29/20061129000073.html







【私のコメント】
 中国軍が上海周辺の海域で軍事演習を開始した模様だ。このため、中国全土+韓国・東南アジアへ向かう航空路線に影響が出る可能性があるとのこと。「明日2日の上海浦東国際空港・杭州国際空港・厦門国際空港・広州国際空港運航便につきましても、同様の影響が発生する可能性がございます」とのJALのコメントからは、台湾海峡での軍事演習が考えられる。12月9日投票の台湾の台北・高雄両市の市長選挙への干渉が目的だろうか?しかし、来年1月28日からの吉林省長春での冬季アジア大会開催を控えている中国が台湾を侵略することはやや考え難い。台湾の選挙への単なる威嚇と見て良いだろう。

 もう一つの可能性としては、来年1月に潘基文前韓国外相が国連事務総長に就任して韓国が国連に影響力を行使できるようになる前に韓国を叩き潰したいと狙っているはずの中国が、台湾を威嚇する目的と見せかけて韓国を攻撃することも考えられる。第一の目標は上海の沖合にある離於島の韓国所有の基地である。公海上の事件なので米韓相互防衛条約は発動できないだろう。また、韓国政府は今年4月18日に「海洋法強制紛争手続」排除を宣言しているため、国際司法裁判所・国際海洋法裁判所・仲裁裁判所・特別仲裁裁判所などに訴える権限を失っており、中国軍の攻撃に対して致命的に脆弱な状態となっている。「海洋法強制紛争手続」排除を撤回すれば訴える権限は回復されるが、日本が竹島問題で訴えることは確実であり、その結果竹島を失うことを韓国は覚悟せねばならない。

 もし中国が離於島の韓国基地を攻撃した場合、同時に日本が竹島問題を根拠に日米安保発動を米国に要請すれば米国は韓国を攻撃せざるを得なくなり、結果的に米韓相互防衛条約が機能しなくなる。韓国は米国の庇護を突然失って日本と中国という二つの超大国と対決を迫られるのである。日米中三カ国が協力するならばこのシナリオは十分実現可能であると思われる。東アジアの平和を守るためにも、今こそ韓国を叩き潰さねばならない。そして、叩き潰した後の処理は北朝鮮に任せればいいのだ。
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3 コメント

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Unknown ()
2006-12-02 07:23:28
日本がそこまで大胆な動きをするかな?
無理じゃないですかい
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Unknown (Unknown)
2006-12-02 17:00:57
どう考えても、中国の台湾の市長選挙への干渉だろうが...中国が台湾へ軍事行動するとまでは思えんが、明らかに台湾の市長選挙の投票行動に影響することを狙っての脅しのように思う。まあ、世論調査では、中国が望む候補のほうが圧倒的に有利なので、今更、脅す必要は無いように思うが...

また、中国は韓国を攻撃するのかな?中国外交部の報道官が「蘇岩礁(離於島の中国名)は東シナ海北部の水面下にある岩礁で、韓国と領土に関する定義を下したことはない」と言っているから、韓国の領土ではないと言っているけど、中国の領土であるとも言っていない。これは、島ではなくて、岩礁だと言っているわけで。もし、中国が韓国を攻撃するとしたら、両国の双方の排他的経済水域での中間線をめぐっての争いになるな。

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Unknown (自衛隊はパシリ同然)
2006-12-03 12:47:01
>>日本がそこまで大胆な動きをするかな?

自衛隊は米軍からのスクランブル要請で首相も知らん間に出撃しているという現実がある以上、米軍が動けば強制的に連動せざる終えないと思われる。
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