ティータイム・コンサートまでもう1週間を切ってしまいました。
演奏するのは親しみやすいよく知られた曲がほとんどですが、エリック・サティの「ジュ・トゥ・ヴー」も曲名は知らなくてもよく耳にする曲だと思います。
題名の意味は「おまえがほしい」というのがフランス語の表記に一番合ってると思います。
「あなたがほしい」とか「あなたが大好き」とか呼ぶ場合もあるようですが、しっくりしませんね。
題名はともかくとして、歌曲バージョンもピアノバージョンもあります。
サティ自身が両方書いているのです。
サティはドビュッシーとほぼ同じような年代に生きた作曲家ですが、印象派とは言いません。
作風がまるで違うからです。
どちらもパリ音楽院で学んでいるのですが・・・。
サティはどちらかと言うと世俗的でしょうか。
ジュ・トゥ・ヴーはカフェのために作曲されたカフェミュージックとでも言いましょうか、そんな感じの曲です。
パリ北部に芸術家たちが集ったモンマルトルの丘があり、サクレ・クール寺院がありますが、そこのちょっと裏手にサティは一時期暮らしていました。
今も人が住んでいるのですが、サティが住んでいたという記録が残っています。(写真)
ジュ・トゥ・ヴーは今までにも何度か弾こうと思ったことがあったのですが、今ひとつ気分が乗らなくて弾かなかったのです。
複合三部形式で同じことの繰り返しが多いので、弾く方としては少し退屈なのです。
いかに退屈しないでシャレた感じに弾けるか・・・が神経使うところです。
今回はケーキコーヒー付きなので、カフェミュージックにはちょうどいいのかも・・・。
過去にはウインド・パステルでジャズ風にアレンジして演奏したことがあります。ジャズ風にするとけっこうシャレてていいのです。
お勧めCDはフランス音楽にはこの人というパスカル・ロジェのピアノで
3つのジムノペディ~サティ・ピアノ作品集があります。
高橋悠治氏の
サティ:ピアノ作品集(1)もおもしろいかもしれません。
高橋悠治といえば作曲家でピアニスト、現代曲の名手でプリペアド・ピアノとかよくやっていました。最近は知りませんが・・・。
その昔、大学時代に非常勤講師でいらしていたので、いろいろ教えていただきました。
なかなかユニークな先生でした。
何しろまじめにピアノを弾いていた我々学生には、あっと驚く授業だったように思います。