goo blog サービス終了のお知らせ 

マスミンのピアノの小部屋

ピアニスト兼ピアノ指導者松尾益民が、ピアノや教育、世の中の出来事など日々感じることを、徒然なるままに綴ります。

サティのジュ・トゥ・ヴー

2011-12-01 22:10:39 | ラ・プロムナード・ミュジカル
明後日のコンサート、ソロで最初に弾くのは、サティの「ジュ・トゥ・ヴー」です。
日本語では、「おまえが欲しい」。
サティは、1866年にフランスのノルマンディー地方のオンフルールに生まれで、パリで活動した作曲家です。
オンフルールは、パリを流れるセーヌ川の河口の町。
昨年フランス旅行した時、オンフルールのホテルに宿泊しました。
写真は、オンフルールの町の中心地とセーヌ川河口です。
 
サティの生家があるので行きたかったのですが、他の人が興味がなく、敢え無く…。

パリでの生活は大変だったようで、生活費を稼ぐために、文学酒場のピアニストをしたり、カフェの音楽や、シャンソン、ポピュラー音楽などをたくさん作曲したそうです。
それでも、芸術音楽の作曲家であることの誇りを失わず、そういう曲の作曲でも、手を抜かなかったとか。
ジュ・トゥ・ヴーは、そんな生活の中から生まれた曲です。
もとはシャンソンで、男性用、女性用の歌詞があったようです。
ピアノ曲もサティ自身が作っています。
CMではよくジャズ風にアレンジされて使われていますし、私もジャズ風アレンジをして、先日のこころの祭のとき弾きました。
曲はワルツで、一見易しそうですが、弾いてみると意外に手強い…。
細かい音符はありませんが、跳躍が多いですし、和音はやはりロマン派とは違うし。
しゃれた感じをうまく表現したいものです。

この曲は1900年ごろに作曲されていますが、その前、1890~1898年にサティは、モンマルトルのアパルトマンで暮らしていました。
今でも、その住んでいたという記録が建物に残っています。