珊瑚の時々お絵かき日記

夫と二人暮らし、コロナ自粛するうちに気がついたら中国ドラマのファンになっていました。

テレビに知人が

2015年06月01日 | 日々のこと

ヒロさん、エグランティーヌさんのブログで、

お知り合いがテレビに登場していているのを偶然見て驚いた、

という経験談を読ませていただいて、そう言えばと、私も思いだした。

ただ、お二人と違って楽しい話ではなくて、見た後でやり切れない思いになった。

 

15年ほど前のことだけれど、脳の病気についての番組で、画面に写った女性に見憶えがあった。

私たちがここへ引っ越してきたとき、2軒分の空き地を挟んでお隣だったお宅の奥様に似ている。

10歳か15歳ほど私より年長だった。

当時、建っている家もまばらで、心細さにいろいろとお世話になった。

その後、ご主人の退職を機にだったか、本州のほうへ引っ越して行かれた。

2,3年は年賀状が届いていたような気がする。

似てはいるけどな~と半信半疑だったけれど、息子さん、ご主人と次々登場するのを見ると、

やはり間違いなくそのご家族だった。

番組の内容は、数秒前のことも憶えていられないという息子さんについてだった。

でも、どういうことかしら、その息子さんは就職して立派な社会人になったはず。

 

見ているうちにわかったことは、こうだ。

一人暮らしをしていた息子さんが、ある日、風邪を引いたらしく熱があるので会社を休んだ。

当然勤め先へは連絡を入れた。

それが、翌日になっても出勤しない、連絡もない。

真面目できちんとした人なのに、連絡がないのはおかしいということで、

上司が彼の部屋を訪ねて、意識不明の彼を発見した。

幸い生命は取り止めたものの、脳に障害が残った。

記憶障害というのか、数秒前のことも記憶できない。

家の中のあらゆるところにメモが貼られているのは、そのせいだ。

冷蔵庫、テレビ、トイレ、etc

皆さん、依然と変わらぬ明るい笑顔でお話されていたけれど、

その生活の苦労は、想像を絶するものだろうと思う。

記憶障害の原因が何だったのかは、憶えていない。

高熱が続いたことだったかも知れないし、

そもそも、実際は風邪ではなく、別な病気だったのかも知れない。

熱があるから多分風邪だろう、取りあえず家で寝て居よう、

一人暮らしでなくても、誰にでもあることだ。 

 それが、そんなことになるなんて、運が悪いとしか言いようがない。

と同時に、たかが風邪と自己判断して見くびってはいけないようだ。

 

あのご家族は、その後どうしておられるのだろう。

ご夫婦は高齢だ。

息子さんの行く末を、暗澹たる思いで憂いておられるだろう。

お気の毒としか言いようがない。