来月末で火災保険が切れる。
更新する予定だが、10年分一括払いで掛け金は約17万。
さてどこから捻出しようか。
あ、そうだ、持っていても何のメリットもない株を売ろう。
時々塩漬け株を売り払って旅行代金に充ててきたけれど、まだ少し残っている。
みずほファイナンス100株。
随分前に買ったもので、買ったとたんに下がって一向に上がる気配はなく、
多少の損失が出るが、20万にはなるだろう。
善は急げと、ネット証券のサイトで売りの手続きをした。
2,3日して、入金になったかなと確かめに行って見たら、20580円しか入金されていない。
あら、どういうことかしら?10分の1だわ。
訳が分からずしばらくその数字を眺めていたが、20580円のままだ。
まさか、売値を間違えたのだろうか。
そう思ったら、顔から血の気が引いた。
ゼロ一つ間違えて、20万を2万で売ってしまったのか。
きっとそうよ、それしか考えられない。
金額もショックだが、馬鹿な間違いをしでかした自分自身がショックだった。
ああ、立ち直れない。
私のあまりの落ち込みに、夫も「バカだな」と言ったきり何も言ってこない。
しばらくズボッと深みにはまっていたが・・・やはりおかしい。
だって、間違えるはずが無いのよ。
そもそも株数も売値も始めからフォームに入っている。
自分で数字を入れたわけではないのだ。
値を上げ下げしたければ、よくあるように上向きと下向きのアイコンを押すだけ。
それなのにどう間違うっていうのよ。
実行する前にきちんと確かめなかったのが悔やまれる。
でも、ネット証券とは言え、お客が10分の1の金額で売ろうとしていたら、
せめて警告を発するべきなんじゃないかしら。
納得いかない私は、ネット証券に電話をした。
係りの女性に、売却額に納得いかないといきさつを話すと、調べてくれて、
「株価ですが、本日もお客様が売却なさったのとほぼ同額で推移しております」という。
「え、じゃあ、単価の入力間違いじゃないのね。
それじゃあ、購入時の10分の1に下がっているということですか?」
焦って聞くと、冷静な答えが返ってきた。
「いいえ、お客様がお買入れの時も、今は1500円ほどマイナスになっていますが、
ほぼ同じような金額でした」
え、え、え、?
「じゃあ、買った時も2万円ちょっとだったんですか?」
「はい、そのようです。みずほファイナンスは大企業のわりにはなんちゃらかんちゃら~~」
ガ~ン
私は2万円で買ったものを、何故か20万円で買ったと思い込んでいたのだ。
信じられない、自分の馬鹿さ加減が。
ああ、恥ずかしい~、極まりが悪いったらないわ。
「そ、そうだったのね~、わたしったら、お騒がせしました、ほんとうにごめんなさいね」
冷や汗ものでしどろもどろだ。
電話の向こうの女性は、「いいえ、何かありましたらまたお電話ください」
とやさしく言ってくれた。
きっと、内心呆れているだろうな~。
でも、電話して良かった。
あると思っていた20万円がなくなったことに変わりはないが、
自分のミスで失くしたのと、もともとなかったでは大違いだ。
ほっとして夫に話すと、さらに呆れ顔。
「2万円がなんで20万円になってたんだ?」
だって仕方がないじゃない、そう思い込んでたんだから。
ほんとうに、どうして思っていたのかしら?
そうだ、それより、火災保険料どうしよう・・・